とりあえず、月村を家に招いた。話が話だったため。隣でタマモが「粗茶ですが」と言っていた。ちゃっかり隣の席を確保する当たりなかなかしたたかである。最もメリアはそれに対抗したのか嫉妬したのか知らないが本になって俺の膝の上でゴロゴロいっている猫見たくなっている。なんか隣で「うわちゃー、向こうに呼ばれている私だったらこれだけで呪い殺しそーここにいたのが私でマジセーフ。」とかなんか物騒なことを言っていた気がするのは気のせいだ。そしてセイバーたちがマリカーで王様虐めているのも気のせいだろう。
うん、「王とは勝利のためならば時に非情に徹さねばならない時があるのですよ」とか言ってゲームで子供相手に大人げないことをするわけないじゃないか!さて―――
「お前さん魔導師になりたいとか言ったな・・・・それは本心か?」
「うん」
「・・・・一つ聞くが、お前が魔法を欲するのはなぜだ?」
「え?」
「別に普通に生きていくのに魔法が絶対必要だというわけではない。少なくともこの星ではそうだ。むしろ、そんなモノ見つかったら。間違いなく迫害対象にされ貴重なサンプルとしてモルモット扱いされるだろう。別にそんなリスクを得てまで手に入れるべきものではない。何か魔法で全てを擲ってでも叶えたい願いがあるのか?それとも、俺達や高町達を見て自分もほしいな~と魔が差しただけか?」
「それは・・・・」
「まあ、魔法が欲しいのなら別に止めはしない。だが、もし後者のことしか考えていないのなら一応釘はさしておく・・・・やめておけ。あれはそういう気持ちで手に入れていいものではない。・・・・まあ、大方『足手まといは嫌だ』と言ったところか?」
俺がそういうと月村は眼を見開いて驚いていた。だが実際のところコイツとバニングスは小三の誘拐事件の時からそういう兆しはあった。それでも今まで言わなかったのは高町達が魔導師なのを知らなかったからだろう。ああいう特殊な存在は彼等だけ他の友達はそうじゃないと思っていた。12月のクリスマスまでは。その日に高町達も実は魔導師だったことと実は陰で世界の存亡をかけた戦いをしていたことを知り一種の劣等感・・・まあ嫉妬のようなものを感じたのかもしれない。実際並行世界のシュテル達が来た時も彼女たちはそこに居たらしいから余計に感じたのだろう。まあ今までよく耐えたというべきか。
「!!どうして・・・・」
「『どうしてわかったのか』ってか?お前ら顔に出すぎなんだよ。」
「じゃあ―――」
「まあ、お前がそうしたいのなら俺は止めようとはしない。教えを請いたいのなら教えてやる。」
基本彼女の人生だ。その中にある選択肢を俺が無理やり摘み取る必要はない。俺には関係ないし。まあ刃はそういう考えじゃないからな。どうしても負い目を感じかねないからそうしているんだろう。ボールも・・・
「とりあえず今度の休みにもう一度俺ん家に来い。言っておくがこのことは他言無用だぞ。」
まあ、教えるにしても俺はコイツをあの魔砲少女共みたいな脳筋にする気はないが。
さてと、とりあえず家の地下にまで来たが――――
「なぜ刃とバニングスもいる?」
「いいじゃない別に、昨日やっと刃が折れてくれたんだもの」
「あっそ」
バカ男ボールですらか・・・・ドンマイ。
そんなこと思いつつもアリサが気軽に行って来た
「じゃあ早速―――」
「その前にこれだけは言っておく。魔道とはその字の如く“魔の道”だ。人の倫理、価値観とは全く異なり、時と場合によっては『人で在ることを捨てる』事もある。よく覚えておけ。」
「「?」」
「伸・・・いきなり言ってもわからないと思うよ。」
「ん?そうか?」
「実際に見せたほうが速いよ」
「・・・・・それもそっか」
そう言いつつ俺達は修練の門へと移動した。場所はごく普通の山に囲まれた平原だ。その奥には海が見える。
「いいか、よく見てろ」
そう言いつつ俺と刃は別々の山に向けて収束砲を放った。
ズドォォォォォォン!!
