No.635637

司馬日記外伝 『都の杏(逢紀)と浴槽汚すか』

hujisaiさん

「あのお兄さん、あんたたちの何なのよ!?」

2013-11-09 23:40:25 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:13968   閲覧ユーザー数:8279

「あっアニキだ、おーいアニキー!…ああ、じゃあなー!…え、アニキ?あれがアニキだけど。うんそのアニキ。…え、だって知ってただろ?…なんだそーだったのか。まあいいじゃん、頼めばやってくれるんじゃねえか?…は?いいのって何がだよ。…って言われてもなぁ、今更種馬のアニキに他の女抱くなつっても無理だろ。…え?知ってんだろ?…例えば麗羽さま。…うん。…そう、雌奴隷ってやつ。…いや、そんなひどい事はしてないって聞いたけど。…まあいいけど。どうせ麗羽さま暇だろうし行ってみたらどうだ?」

 

「え?何って…そりゃまあ、恋人ってヤツだけど。言わせんなよこっぱずかしいなー!」

 

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「あら、御機嫌よう杏(逢紀)さん。そんなに慌ててどうしましたの?…はあ…?…と言われましても、『あのお兄さん』では分からないのですけれど。…ああ一刀さんの事ですわね、それならその通りですわ。…猪々子さんの?…まあおほほ、何を今更おっしゃっていますの。…当然ですわ、一刀さんはわたくし達の主人ですもの。…そうですわ、可愛がって頂いていますわ。…いえ鞭でびしびしとということはなさいませんわね、ただ最近痛くも無く痕もつかず音は良く鳴る鞭が出来たと荀攸さんがおっしゃっていましたけど。…そうですわねぇ…ふふ、具体的に言うのはなかなか難しいですけれど、何しろ奴隷女の悦ぶこと、悦ぶところをよく心得ていらして一刀さんは本当に雌奴隷の理想のご主人様ですわ。先日も特別室で新作の拘束具であのような格好に縛って頂いて…あらもう宜しいんですの?…ええ、『わたくし達』と言いましたけれど?…そのままの意味ですわ。…?わたくし、杏さんが何をおっしゃってるのか分かりませんけれど、貴女のお知り合いで最近の方と言えば純(田豊)さんと静(沮授)さんですわね。…あら、貴女達は仲が御宜しいから当然ご存知と思っていましたけれど。…この時間なら執務室の方に居るのではなくて?」

 

「はあ…何なのですかって、今も申し上げましたように主人ですわよ?」

 

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「杏さんどうしたんですか、こんな時間に。…え?ええー?…一刀様、ですけれど。ちょ、ちょっと大丈夫ですか、今机とおでこでゴンってすごい音しましたよ!?…ならいいですけど…はい…ええ、私たち二人とも。呼び方はなんなのって…普通じゃないですか一刀様って。…え、だって…譜代の人たちは色んな呼びかたされますけど、私たち皇帝になられてからの就職ですからやっぱりそう呼ばないと…え?…皇帝になられてから。…一刀様が。…ですから、一刀様が。…皇帝。…こ・う・て・い。この国の一番えらい人。…きゃっ!?ちょ、ちょっと声抑えて下さい、ここの会議室壁厚くないんで外聞こえちゃいますから!…あの、もしもし大丈夫ですか?…はあ…あの、杏さん言い方がすごく下品だと思いますけどその…そうですよ。…ず、ずっこん…って、あのもうちょっと表現を……ええ、そっちでも確かにしてますけど…そんなに馬鹿にしたもんでもないですよ?前も勿論いいですけど、後ろもなんて言うか、『あぁこんなところまで一刀様のものにされてる』っていうなんて言いますか実感がありますから。それにそれを言ったら椿(審配)さんの方が先輩なんですよ、椿さんがすっごくいい、されて幸せって何度も言うから、そうなのかなじゃあ私たちもってなっただけですから。…エロむすっ…まあ全否定はしませんけど、そういう事も含めてあの…一刀様と幸せにその、させて頂いてますから。…いや処女は駄目なんて言ってないじゃないですか、私たちだって初めての時はありましたし。…いえ、上から目線なんてつもりは…でしたら一刀様に抱いて頂けばいいじゃないですか、杏さんだってお嫌いではないのでしょう?…そりゃ確かに皇帝様ですけどあまりそういう事気にはされませんし、椿さんだってかつては殺そうとした上で今の身分ですから、あながち…え?…確か夕べが御伽番で今日は休暇とるって言ってましたから、自室の方にいらっしゃるんじゃないですか?」

 

