No.638642

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 異伝~女神の一族のクロスベル観光~中篇

soranoさん

異伝~女神の一族のクロスベル観光~中篇

2013-11-21 18:17:49 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1317   閲覧ユーザー数:1221

~カジノハウス『バルカ』~

 

「あ、あれは……!」

途中でノエルとリーシャと合流したロイド達はテーブルでポーカーをしているアドル達に気付いて驚き

「やっぱりこっちに来てやがったか…………」

「ある意味予想通りですね……」

「もう……ゼムリア大陸が信仰する女神の方やそのご家族達になんて所に連れてきているのよ……」

「アハハ…………」

ランディとノエル、エリィは呆れた表情で溜息を吐き、リーシャは苦笑し

「?ねえねえ、あそこー。」

ある事に気付いたキーアはロイドの服を引っ張ってある方向を指さした。

「…………?―――!ケビン神父にアッバス……!」

「それにリースさんやダドリー捜査官もいるわ……!?」

キーアが指さした方向――――2階から様子を窺っているケビン、リース、アッバスを見たロイドとエリィは驚き

「やっぱりエイドスを信仰している側としたら、ほおっておけなかったんだろうな……」

「ああ……ダドリーさんもクロスベルの治安を司る者として見逃せるわけないよ……」

ランディは冷や汗をかいて苦笑し、ロイドは疲れた表情で溜息を吐いた。

「あのド阿保!案の定、カジノに連れて来やがったか!!幸いエイドスやフィーナさんはまだ賭け事はプレイしていないけど、あの調子やと絶対させるつもりやで!?」

「お願いしますから、もうこれ以上お戯れはお止め下さい……!」

「…………………」

2階でワジ達の様子を見ていたケビンは疲れた表情で溜息を吐き、リースは必死で祈り、アッバスは無言で頭を抱え

「ええい……!ケビン神父、シスターリース!”星杯騎士団”は一体どんな教育をしているんだ!?それとアッバス!貴様、それでもヘミスフィアのお守か!?」

ダドリーは怒りの表情でケビン達を睨み

「…………返す言葉もない……さすがにこんなことまでするとは俺も予想外だ…………」

「いや~……アイツの性格に関してオレらに言われましても困るんですが……」

「……総長自身も普通の”星杯騎士”とは思えない方ですから、悪影響を受けたのかもしれません……」

頭を抱えたアッバスは静かな口調で答え、ケビンは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、リースは疲れた表情で溜息を吐いた。

「フラッシュ。私の方の勝ちでございます。」

「ストレート。こちらも私の方の勝ちでございます。」

「駄目だ……僕は賭け事にむいていないね。」

「私も……さすがにこういうのはむいていないですね。」

一方その頃ポーカーをしていたアドルとエレナはそれぞれディーラーに負けて溜息を吐いたり、苦笑していた。

「おい、ワジ……」

「その方達になんて所を連れてきているのよ……」

その時ロイド達がワジを睨んで近づいてきた。

「フフ、クロスベルの代表的な観光名所の一つと言ったらここもそうだろう?ミシュラムやアルカンシェルでもいいけど、さすがに今の状況じゃあ無理だろう?」

「ア、アハハ…………でもちょっと残念ですね……アルカンシェル(私達)の劇を見せてあげる事ができないのは……」

「だからと言って、よりにもよってその方達にカジノを紹介するなんて……ワジ君、それでも教会に属している人なの?」

静かな笑みを浮かべて言ったワジの言葉を聞いたリーシャは苦笑し、ノエルは呆れた表情でワジを見つめて言った。

 

