No.641443

インフィニット・ストラトス The Gaia Savers -Record of ATX-

Blazさん

地球と二人の青年の欲がぶつかり合った戦いは幕を閉じた。
だがこの物語はその裏で戦っていた者達の物語である。
それは、狼達の戦い。

イメージソング

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2013-11-30 20:18:32 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2076   閲覧ユーザー数:1996

Record.3 「戦士達の宴」

 

 

 

 

突如、リクセントの街は烈火の炎に包まれた。人々は炎に怯え、逃げ、混乱するのだった。そして、それは城も例外ではなかったのだ。

 

 

 

警備詰め所・・・

 

警備兵「爆発!?街からか!!」

 

警備兵「他の詰め所にも連絡を・・・」

 

 

だが、同時に詰め所も爆発を起こし、城も同様に爆発をしていたのだった。

 

 

 

そして城内の高官達が集まるパーティ会場では高官達は軽傷を負いながらも戸惑いを隠せなかったのだった。

 

 

すると・・・

 

 

 

 

パンパンパン。

 

会場のドアから武装した兵士と一人のフードを被った者が入ってきたのだ。どうやら全員男で声から大体30代と推測されるのだった。男は手を叩き、会場の面々に告げたのだった。

 

男「さて、大広間の皆様。御傾聴ください。これから皆様の国元に身柄の身代金請求書を送るにあたり。名簿を作成したいと思います。ですので皆様、壁沿いに一列で並んでいって下さい。そうすれば危害は加えません。」

 

 

 

「えっ・・・何?」

 

「襲撃・・・いやテロか!?」

 

 

すると突然の出来事に高官などはざわめき始めていた。それもその筈だ。突然の出来事だから戸惑いも隠せないのも無理は無い。それを見たフードの男は口だけは見えていたが笑みを浮かべていた。

 

男「はい。我々は世間様から言えばテロリストです。そのテロリストの活動を続ける為に私達はお金が必要なのですよ。解りますよね?ちなみに。慌てないで下さいね。あと「おかし」の約束もですよ。」

 

高官「ぐっ・・・おい、貴様!せめて女、子供の安全は・・・」

 

 

 

 

 

 

カキン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パカン!

 

 

 

高官「ぐぎゃっ!?」

 

するとフードの男に意見を述べた高官に対し兵士の一人がグロック19を構えて高官に向かい発砲した。高官は口の中に銃弾が入り、左頬を貫通して耳をもぎ取った。そして高官は這いずり回り血を噴出すのだった。

 

男「静かに・・・ですよ?」

 

男がその光景を見て、腰から改造されたベレッタM9を引き抜き、高官を足で踏みつけて発砲した。高官は頭と心臓に一発ずつ喰らい、這いずり回るのを止めたのだった。それを見て他の者達は青ざめ、中には吐き気のする者もいるだったがフードの男は顔色一つ変えずベレッタを腰に戻すのだった。そして兵士の一人が男に近づき、小声で何かを伝えたのだった。

 

 

男「・・・あらま。王女は遅刻でしたか。まぁ・・・いいでしょう。貴方達は名簿の作成をして終わったら彼等をシェルターに入れて置いてください。」

 

そして兵士は敬礼をし高官達を集めていった。男はそれを兵士に任せ、一人会場を後にするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リクセント城、城内・・・

 

 

バキン!!

 

城内の別の場所ではラトゥーニがゴスロリの服装にも関わらず回し蹴りを兵士にかましていた。兵士は気絶し、ライは兵士が持っていたMk.16を持ち、弾倉などをチェックするのだった。

 

ライ「・・テロリストにしては装備も手際も・・準備などが良すぎるな。」

 

その隣ではシャインが携帯端末で別行動をとっていたジョイスと連絡を取ろうとしていたのだが一向に繋がらなかったのだった。

 

シャイン「警備は強化されていた筈なのに・・・」

 

ラトゥーニ「シャイン王女。ルダール卿との連絡は・・・」

 

シャイン「・・・・・・一向に・・・警備詰め所に行ったきりですわ・・・」

 

ライ「・・恐らく詰め所も爆破されているのでしょうな。ですが・・ルダール卿の事です。きっと無事でしょう。」

 

 

 

その時。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャキッ。

 

 

 

 

 

ガガガガガガガガガガ!!

 

 

 

刹那、突如P90が火を吹きその場に居たライはシャインと共に柱の後ろに身を隠し、ラトゥーニも軽やかな動きで柱に身を隠した。そしてラトゥーニは隠し持っていたコルトのロックを解除し発砲された方向を柱の後ろから除いていた。其処には先ほど会場に現れたフードを被った男が居たのだった。

 

 

男「ふむ・・・・服装に見合わない身の動き・・・まさかそっちが王女・・な訳ないですよね。と言う事は、そっちの方が・・・」

 

 

男の後ろには同じくフードを被った者達が八人ほど並んでいた。顔はフードを被っていたので解らなかったのだが妙な者達だというのは確かだった。

 

 

男「お分かりですよね。王女はこのまま五体満足のまま我々と同行して貰いたいのですが・・・・。」

 

 

ライ「っ・・・・貴様・・・何者だ!!」

 

ライは柱の後ろから声を上げて男に問い詰めた。だが男は答えず、ただダンマリを決め込むのだった。それで聞くだけ無駄と解ったライは銃を発砲するのだった。

 

 

 

ババババババ!

 

 

 

 

ビシビシビシビシビシ!

 

 

ライ「っ!?」

 

だが銃弾はすべて後ろに居た兵士らしき者達が身代わりとなり、男には一発も当たらなかったのだった。

 

ライ「・・・そいつ等は人間ではないな!」

 

男「・・・・フッ・・・・」

 

 

すると兵士達のフードが脱げ、中からは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゾガルとヴォルガが使っていたバイオロイド兵が現れたのだった。

 

ライ「何!?」

 

男「殺しては駄目ですよ。」

 

刹那、バイオロイド兵はライに向かい接近した。ライはMk.16を撃ち続けるがバイオロイド兵は止まらなかったのだ。

 

 

 

ドゴッ!

