No.643661

魔法少女リリカルなのは Extreme(エクストリーム) 第六十七話

Blazさん

イレギュラー"アインスト"の存在を知った零人達。
彼等はアインストを倒すために新たな戦いに入っていくのだった・・・・・!
そして、少年少女達は一つの答えに向かっていく・・・・・。

A,s 2nd編イメージソング

続きを表示

2013-12-08 12:09:15 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1409   閲覧ユーザー数:1376

A.s 2nd編 第六十七話 「誰もが見ぬふりする現実」

 

 

 

 

 

 

 

 

(BGM”Awakening The Chaos Ver.CP”)

 

 

 

零人は一人立っていた。その正面には一人の白髪の少女が立っており、右目には赤い眼帯をつけていた。彼女こそ、アークエネミー「神輝ムラクモ」。そして、世界を破滅に追いやる剣。

 

 

 

 

 

ν-13。

 

 

 

 

 

零人「・・・・・・・。」

 

 

そして、ニューの後ろからは白い大剣の様なオブジェが投下され、地面に突き刺さった。

それを見て、零人はゲームと同じだ。と言いたかったのか。否。「自分が見た、夢と同じだ」といいたい顔だったのだ。

 

 

すると。ニューは機械的な声で喋り始めたのだった。

 

 

 

ニュー「起動・・・起動・・・起動・・・・・ν-13起動します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

貴方は誰?」

 

 

零人「・・・・・・。」

 

ニュー「貴方は・・・・・貴方は・・・・ラグナなの?」

 

ニューは一方的に話し始めていると、喋り方が機械から普通の女の子に変わっていった。

当然、目つきも無気力な目から好きな人が目の前に居るという目つきで甘えた目つきをしていたのだ。

 

ニュー「ねぇ・・・・・ラグナなの?どうしてそんなにちっちゃくなっちゃったの?」

 

 

 

零人「・・・・・・うるせぇ。」

 

ニュー「・・・・・・・五月蝿いの?」

 

零人「・・・・テメェの見ると・・・頭が・・・・くっ・・・・」

 

イクス『マスター!?』

 

すると零人はニューを睨みつつも頭を抱え、それを見てイクスとソルナは零人を心配した。

零人の頭の中には、何故か以前夢で見たあの戦いを思い出していたのだった。

 

零人「なんだよ・・・・何なんだよ・・・・お前は・・・・・!!」

 

ニュー「ンフ・・・・ンフフフフフフ・・・・アハハハハハ・・・・・・!」

 

ニューは突如、笑うと姿を変えて、機械的なバイザーと八つの剣を羽のように展開し、姿は一変した。それを見て零人は大剣を構え、ニューは零人に接近した。

 

 

 

 

ギインッ!!

 

 

 

大剣と剣が鍔迫り合い、零人は大剣で剣を押し返した。だが残る、幾つもの剣が零人に襲い掛かり、零人はそれを幻世「ザ・ワールド」で回避した。その後、零人はセイバーを右手で乱射し、左手にマスタースパークをチャージした。

 

零人「っ!!」

 

刹那、セイバーを下げると同時にマスタースパークを放ち、ニューはダメージを受けた。

だが、それでもニューは突進し零人は大剣を持ってジャンプした。

 

 

 

ギインッ!!ガアンッ!!ギィッ!!ガギャギャギャギャ!!

 

 

幾度となく、零人とニューは剣を交え、そして、再び地面に着くと零人は息を荒くしていた。対してニューは息を切らしておらず、表情も変わらないままだった。

 

零人「はぁ・・・・はぁ・・・・・・・くっ・・・・!」

 

ソルナ『どうしたの、零人ちゃん!動きが変だよ!?』

 

零人「・・・わかんねぇ・・・けど・・・コイツには・・・絶対負けたくねぇんだ・・・・!!」

 

ニュー「アハハハハハハ!!」

 

そして、ニューは自分の周りから術式を幾つも展開し、其処から紅黒い剣を発射していった。それを零人は大剣を振るい、防御するが流石に防ぎきれず何本か自分の身体を切り裂いていった。

