No.636218

ハンニバルでリリ狩るマジ狩る

皆さん、ハンニバルというキャラクターをご存知ですか?
特攻野朗Aチームという映画のリーダーの様になりたいと願ったら俺はトンでもない化け物になれるようになってしまいした

2013-11-12 00:08:36 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2667   閲覧ユーザー数:2565

朧サイド

 

あれ、此処何処だろ?

起き上がるとそこは真っ暗な空間に出てくる。

 

「もしかして俺また死んだの?」

 

転生して数週間で死亡って映画にしたら金返せコールが連発するな。

 

「目が覚めた」

 

声がする方を振り向くとそこには闇の書を抱える銀髪の美女が立っていた。

 

「お前誰だ?」

「私はヴォルケンリッターの五人目の騎士。そしてこの夜天の書の管制人格だ」

 

ヴォルケンリッターにまだ隠された騎士がいたとは。

 

「それで、一体此処は?」

「此処は夜天の書のプログラムの最奥と呼ばれるものだ」

「ん? 夜天の書? それは闇の書って言うんじゃないのか?」

 

俺の質問に美女は悲しそうに首を振る。

 

「いいや、本来の名前は夜天の書と呼ばれるものだ」

「なるほどね」

 

俺は美女との会話の最中ポケットから一本タバコを取り出すがライターが見当たらなかった。

 

「可笑しいな、火が見あたらねえ?」

「火が欲しいのか? ならば」

 

美女が指を鳴らすと一緒に一瞬にしてタバコに火がついた。

 

「おお、凄いな!」

「フフ、此処は私の心が作り出した世界だ。この様な事自分のポケットの中に入っている物を動かすのと同じようなものだ」

「分かりやすい例えありがとう。だけどあんたの心の中ってなんていうか・・・・」

 

俺の言葉に美女は空元気に答える。

 

「気にするな。私は重い罪を背負っているのだから」

「罪? 一体あんたが何したって言うんだ?」

「それは今の主の体についてだ」

「はぁ? 意味わからねえよ?」

 

美女言葉に俺は首をかしげる。

そして俺の体が徐々に足元から消えていく。

 

「そろそろ時間のようだな」

「お、おい! どうなってるんだ!?」

「安心しろ、我が主がお前を呼んでいる」

「お前はどうするんだ!?」

「私はお前とは共にいけない」

「何でだよ!」

「主と共に幸せな時間を過ごす事だけで私は罪なのだ、ただ私は主と騎士たちが幸せそうな顔を見るそれだけ満足だ」

 

最後に彼女のどこか諦めたかのような顔だけが俺の脳に焼き付いていった。

 

 

 

 

 

 

 

「う~ん、ここは?」

 

俺が起き上がるとそこは酷く寒くそしてエタノール臭に満ちた病院だった。

 

「なんで俺こんな所にいるんだ?」

 

思い出せ、確か真竜と話している最中に銃を持った女の子と話していてダメだ後の記憶がない。

 

「んん」

 

膝元が妙に重いなと見てみるとそこにははやてちゃんが車椅子に乗ったまま眠っていた。

そして瞼を擦りながら目が覚めてくる。

 

「おはようはやてちゃん」

 

俺が挨拶をするとはやてちゃんは言葉にならないような顔をしだす。

 

「お兄さん! 先生! 石田先生! はよ来て下さい!」

「ちょっとはやてちゃんどうしたんだよ!?」

 

急に大声を出したはやてちゃんに俺は驚くとこの部屋に一斉に白衣を着た人が入って来る。

 

「奇跡だ、奇跡が起きたのよ・・・・」

「奇跡? あのう貴方は何を?」

「取り合えず精密検査の準備をしてくるわね!」

 

そういって白衣の人は部屋から出て行った。

 

「石田先生が驚くのも無理はないぞ」

 

白衣の人と一緒に入って来たシグナムの姐さんが俺に言う。

 

「一体何がなにやら?」

「覚えていないのも無理はないか、6月にお前が倒れてお前はこの6ヶ月間寝込んでいたのだぞ?」

 

はぁ!

俺そんなにも寝込んでいたのか!?

シグナムの姐さんに言われた事に衝撃が走る。

 

「それにな、お兄さんはもしかしたらこのまま寝込んだままかも知れへんって言われとったんやで」

「そんなんだ、そんな事になってたなんて」

「その間の看病は主が行っていたんだ」

「ありがとうねはやてちゃん」

「うんん、気にしいといて」

 

最後にヴィータ、シャマルさんが入ってきて皆で笑いながら話をして次の日に直ぐに精密検査を行うが健康状態は異常なし、その上俺の体が凄いことになっていた。

 

「朧、お前からリンカーコアが出来ているぞ」

「なにですそれ?」

「要するに朧君も私たちみたいに魔法が使えるって事なの」

 

シグナムの姐さんとシャマルさんに説明してもらうが正直「へー」としか思えん。

戦闘だって基本は俺の体内にあるオラクル細胞を性質変化させて銃弾を打ち出しているわけだし。

 

「それよりも今日はお兄さんの退院祝いや。パーッとやろか!」

「賛成! さてと6ヶ月分の栄養を補給しますか!」

「うんと食べてえな。私も腕によりを掛けて作るさかい」

 

そして俺たちはドンチャンと騒ぎ出し、俺たち大人組みは酒を飲み、はやてちゃんはたくさんの料理を出してくれた。

それにしても何か大切なことを忘れてる気がするけどなんだろうな?

