No.641499

魔法少女リリカルなのはStrikers ダメ人間の覚悟

makeさん

第36話 説明と氷と影

2013-11-30 22:12:55 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:7012   閲覧ユーザー数:6418

はやて Side

 

 

いきなり私等を呼びつけてカラミティに持っとったデバイスを指して宣言するハルカちゃんはかなりカッコええんやけど、今はそれどころやなくな・・・・。

 

ヴィータ「あのさ・・・・・カッコ良く決めてるとこ悪ぃんだけどハルカ、さっき言ってたことっていったい・・・・・」

 

皆の疑問をヴィータが代わりに答えてくれたような感じなってしもぉたけど、まさにその通り。

 

ハルカ「透を助け出す為の策よ」

 

アルフ「そんな事かよ・・・だから皆こうして透に攻撃「でも、その後は?」・・・その後って・・・・」

 

ハルカ「このまま透を攻撃しても、意味は無いわ・・・元凶であるアイツ等をどうにかしないとね・・・・その為の・・・・スバルたちの眼よ」

 

シグナム「そうだ!何故スバルたちに透の『写輪眼』と『輪廻眼』があるんだ!?まさかアイツはスバルたちにレアスキルの『譲渡』を?!」

 

ヤクモ『それは違います、マスターは『譲渡』は使ってはおりません』

 

ライラ『ただ、今回のような戦いには・・・・スバルさん達が持ってる『写輪眼』がどうしても必要なのです』

 

ハルカ「それが、さっきのスバルたちの発動なの・・・・・そして、さっき私がカラミティに言ったのはティアナたちがボォッと突っ立ってた事が関係してるからよ」

 

ティアナ「私達が・・・・突っ立ってた?」

 

エリオ「ハイ、いきなり皆さん井上さんの顔をジィッと見ながら立ったまま動かないでいました」

 

エリオの発言にティアナは「嘘ぉ・・・・」と言った顔になってた。

 

ハルカ「アレはね・・・・・透の精神世界よ」

 

全員「ハァァ?!?!」

 

ハルカちゃんのぶっ飛んだ発言に私等全員が間の抜けた声を上げてもうた・・・・・・いや全員やのぉてハルカちゃんとアインス、それとすずかちゃんとユーリ以外の皆やな。

 

ゼスト「精神世界だと?・・・そんな非現実的な・・・・・」

 

はやて「あ・・・でもそう言えば、さっきスバルが言うてたんやけど、透君と会ったって・・・・・あれどういうことなん?」

 

私はさっきスバルがチラッと言った事に対して気になったんもんやから、直接聞いてみることにした。

 

ギンガ「どう言えばいいんでしょう・・・・・私達ハルカさんに言われて井上さんの眼を見た途端、白い靄(もや)の中に突然移動していて、その中に井上さんがいたんです」

 

ディア「白い靄(もや)の中に・・・・透が?」

 

ギンガ「ええ・・・・ただ、そこにいた井上さんは・・・・・・白い糸のようなものでグルグルに拘束されてたように見えたのよ、ただ今にしてみれば・・・ハルカさんの言う通りあそこは精神世界のような気がするわね、妙に現実感がないというか・・・・変な感覚だったから」

 

シャマル「もうちょっと詳しく話してもらえる?」

 

シャマルの言葉にギンガは頷いた。

 

 

~(前回の)回想~

 

 

ギンガ Side

 

 

私達はハルカさんに言われて井上さんの眼を見た瞬間、突然片目が痛み出したんです・・・・・私の場合左眼ですが。

 

そして気が付いたら、周りは白い空間と靄の中に一人で立っていました、一応周りを警戒しつつ他の誰かいないか探すとスバルとティアナがいました。

 

スバル『一応なのはさん達も探したんですけど、見つからなくて・・・・・』

 

それで3人揃って周囲を探ろうとすると靄が晴れていき、更には靄(もや)の中に一つの影がありました。

 

ちなみにここでの私達の眼はいつも通りの眼に戻っていました。

 

はやて『影?』

 

はい、私達はその影の方へと足を進めると、そこに居たのは・・・・・さっきも言いましたが、白い糸のようなもので拘束されていた井上さんがいました。

 