 

零人「がっ・・・・!」

 

ニュー「次元具現化。シックルストーム!」

 

続いてニューは地面へと輪の様な飛び道具を発射し、その飛び道具は零人の下に走って行ったが、それを零人はジャンプで回避し、反撃に出たのだった。

 

零人「Belial Edge!!」

 

ニュー「っ!」

 

零人は大剣を構えて突進し、それを八本の剣に防がれると大剣の持ち方を変えて、振り上げたのだ。

 

零人「Inferno Divider!!」

 

ニュー「あうっ!」

 

すると、その攻撃はニューに掠り、水色の布の部分を切り裂いたのだった。それを見たニューはまたも子供の様な口調で零人に文句を言ったのだった。

 

ニュー「もーラグナのえっち!」

 

零人「ちっ・・・・掠っただけかよ・・・!」

 

そして、零人が話を無視したのでニューは怒り、零人は調子が狂ったので確信を言ったのだった。

 

ニュー「人の話を聞いてよラグナァ!」

 

零人「・・・俺はラグナじゃねぇ。」

 

ニュー「・・・そうなの?」

 

零人「・・・たり前だろ。テメェ馬鹿か。」

 

ニュー「んー・・・じゃあ・・・名前教えて?」

 

零人「いいぜ・・・ただしそん頃にはお前は八つ裂きにされてっけどよ!!」

 

ニュー「ぶぅ・・いけずう!!」

 

零人「言っとけ!!恋心「ダブルスパーク」!!」

 

 

刹那、零人はスペカを発動して二つのマスタースパークを発射した。それをニューは回避するとディストーションドライブを発動した。

 

ニュー「殲滅。レガシーエッジ!!」

 

零人「っ!!霊符「夢想封印」!!」

 

ニューは術式陣を展開し、其処から無数の剣を発射した。対して零人は夢想封印を使い、弾幕で応戦した。そして、両者の攻撃が相殺され続け、爆破が起こっていった。

 

 

零人「ぐっ・・・・・!」

 

ニュー「どこ見てるのぉ!」

 

そして、ニューは爆煙の中から突撃し、零人は咄嗟に大剣で応戦した。だが、咄嗟の事で力が入りきらず、吹き飛ばされたのだった。

 

零人「ごあっ!?」

 

イクス『マスター!!』

 

 

零人「ぐっ・・・けほっけほっ・・・」

 

零人は地面に叩きつけられ、咳き込んでしまったが、どうにか体勢を立て直し立ち上がった。しかし、その時には既に目の前にはニューが居ており、ニューは零人の蒼の魔道書を掴んだ。

 

零人「なっ・・・・!!」

 

ニュー『DNAデータ検出開始・・・・・・・完了・・・。』

 

零人「ちっ!!Ded spike!!」

 

咄嗟に零人はデットスパイクを打ち込み、ニューはそれによって吹き飛ばされたのだった。

それでも、ニューは体勢を整え、零人のデータを口に出して読み上げて言った。

 

ニュー「DNAデータ検索・・・失敗。個人名・・・・"該当アリ"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

岡本零人・・・・レイト・・・・ああ・・・そっか・・貴方の名前はレイトなんだねぇ!」

 

零人「・・・・・・。」

 

ニュー「じゃあ・・・レイトはニューと一緒になっても大丈夫って事だね!」

 

ソルナ『っ!!それって・・・・・・・」

 

イクス『・・・以前、マスターは幻想郷で自分を精錬して失敗させた。だから・・・薄々は思っていましたが・・・やはりなれるのですね・・・・・』

 

零人「・・・・そうだな。」

 

ニューの言葉の意味。それは彼女と一つとなり、精錬される。そして。

 

 

 

零人は確実に精錬が失敗する。

それは零人の魔道書が完全であったとしても他の力によって阻害されるからだ。

つまり、結果として零人はニューと窯に落ちたら最後。黒き獣になるということだった。

 

 

 

 

