No.638255

真・恋姫†無双―二つの呂旗―

ユウヤさん

黄巾の乱始まりました。
ま、2話構成なんですけどね。
反董卓連合は長めに行こうとは思っていますが・・・

2013-11-19 23:22:16 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:8260   閲覧ユーザー数:5708

真・恋姫†無双―二つの呂旗― 第七話『黄巾の乱』

 

 最近巷である噂が出回っている。天より飛来せし流星三つ、その流星は天の御使いを乗せた乗り物なり、天の御使いは世界の安定を図る存在なり。そんな噂を耳にしていた俺はそんな事に気を使う余裕すらなく仕事に勤しんでいた。

 

 一刀「・・・えっと、これがこれで・・・これはこうして・・・」

 

 俺は今絶賛書類の整理中。なんだこれ・・・十常侍めこんな仕事はやる意味がありませんってか?黄巾の乱が終わったら覚えてろ。

 

 月「一刀さん。」

 

 一刀「ん?月か、どうしたの?」

 

 月「ついに一刀さんの言っていた乱がおこりました。」

 

 一刀「そうか・・・規模は?」

 

 月「今は特に多くはありません。一応上の方には討伐隊の打診はしてますが・・・」

 

 一刀「芳しくないようだね。はぁ、仕方無いなぁ。」

 

 月「ですね。たとえ上洛したとしても私達は下の方ですから。」

 

 一刀「ま、弁や協とは仲良いんだけどね・・・」

 

 月「本当に・・・一刀さんは女性を寄せ付ける何かを持ってるんですか?」

 

 一刀「あ、あははは・・・」

 

 ???「一刀、居る?」

 

 一刀「ん?ああ、詠か。どうしたの?」

 

 彼女の名前は賈詡文和、真名を詠と言う。恋が仕官した時俺達は少なくとも俺はかなり警戒された。が、月がたしなめてくれたらしくすぐに真名を預けてくれたんだ。

 

 詠「それがね・・・賊がまた現れたのよ。」

 

 一刀「規模は?」

 

 詠「数は一万、討伐に出てくれる?幽香も霞も出払ってて頼めるのは恋か一刀なの。ただ・・・」

 

 此処には居ないが、幽香は華雄の真名、霞は張遼の真名である。

 

 一刀「分かってる。恋も大変だな。」

 

 詠「そうなのよ・・・潜在能力があるのに・・・まだ子供って事なのよね。」

 

 話題に上がってるのは恋付きの軍師を名乗る陳宮だ。現在になっても俺だけは真名を許されてはいない。

 

 一刀「まったく、陳宮の奴・・・甘えてるんじゃないか?」

 

 詠「そうね・・・もうちょっと厳しく行こうかしら。」

 

 一刀「はぁ・・・奈々。」

 

 奈々「はい。」

 

 彼女は高順、かの有名な降陣営の高順である。真名を奈々世。俺達は愛称として奈々と呼んでいる。

 

 一刀「兵をまとめて。そうだな・・・大盾隊を1000歩兵5000を用意していてくれ。」

 

 奈々「御意。」

 

 詠「ごめんなさいね。あなたに負担ばっか掛けて。」

 

 一刀「気にするなよ。それよりこっちを頼めるか?」

 

 詠「ええ、任せてちょうだい。そっちは私が片づけておくから。」

 

 月「一刀さん、お気を付けて。」

 

 一刀「ああ、行ってくる。」

 

 二人「行ってらっしゃい。」

 

 

 ???「呂布殿~」

 

 恋「・・・ちんきゅ。なに?」

 

 陳宮「賊が出たと報告が、ねね達で撃ち倒しにいくですぞ!」

 

 恋「・・・一刀の隊が動いてる。必要無い。」

 

 陳宮「な、なんでとー!あんな男の隊が動いてるのですか!?」

 

 恋「・・・一刀の隊は強い。恋の突撃に耐えられる大盾隊がいる。」

 

 陳宮「りょ、呂布殿の本気ならあんな戦を愚弄する部隊殲滅できますぞ!!」

 

 恋「・・・無理。恋の本気は過去3度止められてる。その間に一刀が恋と一騎打ちになって後は隊の地力で負ける。」

 

 陳宮「そ、そんなこと・・・」

 

 ???「あるわよ。」

 

 陳宮「詠殿・・・」

 

 詠「あんたの指揮で呂布隊はどれだけ呂北隊にやられてる?あなたが来て3年目よね?たしか・・・686戦、686敗よね?あなたが指揮してからのだからね?全敗よ?何でかわからないの?」

 