私達はココが何処で何なのか?ということを忘れ、何故こんな所に井上さんが磔(はりつけ)のように拘束されているのかということに驚いていました。

 

スバル「ね、ねぇ!とりあえず、井上さんを降ろさない?」

 

ティアナ「何言ってんのよ!もしかしたら敵の罠かもしれないじゃない!」

 

スバル「だからってこのままってわけにもいかないじゃない!」

 

ティアナ「だからって、ココが何処なのかも分からないのにそんなことしても・・・・・」

 

ギンガ「落ち着きなさい二人とも!今は言い争ってる場合じゃないでしょ!?」

 

私は言い合ってた二人を止めに入りました。

 

スバル「で、でもギン姉・・・・」

 

ギンガ「スバル、確かに井上さんを助けたい気持ちは分かるけど、あの人が本物か分からないじゃない」

 

スバル「・・・・そうだけど・・・」

 

ギンガ「ティアナも、現状でここが何処だか分からないって言う気持ちなのは分かるけど、あまり感情的にならないの・・・・いい?」

 

ティアナ「・・・・・ハイ、すみません」

 

ギンガ「よしっ!」

 

私は言い合ってた二人を止めたものの、何処なのかもわからない以上手近で情報が得られやすい所からと思い、拘束されている井上さんらしい人と周辺の調査をしようかと悩みました。

 

ギンガ「でも、スバルの言う事も尤もなのよね・・・本物か分からないからって井上さんをこのままってのも・・・・」

 

少し悩みましたが、私は井上さんのことを二人に任せ、私は辺りを調べようとしました。

 

ギンガ「それじゃ、今は「アラ、誰ヨアンタ達」っ?!」

 

しかし後ろから声が聴こえ、振り向いて見ると・・・・変な人物・・・・・・というか上半身が人で下半身が蜘蛛のような身体をした女が居ました。

 

蜘蛛女「誰ッテ聞イテンノヨ」

 

ティアナ「何・・・コイツ・・・」

 

蜘蛛女「チョット、コッチガ聞イテルン・・・ッテ、アンタ達・・・・・・モシカシテ!?」

 

蜘蛛女は何かに気付いたのか、私達に向けて白い物体・・・・槍のような物を放ってきました。

 

ギンガ「あぐっ!?(これは・・・・・糸?)」

 

私達に向かってきた槍のようなものは、身体に突き刺さらず逆に身体に纏わり付いてきました・・・・しかもかなりの衝撃なのかそのまま押し出されるような感じで後方へと飛ばされました。

 

蜘蛛女「消エナサイ!ココハアンタ達ガ来ルヨウナ所ジャナイノヨ!」

 

私達は糸の槍みたいな物に押され、そのまま飛ばされてしまい気が付いたら戻ってたんです。

 

 

 

Side Out

 

 

~回想終了~

 

 

ギンガ「・・・ということだったんです」

 

と話し終えるギンガ、透君の精神の中に入るなんて俄かには信じられんけど・・・・・・ええなぁ・・・私も入ってみたいなぁ・・・透君の中////////

 

ハルカ「やっぱり、透の精神の中のようね」

 

フェイト「でも何でハルカはそんなこと知ってるの?」

 

はやて「せや何でなん?それになんかアインスもすずかちゃんも知っとるっぽいし」

 

シュテル「・・・・そう言えばユーリも、先程カラミティの攻撃を防ぐ時は順応してましたよね?」

 

そう、ここに来てから・・・・・いや、それよりも今日の朝からハルカちゃん達の様子は何処となく変やった。

 

はやて「・・・・・・・何があってん?」

 

ハルカ「昨日の夜・・・・・私達が解散した後にね、私の『エアリス』にヤクモ達から連絡が来たのよ」

 

 

~回想~

 

 

ハルカ Side

 

 

私は呼ばれてすぐにすずかのラボに向かったわ、ヤクモ達の連絡の中にはアインスとユーリも一緒にってあったから二人も一緒に行ったの。

 

なのは達を呼ばなかったのは、ヤクモ達がワザワザ私達を名指しで呼んだのに理由があったからだと思ったから。

 

それに言わなかったのも、ヤクモ達に言われてたからなの。

 

