響窃の口から聞いた言葉……

我々の頭の上には疑問符が大量に浮かび上がった

謎解きは苦手だな……

何だ…？『最初の神具』って…………

　十四節　〜『最初の神具』の謎を解け！〜

蓮華「『最初の神具(さいしょのしんぐ)』………？」

響窃「そうだ…………この響窃もなんの事か分からない………」

左慈「面倒臭いもん押し付けやがって!!」

響窃「ふん………示唆をくれてやっただけ有難いと思え……左慈……

では…………私も捜索の続きをしに行くか………」

すると、響窃の声はしなくなった……

まるで最初からいなかったかのように

左慈「あいつ!!絶対殺してやる!!」

于吉「左慈、燃えているのは良いことですが

今は『封の五呪印』ですよ」

左慈「あぁ、確かにそうだけどよ

何だよ『最初の神具』って……」

冥琳「『最初の神具』………」

あの冥琳でさえ頭を抱えている

これは難題だな…………

穏「管理者の皆さんは何か心当たりはありませんか〜？」

左慈「あるならとっくのとうに言ってるわ！」

卑弥呼「う〜〜〜む………」

貂蝉「お師匠様ん、『始まりの銅鏡』は違うかしら？」

『始まりの銅鏡』………？

何か関係がありそうだな

卑弥呼「儂もそれを考えていたのだが………」

于吉「恐らく銅鏡は違いますね」

于吉はいとも簡単に否定してしまった

于吉「確かに始まりではありますが、神具まではいきません

あれは仙人が作り出したものなのですから」

貂蝉「確かにそうねん………」

蒲公英「そもそも『始まりの銅鏡』って何？」

蒲公英は銅鏡について訪ねた

于吉「『始まりの銅鏡』とはあらゆる外史を創り出すのに必要不可欠な『原料』のようなものです

お酒を作る為には麦などの原料が必要なのと同じことです」

左慈「更に言えばあの銅鏡には『邪闇気』が染み付くことは不可能だ

何故なら最初から全く違う特殊な気が纏わりついているからな」

愛紗「だ、だが手に入れてみなければ分からないのではないか！」

于吉「残念ながらここにあります」

そう言うと于吉は懐から古びた銅鏡を取り出した

確かにこの銅鏡からは異様な気が感じられる…………

卑弥呼「于吉、それはここにあってはならない物だぞ？」

于吉「分かっていますよ

ひとまず胸を張って言えることは、この銅鏡は『最初の神具』などではないです」

雪蓮「もぉ〜また振り出しに戻ってしまったわ！」

朱里「今現時点の情報は『ご主人様に関連する物』、『最初の神具』…………ということですね……」

雛里「うーーーん…………」

左慈「仕方ねぇ………こうなったら………」

于吉「？？左慈、何か策があるのですか？」

左慈「策って程でもないが大陸の中から『邪闇気』を感じ取ってみる」

桂花「そんな事ができるのならさっさとしなさいよ!!」

左慈「生憎だが感じ取ってもその『封の五呪印』はどんな物かは分かんないだよ！

場所の確認程度の事なんだよ!!」

卑弥呼「やらないよりはマシじゃな」

左慈「さっさとやるぞ！」

左慈はそう言うと静かに目を閉じ、気を集中し始めた

左慈「ん…………むぅ…………」

于吉「………どうですか？左慈……」

左慈「……………むっ!?」

貂蝉「？？どうしたのかしらん？左慈ちゃん」

左慈「…………何でだ？」

左慈はそう言うと目を開け、こう言った

左慈「『同盟の宝玉』以外のもう一つの『呪印』は、成都のこの城にあるぞ……」

全員「「「「っ!!!??」」」」

この城に最後の『封の五呪印』が!?

そんな物あったのか!?

桃香「何処ですか!?何処にあるんですか!?」

左慈「この城の何処か…………

それしか分かんねぇよ！更に言えばもう探ることはできない

一回きりの技だからな」

雪蓮「でもこの城の何処かに必ずあるのね!?」

左慈「そうだ」

冥琳「となれば………」

鈴々「探すのだーーー!!!」

鈴々が叫んだ瞬間、皆が一気に散り探し始めた

多少の人数は残っていたが

愛紗「左慈よ、どのような物かは分からないのか？」

左慈「分かんねぇって！

ただ持ち運びが可能な小物だろうな」

于吉「おや？何故分かるのですか？」

左慈「『邪闇気』の大きさがこの宝玉と同じだったからだ

懐に入るくらいだろう」

懐に入る位のご主人様の持ち物……？

そして………『最初の神具』………

何処かで……見た覚えが……

雪蓮「そういえばさぁ」

愛紗「むっ？」

雪蓮「一刀ってこの世界に来た時なんか持ってたかしら？」

何か持っていた……？

華琳「そういえば知らないわね

愛紗、なにか知らない？」

っ!!思い出した！

華琳「愛紗？どうかしたのかしら？」

愛紗「分かりました!!

最後の『封の五呪印』なんなのか!!」

雪蓮「っ!!!??何処にあるの!?愛紗!!」

愛紗「恐らくご主人様のお部屋にあります！

乱世の始まり、本当に一番最初に会った頃にご主人様は『それ』を持っていました！

それ以降ご主人様は『これはもうこの時代では使えないから』と仰り今でもお部屋にあるはずです!!

確かにあれなら『最初の神具』と肯けられます!!」

華琳「愛紗、それは何!?」

愛紗「確か天の道具で、ご主人様はこう仰っていました………

………『携帯電話』と……」

　　　　　　　　　　　……終……