 

 

そしてライに対しバイオロイド兵は蹴りを入れ、ライは体勢を崩した。

それをラトゥーニがフォローに入ったが別のバイオロイド兵がナイフを持ち、ラトゥーニを襲ったのだった。

 

ラトゥーニ「ライディース少・・・・!!」

 

 

そしてライはバイオロイド兵によって地面に叩きつけられ、男はその隙にシャイン王女に近づいて行った。王女はバイオロイド兵に捕まえられ、男の前に出された。そして男はその王女に対してナイフを持ち見つめるのだった。

 

 

王女「・・・下衆ね。貴方。」

 

 

王女は喋り方が普通の喋り方になり、男に対して罵倒した。だが男はそれでも何も言わずナイフを持って王女の顔を触った。

 

男「・・・美しい・・・実に美しいですね・・・・ゆくゆくは更にお美しくなるでしょう。ですが・・・今、欲しいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

貴方の心臓をくり抜き・・・そして永久に私のコレクションにしましょう。」

 

 

ライ「やめろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

ライは男に対して命一杯叫んだが男はそれでもナイフを心臓に突き付けていた。その間、王女は男が笑ったいるのに気がつき背筋を凍らせていたのだった。だが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズドンッ!!

 

 

 

 

突如、王女を掴んでいたバイオロイド兵の頭部が吹き飛んだ。それを見て男は窓側の柱に身を隠した。

 

 

男「この音・・・対物ライフル?位置は向こうの棟か。」

 

 

 

 

その向かいの棟の屋根では一人の誰かがライフルを持ち、バイオロイド兵を狙撃していた。

そして再びライ達が居る方には古びたフードとマントを着た誰かが立っていた。

 

男「っ・・・いつの間に!?」

 

刹那、その者は一気に走り出し、バイオロイド兵に向かって行った。それに対してバイオロイド兵が迎え撃つが・・・

 

 

チャキッ・・・

 

 

 

 

 

 

 

ズバッ!!

 

 

その者は飛び上がって空中でバイオロイド兵を刀で上下に真っ二つにした。

そして着地をするとラトゥーニの相手をしていたバイオロイド兵に向かい刀を振り、足を斬った。バイオロイド兵は体勢を崩し、その者に足で踏まれ左手に持っていたジェリコ941を使い、バイオロイド兵の頭部を打ち抜いた。ライはそれを唖然として見ていたが次の瞬間、自分を抑えていたバイオロイド兵も対物ライフルに打ち抜かれたのだった。それにより体勢を立て直したライには突如通信が入った。

 

『回路を後退。左30メートル。撞球室へ。』

 

ライ「っ!!」

 

すると通信と同時に誰かがスモークグレネードを投げ、その隙にライはシャインを抱えてラトゥーニともう一人の誰かと共に逃げたのだった。

 

 

 

男「・・・・・・逃したか・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

撞球室・・・

 

撞球室のドアを荒っぽく開けたライはシャインを降ろした。そしてラトゥーニはドアから追っ手が来ないかと見張りをしていた。とりあえず、追っ手は来ないと解り一安心したライは息を吐き、もう一人の誰かを見つめて問い詰めた。

 

ライ「・・助けてくれたのには感謝する。だが君は・・・」

 

 

すると。窓から何か音がしその者も窓に向かって歩いたのだった。

 

 

 

ガシャ。

 

 

 

すると窓には誰かと一人の男性が立っており、男性は窓から入って来ていたのだ。

その男性は紫の髪をし黒いスーツを着た男でライ達はその男性を知っていたのだ。

 

 

 

あだ名はリュウセイ曰く「いぶし銀」。

 

 

 

 

その男の名は。

 

ラトゥーニ「ギリアム少佐。」

 

ライ「少佐・・どうしてここに?」

 

ギリアム・イェーガー。ライ達と同様に機動兵器のパイロットであり影ながら支援をする男でもあった。そのギリアムが来るという事は何か重大な事になっていたと言う事だ。

 

ギリアム「説明は後だ。・・・後は手筈通りに頼む。」

 

ギリアムはその誰かに小声で言い、その者は窓から降りて行った。その後、ギリアムは撞球室にある暖炉に手を置くと暖炉が動き、其処には階段があったのだ。そして一行をつれて降りて行ったのだった。

 

ギリアム「今回のサミットなどが狙われると聞いて内偵を進めていたのだがな・・・一歩出遅れてしまった。」

 

 

そう言って話していると道がなくなっておりギリアムが壁の一つを触ると壁が動き、其処にはボートが一隻あったのだった。

 

ギリアム「ここの用水路を下れば海に出られる。」

 

シャイン「っ!!待って下さい!このまま逃げては民達が!!」

 

ギリアム「・・・残念ながら・・現状では城の奪回は不可能です。今は御身の安全をお考え下さい・・・。」

 

シャイン「っ・・・・・そんな・・・」

 

ボートが動き出し、用水路を辿っていると何かの音がした。それは何かのエンジン音だったのだ。

 

キイィィィィィィィィ!

 

 

ゴウッ!!

 

 

其処にはゾガルの機体のレストグランシュが一機とカレイツェイドが飛行していたのだ。

そしてレストグランシュはレーザーバルカンをボートに向かい発砲しボートはそれを回避するのだったが流石にラチが開かないと考えたギリアムはライに頼みを言ったのだった。

 

ギリアム「ライディース少尉。ハンドルを。」

 

ライ「っ・・・了解!」

 

ギリアム「嫌な予感程当たりやすいと言うのは・・・気が滅入る事ですな。」

 

シャイン「少佐?」

 

すると、ギリアムは自分の左腕につけていた時計の様なものを操作していた。そして。

 

 

 

バッ!!