ハルカ「・・・・・・とりあえず聞きましょうか?」

 

私はヤクモ達に呼びつけた用件を聞こうとしたわ、まぁ用件って言うのにも多少の見当がついてたんだけどね。

 

ヤクモ『ハイ、皆さんを呼んだ理由はお分かりかと思いますが、マスターの件についてです』

 

私の読み通り、私達を呼んで来た理由は透のことについてだった。

 

アインス「っ!透の居場所が分かったのか?!」

 

リコ『残念ながら、そこまでは・・・・・・』

 

ユーリ「・・・・では何故私達を?こちらの3人は分かりますけど、私を呼んでも・・・・・」

 

ライラ『いいえユーリさん、貴女を呼んだのにもちゃんと理由があります・・・・・・それに、貴女を呼んだのもマスターの意志です』

 

ユーリ「・・・先生の意志?」

 

リコ『ユーリさん、マスターはあなたに何かしませんでしたか?』

 

ユーリ「何かって・・・・・・・あれ?」

 

アインス「どうした?」

 

ユーリ「いえ・・・・・何か・・・・言葉というか・・・名前というか・・・・・知らない単語が・・・・頭の中に・・・・何でしょう・・・コレ・・・」

 

ハルカ「知らない単語?」

 

頭を手で押さえて軽く混乱していたユーリ、私も何のことかわからないからどうしようもなかったんだけど・・・・。

 

ヤクモ『ユーリさん、手を前に出して『セウシル』と言ってみてください』

 

ヤクモがユーリに指導するように言った、この時やっとヤクモが言った意味とユーリの言った単語というのが何なのか分かったの・・・・ただ一つ二つくらいの疑問があったけど。

 

ユーリ「え・・・・ハイ、セ・・・『セウシル』」ブンッ

 

ユーリを中心にドーム状の透明な盾が私達を包むように現れたわ。

 

ユーリ「え?!えぇ!?何ですかコレ?!こんなの私知らないですよ!?」

 

ユーリはパニクって話が聞ける状態じゃなかったけど・・・・。

 

アインス「こ、これは・・・」

 

すずか「透君が持ってる盾の術・・・だよね?」

 

流石にアインスとすずかは知ってたようだけど、状況が呑み込めずにいたようだったわ・・・・まぁそう言う私もなんだけどね。

 

すずか「ヤクモさん!これどういうこと?!」

 

ハルカ「・・・・・・透は『譲渡』を使ったの?」

 

ライラ『いいえ、『譲渡』は使用しておりません』

 

ハルカ「ならどうやってユーリに『ティオ』の術が?」

 

リコ『すみません、私達からは申し上げられません・・・・・直接マスターにお願いします』

 

結局私も『譲渡』じゃない何かは分からなかったわ。

 

ハルカ「・・・ハァ、なら話を戻すわね?私達を呼んだ用件は?」

 

ヤクモ『先程も申しあげたとおり、マスターの件に関する事です』

 

ライラ『確かにマスターの居場所は存じ上げません・・・・・ですが』

 

リコ『マスターの『現在』と『これから』なら分かります・・・・・というより、予想できます』

 

ハルカ「ハァ?」

 

アインス「透の『現在』と『これから』だと?」

 

ライラ『ハイ・・・・すずかさん、少々よろしいでしょうか?』

 

すずか「何かな?」

 

ライラ『すずかさんにお聞きします、一人の人間では無く、一人の研究者・・・・技術者として』

 

すずか「う、うん・・・」

 

ヤクモ達はいきなりすずかに対して、研究者という特殊な立場での質問をしてきた。

 

ヤクモ『率直にお聞きします、研究者から見たすずかさんはマスターをどのように見ますか?もちろん、あの戦いの事も考慮してです』

 

アインス「なっ!ヤクモお前!?」

 

すずか「・・・・・・」

 

ヤクモの言葉にアインスが怒ったのも分かる気がしたわ、それって違法研究所の研究員と同じ様にしてみろって事だし。

 

すずか「・・・・・・正直に言ってもいいの?」

 

リコ『勿論』

 

すずか「じゃぁ・・・・私は透君を最高の『研究材料』と思うよ」

 

