魔術 詠視点
零士「ふんふふん♪」
僕は今、厨房で東に料理を習っている。
とても鮮やかな手つきだ。
だが、調理器具をポンポン手から出すのはどうかと思う
詠「はぁ~。あんたのその、魔術だっけ?本当に便利そうよね」
零士「ん?そうだね。基本的に何でも出せるし。
ちょっと耳痒いな、って思った時に耳かきがすぐ出せた時は、本当に便利だって思ったよ」
なによその理由。もっと他にもあるでしょうに。
…ん?なんでも出せる?なら
詠「ねぇ、なんでも出せるなら、なんで料理は手作りなの?魔術ですぐじゃない」
零士「あー…」
東は微妙な顔をしていた。
できないのかしら?
零士「出せない事はないけど…」
そう言って東はハンバーグを出現させた
詠「できるじゃない。見た目も悪くないわ」
零士「食べてごらん」
詠「んん?まぁ、いただきます…ぱく」
僕は魔術製ハンバーグを口に含み、数度咀嚼する。
なんだろうこれ。少なくとも、いつも東が作ってる味じゃない。
形容し難い。食べられなくはないけど、美味しくはないわね
詠「んー…?」
零士「なんか、ごめんね。魔術で作れるのは構造だけで、味までは再現できないんだ」
魔術も万能って訳じゃないのね
魔術? 月視点
私は今、裏庭に来ています。
落ち葉が多いので、お掃除をしたいのですが…
零士「ん?月ちゃんどうしたんだい?」
月「あ、東さん。掃除をと思い箒を探しているんですが、見当たらなくて…」
零士「はは、落ち葉すごいもんね。わざわざありがとう。
僕も手伝うよ。箒も…ほら」
東さんは手から箒を二本出して、一本を私に渡してくれた
月「魔術って便利ですよね」
零士「ふふ。案外やってみたら、出来たりしてね」
月「そうなんですか?」
零士「もちろん、才能もあるけどね。
そうだねー。強く念じてみるんだ。落ち葉を一箇所に集めるのを意識してね」
月「よ、よ~し…」
私は手に持った箒を振り回してみる。
んー…落ち葉集まれ~
月「へぅ~」
ひゅーん
零士「…え?」
月「わぁ!見てください!できましたよ~」
咲夜「…月が魔術使ってる…」
魔法少女☆へぅへぅ月ちゃんの誕生だった
まいぶーむ 悠里視点
最近のあたしは、恋ちゃんにご飯をあげるのが大好きです!
悠里「恋ちゃーん!これ!肉まん買ってきたよ!一緒に食べよ!」
恋「…あそこの肉まんは、歯ごたえが楽しい……もきゅもきゅ」
悠里「あたしは恋ちゃんといると楽しいよー!」
悠里「恋ちゃーん!桃貰ったんだー!」
恋「…桃は良い…甘くて、爽やか……はむはむ」
悠里「この瞬間が一番甘ーい!!」
恋「…お腹、へった……」
悠里「恋ちゃーん!これ、お客様のだけど食べ」
スパーンッ
悠里「あう」
咲夜「悠里、減給。…恋、こっちにこい。シチューがあるぞ」←ハリセン装備
恋「…しちゅー…野菜の味、いっぱい、濃厚…食べる」
悠里「あたしはそんな恋ちゃんと濃厚なチュ」
スパーンッ
不思議な外史世界 言語編 零士視点
この世界に来て結構経つけど、不思議な事が多々ある。例えば
零士「Hey Saku-chan, can you understand what I saying?
(やぁ咲ちゃん、僕が何話してるかわかるかい?)」
咲夜「Huh? What are you talking about? Are you nuts?
(は?何言ってんだお前。バカか?)」
このように英語で話すと、英語で返ってくる。その割りには
悠里「とーぅ!!」
零士「ふふ。悠里ちゃんはいつもパワフルだね」
悠里「ぱー、なんですか?」
零士「パワフル。力が漲ってるよねって事」
悠里「おー!パワフルですよ!」
零士「…Haha, word powerful is very suit for you.
(はは、パワフルって言葉は君にピッタリだ)」
悠里「Yeah!! I'm always powerful!! Thank you for telling uncle Azuma!!
(はい!私はいつでもパワフルですよ!!
教えてくれてありがとうございます、東おじさん!)」
ホント、どうなってるんだろうね。この世界は
伝説 咲夜視点
チンピラ「おうこら!てめぇらが最近調子乗ってるっつー『晋』の奴らか?