 

 

 

ラトゥーニ「少佐!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギリアムはボートから飛び出たのだ。

 

 

ギリアム「モード・アクティブ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴンッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

ギリアム「CALL

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

GESPENST!!」

 

 

 

(BGM"英雄戦記")

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして用水路の水から亡霊(ゲシュペンスト)が現れたのだった。

 

 

 

ギリアム「スプリット!!」

 

 

 

ボボボボボ!

 

 

 

亡霊はスプリットミサイルを発射し弾幕を張った。その隙にギリアムは機体に乗り込み、操縦をするのだった。

 

 

 

ギリアム「プラズマカッター!!」

 

 

亡霊は左手にプラズマカッターを持ち、カレイツェイドを切り裂き。反撃を仕掛けようとしたレストグランシュは・・・

 

ギリアム「ニュートロンビーム!」

 

右手に装備されているビームライフルで撃ち抜いたのだった。

 

 

ギリアム「このまま輸送船に!」

 

ライ「りょうか・・・・!!」

 

 

 

ボボボボボ!

 

 

 

すると正面からはゲイオス・グルードが三機と大量のガロイカが立ちふさがっていたのだ。

 

ギリアム「くっ・・・・このままでは・・・・・・!」

 

 

 

 

 

 

刹那。

 

 

 

 

 

ビキュン!

 

ドウッ!

 

 

 

 

突如、横から一閃が飛び、ガロイカが五機ほど破壊されたのだった。

 

其処にはライン・ヴァイスとアルトアイゼン、そしてラウラとシャルが向かって来ていたのだった。

 

 

エクセレン「お迎えウサギ戦隊参上!」

 

ラウラ「ウサギは貴方だけでしょうが。(服装が)」

 

キョウスケ「少佐、港は駄目です。既に奴等に占領されました。少佐の手配で何とか先んじてできましたが・・・」

 

ライ「このままでは脱出が難しいなっ・・・・・・!」

 

 

そして更に後方にはISのアクシオの部隊が来ており、ラウラとシャルが迎撃を行っていたのだが突如砲撃が付近に着弾し正面を拡大すると・・

 

 

ラウラ「っ・・・砲撃装備のアクシオ・・・・そしてゲストの支援機・・・」

 

シャル『ちょいまち!まだ後ろに!!』

 

 

ドオンッ!!

 

 

ラウラ「っ・・・・!」

 

その後ろには大型の潜水艦型の船が浮上するのだった。

 

キョウスケ『キラーホエール級が二隻・・・挟まれたか!』

 

ラウラ「・・・なら、私と中尉が囲いを突破する。その隙に少尉はボートを。」

 

シャル『それはちょっと分の悪いってレベルじゃないよ・・・』

 

ラウラ「問題ない。こいつの硬さは知っているだろ。急げ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほう・・・・ならば・・・・」

 

「少々、場の流れを変えてやる。」

 

 

 

 

 

ラウラ「っ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『「メガ・ブラスター・キャノンッ!!」』

 

その一声で敵は二つの光に焼かれ、破壊されていった。

声の主を疑ったラウラとシャルはキラーホエールの後ろを見てみると。其処には・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

シャル「あれは・・・・・・」

 

ギリアム「間に合ってくれたか。」

 

キョウスケ「ゲシュペンストMk-Ⅱ タイプS・・・・・それと・・・もう一機は・・・ISなのか?」

 

 

 

 

輸送機の上で仁王立ちをしているゲシュペンストMk-Ⅱと肩にはISが一機乗っていたのだ。

 

 

(BGM"RUSHING DANDY")

 

 

 

 

そしてゲシュペンスト達は両手の拳を合わせジャンプした。

 

「こういう時には、叫ぶのがお約束なのでな!」

 

-SHOUT NOW!!-

 

 

「少佐直伝の一撃モーションだ!行くぞ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

『「究極!!ゲシュペンストキック!!」』

 

 

 

 

 

 

 

 

そして二機はスラスターを全開にしてアクシオとゲイオス・グルードに向かって行った。

アクシオ達は迎撃をするが弾は効果が無く、やがては破壊されていった。

 

 

 

ギリアム「カイ少佐!」

 

カイ「全く・・・肝が冷えたぞ、ギリアム。」

 

ギリアム「すみません。情報の漏洩は極力避けたかったので・・」

 

カイ「ふっ・・・だかこうして"彼女"と共に出番に間に合った。よしとしよう。」

 

 

 

 

ラウラ「彼女・・・・って真逆!?」

 

 

 

するとラウラ達の正面には新型といわれているIS用アサルトライフルの04-MARVEを装備した青色のゲシュペンストが着地したのだった。そのパイロットは黒い髪をした、二人にとっては絶対忘れることの無い人物・・・

 

 

 

千冬「久しぶりだな。ボーデヴィッヒ。デュノア。」

 

ラウラ「教官!?」

 

シャル「わお先生!?どうしてココに!?」

 

ブリュンヒルデこと、千冬が居たのだ。

 

千冬「実は一応サミットに呼ばれていたのでな。それにコイツのデータ収拾を兼ねてハガネに居たのだが・・・まさかこんな事になってお前達と再会するとはな。」

 

ラウラ「・・・・・はい。」

 

シャル「ねーねーと言う事は学園はどうなっているのですか?」

 

千冬「お前本当に性格変わったな・・・まぁいい・・とりあえずと言っておく。」

 

カイ『再開の挨拶は全員済んだな。』

 

 

千冬「ええ・・・後は・・・」

 

 

 