ユーリ「?!」

 

アインス「すずか?!お前・・・」

 

ハルカ「待ってアインス!・・・続けてすずか」

 

アインス「ハルカ?!」

 

ハルカ「ヤクモ達はすずかに研究者目線で聞いてるだけ、これはこれで貴重よ・・・それにすずかが透の事を本当にそんな風に見るわけないわよ・・・アンタだって知ってるでしょ?」

 

アインス「あ、あぁ・・・・」

 

すずか「透君のあの能力・・・人の領域を超えたパワー・スピード、魔導師に対して素手で挑み勝つ事の出来る力を持って、それに『写輪眼』や特殊な刀、本人の体調が優れなかったと同時に私達相手だったから拮抗してたけど、透君のコンディションが万全だったら並の魔導師はまず何も出来ないまま倒されるね」

 

ハルカ「そりゃぁね、『二重の極み』やら『六式』を持ってる時点で勝てるわけないわ」

 

アインス「というより、魔法を使う前に倒されるのではないか?」

 

ユーリ「魔導師にとっては天敵になり得るかもしれないってドクターやハリベルさんが言ってました」

 

ハルカ「・・・・・・・アハハ、アイツの異名的なモノを思いついちゃったわ・・・・『魔を殺す男』・・なんてね」

 

すずか「意外と合うかもね」

 

ハルカ「適当に言っただけなのにね・・・・・・」ハハハ・・・・

 

すずか「あ・・・っと脱線したね、それとコレが重要なんだけどね?透君は元々造られた存在・・・・それも失敗かと思われた『最強の魔導師』・・・・それに見合った魔力、これは普通は放っておかないよね」

 

リコ『ではすずかさんならば、どうされます?』

 

ユーリ「どうするって?」

 

リコ『簡単です、研究するとしたらマスターをどのようにするのか?ということです』

 

すずか「私だったらかぁ・・・・・そうだね、私だったら・・・透君のあの驚異的なパワーと魔力をそのまま活かしたいから洗脳して戦わせる、あとは新作の武器・・・・それもかなり強力な武器を武装させて実験するかな」

 

ハルカ「でもすずか、透のあの状態よ?あんな状態でもやらせるの?」

 

私は前の透が片腕を斬った事を思い出しながら言ったわ。

 

すずか「あ、そうだった・・・・ゴメンね、忘れてた・・・・・んぅ~だったら、血液等での間接実験かな?」

 

アインス「成程な・・・」

 

ヤクモ『分かりました・・・・・・やはりマスターと同じ考えですか』

 

すずか「透君と?」

 

ライラ『マスターも同意見でした、つまりマスターもご自身が捕縛された場合、ご自身に起こり得る事を想定されていたのです』

 

すずか「・・・・そう・・・なんだ・・・」

 

リコ『では・・・ここからが本題です』

 

ハルカ「(やっと本題か)・・・ん?ちょっと待って、さっき透の『現在』と『これから』って言ったわよね?」

 

アインス「っ?!」

 

ヤクモ『ハイ』

 

ハルカ「・・・・・・・まさか・・・・」

 

ユーリ「あの・・・どうかされたんですか?」

 

アインス「さっきのすずかの言葉、もし本当なら透は・・・・今まさに研究材料として実験されているということだ」

 

ユーリ「っ?!そんな!?」

 

ヤクモ『ですがマスターはその事を考慮し、あるモノを皆さんに仕込んでおいたのです』

 

すずか「え、皆?ユーリちゃんは分かるけど・・・・・ユーリちゃんの他にもいるってこと?」

 

ハルカ「他に誰が・・・・・・・」

 

この時ヤクモが言った言葉ではスバルたちの事だと言うのが分からなかったわ。

 

ライラ『ユーリさんの他にもあのギンガ・ナカジマさん、スバル・ナカジマさん、ティアナ・ランスターさん、エリオ・モンディアルさん、キャロ・ル・ルシエさんの5名です』

 

ハルカ「ハァっ?!」

 

アインス「アイツ等にか?!だが・・・・一体いつの間に・・・・」

 

リコ『マスターに頭を掴まれた時です、その時マスターは『写輪眼』と『輪廻眼』と術を組み込んだんです』

 

