姓:司馬 名:昭 性別:男
字:子上
真名:一刀(カズト)
北郷一刀が転生した者。
姓:司馬 名:懿 性別:女
字:仲達
真名:理鎖(リサ)
一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。
姓:司馬 名:師 性別:女
字:子元
真名:瑠理(ルリ)
母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。
姓:張 名:春華 性別:男
真名:解刀(カイト)
一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。
姓:王 名:元姫 性別:女
真名:美華(ミカ)
一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。
姓:鄧 名:艾 性別:女
字:士載
真名:江里香(エリカ)
後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。
姓:賈 名:充 性別:女
字:公閭
真名:闇那(アンナ)
司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。
姓:王 名:濬 性別:女
字:士治
真名:澪羅(レイラ)
後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。
姓:司馬 名:望 性別:女
字:子初
真名:理奈(リナ)
一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。
姓:杜 名:預 性別:女
字:元凱
真名:綺羅(キラ)
一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。
第十八話
「あえて虎穴へ」
指揮権が一刀から瑠理に変わり、数日後。晋軍は一刀が抜けた事もあり、今だ鐘会に接近することが出来ないで居た。というよりそ
れどころでは無かった。
それは、当然と言えばそうではあるが、やはり一刀が急に抜けた事が痛手に成っていたからだ。この数日間、将達は一刀の抜けた穴
を塞ぐのに精一杯だったのだ。
だが、鐘会としてはこれ以上時間を稼ぐだけという訳にも行かなかった。
(結構時間が過ぎましたね。そろそろ劉備、曹操、孫権の軍が此方に来る可能性があります)
彼女達が合流したら数で此方が不利になるのは防ぐことは出来ない。だが、鐘会は瑠理達が時間稼ぎをするような事をしないと確信
していた。何故なら時間を掛けられないのは瑠理達も同じだからである。故に鐘会が焦ることは無い。
とは言え相手にその気は無くても時間が経てば必然、彼女達と合流する形に成る。それだけは防がなければならない。
(まぁ、その前に決着を付ければ良いだけです。そろそろ頃合ですし……)
しかし、鐘会は既に次の一手を考えていた。
(では、司馬師には私のもとに来ていただきましょうか)
翌日、瑠理は鐘会軍の動きに違和感を感じ取る。
(どういう事?)
しばらく観察すると、その正体が分かった。
(鐘会への道が空いてる? それも私にだけ?)
ここまで分かると、瑠理は瞬時に理解する。これは鐘会がわざと空けた事を。
(誘われている)
明らかな罠だった。普通はそうと分かればその道を行くことは無い。だが、瑠理は迷っていた。
(このまま時間が過ぎれば洛陽が……一刀が危ない)
そう、時間が過ぎれば過ぎるほど、その危険はじょじょに高まる。あの時一刀に此方の戦が終わるまで時間を稼ぐか、あるいは姜維
を倒すかと言ったが、後者の方は正直厳しい。故に前者の方を選ぶ事になるだろう。だが、それならば此方が無駄に時間を掛ける訳に
は行かない。どれだけ時間を稼いでも、それ以上に此方が時間を掛けてしまっては意味が無いからだ。
瑠理は少しの間考えた後、決意する。
(虎穴に入らずんば虎子を得ず。此処は合えて誘いに乗る!)
瑠理は空いた道を駆ける。少しでも早く、此処での戦に勝利するために。
その姿を確認した鐘会は不敵に微笑む。
(ふふふ、来ましたね。これで、後は……これを利用するだけです)
鐘会は懐から取り出す。太平要術の書を。
(さあ、来なさい司馬師! 私の勝利の為に!)
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一刀が抜けた穴は大きく、数日経っても鐘会を討つことは叶わなかった。ところが鐘会の軍に変化が。