すると輸送機の隣を飛んでいた二機の戦闘機らしき機体とアリスが前線に入って行った。

一機はR-1。搭乗者はリュウセイ。もう一機はビルトラプター・シュナペールで、搭乗者はブリットだった。

 

リュウセイ「退路と制空権は俺達で確保する!」

 

ブリット「中尉たちは今のうちに離脱を!」

 

そして一行は準備を整え、戦闘態勢に入ったのだった。

 

 

 

 

 

 

千冬「さて・・・・・」

 

カイ「始めるか。」

 

 

 

 

ガキンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リクセント城、バルコニー・・・

 

男「・・・ふむ・・・適当にあしらうだけでいい。こんな事で戦力を削られたくないからな。」

 

バルコニーでは男が双眼鏡でラウラ達の戦闘を見ており、通信機でその相手をしている部隊に通信をしていた。

 

男「それで?どれだけ集まった?・・・・・・一個旅団ですか・・・機動兵器は。二個中隊・・・それで・・ISは・・・・・一個小隊・・・わかりました。適当にあしらってアイツ等を追い払ってくださいね。」

 

ピッ・・・

 

男「・・・・まったく・・・・実に面倒だよ・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後。一行はどうにか敵の包囲網を突破しアビアノに帰還するのだった。そして輸送機からは一時輸送機に入ったラウラとシャルが。次にキョウスケたちが出てきたのだ。

 

アリス「隊長、先輩、お疲れ様です。」

 

エクセレン「おうおう!オメーには苦労をかけたな。やっぱシャバの空気はウメーぜ!」

 

ラウラ「元囚人ですか。あとアリスはウチのメンバーですから。」

 

すると先に戻っていたカイがラウラ達を呼び止め、用件を伝えた。

 

カイ「二人共。戻って来て早々だが、作戦司令室に集まってくれ。」

 

キョウスケ「了解です。」

 

カイ「それとギリアム。お前もだ。」

 

ギリアム「ええ。解っています。」

 

そして三人が司令室に行こうとするとラウラが何かを思い出し、カイに質問をした。

 

ラウラ「あ・・少佐。」

 

カイ「何だ?」

 

ラウラ「きょ・・・織斑少佐も作戦室に?」

 

カイ「・・・・そういえば・・・・ああ。彼女もだ。」

 

ラウラ「・・・そうですか。」

 

 

 

 

 

 

作戦司令室・・・

 

 

司令室では隊長陣が集まり、現状の整理と今後の奪還作戦の説明をしていた。

その説明をしているのは黒い髪のポニーテールの女性。シロガネの副艦長をしているアンことUnknownだ。だがこの名前は色々と面倒なので一般ではアンと呼ばれている。

 

アン「以上が現在のリクセントの被害と現状です。敵はどうやら警備詰め所を集中的に爆破し更にはそれを勘付かせないために市街地にも爆発物を配置した物と思われます。」

 

テツヤ「そんな事の為に市街地にここまでの被害を出すとは・・・被害はどのくらいですか?」

 

アン「・・・城の中の人は警備詰め所を覗けばゼロ。その警備詰め所はすべて破壊されているので総勢120。市街地は・・・・・不明です。ですが・・・」

 

朱音「最低、2000は・・・死んでるか・・怪我をしたかよ。」

 

千冬「テロリストからの身代金要求は?」

 

アン「それは今の所、出てないわ。どうしてかは解らないけど。」

 

カイ「現在わかっている敵の配置は?」

 

アン「今わかっているだけで砲撃型の機動兵器が海岸沿いに一個中隊。山岳にはISの部隊が少数と機動兵器が一個小隊。」

 

ラウラ「敵の戦力は現在わかっているだけでどの位ですか?」

 

アン「あのキラーホーエル級は極秘裏に大量生産された機動兵器を乗せられる潜水艦よ。良くて五個大隊って所かしら。」

 

朱音「よくそれだけの戦力をかき集められたものね。」

 

朱音がそう言うと椅子に座っていた一人の老人が話し始めた。その人物こそアビアノ基地の司令官、カルロ少将だ。

 

カルロ「恐らくは北アフリカや東ヨーロッパから戦力をかき集めたのでしょうな。その証拠に幾つかのレジスタンス潜伏地域で連邦軍が鎮圧を掛けたのですが、いずれも空回りしたようです。」

 

朱音「確か、アフリカ大陸には他の地域以上にレジスタンスが居ると聞いていますが。」

 

カルロ「ええ。比較すればアメリカ大陸のレジスタンスを軽く凌駕する規模です。お陰でアフリカ方面の軍は手を焼いているそうですよ。」

 

キョウスケ「しかし・・・どうしてキラーホーエル級がテロリストの手に・・・」

 

ラウラ「それにゲスト・・・ゾガルの兵器の事もあります。」

 

カルロ「それについては彼に話してもらいましょう。」

 

カルロがそう言うとドアから誰かが入ってきたのだ。それは以前、一夏と共に戦って、今は特使として地球と本国を行き来している男、メキボスだった。

 

メキボス「始めまして・・だな。俺はメキボス。今は星間連合と地球との特使をしている。よろしくな。」

 

ラウラ「・・・・・。」

 

千冬「自己紹介は其処までにして・・・あの兵器。まさかそちら側の・・・」

 

メキボス「いや、ウチは皆無だ。第一、アレ以来本国は一度も部隊を送ってもいねーし送っているのは俺達特使ぐらいだ。だが・・・・一つだけ思い当たる組織がある。」

 

朱音「・・・・その組織とは?」

 

メキボス「ゴライクンル。ゾヴォークに対して昔から戦力の提供をしてきた組織だ。」

 

キョウスケ「組織・・・と言う事は武器商人と言うことか。」

 

メキボス「ああ。こちらの戦争の歴史の表裏にも登場する組織だ。恐らくは其処から横流しされたんだろうさ。」

 

テツヤ「キラーホーエルの方は?」

 