ニュー「だからぁ・・レイトとニューは一緒になるんだ!だから・・・一緒になろ、レイト!!」

 

零人「誰がなるかよ・・・・黒き獣になんざ死んでもゴメンだ!!」

 

零人は大剣を再び構え、ニューと対峙した。

零人にとって残された道は二つ。一つはニューを完全に倒してココを破壊すること。

もう一つは。最悪、勝てなかった場合。自分で自分の命を絶つ。それしか方法は残されていなかったのだった。

そして、零人が戦うという意志が解ったニューは再び戦闘態勢に入るのだった。

 

ニュー「戦うの?殺しあうの?じゃあ・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

いーっぱい・・いーっぱい殺し合おうよ・・・・・レイトォ・・・・!!」

 

 

 

 

 

刹那。ニューは両手を前に出して何かの準備に入った。そして・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニュー「第666拘束機関解放。次元干渉虚数方陣展開。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムラクモユニット・・・・起動!!」

 

 

 

 

ニューは子供の様な喋り方でムラクモユニットを完全に起動させた。

その瞬間、その場のすべてが変わった。

空気が。気迫が。威圧が。プレッシャーと殺意が。そして・・・狂気が。

 

零人「ッ!!!」

 

 

 

 

気がつけば、零人はニューに蹴り飛ばされ、壁にたたきつけられていた。突然の事に零人は驚き、それと同タイミングで血を吐いたのだった。

 

零人「がはっ!?」

 

ソルナ『零人ちゃん!?』

 

イクス『一体何が・・・・・!!』

 

 

 

 

ニュー「ンフフフフ・・まだまだよぉ!!」

 

するとニューは今度は大量の術式を展開し、自身の八つの剣をも構えて一斉射した。

その数は先ほどの倍以上で零人はそれに気付き、スペルカードを二枚使用した。

 

零人「っ!!!霊符「夢想封印 侘・寂」!!」

 

夢想封印の二つのバリエーションを使い、零人が張った弾幕はニューの攻撃をすべて相殺したのだった。そして、零人はその隙に壁から脱出し大剣を構えて再びニューに接近していった。

 

零人「おおおおおおお!!!」

 

ニュー「ンフ・・そうこなくっちゃ♪」

 

 

 

ガギャギャギャギャギャ!!!

 

 

零人とニューの大剣と剣は交わり、激しい火花を散らしていた。そして、零人は無理矢理剣を払いのけてディストーションドライブを発動した。

 

零人「カーネージ・・・・!!」

 

零人はニューを突進で吹き飛ばして、カーネージ・シザーの構えを取った。そして一気に大剣を構えて突撃したのだった。

 

零人「シザアアアアアアアアアアアア!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃。なのはは・・・

 

 

 

ドドドドドドドド!!

 

ラウ「ぐっ・・・・!!」

 

なのは「・・・・・・。」

 

ラウ・・・クルーゼと戦いを繰り広げていたが、圧倒的ななのはの能力にラウは押されていたのだった。

 

なのは「ドライブ・アクセル・シューター!!」

 

なのははアクセル・シューターを放つがそのスピードはとてつもなく速く、ラウは迎撃が間に合わず被弾していったのだった。

 

ラウ「がっ・・・・!!」

 

なのは「セット。」

 

レイジング『Ready』

 

なのは「ヴィント・フィン・ファンネル!!」

 

そして、その勢いでフィン・ファンネルを展開するが、ファンネルも形状が変化しており、クシャルの爪の様なデザインになっていたのだった。そのファンネルは一気に射出されると勢い良く、ラウに向かい飛んで行き、粒子砲を連射したのだった。

それに対し、ラウはビットを射出し、応戦するが反応速度が間に合わず、同士討ちかファンネルに撃ち落されるといった事で数が減っていったのだった。

 

ラウ「何っ!?」

 

なのは「カートリッジ!」

 

レイジング『ロードカートリッジ』

 

カシュッカシュッ!!