ハルカ「あの時か・・・・って『写輪眼』に『輪廻眼』も?!何考えてるのよアイツは・・・・」

 

ヤクモ『それこそ、マスターの策なんです』

 

ハルカ「それこそって・・・・え、何?眼ぇ渡した事に何か策があるって言うの?」

 

ヤクモ ライラ リコ『『『ハイ』』』

 

私の質問にヤクモ達は力強く肯定の言葉を発したわ。

 

ヤクモ『これはマスター自身が予想してらっしゃることなのですが、おそらくマスターは洗脳される恐れがあると思われます』

 

ハルカ「マジ?」

 

リコ『マジです、加えて質量兵器系か魔法系の道具を装備されて直ぐにでも実験・実践されるとも仰ってました』

 

アインス「・・・・・アイツの予想だろうが、本当かどうかは俄かには・・・・」

 

ライラ『まぁそのあたりは実際見なければわかりません、しかし洗脳は確実でしょう・・・・・・その為の『眼』です』

 

すずか「眼っていうと・・・・『写輪眼』と『輪廻眼』だよね?」

 

ライラ『ハイ、洗脳は脳を支配するのと同時に心・・・つまり精神も支配すると言うことです』

 

ハルカ「・・・・・成程、だから『写輪眼』ね」

 

ヤクモ『はい』

 

私は大体の事を把握したわ。

 

ハルカ「つまり、近いうち透は奴等によって実験の道具として暴れさせられる、その時の透には自我があるかは分からない・・・・・十中八九洗脳されてるだろうから『写輪眼』を使って精神に入って元となってる奴・・・もしくは中から洗脳を解いて透から引き剥がすってわけね』

 

ライラ『ですが、向こうも何かしらの対策をしているとも限りません、そこでマスターはカムフラージュとして『輪廻眼』も組み込んだんです・・・・更に言えば『写輪眼』も能力を別々に分けてです』

 

すずか「能力を別々って・・・・・じゃぁ『須佐能乎(スサノオ)』やあの『すり抜け』を一緒にしてるんじゃないの?」

 

リコ『ハイ』

 

アインス「アイツ・・・・そんなことをしていたのか・・・・」

 

リコ『ちなみに、今上げられた方々にはちゃんと仕込まれてますが、条件がこなければ発現しません』

 

ハルカ「条件?」

 

ライラ『ハイ、条件は個人によって異なりますが、必ず来るとマスターは御思いの筈です・・・・あと名前を言った方々全員には両目もしくはどちらかの眼に『輪廻眼』がありますので』

 

ハルカ「・・・・・・・そこまでする?って言うか、もしかしてそれって『転写封印』なの?」

 

アインス「何だ?その・・・『てんしゃふういん』というのは?」

 

ハルカ「『転写封印』っていうのはね、本来なら『転写封印・??』ってあるんだけど、とある条件が重なった場合強制的に発動するの・・・・例えば透の『天照』をなのはに封印した場合、なのはが特定の人物を見ただけでなのはに封印された『天照』が勝手に発動するって感じよ』

 

アインス「な・・・恐ろしいな・・・・・」

 

リコ『残念ですが、『転写封印』ではありません』

 

ハルカ「え、違うの?」

 

ヤクモ『ハイ、あと能力別に言いますと全員に共通で『輪廻眼』による共通視覚、ティアナ・ランスターさんは『須佐能乎(スサノオ)』、スバル・ナカジマさんは『すり抜け』、ギンガ・ナカジマさんは『神威』(カカシ先生)、エリオ・モンディアルさんは『神羅天征』と『万象天引』、キャロ・ル・ルシエさんは『魔力吸引術』が仕込まれてます』

 

ハルカ「共通視覚まで・・・・・」

 

ライラ『奴等も一筋縄ではいきません、マスター自身を使うのであれば尚更です』

 

すずか「でもさっきハルカちゃんも言ったよね?今の透君は左腕が無いんだよ?・・・・そんな状態だったら・・・・・」

 

リコ『寄生型であればどうでしょう?違法な研究をしてきているような連中ですよ?その程度では奴等は諦めませんよ・・・・・そもそもマスターは奴等にとって邪魔な存在であると同時に復讐対象でもあるのですから・・・・』