メキボス「そっちはアイツの自前だろうな。流石にアイツ等でも地球の兵器を入手するのには無理がある。」

 

 

そして一旦、話を纏める為に朱音が立ち、作戦を提案した。

 

朱音「いずれにしても、王女を救出できたのだ。これは不幸中の幸い。今をおいてリクセントを奪還する刻は無いも思います、少将。」

 

カルロ「ええ。ですが、攻略対象地はリクセント。要害の敵を討つとなればそれなりの策が必要ですよ。それに・・・」

 

カイ「一般市民も盾に取られているとなると迂闊な行動は出来ません。」

 

するとカイの意見を聞いて朱音は軽く笑った。どうやら策はあるらしいという表情だったのだ。

 

テツヤ「では何か策があるのですか、大佐?」

 

朱音「何。盾に取られているからこそ

 

 

 

 

 

 

 

派手に動けば良いという事だよ。中佐。」

 

アン「・・・なるほどね・・・・・」

 

朱音「ではこれより作戦の説明に入ります。全員、聞き漏らさないように。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後・・・

 

ラウラはシャルたちと次の作戦のミーティングをする為に二人が集まっていた休憩所に居た。そしてその後ろから千冬がラウラに声を掛けたのだった。

 

 

ラウラ「きょっ・・・・少佐・・・」

 

千冬「今はどの呼び方でも構わん。だが・・・・結局は軍に入ったのだな。」

 

ラウラ「・・・・・。」

 

シャル「・・・・まぁそうですね。」

 

千冬「特に。デュノアに至っては色々と変わりすぎているがな。」

 

シャル「あ、千冬さん。僕はもう・・・」

 

千冬「解っている。デュノアの姓を捨てたんだろ?」

 

シャル「・・・知ってたのですね。」

 

千冬「まぁ情報は自然と耳に入るのでな。だが・・・後悔はしていないのか?」

 

 

 

 

 

 

ラウラ「・・・していたら・・・・私はココには居ません。」

 

千冬「・・・・・そうか。」

 

シャル「でも、千冬さんはどうして軍に戻ったのですか?」

 

千冬「ああ。実は学園で零式を使ったのがバレてな。解雇は流石に無かったが一時引き離すという事でアテが無かったのだ。だから軍に戻って少しの間、距離を置くという事になったのだよ。」

 

アリス「では、あのゲシュペンストは?」

 

千冬「アレは知り合いから頼まれてな。データ収拾の為に武装共々私が使うこととなった。」

 

ラウラ「ゲシュペンスト・・・幽霊ですか。」

 

千冬「何でも、熟練者用の量産機らしいが・・・あれは別に普通でもいける代物だな。」

 

カイ「それはそうだ。何せあのゲシュペンストは機動兵器の中でも革新とも言える機体なのだからな。」

 

するとその後ろからはカイが話しに割って入ってきたのだ。その顔は少し嬉しそうでそれを見て千冬は少し呆れていた。

 

 

 

千冬「少佐。ここでゲシュペンストについて語らないで下さいね。時間が惜しい。」

 

カイ「む・・・・そうか・・・・」

 

アリス「マジでそのつもりだったのですね・・・・」

 

 

 

 

するとラウラは今まで千冬と会えずで聞けなかったことを千冬に問いただした。

 

ラウラ「少佐・・・・いえ・・・教官。その・・・・・」

 

千冬「・・・どうした。」

 

ラウラ「・・・あの男との・・・・考えは纏まったのですか。」

 

その話かと千冬が顔を逸らすとラウラは少し顔を下げた。そして、現在の結論を言った。

 

千冬「・・・・・・いや。」

 

あの男、とは一夏の事だったのだ。アレ以来、千冬は一夏と会えず。また自分からもし会えたのならどう言えばいいかと未だに決められずに居たのだ。だがそれを知っているのは千冬の家に泊まって話を聞いていたラウラのみでシャルとアリスは頭の上に「?」を浮かべていたのだった。

 

 

ラウラ「・・・そうですか・・・」

 

千冬「どうしてそれを聞く?」

 

ラウラ「・・・無関係では無いからです。私にとっても・・・貴方にとっても・・・」

 

千冬「・・・・・。」

 

そして艦内に第一種戦闘態勢の放送が流れ、面々は作戦通りの準備に入っていくのだった。

 

アン『総員、第一種戦闘態勢!各部隊は作戦通りの配置に入れ!!繰り返す・・・』

 

カイ「むっ・・・・千冬少佐、先に行くぞ。」

 

千冬「了解です。お前達も急げ。」

 

シャル「ういっす。」

 

アリス「はい。」

 

ラウラ「・・・了解。」

 

そしてATXチームも休憩所から出ようとするがラウラだけは千冬に呼び止められ、話の続きを言ったのだった。

 

千冬「・・・お前が気に病むことではないのだぞ。余り抱えるな。」

 

ラウラ「・・・・はい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数十分後、リクセント近海・・・

 

 

オペレーター『特機専用ハッチ解放。リフトアップ。』

 

ハガネの特機専用のハッチからは両手に巨大なアンカーを装備した一機の特機が姿を現した。機体の名前はジガンスクード・ドゥロ。ただしパイロット達の間では「ガンドロ」の愛称で親しまれている最強の盾といえる機体だ。その機体のパイロットはオクトパス小隊所属のパイロット。タスク・シングウジだ。

 

タスク「了解。ガンドロ、出撃するぜ!」

 

そしてガンドロはテスラ・ドライブでリフトから浮上しハガネのブリッジとほぼ同じ高さに浮上し停滞した。

 