 

 

さらには続けてカートリッジをロードし、集束魔法を放ったのだ。その威力は当然上がっており、ラウのBAはほぼ半壊していたのだ。だが、それでもラウは笑っており、なのはに言ったのだった。

 

 

 

 

なのは「・・・・・・。」

 

ラウ「フッ・・・フフフフフフ・・・・・」

 

 

なのは「何が可笑しい。」

 

ラウ「・・・解るのだよ・・・私には・・・君は今、怒りと憎しみで戦っている。それが君のその力となり・・糧となる・・・。」

 

なのは「そんなこと無い。」

 

ラウ「いいや・・・・・現に君は彼女の思いを胸にと思っているが。心の其処ではそれ以上の負の感情が渦巻き、力となっている。」

 

なのは「・・・・・・。」

 

ラウ「図星のようだ「(な)オクスタンバスター」っ!!」

 

刹那。なのはは容赦なく砲撃を放ち、ラウの口を無理矢理塞ごうとしたのだった。

当然、設定は殺傷設定。殺す気で撃ったのだった。だが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラウ「ククククククク・・・・・・」

 

なのは「っ・・・・・・。」

 

 

 

ラウは無傷だったのだ。

それを見て、なのはは驚いたが何かの異変に気がついたのだった。

 

ラウ「ようやく気がついたのかね。」

 

なのは「・・・・一体何をした・・・・!!」

 

ラウ「何・・舞台の用意をしただけさ。そして・・・全ては動き出す・・・!!」

 

 

刹那。突如、なのはから何かが抜き取られたのだ。それはラウに向かっていき、彼女の体の中に入ると怪しく光り、そして・・・BAが再生したのだった。

 

なのは「っ・・・・再生!?」

 

ラウ「そう・・・この"身体"の力・・・・人の負の感情を吸い取り・・・力に変える。そして・・・私の力となる・・・・!!」

 

そして、ラウはドラグーンを全機射出した。それをなのははファンネルで応戦するがドラグーンのビームは突如"拡散"して放たれたのだった。

 

なのは「っ!?」

 

咄嗟の判断でファンネルを戻すなのはだったがその隙にラウは複合シールドのサーベルで切りかかり、なのははラムダドライバで防御した。そしてラウは一旦下がり、体勢を整えた。

 

なのは「っ・・・・・」

 

するとなのはは何かの痛みに襲われた。それは先ほどパトリック・ザラに撃たれた銃弾だったのだ。弾は心臓から逸れはしたが身体の中には入っており、その痛みがなのはの身体に走っていたのだ。

 

レイジング『マスター・・真逆』

 

なのは「レイジングハート。今は・・・・」

 

レイジング『・・・・・・・了解です。』

 

 

 

 

ラウ「・・・・・フム・・・なら・・・これでどうかね!?」

 

刹那、ラウは再びドラグーンを射出し、ビットはなのはに向かって行った。それをなのははアクセルシューターで牽制するが、ビットはスフィアを破壊して突撃してきたのだった。

 

なのは「っ!?」

 

その正体はビットの先端に魔力が集束しており、それが刃となってスフィアを貫いたのだ。

それをなのはは回避し続け、レイジングハートの先端に魔力を集束させ、薙刀のように振るい、ビットを破壊していった。

 

レイジング『Lacerta!』

 

なのは「くっ・・・!!」

 

ラウ「フフフフフ・・・」

 

なのははレイジングハートを振るい、ビットのビームの嵐を飛んでいた。だが、段々とスピードと火力が上がり、ついには・・・

 

 

 

ビッ!