悪いがお前らには俺たちの伝説の第一歩になってもらうぜ!」
咲夜「あぁ?」
外にはかなりの数のチンピラがいた。
どうやらうちを倒して名を挙げに来たらしい。
愚かな奴らだ
秋蘭「む、今日は親子丼にするか」
零士「親子丼だね?」
店内は平常運転だ。
見れば客も慣れたのか、こちらの様子をほとんど気にしていない
咲夜「お前ら、覚悟は出来てるのか?」
恋「ご飯の邪魔する奴は、許さない」
チンピラ「ハ!こちとら料理人なんぞに負ける気なんざしねぇ!てめぇら、やっちまえ!」
数分後
チンピラ「ぐぎゃー!」
咲夜「れーん、殺すなよー。血で汚したくない。せいぜい関節外すくらいにしとけー」
ボキッ
恋「わかった」
グキッ
チンピラ「ぎゃー!もうやめてー!」
咲夜「覚悟、できてるんだろ?こうなる覚悟がよっ!」
バキッ
チンピラ「うんぎゃー!」
咲夜「恋、ちょうどいい感じにボコボコにしたし、こいつら積み上げようぜ。
なんて言ったっけ?零士がこの前教えてくれた…」
恋「…てとりす?」
咲夜「そーそれだ!」
さらに数分後
恋「飽きた。ご飯、食べる」
咲夜「そうするか」
秋蘭「これは酷い」
零士「こういうのを、愉快なオブジェって言うんだろうな」
『晋』にまた一つ、伝説が出来た瞬間だった
家族 恋視点
零士「おはよう恋ちゃん。
今日の朝ご飯は味噌汁と焼き魚、卵焼きにソーセージ、トンカツとステーキだよ」
恋「じゅるり」
零士のご飯は、いつもいっぱい。とても、美味しい。
だから、好き
月「おはようございます恋さん。
あ、ご飯粒が…はい、取れました。えへへ、恋さんって子どもみたい」
あ、月の指、ご飯粒
恋「…ぱく」
月「へぅ、恋さん!」
月は、温かい。おひさまみたい。
だから、好き
詠「あ、恋じゃない。今日は確か悠里のとこの孤児院に行くのよね。
気をつけて行くのよ」
恋「…ん」
詠「べ、別に心配してるわけじゃないんだからね!
…あ、恋!ちょっと待って……はい。下着見えてたわよ。気をつけなさい」
詠は、いつもおこってる。けど、おこってない。とても、優しい。
だから、好き
恋「いこ、セキト」
セキト「わぅ」
霞「お!恋やないか!なんやお出かけか?」
ねね「恋殿~。ねねもご一緒させて下さい!」
セキトは、恋と、いつも一緒。
だから、好き
霞は、いつも楽しい。猫みたい。
だから、好き
ねねは、ちっちゃくて、可愛い。
だから、好き
悠里「いらっしゃい恋ちゃん!
あ、霞さんにねねちゃんも!どうぞ上がってください!」
子ども1「恋ねーちゃんだー!遊ぼー!」
子ども2「恋おねーちゃん、私とも」
悠里「ふふん!ならみんなで恋お姉さんと遊ぼう!」
悠里は、とても明るい。みんなに、好かれてる。
だから、好き
咲夜「おかえり、恋。風呂沸いてるぞ。
後は私たちだけだし、一緒に入ろう」
恋「…ん」
咲夜「頭洗ってやるよ。ほら、痒いとこはないか?」
恋「…ん、気持ちいい」
咲夜「そりゃよかった」
咲夜は、みんなに、気遣う。みんなを、守ってくれる。みんなの、お母さん。
だから、好き
零士も、月も、詠も、セキトも、霞も、ねねも、悠里も、咲夜も
みんな、恋の家族
みんな、恋の大切な人たち
だから、大好き
あとがき
こんにちは
レポートに追われていたり、BF4の戦場でフルボッコにあったりしている桐生キラです!
今回は短編集ってことで5人の視点のそれぞれの話を書きました
と言うのも、当初は恋視点のお話を書きたかったのですが、私の技量じゃあいい感じの長さのお話が書けなかったので、急遽他の子たちの短編を書かせていただきました
恋って大好きなキャラなんですけど、一人語りには向いてない気がするんですよね
恋視点で書ける方、本気で尊敬します!!
まぁでも、意外と短編考えるの楽しかったので、今後も書いていくかもしれません(笑)
コメントにもありました、何√ですかって話なんですが…
魏、呉、蜀、漢女、それぞれの√を切り抜きオリジナル展開を付け加えた√になっています
いいとこどり?ってやつですかねー(笑)
さて次回は袁紹編
頑張って書きますので、次回もお付き合いしてくださると幸いです!!
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こんにちは!!
今回は日常の短編集です!
それぞれの視点で描かれる『晋』の日常