No.637855 真・恋姫無双~虎と狐の三国演義~ツナまんさん 2013-11-18 03:26:25 投稿 / 全4ページ 総閲覧数:1797 閲覧ユーザー数:1664 |
序之二 『幼き日の約束~再会~』
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~
「あなた、名前はなんていうの?」
・・・昔々とまではいかないけど、僕がまだ幼かった頃一人の女の子にそんな事を聞かれた事があった。けど、その頃は
「・・・
とだけ名乗った。それを聞いた彼女はただ、
「なんか女の子みたいな名前だね。」
そう言って笑っていた。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~
東の空から日の光が差し始め辺りが少し明るくなり始めた頃、
「さて、何処から廻ろうかな。」
目的はあるがアテがない、それ故に口に出た言葉だった。だからだろうか、頬を撫でる一陣の風の中にふと、懐かしさ感じ取った。
「・・・行ってみるかな。」
もしかしたら只の気のせいかもしれないとは思いつつも、もともと何のアテも無かったからこそ、懐かしい風を道標に進み始めた。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~
森の中、川の傍の少し開けた場所で雪連は小さな石碑の前で手を合わせていた。それは、彼女の母である孫堅の眠る墓標であった。
「ふぅ、思ったより大分時間がかかっちゃったわね。」
此処に着いた時はまだほの暗い時間だったが、墓の周りを掃除をしたりしているうちに気づけばすっかり明るくなっていた。帰り着いた頃には朝食の時間位かもしれない。
「あ~、冥琳に怒られちゃうかなぁ。」
普段、仕事をサボる度に叱ってくる黒髪の彼女の顔が頭に浮かんで苦笑いする。
そろそろ帰ろうかと思い始めたとき、誰かが近づいてくる気配がして辺りを見回す、だが、視界に捉える限り人影はない。普通の人間ならそれを気のせいで済ませるだろうが彼女の勘がそうでない事を告げている。彼女の勘の良さは彼女をよく知る人物、そしてなにより彼女自身が一番よく知っていた。だからこそ警戒を解かない。そして、道から外れた茂みの中に一人の人影を見つける。
『南海覇王』を抜き放ち、人影に飛び掛った。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~
風に誘われるかの様に歩を進める内にその先に何があるかを思い出す。それは幼い頃に彼女を初めて見た場所。その時は遠めに見つめていただけだったが、ずっと視線が外せなかった。そんな自分にとっては特別な場所のひとつである。そんな思い出に浸りながら進むうちにある気配を感じて我に返る。そして、自分の向かう先に目を留める。そこには約束を果たすべき
「・・・あれ?」
首筋に剣が突きつけられていた。
「あなた、何者?何しに来たの?」
そんな彼女の言葉が聞こえてくる。だから・・・
「旅人だよ。ただ、此処には約束の為にね。」
そういって、
「もしかして、狐燐!?」
今度は彼女が驚く番だった。
あとがき
序章だけで2話も使ってしまった。大して長くもないのにorz
今後がっつり話を広げてまいります。
ついでに次回はいろいろ説明も入れてまいります。どの辺がオマージュなんだ?ってのも
全部次回で。
ではでは。
Tweet |
|
|
3
|
0
|
追加するフォルダを選択
短いのに序章だけで2話・・・だと。
申し訳ない
注意:オリ主作品です