 

「そしてこそこそ何処へ行くんだ?」

 

はやてちゃんを部屋まで連れて行き寝かすと玄関を出て行こうとする四人がいた。

 

「お前には関係のない事だ」

「そうか? 今の俺は感覚も凄い良くなっているんだ。隠しても無駄だぜ?」

 

シグナムさんたちは背中を向けたままの状態で俺と話をする。

 

「だからどうしたって言うんだ。病み上がりのおめえが来たところで足で纏いになるだけだ」

「我らには既に時間がないのだ。お前まで巻き込みたくない」

 

ヴィータは俺に文句を言うがザフィーラは俺への心配をしてくれる。

 

「時間がない? どういうことだ?」

「それはね朧君」

「シャマル、朧まで巻き込むな」

「でも・・・・」

 

シャマルさんの言葉をシグナムの姐さんが遮る。

 

「そうかい、勝手にしな。それになんだかトラブル臭がプンプンするんでな」

 

そういうとシグナムの姐さんは最後に「済まぬ」と言って四人は玄関を出て行った。

 

「お兄さんみんな何処へいったんや?」

 

俺たちの声が聞こえてはやてちゃんが下へ降りてくる。

 

「なんだかな四人とも飲み足りないって言って二次会へ行ったんだよ」

「そうなんや、この頃多いんよみんなして何処かへ出かけることが」

「へー、ま、此処からは大人になったら知ろうな」

「はーい」

 

そう言ってもとの部屋へ帰っていきリビングに俺一人になり。

 

「あの不幸者が」

 

そして俺は家を飛び出して行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

シグナムサイド

 

二人の少女と一匹の使い魔から魔力を蒐集してシャマルたちと少女たちを治療しようとすると。

 

「何してんだよ姐さん?」

 

聞きなれていた声を聞く。

そのまま静かに振り返ると白い息を荒くしている。

普段はどれだけ走っていても疲れを知らない奴の事だ、感情が高ぶっているんだろう。

 

「朧君、これには訳が」

「そんな訳ねえよ!」

 

シャマルの言葉を遮りながら朧は大きな声を発する。

分かっていた事だ、あいつがこんな事を私たちがしていると知ったらどんな風に思うかくらい。

 

「なんだよこれ! 小さな子を襲って、こんな怪我させて!!」

「これも全て我らの悲願の為」

「悲願って、前に言ってた世界を征服するくらいの力をはやてちゃんに与えるっていう」

「そうだ」

 

静かに言うと朧は手に神機を持ち出す。

 

「そんな事してはやてちゃんが喜ぶと思っているのか!?」

「フン!」

 

私と朧の刃が交わる。

 

「シグナム!」

「手を出すな! 此処は私が話をする」

「話すことはねえですよ、ここで俺が姐さんたちを止めてやる!」

 

朧の大剣と私のレヴァンティンは何度もぶつかり合い火花が飛び交う。

剣戟越しで伝わる、今私たちがやっている所業についての怒り、そして深い悲しみ。

 

「何でだ、はやてちゃんはそんなこと望んでない!」

「お前は眠っていたから知らないかもしれないが主は一度闇の書の呪いで倒れた」

「それとこれと何が関係するんだ?」

 

朧が距離を離し銃形態に変え砲撃を放つ。

いつもなら小さなシューターを出すが今回は何本もの巨大なレーザーを放つ。

パイツァー・ダストで防御するもその威力はいつもの物と比べ物にならなかった。

 

「なんなだよあの砲撃、いつもの魔力弾じゃねえのかよ!?」

「もしかしたら最悪の状況を考えぬといかんな」

「最悪の状況って・・・・もしかして!」

 

ザフィーラたちも気付いたか、こいつの感情が高まると奴の中にあるオラクル細胞が活発化して第三形態、アラガミ化するやもしれん。

 

「レヴァンティン、カートリッジロード!」

[jop.]

 

その前にカートリッジを使って奴を行動不能にする。

 

「紫電一閃!」

「うぉおおおお!!」

 

レヴァンティンに炎を纏わせレーザーの嵐を掻い潜る。

 

「ハァアアア!!」

 

そのまま朧の肩に斬りつけ鮮血が私の顔に飛び付く。

 

「それで終わりかよ?」

「なんだと!?」

 

すると見る見る朧の体が白く変わっていき膨れ上がりレヴァンティンを握り出し私を逃がさないようにする。

 

「何でだよ・・・・」

「何?」

 

人間が生える筈のない鋭い爪が生えた手を小さく振動させながら小さな声で言う。

 

「何で俺は呼ばないんだよ? 俺達家族になったんじゃないのかよ!」

 

これでもかと言うほどの量の涙を流し出す。

全く大の男がなんと情けない、私たちがこいつも巻き込まない様にというのに。

そのまま私は朧の顔を自分の胸に当てる。

 

「おわっ! 姐さん!?」

「朧・・・・済まん、本当に済まん」

 

朧へ謝罪をしながらその胸で俺の顔を押し付ける。

 

「お前の気持ちも考えず勝手な我々の判断、許してくれ」

「・・・・・・」

「これからはその力、貸してはくれぬか?」

「・・・・・・」

「聞いているのか朧?」

 

返事がしないと思い一旦顔を見ると。

 

「な! なんという顔をしているんだ貴様は!」

「マ、マシュマロ」

 

顔から鼻血を出しながら気絶していた朧だった。

 

「おい! しっかりしろ朧! どうしたと言うのだ!?」

 

前後に揺らしながら気絶していった朧の看病をしながら主が待つ家へ帰っていった。


 
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