続いて、ハガネの両側にあるカタパルトからPTの小隊が出撃し海に集結した。

出撃したのはいずれもゲシュペンストで他の種類の機種は一機のみであった。

まず、先頭にカイ機のゲシュペンスト。

続いてその横にオクトパス小隊の隊長、カチーナ・タラスクが乗る、ゲシュペンスト。

そしてその反対側のカチーナの少し後ろに同小隊の隊員、ラッセル・バーグマン。

その上空を同小隊のメンバーのレオナ・ガーシュタインと愛機ズィーガーリオンが飛行していたのだ。

 

ラッセル「アレ・・僕だけゲシュペンストだって紹介が・・・」

 

カチーナ「小隊って基本四機だし機種違うレオナを抜けば妥当じゃねーか?」

 

ラッセル「ひ・・・ひどい・・・・せめ「(カイ)エレーブ1より各機。これより敵中央の防衛線を衝く。敵戦力を引きずり出すぞ!」・・・・・・・。」チーン

 

カイ「しかし・・・まさかと思ったが・・・一応の対策はしておいて正解だったな。」

 

カイがそう言うと上空にはズィーガーリオンの他にも三機の機動兵器が飛行していた。

一機は女性の姿で羽で飛行する特機、アンジェルグ。

その隣に僅かではあるがアルトの面影がある機体、ビルトビルガー。

その反対にヴァイスリッターと同系統を思わせる機体、ビルトファルケンが居たのだ。

 

カチーナ「まぁアテにはしてるぜ。お前等。」

 

アラド「了解ッス!任せといて下さい!」

 

そう言って元気に返事をしたのはビルガーのパイロット、アラド・バランガだ。彼はキョウスケによく似ていて射撃が苦手で接近戦が得意としているので接近戦に重視したビルガーのパイロットに選ばれたのだ。そしてその返事に少し呆れた声を漏らすのはパートナーのゼオラ・シュバイツァーだった。

 

ゼオラ「全く・・・返事だけは一丁前なんだから・・・飛ばしすぎて街に被害出しちゃ駄目よ、アラド!」

 

アラド「うっ・・解ってるよ!」

 

千冬「ではそれだけ元気なら先鋒は任せられるな、二人共。」

 

すると二人の喧嘩に千冬が割って入り、その言葉を聞いて二人は「うっ・・」と声を漏らすのだった。

 

アラド「・・・・すんません・・・」

 

ゼオラ「・・・ごめんなさい・・・」

 

アリス「まぁ作戦の変更は無いからそんな事は無いよ。」

 

アラド「そりゃそうだけど・・・織斑少佐が言うと結構マジな事が多くって・・・」

 

アリス「何か前にあったの?」

 

ゼオラ「大した事じゃないの。以前、アラドが少佐に怒られてその前にジョークで言った筈の「ご飯おかわり禁止」が現実になったから・・・」

 

アリス「・・・・それで済んでよかったんじゃ・・・」

 

ラミア「三人とも。間も無く敵の射程内だ。私語は其処までにしておけ。」

 

三人の会話に入ったのはアンジェルグのパイロット、ラミア・ラヴレス。アラドとゼオラの上官をしている女性だ。するとラミアの言葉通り、前方にはアクシオの砲撃タイプとゾガル支援機が海岸沿いに並んで砲撃の用意に入っていた。

 

 

 

 

 

テツヤ「作戦開始。副砲、一番から四番、発射!!」

 

刹那、ハガネは砲撃を開始し砲撃部隊へと攻撃を開始した。だが当たりはせず、代わりに敵の反撃が始まるのだった。

 

 

 

 

ドドドドドド!!

 

 

 

 

 

アリス「っ!!SSM(対艦ミサイル)!?」

 

ラッセル『海岸沿いの部隊の後ろにミサイル発射台を確認!』

 

千冬『恐らくそれだな。私達でミサイルを迎撃する。ラミアとゼオラで発射台を破壊しろ。』

 

ラミア「了解したでごんす。」

 

アリス「・・・・ごんす?」

 

アンジェルグは武装のミラージュアローで発射台に攻撃をはじめ、ファルケンはオクスタンライフルで狙撃し発射台を集中的に攻撃した。

そして、発射されたミサイルは千冬のゲシュペンストのライフルで迎撃されたのだった。

だがそれでは終わらず、発射台からは次のミサイルが発射されたのだ。

 

ラッセル『今度はMIN-23です!!』

 

ゼオラ『23・・・ホーク・・・地対空ミサイル!!』

 

カチーナ『ならそいつ等はアタシ等の煙幕代わりにさせてもらうぜ!!』

 

カチーナがそう言うとゲシュペンスト三機はミサイルを破壊しその爆煙と飛び散る破片の中を突き進んでいった。そして再び、アンジェルグとビルトファルケンの射撃で発射台は全滅したのだった。

 

レジスタンス「っ!!敵機部隊が接近してくるぞ!!」

 

レジスタンス2「迎撃部隊!攻撃を開始してくれ!!」

 

すると砲撃隊の後ろからはゲイオス・グルードとレストグランシュ。そしてアクシオの機動部隊が迎撃に出てきたのだった。

 

カイ「よし。各機迎撃開始。派手に暴れろ!!」

 

カイは部隊が出てくると全員に命令し攻撃を始めた。

だがこの時、一部の人間が不審に思うことかある。それは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男「・・・敵の構成戦力が違う・・・それに・・・・・ATXチームとSRXチームが居ない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山岳地域・・・

 

 

 

その頃、山岳では・・・

 

 

 

ゴッ!!