 陳宮「うぅ・・・」

 

 恋「詠・・・もうちょっと優しく。」

 

 詠「恋、これは一刀の意向でもあるわ。そろそろ本気で戦列に出れるようになってもらわないと・・・ねね抜きで出す羽目になるわ。それでもいいの?」

 

 陳宮「うぅ・・・」

 

 恋「・・・一刀の言う事なら仕方ない。」

 

 陳宮「な!?」

 

 詠「あいつの知謀は私やねね以上よ?将棋でも敵わないじゃない。」

 

 陳宮「うぅ~!!」

 

 詠「・・・ねぇ、ねね。私は何もあなたを苛めてるわけじゃないの。一刀を認めて、そして成長してほしいのよ。一刀だってあなたの成長を望んでるわ。」

 

 陳宮「あ、あんな節操無しを認めるなんて出来ませんぞ!」

 

 二人「・・・節操無しは否定しない。」

 

 二人して落ちてるのでそれ以上は言えないですがね。

 

 陳宮「あんなチンコに・・・ねねが劣るはず無いですぞ・・・」

 

 詠(ん~これはちょっと荒療治が必要かな・・・)

 

 恋「・・・ちんきゅ、一刀を認めたら恋はちんきゅの真名を呼べる。」

 

 陳宮「!?!?!?」

 

 詠(お、揺れてる揺れてる。)

 

 恋「・・・さらに恋の真名を呼ぶのを許す。」

 

 陳宮「・・・う~、う~!、う~!!」

 

 詠(もうひと押しなんだけど・・・)

 

 恋「・・・後一緒に寝てあげる。」

 

 陳宮「今すぐ呂北殿に真名を預けてくるですぞ!!」

 

 詠(落ちた~~~~!!)

 

 恋「・・・詠、これでいい?」

 

 詠「・・・私や一刀の気苦労を返してって言いたい所だけど・・・ありがとう、恋。」

 

 恋「・・・でもこれからが大変。恋・・・一刀と寝る時間が・・・ある?」

 

 詠「・・・・・・・・・・・(スッ」

 

 恋「詠・・・目逸らさないで。」

 

 詠「あ、と、これから一刀の仕事を受け持つから失礼するわね。じゃ!」

 

 恋「あ・・・・逃げられた。」

 

 

 一刀「奈々、準備はいいか?」

 

 奈々「はい!」

 

 一刀「よし、それじゃあ出p」

 

 ???「呂北殿~~~~~!!」

 

 一刀「・・・・?陳宮?あの子が俺の事を・・・呂北・・・殿!?」

 

 奈々「・・・天変地異の前触れでは?」

 

 呂北隊「ガクガクブルブル」

 

 陳宮「そ、それは失礼ですぞー!」

 

 一刀「あ、ああ。ごめんね。どうしたの?」

 

 陳宮「え、と・・あの・・・ね、ねねは陳宮、公台、真名を音々音と申しますのです!」

 

 一刀「・・・・預けてくれるのありがたいけど・・・何があったの?」

 

 ねね「これで・・・呂布殿に真名を、呂布殿の真名を、呂布殿と閨を!」

 

 一刀「ああ、不純な動機なんだね。俺は一刀だ。これからはそう呼ぶといいよ。」

 

 ねね「分かりましたぞ。一刀殿!」

 

 そう言ってねねは立ち去って行った。

 

 奈々「・・・後でお仕置きですね?」

 

 一刀「少し手加減してあげてね?」

 

 奈々「・・・承服しかねますが・・・善処しましょう。」

 

 善処すると言う人間は須らく善処しない物である。と言う言葉は呑み込んで出陣した。

 

 

 詠「さて・・・一刀が出陣して1月ね、恋の方は如何?」

 

 恋「・・・・十常侍・・・・邪魔。」

 

 詠「・・・一刀の策は黄巾党がの乱が終わってからだから。頑張って。そうしたら一刀から・・・」

 

 恋「・・・・ご褒美。たくさん。」

 

 詠「そうよ!貰えるのよ!!」

 

 恋「ん・・・・頑張る!」

 

 二人「一刀との閨の為に!」

 

 ・・・某伏龍鳳雛と違う方向で腐ってやがります。

 

 月「詠ちゃ~ん。次の書類持ってきたよ~~」

 

 詠「あ、月!無理しないで。私が今行くから!!」

 

 霞「・・・平和やな~」

 

 恋「霞も・・・一刀の閨狙ってる?」

 

 霞「もちろんや。」

 

 恋「・・・そう。なら頑張る。」

 

 霞「せやな。」

 