 

アインス「別に心は痛まんか・・・・・・なんて奴等だ」

 

ハルカ「・・・そうね・・・」

 

ライラ『ですので、実質マスターを救出してもらうのは『写輪眼』を仕込まれた3名さんです、それ以外の方には3名の補助をお願いしたいのです』

 

アインス「しかし、寄生型にしろ洗脳にしろ、どの道透の動きを封じなければならないのではないか?」

 

ハルカ「それに条件があるんでしょ?その条件前に奴等が攻めてきたら・・・・」

 

ヤクモ『ご心配無く、マスターもそのあたりを考慮して条件も簡単にしています』

 

アインス「その条件って何なんだ?」

 

ヤクモ『それは・・・・・』

 

ヤクモが言った透が設定した条件って言うのはこういうのだったわ。

 

 

 

 

条件1:自身の危険又は仲間・身内等の危険があった場合発動

 

条件2:上記以外の場合、数日で自動で開眼・発動

 

条件3:ギンガ・スバル・ティアナ3名は『写輪眼』が発動した状態、更にエリオ・キャロの両名の『輪廻眼』が発動した場合、自動的に『輪廻眼』も開眼し『共通視覚』が発動

 

 

 

 

ハルカ「えらく細かいわね・・・・・でも、この方が確実か・・・・・」

 

ヤクモ『ちなみにユーリさんには雷系や重力系などの魔法も渡されている筈ですので』

 

ハルカ「こっちは無条件ってわけね」

 

ライラ『そして、私たちなんですが・・・・すずかさん、私達を使えるよう調整してもらえませんか?』

 

すずか「え・・っと・・・・何で?」

 

リコ『理由は二つ、一つは私達にはマスターの筋力を低下させるリミッターがあります、マスターと戦う場合皆さんの懸念材料の一つとしてマスターのパワーです』

 

アインス「まぁ、アイツの力は身を持って味わったからな・・・」

 

リコ『私達には、仮にマスターが敵に捕らわれ且つ自身が実験体として皆さんに迷惑を掛ける様になった時の為に自身にリミッターを掛けれるようマスターとハルドクターが開発された術式があります』

 

ハルカ「まんまその通りじゃない・・・んで?二つ目は何?」

 

ヤクモ『それは「ちょっと待ってください!!」』

 

いきなりユーリが大声で割り込んできたのは、流石に心臓やら身体ががビクッとなったわね。

 

ハルカ「な、何よ・・・どうしたのよ?」

 

ユーリ「何で先生と戦う前提で話してるんですか?!それに・・・・・・それにあなた方は先生と戦うんですか?・・・・・」

 

ハルカ「アンタも聞いたし、それに分かるでしょ?アイツもそうだけど、研究所に連れてかれたんだったら何をされるのかを」

 

ユーリ「っ・・・・・・・・」

 

アインス「それにな、私達だって透と戦うことになるのは半信半疑ではあるが・・・分かっている、それに話が本当なら透には意識が無い筈、おそらく一方的では無いにしても・・・私達が勝つだろうな・・・・だがその為に透は・・・・」

 

ユーリ「だったらなんで・・・・」

 

すずか「それは・・・・透君だったら、遠慮せずにやれって・・・・・・そう言うと思うから・・・だよね?ハルカちゃん?」

 

ハルカ「・・・・まぁ、アイツなら言いそうよね」

 

ヤクモ『ハイ、確かにマスターはそう『言いました』よ』

 

アインス「・・・・・聞き間違いか?私にはヤクモが『言いました』と言ったように聞こえたが」

 

ヤクモ『その通りですが、マスターもすずかさんが言った通りの事を言ってましたよ』

 

すずか「嘘?!」

 

ライラ『本当ですよ、何なら聴かれますか?マスターが録音して時間をみて再生するよう言われていたんですが』

 

私達もそこで初めてさっきの録音を聴いたのよ。

 

ハルカ「アッハハハハハハハ♪何よ今の?!あんなこと普通言う?!」

 

すずか「フフフ♪ホント・・・透君らしいと言えばらしいけど・・・」

 

ユーリ「・・・・アハハ、確かにそうですね♪」

 

