響窃の技、『死の閃光』を真似することに成功した俺は、

他の技の模倣を開始する事にした

戦闘に少しでも勝利をもたらすためにな

　　 四節　〜死んでたまるか〜

一刀「いくぞ、響窃!!」

響窃「舐めるなよ、北郷!!」

ｺﾞｵｯｯ!!

ｺﾞｵｯｯ!!

俺と響窃は同士に『龍走』を行い、激しく衝突した

一刀「はあぁぁっ!!」

響窃「ぬわぁぁぁぁっ!!!」

ﾄﾞｶｯﾄﾞｶｯﾄﾞｶｯﾄﾞｶｯﾄﾞｶｯ!!!!

ﾊﾞｷｯ!!

ﾄﾞｺﾞｯ!!

ｶﾞﾂｯ!!

激しい殴り合い、蹴り合いが続いていくが

全ての攻撃は受け止めたり、躱されたりの繰り返しで俺と響窃はダメージこそ喰らっていなかったが

体力だけが減っていった

響窃「ぬうっ！なかなかやるではないか、北郷!!」

一刀「くっ！お前こそな、響窃!!」

殴り合いの最中、響窃は

響窃「だが、勝つのは………この響窃だ!!」　　

ﾋﾟｭﾝ!!

響窃はどさくさに紛れて『極死の閃光』を放ってきていた

一刀「喰らって、たまるか!!」　

咄嗟に頭を下げたことにより、『極死の閃光』は俺の髪を掠めただけだった

一刀「秋蘭達の傷み、思い知れ!!」

響窃の胸元に指先を向け、

一刀「『死の光波』!!」

ﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾝ!!

響窃「ぐあっ!!?」

俺の『死の光波』は響窃に全弾を直撃させることができた

季衣「全部当たったよ!!」

流琉「今のは効いていますよ!!」

秋蘭「しかし、『死の光波』まで………」

蓮華「これなら………！」　

雪蓮「油断は禁物よ………響窃はまだ、力を残しているわ」

于吉「歳をとったとはいえ、魔人ですからね

何をしてくるか………」

響窃「やり辛い………まるで自分と戦っているようだ………」

一刀「お前の技は気の消費が激しいな…………

こまめに回復しないと空っぽになっちまうな…………」

響窃「だが、結局は真似だ………本物には叶うまい………

事実『死の極み』は出来ぬだろう？」

一刀「やりたいのはやまやまなんだけどね……」

正直、『死の閃光』や『死の光波』を真似るのは簡単だ

指先に気を集中させて放てばいいだけだからな

だけど『死の極み』といった補助系などはやり方がイマイチ分からない

更に言えば今の俺の気の許容量では使うことができない

だから模倣したいけど出来ないのが現実だ

響窃「なら………そこまで深く考えることはなさそうだな…………

はあっ!!」

ﾌﾞｫﾝ!!

一刀「……………『死の剣』………いや、『極死の剣(きょくしのつるぎ)』か………」

『死の剣』より1.5倍ほど長く、禍々しさや色の濃さは3倍程上がってるな…………

これ、喰らったら即死だな……

響窃「『極死の剣』の威力………試させてもらうぞ！」

ﾌｫﾝ!!

ﾌｫﾝ!!

一刀「うおっ!?くっ!!」

リーチが長い分、避けるので精一杯だ！

響窃「ふっ………隙ありだ!!」

ﾌｫﾝ!!

ｻﾞｼｭ!!

一刀「があっ!!?」

恋「っ!!ご主人様………!!」

響窃は俺の左肩から右足の付け根部分まで『極死の剣』で斬りつけてきた

傷口からは血が滝のように溢れ出ていた

一刀「くっ…………!!」

響窃「ようやく、一太刀入れることができた………

時間が掛かったな………」

一刀「はぁ……はぁ…………くそ!!」

響窃「棒立ちしてていいのか？『極死の剣』や『死の剣』は、振り回せば…………」

一刀「っ!!」

響窃「遠距離攻撃も出来るのだぞ!!」

ﾌｫﾝ!!

ﾋﾟｭﾝ!!

『極死の剣』を真横に振ると『極死の魔光』が出現し、俺に向かって放たれた

一刀「くっ!!」

反応が遅れてしまった為回避ができなかった

ひとまず両手交差させてガードはしたのだが、ダメージ0ではないので腕が火傷し負傷してしまった

一刀「熱…………っ!!」

響窃「戦闘中のよそ見は死に繋がるのではないのか!?」

ﾌｫﾝ!!

ﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾝ!!

続けて今度は『極死の光波』を放ってきた

一刀「うっ！『龍走』!!」

ｺﾞｵｯｯ!!

『龍走』で回避したが

響窃「まだまだいくぞ!!」

ﾌｫﾝ!!

ﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾝ!!

ﾌｫﾝ!!

ﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾝ!!

ﾌｫﾝ!!

ﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾝ!!

響窃が次々と『極死の剣』を振り回し

『極死の光波』を放ってきた

一刀「くっ！危なっ！」

俺は『龍走』の速度を速めた

響窃「ふっ！」

ｼｭﾝｯ!!

一刀「っ!!はあっ!!」

ﾌｫﾝ!!

響窃「喰らえ！」

ﾌｫﾝ!!

ﾄﾞｶｯ!!

『空走』をしてきた響窃の攻撃を俺は、攻撃で受け止めた

互いの右手の拳がぶつかり、その間からは血が滴っていた

響窃「いい反応だ………だが!!」

一刀「っ!?」

響窃は突然右手で俺の右手を瞬時に掴み、俺を引っ張り

響窃「『紅蓮掌打』!!」

ﾌｫﾝ!!

ﾄﾞｶｯ!!

一刀「ぐあっ!!?」

俺の傷口の中心目掛けて強烈な一撃を放ち、俺は地面に向かって吹っ飛ばされ、更に叩きつけられた

一刀「ごほっ！げほっ！」

愛紗「ご主人様!!?」

俺は口から盛大に血を吐き出した

俺の視界に入った地面は真っ赤に染まっていた

一刀「はぁ………はぁ……く、くそっ!!」

響窃「もう虫の息か………？」

一刀「まだまだ……これからだ………」

響窃「………少しは諦めという言葉を覚えた方がいいぞ…

さっさと死んでくれないか？」

一刀「そうはいかない………死んでたまるか!!」

響窃「なら……………」

ﾌｫﾝ!!

ｻﾞｼｭ!!

蓮華「っ!!?」

愛紗「ご、ご主人…様…………？」

一刀「ごふっ……………」

俺の腹には『極死の剣』が深々と刺さり込んでいた

そこから血が吹き出し、『極死の剣』を紫色から赤色に染め変えた

響窃「私が殺してやろう…………」

愛紗「ご主人様ーーー!!!」

　　　　　　　　　　　……終……