 幽香「お、みんなここに居たのか。一刀が帰って来たぞ。」

 

 全員「!?」

 

 ズドドドドドドドドドドドド

 

 幽香「・・・そして誰もいなくなった・・・グスン。いいもん、後で一刀になでてもらうもん・・・」

 

 不憫ですなぁ。

 

 

 一刀「ふう、ただいま~」

 

 門番「おかえりなさいませ。呂北将軍。」

 

 一刀「何か変わりはあるかい?」

 

 門番「は、他の将軍様方の気分が落ち気味なのが目に入る以外特に変わりありません。」

 

 一刀「・・・うん、嫌な予感がするね。」

 

 門番「逃げる準備でもしますか?」

 

 一刀「逃げたら後が怖い。受け入れるよ。」

 

 門番「左様ですか。あ、地鳴りですね。」

 

 一刀「ああ、来たようだ。奈々、後は頼んだよ。」

 

 奈々「は!私は十分愛でてもらいましたので・・・お武運を!」

 

 一刀「ああ、それじゃまたあとで。」

 

 奈々「はい。」

 

 ドドドドドドドドドドドドド!!

 

 一刀「ははは、みんなそんな勢い出来たら俺死んじゃうよ?」

 

 ドガーーーーーーーン!!

 

 月「一刀さ~ん(すりすり」

 

 詠「一刀~~~(すりすり」

 

 霞「か~ずと~(すりすり」

 

 恋「一刀・・・(すりすり」

 

 一刀「・・・・・・・・おふぅ・・・可愛い4人を愛でたいが・・・さすがに・・・・・」

 

 あぁ、意識が遠のく・・・

 

 詠「っは!皆離れて!一刀の意識が飛んじゃう!!」

 

 3人「!?」

 

 ばばっ!っと俺から離れる4人に解放された安堵感から「はふぅ」とつい息が漏れる。

 

 霞「ごめんな一刀。ウチ等一月も会えんで溜まってたんや。」

 

 月「ご、ごめんなさい。」

 

 詠「ごめん。」

 

 恋「・・・一刀、ごめん。」

 

 一刀「ははは、良いよ。それより・・・そろそろ上から討伐令が下りるころじゃない?」

 

 詠「あ、そうだったわ。十常侍から各諸侯にむけた黄巾党討伐令が下ったわ。」

 

 一刀「そうか、ならそろそろだな。・・・張角、張梁、張宝、この3人が今回の目標だ。」

 

 霞「間諜は調べられたんか?詠。」

 

 詠「ええ、その三人は・・・元唯の旅芸人、最近出回ってる人相書きとは似ても似つかないわ。」

 

 一刀「へぇ、だとしたら・・・俺達の側に引き入れてもばれなさそうだね。」

 

 月「元々暴走した周囲の人間に担ぎあげられただけのようですし・・・私も依存ありません。」

 

 詠「じゃ、そう言う方向で。」

 

 こうして黄巾の乱は終局にむけてその歩みを進めていった。それから数カ月して・・・

 

 

 ???「さ~、みんな~。洛陽はもうすぐだよ~。」

 

 ???「ふふふ、他の諸侯は気付いてないみたいね。」

 

 ???「流言は十分流してる。これで私達は洛陽を取れるわ。そして・・・」

 

 ???「そう!盛大な洛陽大公演!!これで私達は大陸を取れるわ!」

 

 黄巾兵「張角様、張梁様、張宝様。そろそろ日も暮れます。ここで野営の準備をしては?」

 

 張宝「そうね、どうする?人和。」

 

 張梁「ん・・・いいころ合いだし。皆に野営準備を進めるように伝令してくれる?」

 

 黄巾兵「は!」

 

 張角「ここでお休み?洛陽は~?まだなの~?」

 

 張梁「後もうちょっとよ天和姉さん。」

 

 張宝「もう、姉さんはお気楽過ぎるわよ。」

 

 張角「も~、そんなにお気楽じゃないよ~」

 

 こうして張角たちは兵に建てられた天幕に入って行く。その陣から少し離れた所で・・・

 

 ???「・・・・これは一刀様に報告せねば・・・・」

 

 景色に紛れた一人の女性がその姿を消していった。

 

 

 次回

 

 一刀「さあ、蹂躙を始めようか。」

 

 恋「・・・・羽虫は死ね。」

 

 張角「む、無理だよ。逃げられないよ~」

 

 曹操「・・・董卓軍が、張角を打ち取った?」

 

 第八話『張三姉妹』

 

 少年は時代の被害者の救済を始める。その先に待つ戦いに備えて。

 

 


 
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