No.641108

【獣機特警K-9ⅡG】二人の大佐【交流】

古淵工機さん

ただ軍人たちがくっちゃべってるだけ。

■出演
ニコ:http://www.tinami.com/view/584407
リーゼ:http://www.tinami.com/view/640283

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2013-11-30 00:17:39 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:869   閲覧ユーザー数:827

ファンガルド宇宙軍・第3艦隊旗艦ユグドラシル。ここに一人の軍人がやってきた。

彼女はイヌ形ファンガーから改造された陸軍サイボーグ兵士。名はニコ・タカハラ。階級は大佐。

「ふう…」

と、ニコは小型シャトルポッドから降り立つと一息つく。

「お待ちしていました。陸軍大佐ニコ・タカハラ殿」

と、少女の声が着艦デッキに響いたかと思うと、ニコの目の前には16歳程度の少女形ロボットが一人。

しかし彼女の着ている服は宇宙軍高級士官のそれであり、仕草を見てもとても10代の少女とは思えない年季の入った歩き方。

彼女こそユグドラシルの艦長、リーゼ・アオシマ大佐である。

 

「…相変わらずだなぁ。ほとんど年齢は同じで階級も同じなんだからそう堅苦しくなくてもいいのに」

ニコは苦笑する。

「いや、一応違う管轄の部隊だし、同じ軍属だからせめて挨拶ぐらいはしっかりしておかなくちゃ!」

と、照れくさそうに笑うリーゼ。

「あはは…そんなに気ぃつかわなくったって大丈夫だって。今回はあたし一人なんだし」

「あ、それもそうね!せっかく来たんだからゆっくりしていってよ」

と、ニコの手を引きリーゼは艦内へと歩いていく。

仕官食堂『ダーティシャツ・メス』。ニコは好物のハイパーホットドッグ(ダブルウィンナー入り)にかぶりついていた。

「…しっかし気づいたんだけど…この艦右向いても左向いてもロボット、ロボット…どこもかしこもロボットだらけだね。あんたもロボットだし」

「まぁ、この艦には4275人が勤務しているけど、現在ではそのうちの4061人がロボットよ。百分率であらわすとおよそ94.99%ってとこかしらね」

「えらい正確な数字出してきたね」

「だって私もロボットだもん☆」

さらにリーゼは話を続ける。

「でもこの艦の竣工当時はまだ全体の60%程度で、上級士官はテラナーやファンガーが多かったのよ。そうね、ちょうど6年前からかな。ロボットのクルーが急速に増えたのって」

「6年前ねえ。ちょうどプラネットポリスではアイヴィー・ヒルトンが総監に就任した頃だったよね?」

「そう。あの就任劇は警察だけでなく軍にも影響を与えたの。つまり、佐官以上の階級に上がるロボット兵士が増えてきたのよ。4年前にはロボット将官だって出てきたんだから」

「ふーん…」

 

「まぁ、もっとも宇宙軍においてロボットが占める割合は高いわけなんだけど、ああいう一大事件があってからこの艦でも指揮官をロボットにって動きが出てきてね…」

と、ここまで話したリーゼの頬は紅くなっていた。ニコは不思議そうな顔でリーゼを見つめる。

 

「…私最初は艦長なんて無理ですって断ったんだけど、前の艦長がどうしてもって言ってくるし、それに部下たちからもヨイショの嵐だったからね…あの時はホント、顔からスパークが出るんじゃないかと思ったわw」

「つまりアレだ。あれよあれよのうちに祭り上げられちゃったとw」

「そういうこと。ま、実際艦長になってみるとまんざらでもなかったんだけどねw」

と、食事を楽しみながら大笑いするリーゼとニコ。

「しかしここまでロボットが多いと心配だな」

「あら、どうして?」

「…クルー全員がロボットになっちゃいそうでさw」

「それは…ないとも言えないわねw」

二人が食事を楽しんでいると、後ろから第3航空隊のパイロット、黒鋼竜弘中尉がやってきた。

「艦長、お食事中申し訳ありませんがそろそろ会議の時間ですよ」

「おっといけない!せっかく来てもらったのに悪いわね。あ、そうだ。ニコ、せっかくだからあなたの意見も聞かせてもらえないかしら」

「ああ。喜んで付き合うよ。…こいつを食べ終わってからね!」

ニコはすでに10本目のホットドッグにかぶりついていた。リーゼは呆れ顔でツッコむ。

 

「ニコ…あんた、がっつきすぎよ」

「あたしはサイボーグなの。食わなきゃやってらんないよ」


 
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