 

 

なのは「っ!」

 

ビームの一発がなのはに掠り、それを皮切りに次々となのはは被弾してしまったのだった。

 

なのは「あああああ!!」

 

 

ラウ「・・・・・・。」

 

そして。ラウはビットを戻し、なのはを見ていたのだ。なのははその間に体勢を整え、再びレイジングハートを構えた。

 

なのは「はぁ・・はぁ・・はぁ・・・・」

 

ラウ「まだ戦う気かね・・・・・いいだろう・・・徹底的に君を潰そう!!」

 

刹那、ラウは再びビットを射出し自分の周りに展開した。そして複合シールドとライフルをなのはに向かい、構えたのだ。対してなのはもファンネルを展開しラムダドライバを起動。魔力を集束させた。

 

 

 

 

刹那。

 

 

 

 

ラウ「喰らうがいい!!」

 

なのは「ユグドラシル・ブラスター・・・・いっけぇえええええええええ!!!」

 

ラウは全機のビットと共に一斉射を行い。対してなのははファンネルの攻撃を自分の攻撃を混ぜた集束砲を発射したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして。その頃、幻想郷の賢者こと、紫達はと言うと・・・

 

 

 

シュンッ!

 

 

レイチェル「っ・・・・遅かったのね・・・」

 

レイチェルが転移した場所は戦いがあったのか煙がまっており、そこら中にひび割れた地面があったのだ。そして、其処には倒れた藍と咲夜がいたのだった。

 

レイチェル「ヴァルケンハイン。」

 

ヴァルケンハイン「ここに。」

 

レイチェル「あの二人の手当てをお願い。私は先に進むわ。」

 

ヴァルケンハイン「・・承知しました。ですが・・・・・ご無理だけはなさらずに・・・」

 

ヴァルケンハインはそう言い咲夜たちの下に駆け寄り、レイチェルはナゴとギィと共に先に進んだのだった。

 

 

 

ナゴ「ヒドイ有様だね、姫様・・・」

 

レイチェル「・・・まさかココも感付かれていただなんて・・・・」

 

ギィ「そう言えばオイラはここが何処だか知らないんすけど・・・ココって何なんっすか?」

 

レイチェル「・・・ここは幻想郷の特別な場所。「意志の世界」。」

 

ギィ「意志の世界?」

 

レイチェル「ここは様々な世界から者を集めて保管するほかに、特殊な鏡が安置されている。それは鏡の前に居る人物の意志の力を増幅させて鏡に映る者に送ることが出来る。」

 

ナゴ「つまりはその人の願いを鏡を通して伝えるって訳だね。」

 

レイチェル「ええ・・・でもこの状況だと恐らく・・・」

 

 

 

そう言いレイチェルは止まったのだった。何故なら、一人の二匹の前には・・・

 

 

 

 

 

 

倒れた紫とレミリア。

 

 

 

 

そしてひび割れた鏡があったのだった。

 

 

 

 

 

レイチェル「っ・・・・・・」

 

それを見たレイチェルは取り合えず紫の下に歩み寄った。すると音で解ったのか紫が意識を取り戻したのだった。

 

紫「うっ・・・・あら・・・レイチェ・・ル・・・・・」

 

レイチェル「無様・・・とは言わないわ。今の貴方はそれ以上だから。けど・・・・・どうして貴方がそな姿になっているのかしらね。」

 

紫「・・・・貴方も・・・・薄々感づいて・・っ・・・居るはず・・・・・」

 

レイチェル「・・・だからその為にあの男から鏡を守る為に彼からその杖を借りたのでしょ?」

 

紫「・・・そうね・・・でも・・・さすがに無理があったわ・・・・すさ・・・」

 

レイチェル「・・・余り喋らないほうがいいわ。」

 

ギィ「あ!姫様、レミリアさんが起きたッス!」

 

ギィの言葉でレイチェルはレミリアの方を向いた。其処にはボロボロの身体でも無理に身体を起こそうとするレミリアが立っていたのだからだ。

 

レイチェル「っ・・・・レミリア。」

 

レミリア「レイ・・・チェル・・・・・・・」

 

ナゴ「どっちもボロボロだね・・・・こりゃ不味いって。」

 

 

 

レミリア「御免な・・・さい・・・・あの男に・・・・妨害を・・・・・」

 

レイチェル「ええ。でも幸い鏡は完全に破壊されていないわ。まだ望みはある。」

 

レミリア「っ・・・・・・・ええ・・・そうねっ・・・・・・!」

 