ハルカ「あ~・・・・あ、でも・・・これをもう一回聞くと・・・流石に冷静になってる分呆れるかもしれないわね・・・・」

 

アインス「んんっ!それで、ヤクモよ・・・さっきの二つ目というのは何なんだ?」

 

ヤクモ『ハイ、二つ目というのは・・・・・それはお呼びしたアインスさんに関係しています』

 

アインス「私に?」

 

ヤクモ『それは・・・・・・・・・』

 

 

 

Side Out

 

 

~回想終了~

 

 

 

はやて「それは、何なん?ハルカちゃん」

 

今までのやり取りを聞いとった私等やったけど・・・・え?回想が長くてカラミティにやられてないんかって?

 

 

 

 

 

そないなモン!大人の事情的なもんで向こうも空気読んでくれとるんや!!!!!!

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まぁそれはええとして。

 

と思ぉてたんやけど、いきなりカラミティに動きが見え始めた。

 

カラミティ「何ヲ話シ込ンデイルノカ知リマセンガ、先程ノヨウニナッテハ困リマスカラネェ!!」

 

そう言うてカラミティはアハトを大型の銃にして、こっちに向けて炎を放ってきおった・・・・・どうやら火炎放射器のようやな。

 

はやて「・・・・って火炎放射器て!?そないなもんまで出来るんかぃ!?」

 

ザフィーラ「ここは我が「いいわザフィーラ!」っ・・・ハルカ?」

 

壁を作ろうとしとったザフィーラをハルカちゃんが止めに入った。

 

ハルカ「ここは・・・・さっきのヤクモの二つ目の理由と合せて、実際に見た方がいいわね・・・・・アインス!」

 

アインス「分かった!ヤクモ!使用者、井上 透の代行としてアインスを限定的に許可を求める!」

 

ヤクモ『使用者、マスター井上 透の代行としてアインスさんを限定承認します!使用OKです!』

 

アインス「よしっ!」

 

既にアインスの手には透君のデバイス『ヤクモ』が握られてて、デバイスが光り出した途端アインスの手には刀が握られとった。

 

しかも・・・・・その刀は私達にとって、よぉ見覚えのある刀やった・・・・・しかも・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

アインス「霜天に坐せ!!『氷輪丸』!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アインスが刀を振るうと刀の先から紫色の氷の塊が津波のようにカラミティが放った火炎に向かっていき、ぶつかり合い激しい水蒸気が立ち込めた。

 

風が吹き視界が良好になると私はアインスを見た、アインスの手には確かに刀が握られてた・・・・・・・それも透君が持っとる・・・いや、透君しか使えんはずの『氷輪丸』やった。

 

アルフ「ちょ・・・ちょっと待ってくれよ!何でお前が透の刀を・・・・しかも『氷輪丸』を使えんだよ?!」

 

アルフが私の代わりに一番聞きたい事を聞いてくれた。

 

ヤクモ『これが二つ目の理由です、予めアインスさんが使用できるようマスターが事前に承諾しておられたのです、そしてアインスさんの手に渡った時・・・発動するよう設定されていたのです』

 

フェイト「透が・・・・刀を?」

 

アインス「私もコレの事を聞いた時はお前達と同じ様に驚いたさ、まさか・・・透の刀を自分が使う日が来るなんて・・・なっ!!」ブンッ!

 

アインスは刀を振るうと、さっきと違い今度は氷の龍をカラミティの方へと飛ばした。

 

しかしカラミティも何もせぇへんかったわけやなかった。

 

カラミティ「チィッ!コンナ氷ッ!!」ゴォォォ!