「やだなあ。その僕達が崇めている”神様公認”なんだから全然オッケーだろ?」

するとワジは笑顔でエイドスに視線を向け

「フフ、そうですね。」

「こういう賑やかな所もいいですね。」

視線を向けられたエイドスは頷き、エイドスに続くようにフィーナも頷いて答えた。

「ハア………………」

「ううっ…………アルカンシェルやミシュラムが無事ならそこで楽しんでもらえたのに…………」

「アハハ……………」

二人の答えを聞いたロイドとエリィは疲れた表情で溜息を吐き、リーシャは苦笑していた。

「フフ、そうだ。どうせなら貴女達もやってみたら?」

その時ワジは口元に笑みを浮かべてエイドスとフィーナを見つめて尋ね

「ええっ!?」

「ちょっとワジ君!?」

エリィは驚き、ノエルはワジを睨んだ。

「そうですね…………せっかくこの時代に来たのですから、思い出代わりに遊んでみましょうか、お母様。」

「そうね。」

一方エイドスとフィーナはアドルとエレナと代わり

「ちょっ!?」

「オイオイオイ……!」

それを見たロイドは目を見開き、ランディは疲れた表情で声を上げ

「フフ、お手並み拝見だね♪」

ワジは静かな笑みを浮かべて言った。そして二人はそれぞれポーカーをプレイし始めた。すると

「ファイブ・オブ・ア・カインド……!お、お客様の勝利です……!」

「こ、こちらはストレートフラッシュ……!お客様の勝利です……!」

ディーラー達はエイドスとフィーナの役を見て信じられない表情をして二人の勝利を告げ

「あら…………」

「勝ってしまいましたね……」

フィーナとエイドスは目を丸くし

「へえ?初っ端からとんでもない役を出してきたねえ?」

「すっごーい♪数字が順番になっていたり、一緒だね♪」

「オイオイオイ……!初めてのプレイであんな”役”、絶対出せねえぞ!?どんな強運を持っているんだよ!?」

その様子を見守っていたワジは口元に笑みを浮かべ、キーアは無邪気な笑顔を浮かべ、ランディは信じられない表情で声を上げ

「す、凄いですね……やっぱり”女神”である事が関係しているのでしょうか?」

「ハ、ハハ…………」

苦笑しながら言ったリーシャの言葉を聞いたロイドは渇いた声で笑い

「本当にありえそうで冗談になっていないわね…………」

「え、ええ……」

疲れた表情で言ったエリィの言葉にノエルは表情を引き攣らせながら答え

「フフ、さすがは”女神”であるだけあって運もフィーナさん達に味方しているみたいですね。」

「まさかフィーナ達は運も引き寄せる力もあるのかな?」

エレナは微笑み、アドルは考え込んでいた。その後エイドスとフィーナはダブルアップを限界まで勝ち続け……さらに再びプレイした際、今度は2人同時に『ロイヤルストレートフラッシュ』を出した!

「ロ、ロイヤルストレートフラッシュ!?し、しかもダイヤの10、J、Q、K、A……!?」

「こ、こちらのロイヤルストレートフラッシュはハートの10、J、Q、K、A……!?な、長年ディーラーをしてきた身として同時にこんなとんでもない役を見れるなんて信じられません……!」

エイドスとフィーナの役を見たディーラーは仰天した様子で二人を見つめ

「また勝ってしまいましたね……?」

「ええ………私達は唯ルール通りにしているだけなのだけどね……?」

エイドスとフィーナは不思議そうな表情をし

「………………」

ロイドは口をパクパクさせ

「こ、ここまで来ると本当に運を引き寄せているんじゃないかと思うわね……」

「アハハ……確かにそうですね……」

「さ、さすがは”女神”ですね……」

エリィやノエル、リーシャは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせ

「フフ、さすがは”女神”だけあって、神がかった強運だねえ?あ、”女神”なんだからむしろ、”この程度”は当たり前か。」

「あ、ありえねえ……ロイヤルストレートフラッシュどころか、ストレートフラッシュ、ファイブカードなんていう普段ならお目にかからない”役”を連続で出すだと!?しかもダブルアップは連戦連勝!?オイオイオイ……!どんな強運を持っているんだよ!?」

ワジは興味深そうな表情をした後笑顔になり、ランディは信じられない表情で声を上げた。

「お、お客様……ダブルアップはどうされますか?」

その時冷や汗をかきながら表情を引き攣らせたディーラーはエイドスとフィーナを見つめて尋ね

「えっと……十分楽しめましたからもういいです。」

「そうですね。他の遊びもしてみたいですし。」

「―――かしこまりました。」

「どうぞ、お受け取り下さい。」

二人の答えを聞いてそれぞれ換金すれば大金になるコインをそれぞれ二人に渡した。

「おめでとう、二人とも。」

「凄かったですよ。」

自分達の元に戻ってきたエイドスとフィーナにアドルとエレナはそれぞれ声をかけ

「フフ、ありがとうございます。」

「けど本当にここって賭け事をするところなのですか?お客である私達を勝たせるところではないのですよね?」

エイドスは微笑み、フィーナは不思議そうな表情をしていた。

「当たり前だっつーの!毎日何人の客が一攫千金を夢見てすっからかんになっていると思っているんだ!?」

フィーナの言葉を聞いたランディは疲れた表情で指摘し

「フフ……さすがだね。どうせなら他の賭け事もしてみようか♪下手をしたら連戦連勝になるかもしれないよ♪」

「ワジ君……今のを見たら洒落になっていないよ…………」

口元に笑みを浮かべて言ったワジの言葉を聞いたノエルは疲れた表情で溜息を吐いた。そしてワジの案内によってエイドス達は他のゲームを始めた………………

 

 

 

案の定ワジ、とんでもない所に連れてきましたwwそしてさすがは女神だけあって、エイドスとフィーナ、とんでもない強運ですww…………感想お待ちしております


 
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