するとレミリアは身体を起こそうとし、力が抜けて倒れようとするが、それをレイチェルはナゴをクッションにして助けたのだった。

 

ナゴ「むぎゅっ・・・・・」

 

レイチェル「・・・レミリア。私は行くわ。」

 

レミリア「・・・・そう・・・なら・・・私は・・・・・」

 

レイチェル「ええ・・・ここらか頼むわ。万が一に備えて・・・」

 

そして、レイチェルはそう言いレミリアは鏡に顔を向けた。

其処には激しい戦いを繰り広げていた零人とニュー。なのはとラウが映ってたのだった。

だが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び場所はジェネシス。司令室を目指して走っていた居た霊太達は外の状況が気になっていたのだった。

 

アリサ「・・・凄い爆発と振動ね・・・」

 

フェイト「うん・・・一体外で何が起こっているんだろ・・・」

 

ライ「解らんが・・・少なくともタダ事ではないということだな。」

 

霊太「ああ・・・だから急いで司令室に・・・」

 

 

 

 

 

すると、フェイトは何かを感じて立ち止まったのだ。

 

フェイト「っ・・・・・」

 

アリサ「フェイト?一体どうしたの?」

 

フェイト「・・・・・・二人共。先に司令室に行ってて。」

 

霊太「は!?」

 

ライ「フェイト!?」

 

そして、フェイトは霊太達の制止を無視し、ジャスティスのファトゥム-00に乗ってどこかに飛び去って行ったのだった。

 

霊太「おい!フェイト!?・・・・・ちっ・・バニングス、お前は先に司令室に行っててくれ!俺はフェイトを追う!」

 

アリサ「は!?ちょっアンタまで何を・・・・」

 

霊太はアリサの制止を聞かず、フェイトの後を追い、残ったアリサは一人絶叫したのだった。

 

 

 

アリサ「ど・・・・どうやって行けって言うのよおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

ガルム『あ。あそこにマップが。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フェイトはファトゥムから下りると一つの扉の前に立ち止まった。そして、その扉を潜ると其処は神殿の様な場所だったのだ。

 

フェイト「・・・ここは・・・・・」

 

アスラン『神殿?ジェネシスにこんな場所は無かった筈だが・・・・・』

 

すると近くに階段があるのに気がついたフェイトはその階段を上り、上に向かって行ったのだった。

 

ライ「・・・気をつけろ。罠があるのかもしれん。」

 

フェイト「・・・うん・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

-兄さんが悪いんだ。-

 

 

フェイト「えっ・・・・」

 

アスラン『フェイト?』

 

 

-兄さんがアイツばっかり・・構うからだ・・・-

 

-・・・・・・。-

 

 

 

 

-だから・・・・僕をもっと見て・・・・そして・・・・-

 

 

 

 

 

フェイト「っ・・・・・!」

 

 

-殺し合おうよ、兄さんッ!!-

 

-・・・ジィン!!-

 

 

すると、フェイトの頭の中には突如として一つのビジョンが見えたのだった。

それは二人の男が剣と大剣で戦う様子だったのだ。

一人は蒼い服と簡素な作りの刀を振るい。

もう一人は大剣を持ち、赤い服を着て白い髪をした・・・

 

 

 

 

 

 

フェイト「・・・れい・・・・と?」

 

 

 

 

 

 

零人が大人になったような男が居たのだった。

そして、そのビジョンが切れると目の前には扉があったのだった。

その扉は蒼の色をしており、一つの紋章の様なものが描かれていたのだ。

その紋章は八本の剣と二つの黒い羽のようなデザインで魔法陣とはとてもかけ離れていたのだった。

 

フェイト「ここは・・・・・・」

 

不思議に思ったフェイトは扉を触ると扉が輝き、やがて開いたのだ。

最初こそ不思議と疑問に満ちていたが、やがてフェイトはその向こうへと歩いて行ったのだった。

 

 

 

 

その後、遅れて霊太も到着しその場所に驚いていたのだった。

 

霊太「っ・・・・ここは・・・カグツチか?」

 