 

 

ラウラのシュバルツがアクシオをステークで攻撃し爆散させた。そしてそれを隙と見て別の機体が攻撃しようとするがそれはシャルに狙撃されて無駄となったのだった。

 

シャル「どうやら成功のようっすね。」

 

エクセレン「流石にこの面子で奇襲は驚きだものねー」

 

そう、ATXチームとSRXチームはシロガネに乗って山岳地帯から攻めていたのだ。つまり、カイたちの部隊は囮でこちらが本命だったのだ。

 

キョウスケ「元より突撃が心情の面子だ。このまま突貫するぞ。」

 

朱音『そうは言うが。ライノセラス級が配置されて居ることを忘れるなよ。アレは私達の獲物だ。』

 

ライノセラス級とは地上戦艦の総称で巨大な剣の様な装備をしているのが特徴の戦艦で実はあまり使い物にならなかったらしい。

 

エクセレン「さてと。その獲物は艦長さんに任せるとして一直線に進んでいきましょっか!」

 

ラウラ「だが・・・矢張り、そうは問屋が降ろさないらしい!」

 

リュウセイ「この反応は・・・・分裂ミサイル!?」

 

すると上空からはミサイルが雨の様に降ってきて、中か数発のミサイルが更に発射されたのだ。それを一つずつ迎撃するのは流石のアルト達でも無理であった。だか・・・

 

 

「ハイゾルランチャー・・・・シュー!!」

 

 

 

ボボボボボボボボボボ!!

 

 

 

分裂したミサイルはエネルギー弾の嵐に巻き込まれてすべて打ち落とされたのだった。

そのエネルギー弾を発射したのはライが操るPT、R-2だったのだ。

 

 

男「ハガネが囮になってシロガネがその隙に城を奪還する・・・・いい作戦ですね。

いいでしょう・・・・・俺が直々に行ってあげます・・・行きますよ。エアスト。」

 

男がそう言うと後ろに立っていた白髪の女性が男の後ろへと付いて行き、バルコニーを後にするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして再び山岳ではシロガネがライノセラス級に砲撃を浴びせ、ライノセラス級は火の手を上げたのだった。

 

アン「ライノセラス級に直撃!目標沈黙しました!」

 

朱音「・・・随分アッサリね・・・・これは何かあるわよ。警戒を怠らないで。」

 

アン「っ・・!!艦長!ライノセラス級から大型の熱源反応!!これは・・・・・AM!?」

 

朱音「AM・・・・あれが?」

 

 

朱音がそう言うメインモニターにはAMとは思えないほどの巨体のロボットがライノセラスから現れたのだった。

 

 

 

 

 

 

リュウセイ「なっ・・・なんだありゃ!?」

 

エクセレン「流石にリュウセイ君には・・・・ストライクにはならないか。」

 

ラウラ「あの脚部・・・AMか?」

 

キョウスケ「だがその大きさのAMなど・・・・・」

 

刹那、巨大AMはラウラ達に向かい無数のレーザーを発射した。それをラウラ達は回避したが何処に反撃するばいいかと考えていた。

 

シャル「取り合えず、手当たり次第に撃ってみる?」

 

ラウラ「しかなさそうだな。」

 

ライ「なら・・・一斉射撃だ!!」

 

ライの一言でメンバー全員は一斉射撃を行った。攻撃は至る所に被弾したが胴体部などはかすり傷程度の物だった。

 

エクセレン「わおっ・・・・相当身持ちの硬い相手ね・・・」

 

シャル「いや・・意外と顔には出るタイプですよ?」

 

シャルがそう言い巨大AMの顔の画像を全員に送ると、AMの顔が傷ついているのに気がついたのだ。

 

ライ「なるほど・・・・恐らくは頭部はセンサなどが詰まっているから装甲が他より僅かに薄いのだろうな。」

 

ラウラ「それに・・あの巨体だ。もしかしたら頭部に操縦席があるかもしれん。」

 

キョウスケ「なら、俺とリュウセイ。ラウラの三人で囮になる。その隙にエクセレンたちが頭部を狙撃しろ。」

 

エクセレン「無茶仰る・・・相手は馬鹿にならない火力よ?」

 

キョウスケ「・・・・・・・フッ。分の悪い賭けは嫌いじゃない。」

 

ラウラ「同じくだ。」

 

リュウセイ「俺は嫌いだけど・・・その話には乗るぜ。」

 

 

 

シャル「と言ってますが。どうします?」

 

エクセレン「・・・しょうがないわね。援護は任せたわよ、キョウスケ。」

 

キョウスケ「了解した。」

 

 

 

 

 

 

 

刹那。アルトとシュバルツ、そしてR-1は一気に巨大AMに向かい突撃を始めた。

それを見た巨大AMはその三機に攻撃を集中させ、間合いを詰められていった。

そして。

 

 

キョウスケ「クレイモア・・・!」

 

リュウセイ「ブーステッド・ライホゥ!!」

 

ラウラ「オクスタンカノン!」

 

三機は近距離でクレイモアなどを発射し、巨大AMにへと直撃したのだった。

だが、結果として巨大AMは無傷でその反撃をキョウスケたちに浴びせようとするが・・・

 

 

 

 

 

ドドドドドド!!

 

 

 

 

突如、頭部に集中砲火を喰らい、巨大AMの頭部は爆発したのだった。

 

 

 

キョウスケ「片付いたか。」

 

リュウセイ「以外にあっさりと引っかかってくれたな。」

 

 

 

 

 

ラウラ「・・・・・。」

 

シャル『うい?どうしたの、ラウラ?』

 

ラウラ「いや・・・・なんだかお粗末すぎてな・・・」

 

ライ「確かに・・・あの機体でああもアッサリとやられるとな・・・」

 

すると、シロガネから通信が入り、副長のアンが声を上げてキョウスケたちに告げたのだった。

 

アン『後方にもう一隻のライノセラス級確認!』

 

ライ「矢張りか!」

 

沈黙したライノセラス級の後ろにはもう一隻のライノセラス級が向かって来ており、シロガネに向かい砲撃を始めていたのだった。対してシロガネも攻撃をはじめ、ラウラ達もライノセラス破壊の為に全身したのだった。

 

 

 

 

 