凄まじい轟音と衝撃波が届き。それが収まった後には山が消し飛んでいた。その光景に二人は唖然としていた。まぁだろうな
「俺がさっき言った意味はこれだ。お前等がこれから手に入れるものがどういうものかわかったか?」
「え・・・・でもこんな力本当に・・・・」
「残念ながらそれは無い。高町ですら魔法に会って数日でこれと同等の収束魔法を習得している。しかも独学で。」
その言葉に唖然とする二人。だがそれでもこれだけは聞いておかなきゃいけない。それでいいというのなら教えるしこれを見て恐怖を覚えやめるというならそれもいい。どっちにしようと俺には関係ないことだからな。
「お前等、覚悟はあるか?」
その言葉で二人は察したのだろう。自分たちがこれから踏み込む世界に・・・・この一線を越えたらもう魔法に関しては被害者ではいられなくなることに・・・でもコイツ等はきっと―――
「それでも・・・私はこれ以上アンタたちやなのは達に迷惑はかけたくない。せめて、自分の身くらい自分で守って見せるわ!」
バニングスが静かに震える声で言った。月村も目でソレを現していた。
じゃあ、ま、いいか。そう思うのも仕方ないし
実を言うと彼女たちが魔法関連で襲われたのは誘拐と闇の書だけではない。その他オリ主や偶々来た次元犯罪者等で襲われることも何度かあった。そのたびに高町達が対処していたが彼女達で対処できない。あるいは何らかの要因で対処できない場合は俺と刃で対処してそいつ等はもれなくスカさんに預けておいたが。スカさん曰く「新しい
「オッケー、そういうことなら魔法を教えてやる。刃、お前も異論はないな?」
「しょうがないね。分かったよ。」
「でも私達リンカーコアだったっけ?あるのかどうかも分からないよ?」
「安心しろ。その点は大丈夫。というよりお前達にも確実にリンカーコアはある。」
「?なんでそんなこと言えるのよ?」
「単純だ。俺達を含めて高町や八神に出来て同じ人間であるお前たちができないことはない。出身が文字通り違うテスタロッサは別だが。同じ地球で生まれ地球で育った高町達ができたのだからな。」
「どういうことなの?もっとわかりやすく言いなさいよ」
「二人とも・・・・人間が猿から進化した生き物なのは知っているな?」
「うん」
「それがなんなのよ?」
「まあ最後まで聞け。猿が地で生活を始めやがて人間になった。人間に進化する際その過程で尾が無くなり体毛が薄くなった。そして、木の上で生活する際の運動能力まで無くなった。必要なくなったからだ。代わりに知能や器用さが発達していったわけだが。」
「あ!そっか!!」
「・・・なるほど。そういうことね。」
気付いてくれてなによりだ。流石に優秀なだけはある。高町達なら頭がショートしていただろう。
どこかで「私其処まで頭悪くないもん!」とか聞こえたが気のせいだ。
話を戻そう。つまり簡単に言うと、使われなくなった機能や能力は退化して無くなるわけだ。では質問だ。普通に人間が生まれる際に、尻尾が付いたまま生まれることがあるだろうか?答えはノーだ。そんなことはありえない。紀元前以前から失われた物が今更ついてくることはない。だが、俺や刃のような特殊な存在を除いても高町や八神、グレアム元提督が魔力を持って生まれてきているのだ。しかも、計測できないほどの微量、極小の魔力ならまだしも、高町は9歳の時点で魔力量はAAAでデバイスの助言ありだとしてもほぼ独学で超長距離砲撃魔法と極大砲撃魔法を放て、八神は闇の書に選ばれるくらいに高い魔力を、しかも九年間搾取され続けて足が動かないだけで済んでいた。常人ならその半分も持たないうちにクリスマスの時の八神になっていただろう。そしてグレアムは本来一体従えているだけでも相当負担がかかる高知能かつ高度な戦闘を行える万能型の使い魔(例、姉は高町の砲撃を余裕でガードした挙句お返しとばかりに超長距離バインドをかまし、一方妹の方は不意打ちだがシグナムとフェイトに気付かれることなくフェイトのリンカーコアを一撃で取りだす。その他諸々) を事もなげに二体も従えられている。分かっているだけでこれだけの高い能力値を持ち合わせている。もうここまで行けば偶然なんて言えないだろう。十中八九奴らが言うこの第97世界『地球』は過去に
この星は才能と異能の宝箱だ。
どれくらいかというと、本来一体従えるだけでもキツイリニス級の使い魔がデフォルト設定できるくらいヤバい。闇の書なんて多分一桁の人数で完成できるくらいにヤバい。向こうの言うレアスキルは持っていて当たり前。持っていなくても資質変換を複数持っている。それくらいにヤバいのだ。しかも一番恐ろしいのは、本来発達したものというのは円熟期を迎えるとある程度衰退していくものだ。だというのにこの世界はどういうわけか円熟期のまま平行線を向かっているのだ。まだ人類の大半が魔法に目覚めていないし信じていないからなのかもしれないがそれでも今日、魔法自体が御伽話化されているこの時代でこれは異常だ。もしこれが実は円熟期迎えてある程度衰退した状態とかならなおたちが悪い。管理局の奴らはこの事実に気付いていないみたいだが、これを知ったら何をしでかすかわからない。最悪『保護』名目で乱獲とかしてくるだろう。てか、絶対する。このことは一度スカさんと話してスカさんが興味本位でデータを取って判明したことだ。その時のスカさん一味を止めるのは苦労したと言っておこう。
「そういうわけだ。他人にできて同じ人間である自分にできない道理はないぞ。後はきっかけさえあればお前たちのリンカーコアも機能を開始するだろう。ほら、それがお前等のデバイス。」
「でも、どうすればいいの?」
「まず念じろ。思いっきり念じてみろ。」
「こ、こう?~~~~~~~!!」
「~~~~~~~!!!」
バニングスもいぶかしげに月村と同じことをする。すると―――
ブワ!
魔力を持っている者にしかわからない。魔力風が吹き荒れた。
「え、わ、わ・・・」
「ちょ、ど、どうすればいいの?」
「落ち着け、落ち着いて深呼吸しながら体内の内側に膜を張るイメージだ。それでとりあえず収まる」
そう言うと、二人は深呼吸を始めた。数分後、とりあえず魔力の嵐は収まった。しかしざっと計算してもS+~SS+位か?今の・・・予想はしていたが随分と高い潜在能力持っているみたいだ。稀少能力持ちの魔力だったし・・・・これは育てるのが楽しみになってきた。
あとがき
久しぶりに原作の設定
それはそうと最近無謀にもコラボにあこがれている自分がいる・・・・・絶対書くことできないくせに
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第八十五話:こうして考察すると・・・・