No.641220

『真・恋姫†無双 ~蜀√ifENDアフター Return of Dygone Days Memory~』

劉邦柾棟さん

はい、どうもこんにちは皆さん。

劉邦柾棟です。


続きを表示

2013-11-30 11:29:12 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:3048   閲覧ユーザー数:2892

 

月と星の明かりが照らす「荒野」に・・・・・・・・

 

 

二つの影があった。

 

 

一つは、バッタの様な姿をした『異形の者』……その正体は「仮面ライダー剣」に登場する「アンデッド」の一体で「カテゴリー:♠5」の「ローカスト・アンデッド」だった。

 

 

「ローカストアンデッド」は、飛び跳ねながら自分を追いかける者から逃げていた。

 

 

もう一つは、「ローカストアンデッド」を追う「トランプ」の『スペード』のマークが入ったバイク……「ブルースペイダー」に乗った青年だった。

 

 

「クソ! 何処まで逃げる気なんだよ!?」

 

 

飛び跳ねながら逃げる「ローカスト・アンデッド」に対して、青年は怒りながら文句を言いながら無い様に「ブルースペイダー」を走らせて

 

 

彼の名前は、『北郷一刀』

 

 

『占い師』である「管路」が予言した「天の御遣い」にして、「幽州」の五台山の地にて「劉備・関羽・張飛」達と出会い共に歩んで行く事を決めた「聖フランチェスカ学園」の高校生である。

 

 

何故、彼が「仮面ライダー剣」に登場した「ローカスト・アンデッド」を追っているのか?

 

 

何故、彼は「仮面ライダー剣」に出て来る「ブルースペイダー」に乗っているのか?

 

 

その答えを知るには・・・・・少し時間を遡らなければ行けない。

 

 

 

 

~回想~

 

 

俺こと「北郷一刀」は『聖フランチェスカ学園』に通う、ごく普通の高校生だった。

 

 

しかし、ある日……悪友の『及川』と夜遅くまでゲームをしていた為、次の日に朝寝坊をしてしまう。

 

 

寝ぼけ眼で時計を見れば遅刻ギリギリの時間だった。

 

 

それを見た俺は一気に目が覚め「遅刻だーーーー!?」っと叫びながら大慌てで制服に着替えてカバンを持って寮を出て大急ぎで学校へ向かった。

 

 

だが、その途中……謎の光に包まれて意識を失ってしまう。

 

 

次に目を覚ました俺が最初に目にした物・・・・・・

 

 

それは、俺の事を心配そうに見ている見ず知らずの三人組みの女の子達と見た事も無い荒野だった。

 

 

そう・・・・・・・・。

 

 

 

これが、「幽州」の五台山の麓の荒野で俺が桃香・愛紗・鈴々達三人と初めて出会った瞬間だった。

 

 

 

そして、『あの』場所・・・・・・・

 

 

『桃園』で・・・・・・

 

 

俺達は・・・・・・

 

 

全員「「「「我ら四人っ!?」」」」

 

 

愛紗「姓は違えど兄妹の契りを結びしからは!」

 

 

鈴々「心を同じくして助け合い、皆で力無き人々を救うのだ!」

 

 

桃香「同年、同月、同日に生まれることを得ずとも!」

 

 

一刀「願わくば! 同年、同月、同日に死せん事を!」

 

 

全員「「「「乾杯!?」」」」

 

 

四人で高らかに声を上げながら……「三国志」で有名な『桃園の誓い』を交わした。

 

 

 

 

正直……恥ずかしげもなく言えば、俺には何の力も無い。

 

 

特に頭が良い訳でも、運動神経は「まあまあ」だけど自慢出来る程でも無い。

 

 

桃香の様に真っ直ぐで、純粋な理想がある訳でも無く。

 

 

剣は……一応、それなりに使える事は使えるけど・・・・・・

 

 

この時代の人達に比べたらお遊び程度な上に、「三国志」で有名な武将である愛紗や鈴々の足元にも及ばない。

 

 

その事を・・・・・・

 

 

この世界に来たばかりの頃の俺は何度も後悔した。

 

 

『何故、俺はじいちゃんの鍛錬をもっと真面目に受けなかったのか?』

 

 

『何故、俺は鍛錬をサボってしまったのか?』

 

 

『何故、もっと多くの知識を……学ぼうとし無かったのか?』

 

 

多くの後悔の念が浮かんでは消えていった。

 

 

それと同時に・・・・・

 

 

俺はこの世界で・・・・・・・

 

 

多くの人達と出会い・・・・・

 

 

『本物』の戦いを幾つも経験し・・・・・・

 

 

多くの人の死を見て・・・・・・

 

 

多くの人達との出会いと別れを経験した。

 