ゼクス『だが・・・ここはジェネシスの内部だ・・・一体どういうことだ?』

 

霊太「・・・わからねぇ・・・だが・・・何となく嫌な予感はするってのは確かだぜ・・・」

 

 

 

 

キイィン・・・

 

 

霊太「っ・・・・・」

 

ゼクス『霊太?』

 

霊太「ウロボロスが・・・反応している?一体何に・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、また別の場所では・・・

 

 

『では・・・確かに頂戴したわ。』

 

幾つ物調整層がある場所では男が一人、誰かと通信をしていたのだ。相手はどうやら女性でその女性の手元には赤い小さな結晶があったのだ。

 

男「それは私にとっては何の価値も無い。好きにしろ。」

 

女性『あら、ヒドイ事言うわね。これはこれで凄い物なのよ?』

 

女性は男の言葉に少し傷ついたような言い方をして足を組んでいた。どうやら女性は座って会話をしていたようだ。そして、女性は持っていたキセルをまわして遊んでいたのだった。

 

男「所詮は太古の遺物だ。私が興味があるのは確証性があるものだけだ。」

 

女性『確証・・・ね。私はその確証をいえる人なんだけどねぇ・・・』

 

男「女でしか使用することの出来ないものなど所詮は女の力と欲を膨れ上がらせるだけ。そして、男はその女を自分の駒にしたがる・・・違うか?」

 

女性『それは確かね。でも・・・それを可能とするのは選ばれた女のみ・・・それはどの世界でも証明されてきた・・・それこそ違うかしら?』

 

男「・・・・・だからといい、それと"アレ"を使い、月を破壊するという馬鹿げた話など

私には興味の欠片もない。」

 

女性『・・・・月は人々の対話を破壊したもの・・・破壊しなければ意味は無いわ。』

 

男「・・・・・。」

 

女性『・・・・さて・・では最後に・・・例のおデブちゃんが採取したDNAのデータ。あれを渡してくれないかしら?』

 

男「・・・いいだろう。ただし・・・これは取引だということを・・・・忘れるなよ。」

 

女性『はいはい・・・』

 

すると、女性の横にディスプレイが浮かび、其処には何かのデータが映し出されていたのだった。それを見て、女性は少しムッとしていた。どうやら少し不満だったらしい。

 

女性『何よコレ・・・・・・折角、次元世界の一つを襲撃して集めた人なのに・・・適性値の低い女ばっかしじゃない・・・使えないわね・・・あのおデブちゃん。』

 

男「文句は・・・アイツに言え。私は知らん。」

 

女性『はいはい・・・兎に角、あのおデブちゃんはもう要らないわよね?面倒だし消しちゃって?』

 

男「・・・私は其処までする義理はない。」

 

女性『・・確かに・・本当は私が直接行って殺したい所だけど・・・生憎私もそろそろ忙しくなるから無理なのよ。』

 

男「・・・・・・。」

 

女性『ん・・・・・この子・・・この子だけ以上に適性値が高いわね・・・』

 

男「では・・・この二つは貸しにしておく。」

 

女性『はいはい・・・じゃあ今データを贈るから。じゃあね。』

 

女性はそう言って通信を切り、男の前にはひとつのディスプレイが浮かび上がった。そこには何かの戦闘データと生体データが書かれていたのだ。

 

男「・・・・。」

 

そして、さらには男が取引の内容に入れていなかったデータが入っており、それを見た男は少し笑っていたのだった。

 

 

 

男「さて・・・そろそろ動くか・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして。この時、事態は最悪な方向にへと向かって行ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

次回予告ッ!!

 

イクス『戦いはいよいよ大詰めに。果たして勝利するのはアークか。それとも・・・』

 

ゼクス『先の読めぬ戦い。少年少女は何を思うか。』

 

ソルナ「次回「開くのは傷を負って固くなったこの手の平」。」

 

 

 

 

 

星奈(すべてはなのは。貴方と・・・・零人。二人に掛かっているわ。だから・・・・・)

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
1
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択