朱音「弾幕絶やすな!それとSALM(空対地ミサイル)を装填!発射用意が出来次第、部隊を下がらせろ!!」

 

アン「っ!!艦長、後方のライノセラスから・・・!!」

 

朱音「くっ・・・もう大抵の事では驚かんぞ!!」

 

オペレーター「熱源検知!数は・・・4!いや・・・・6!?しかも内二つは・・・・ISです!!」

 

朱音「っ!?」

 

シロガネのモニターには二機のISと四機の機動兵器が映っていた。だが、その機動兵器は機動兵器と呼ぶにも人型とは少し離れていた姿だったのだ。そして、それを見たキョウスケたちは驚きを隠せずにいたのだった。

 

 

キョウスケ「なっ!?」

 

リュウセイ「あ・・・あれは・・・まさか!」

 

 

 

アン「機体識別・・・完了・・・・・・・四機は・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴァルシオンです!!!」

 

 

 

其処には四機の究極の機体。ヴァルシオンが居たのだった。

 

朱音「なっ・・・・・ヴァルシオン・・・!?」

 

 

 

 

ラウラ「ヴァルシオン・・・・?」

 

 

 

 

男「そう・・・・そして俺はこれを使い、連邦を崩壊させる。革命と発展の始まりだ・・・!」

 

 

 

シャル「っ・・・・・・嘘・・・・・・何でアイツが居るの!?」

 

 

シャルはそう言い、男の顔を見て驚いていた。何故なら、其処に居たのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラウラ「秋龍・・・・・!!」

 

 

 

 

 

顔の半分が痣となっていた。死んだ筈の秋龍が居たのだから。

 

 

 

 

 

オマケ。

 

用語紹介。

 

SRX計画。

ATX計画の対をなす新型機動兵器開発計画。いうなれば、スーパーロボットを開発する計画である。代表的な機体は「Rシリーズ」のR-1、R-2、R-3などである。機動兵器は既に完成し現在はATX同様ISの開発に着手していたがスーパーロボットと言う事で開発が難航している。だが、取り合えずとして試作機のアルブレードがロールアウト。これは現在、ヒリュウ隊が預かっている。

 

オクトパス小隊

ATXチーム同様、機動兵器の特殊部隊。訳アリ面子がほぼ全員だが統治は取れており、チームワークも抜群のチームである。メンバーは隊長のカチーナを筆頭にラッセル、タスク、レオの四人である。

 

 

 

その2。

 

キャラ紹介。

 

アン(Unknown)

 

年齢:不明

身長:184

体重:不明

所属:米国機動軍ラングレー基地所属 スペースノア級一番艦「シロガネ」副艦長

 

姉の朱音同様、元海軍所属で現在はシロガネの副長。腰まである髪をポニーテールにしており、そのせいで周りと姉からは「男の娘」と呼ばれている。性格はノリもよくて温厚。ただし時折姉と同様の超ドSとなる。そうなると誰も止められなくなり、最悪姉も悪乗りで参加する。その被害者は現在の所、ハガネのオペレーターエイタのみである。また、特殊な粒子を摂取しており、その粒子の重度の中毒者(末期)。その粒子が切れるとヤル気などが無くなり、戦闘能力も幼稚園児に負けるほどで一週間摂取していないでいると力が抜けてロリみたいになってしまう。ちなみに食事は雑食。ただし卵の白身は無理だそうで、食べると沈黙か仮死状態となる。一応味覚はあるとの事。そのため、休日はアリス同様食べ歩きに出るものしばしば。戦闘能力は姉を凌駕し、魔法や術式などなんでも来いのお利口さんなのである。また、陰陽術も仕えるらしく、その時に巫女の服を着る為、その結果「男の娘」の名が付いたのだった。使用武器は主に日本刀やナイフ、薙刀などなど近距離戦を得意とし、武術も合気道など多様なスキルを持つ。銃は使えるらしいが滅多に使わないとのこと。また、サバイバルスキルも高く、それの派生として現在は薬草茶を作るのにこっているらしく、基地の一角に専用のプラントがあるほど。効果はあるが時々間違える。

姉と同様に様々な企業とのコネがあるらしく、また政界にも顔が効く。

まだまだ語れることはたくさんあるがひとまずここまでである。

 

 

 

その3。

 

機体紹介。

 

シュバルツ・アイゼン・レイヴン

 

世代:第4.5世代

使用装備:(追加装備)換装式ミサイルポット×2 小型トマホーク(巡航ミサイル)×4

開発者:ラドム博士

使用人物:ラウラ

 

シュバルツ・アイゼンに追加装備「レイヴン」を装備させた機体。デザインはフルメタの緊急展開ブースターの様な物で翼の下部にミサイルポットが装備されており、ブースター本体の下部に小型化したトマホークを配置。発射体勢時にトマホークの設置場所が可動し腰部の横に移動し、其処から発射される。通常時はミサイル自体は対誘爆用の装甲に覆われ、縦に腰から見える。

 

ゲシュペンスト Mk-ⅡタイプSC

 

世代:第四世代

使用装備:ジェットマグナム スプリットミサイル 

     M950マシンガン プラズマカッター メガ・ブラスター・キャノン 等

開発者:マオ・インダストリー

使用人物:千冬

 

マオ社が開発したゲシュペンストの装備を追加した機体。さらにはOSもチューンされている為、実質的な千冬専用のカスタム機である。追加武装はレイレナード社のライフルとブレード。重マシンガンなどである。使用推進エネルギーはテスラ・ドライブでアリスのビルトシュバインから取れたデータを元に改良されたものである。そのため、武装に使用するプラズマは別に付けられ、エネルギー効率が向上している。当然の事ながら、カイもこの機体の設計に携わり、必殺モーションである「究極!ゲシュペンストキック」を完成させたのは彼のお陰である。現在、残る二つの換装パターンは開発途中である。

 

 


 
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