 

……辛かった。

 

 

無力な事が・・・・・・

 

 

守りたいのに守る事が出来ず、逆に守られていた事が・・・・・

 

 

困っている人達を助けたいのに、助けられる手段が無くて・・・・・

 

 

只、見ている事しか出来ずに居た事が・・・・・

 

 

辛くて、悲しかった。

 

 

だけど・・・・・・

 

 

だからこそ・・・・・・

 

 

俺は・・・・・・・・・・

 

 

 

~回想 終了~

 

 

 

 

-半年前-

 

 

~徐州~

 

 

一刀side

 

 

「反董卓連合」が終結して以降、各諸侯達がそれぞれの領地にて『富国強兵』を目指して様々な政策を用いて「国力の充実」や「軍備増強」を行っていた。

 

そんな中、『桃香』が「平原の相」から「徐州の州牧」に任命され俺達……「劉備陣営」は拠点を「徐州」へと移していた。

 

その理由は、前任者である陶謙さんが「反董卓連合」解散後に以前から患っていた病が悪化し「州牧」としての職務を続ける事が出来無くなり、権力争いを嫌った陶謙さんがその「州牧」の座を息子達には譲らず朝廷へと返還した為に、空位となった為である。

 

何故、「俺達が選ばれたのか?」と言うと・・・・・・

 

「反董卓連合」の際に軍神・関羽、燕人・張飛、神槍・趙雲、臥龍鳳雛の諸葛亮と鳳統を擁する、義と情の王・劉備と、俺こと『天の御遣い』北郷一刀が率いる個性豊かな陣営を自身の目で見た陶謙さんが俺達になら「徐州」を託せる事が出来ると思ったそうだ。

 

 

しかし、「黄巾の乱」以降……「平原」の地で内政に力を入れて来ただけに、この地を離れるに当たって全員がそれぞれ感慨深いモノを感じていた。

 

 

しかし、これも大いなる前進と考え……この地で学んだ経験を次に活かしていく事を俺達は新たに決意したのである。

 

 

余談になるが、桃香が「徐州の州牧」に任命された際に朱里と雛里がこう述べていた。

 

 

『「徐州」という土地は前漢の初代皇帝である高祖劉邦が生まれし土地でもあります。 ですから「中山靖王の末裔」を名乗る桃香様にとっては故郷に帰るような心境でしょう』っと・・・・。

 

 

その後、「徐州」へ移って俺達が最初に実施したのは現状の把握であった。

 

 

朱里達も時間が掛かると思っていたが、その予想は良い意味で外れた。

 

 

前任者である陶謙さんの配下であった糜竺(びじく)真名を「詩織」と糜芳(びぼう)真名を「沙織」の姉妹は「政治」や「軍部」にも精通しており、陶謙さんが「州牧」の座を返還して以降、俺達が訪れるまで守備隊を率いて守護していたのだった。

 

 

それだけではなく「政事経済」の状況や「軍事部門」の詳細な纏めや産業の現状を正確に把握していたのである。

 

 

これには、流石の俺達も……特に朱里と雛里が凄く驚いていた。

 

 

その時の二人の発言が・・・・・・

 

 

朱里&雛里「「は(あ)わわwwwww!? す、凄いでしゅ!? あう、噛んじゃいましゅた」」

 

 

……うん。 二人共、『お約束』ありがとう。

 

 

余談はこれくらいにして……話を戻そう。

 

 

詩織と沙織の姉妹は桃香と俺に仕える事を熱望し、朱里と雛里の軍師二人と相談した結果、これを快諾したのだった。

 

 

姉の詩織は朱里の補佐として政治経済全般を担当し、妹の沙織は雛里の補佐として軍事関係全般を支援する事となった。

 

 

とは言え……「平原」よりも広大で豊かな土地を有する「徐州」の現状把握は一ヶ月近く掛かった。

 

 

その理由は、準備されていた資料を最新の物に直したり、「現地調査」と「言質調査」を実施していた為である。

 

 

そして、玉座の間に集まった俺達は今後の方針を話し合った。

 

 

話し合いの結果を纏めると、他の諸侯達に負けない様に『富国強兵』を目指して「内政」と「軍備」二つの背反する課題を「『優先順位』を設けてやれる事を迅速にやれるだけやっていく」という方針に決定され、俺達……「劉備軍」は少しずつではあったが確実に「ソレ」を行っていた。

 

 

そんな日々の中で、俺は……『ある人物』と出会い『自分自身』の『運命』と向き合う事になるのだった。

 

 

 

 

『真・恋姫†無双 ~蜀√ifENDアフター Return of Dygone Days Memory~』

 

 

 

 

――――――This story is to be continued


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
5
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択