 

カラミティは火炎放射で対処しよったんやけど、奴が放った火炎を当てても『氷輪丸』は絶えず出て来てカラミティ・・・透君の方へと飛んでって、当たった。

 

”ピキッピキッ”と透君の下半身部分と右手が氷漬けにし、動きを封じてしもぉた。

 

アリシア「封じちゃったよ・・・・・・」

 

ヴィータ「ていうか、こんなスゲェもんがあんならもっと早くに出せって!」

 

レヴィ「まったくだよ!それならもっとラクに出来たのにぃ!」

 

ヤクモ『申し訳ありません、これも条件があって皆さんの眼が解放された時に発動する仕組みになっていたのです』

 

ディア「またか?!」

 

はやて「メンドイ事しよるなぁ・・・・透君は・・・・あ、あと気になってんやけどあの『氷輪丸』ってホンマに『氷輪丸』なん?」

 

レン「どゆこと?」

 

はやて「いやぁ何かなぁ?前に見た透君が使ぉとった『氷輪丸』の色が違う気ぃするんよ、透君は水色やったんやけどアインスは紫色やん・・・・しかもよぉ見ると鍔の形も違う気ぃするし」

 

ハルカ「アレは・・・・・一応同じ『氷輪丸』よ、それに基本的に能力も一緒だし・・・・ただアレは元の使い手が違うってだけ・・・・なんだけど、アレで『卍解』は出来ないわね」

 

シグナム「何故だ?」

 

ハルカ「あっちの『氷輪丸』の持ち主は『卍解』を習得してないからよ」

 

シグナム「そ、そうなのか・・・・・」

 

ハルカ(ただ・・・・まさか映画のキャラまであるなんてね・・・ヤクモが言ってたのって『こっち』の方だったのね)

 

ライラ『しかし、代わりといってはなんですが、マスターがアインスさんに与えた力は『氷輪丸』だけではありません・・・・アインスさん、お願いします』

 

アインス「あぁ・・・」

 

アインスはハルカちゃんを見るとハルカちゃんは何も言わずに頷いた、アインスもそれを見ると小さく頷いて持っとった刀を逆さまに持ちながら地面に刺して手と手を合わせた。

 

 

 

 

 

アインス「『影縛りの術』!」ギュィィィン!

 

 

 

 

 

 

アインスの影が透君の方に伸びた思うたら、透君の陰に重なった瞬間に透君の足元からタコの足のような影が数本出て来て透君の身体を縛り上げた。

 

リコ『このように、確実に拘束する術も組み込まれており使用できるようになっております』

 

はやて「な・・・成程な・・・・・・・」

 

なのは「透君・・・準備良過ぎだよ・・・・・・」

 

シュテル「本当ですね」

 

ハルカ「分かったんならさっさと透の策を成功させて、透を解放するわよ!?」

 

全員「オォォォォォ!!」

 

私等はハルカちゃんの言葉にやる気を漲らせた、透君が私等の為に託してくれた力・・・・・・絶対に成功させなアカン!!

 

待っとってや透君・・・・今・・・・・今私等が助け出すからな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤクモ(・・・・・いいえ、もう・・・マスターの策は・・・・・・『既に成功してます』)

 

 

Side Out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

どうも、またまた投稿させてもらいました、makeです。

 

今回は36話ということでいかがだったでしょうか?今回はほとんどが回想でのお話だったのですけど・・・あまり面白くありませんでしたか?・・・・・・でした申し訳ありません。

 

まぁ前回のスバルたちの透の精神での出来事やハルカ達がヤクモ達に呼び出された内容と理由を描いた話だったのであんまりだったと思いますねェ・・・・・すみません。

 

しかし、ここに来てまた新たな力・・・・・というかまたしても透の力が別のキャラが所持しておりますねぇ、アインスに透の斬魄刀・・・・しかも劇場版のキャラの刀を所持しての登場です。

 

更に、持っていたのは『氷輪丸』だけではなく、影の術・『影縛りの術』までアインスが使えるようになっているというのは流石に皆さんも予想されてはいらっしゃらないでしょうか?

 

そして最後の最後にヤクモのあのセリフ・・・・一体何なんでしょうね?

 

 

 

 

 

 

 

さぁ次回は!透が備えた力が発動しだしたなのは達!その力を駆使してスバルたちはどうやって透奪還するのでしょうか!?

 

 

 

次回は・・・・遂に(操られた)透 VS 機動六課との決着前編です!!!

 

 

 

 

 

それでは皆さん!次回をお楽しみに!!!!

 

 

 

 

誤字脱字等のコメントは随時受け付けております、もちろん激励等のコメントは大大大歓迎ですのでジャンジャン送ってください!!お待ちしております!!

 

 

 

 


 
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