「えっと…まあ、御主人様って言いますか、旦那様ですよ?お仕事の方では一番上の上司さんですし」

 

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「…んーっ…ふぁ…おはよ、杏。…あら、もうそんな時間なのね。…うふ、ちょっと夕べが激しくて…あのお兄さん?…ええそうよ、一刀様。それよりよく私の部屋知ってたわね。…あ、そうなんだ、純が。…で、どうしたの、わざわざこんなところまで。…あは、そうだったんだ、やっぱり知らなかったのね。ひょっとしたらそうなのかなとは思ってたけど。…ふふ、ごめんね、斗詩が黙ってようって言うから。…ううん?猪々子と麗羽さまは本当に言ってないことに気がついてなかったんだと思うわ、純と静は頼んだわけじゃないけど空気読んで言わないでくれたのよ。…うん?…あはは、お妃さまなんかじゃないわよ、雌奴隷。夕べだって一刀様すっごいのよ、昨日はそういう専用の道具が無かったんだけどお皿に乗せた湯飲みを持たされて、もう限界ってとこまで優しく意地悪された後に何度も…あら聞いて欲しいのに、残念だわぁ。…あらそう?昔から知ってる杏に可愛くなったとか言われると照れるわね。…うん、ちょっと大きくなったわよ、ほら。たぷーんてほどじゃないけど。お尻も少し大きくなったし、もう少ししたら杏に追いつくかも。…あら随分話が飛ぶわね。…そうね、斗詩って真面目だから、面白いだけで貴女をだますような事はしないと思うけど…そうだ、斗詩から貴女が来たら会いにこさせてって言われてたのよ。今?今はえっと…うふふ、お風呂に入ってるかちょうど上がるころだと思うから、脱衣所で待ってれば捕まえられるんじゃないかしら」

 

「え?…やだ、分かるでしょ?雌奴隷の素敵な御主人様よ」

 

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「ふう…あ、杏。ちょっとお風呂に入ってたからこんな格好でごめんね。…ああ、お話ね…ここに来られたって事は、もう大体の事は知ってるんだよね?…うん。ごめんね、悪意があって騙そうと思った訳じゃなかったんだけど…」

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと色々やりすぎちゃったよね?皇帝様相手に。一般人が皇帝様のわき腹つついたら普通死罪かな。殷や紂でなくてもちょっと無理だよね。あとね、銀ちっぱいちゃんって呼んだ人は董卓さん。知ってるよね、残酷無比って言われて、丞相だった董卓さん。で、今はね、一刀さんの身の回りの世話をしてる人なの。身分上一刀さんの次に偉いのは魏呉蜀の王さまだけど、この建物内じゃこの人が一番偉いって言われてる人なのね。その人の身体的特徴を馬鹿にしたらどうなるかな?あとね、あのお店で一刀さんと凪さん…銀髪三つ編みの女の子。が来店したことがあったでしょう?その時に一刀さんの事知らずに追い出そうとしたよね?その時も凪さん凄く怒ってて、殺してやりたいって言ってたんだ。殺してやりたいって。将軍職で警備職の人が一般人一人殺すのなんて簡単だよね?あと怖いっていってた銀ぱいさん?あの人は司馬懿仲達って言う人なの。みてたよね、街で一刀さんの胸倉掴んだ人を力いっぱい蹴り倒した人。それに不敬ですって怒られたのもあの人だよね?あの人一刀さんの安全の為なら他人の命はどうでもいいって心底思ってる人なんだ。それとお店に小柄な女の子二人が来たときも追い返しそうになったよね?あの子達は龐統と諸葛亮って言って蜀の丞相してる子達なの。見かけは大人しそうな子達だけど丞相っていう立場で何人何十人何百人何千人処刑してきたか分かるかな?あと私たちと飲んだとき、私言わせてもらっちゃったけど自分を殺そうとした椿を許した一刀さんはひどいかなぁ?あの時も言ったよね私、そろそろ先手を打たれるかもって。その日は今日かもしれないよね?あ、逃げようとしても無駄じゃないかな。普通に軍が居るし万が一逃げ出せても恋さん…呂布が追ってくるんだよ?人中の呂布。私でも文ちゃんでも一時間持たずに首が飛んでると思うな。杏が逃げ切れるかな?

 

でもね、一つだけ生き残る方法があると思うんだ。って言うのはね、椿が今生きて居られてるのは今までの全部一刀さんが許してあげてって言ってくれたからなの。椿(審配)が今ああいう立場なのは知ってるよね?本来なら極刑だよね?女としても人としても辱めて苦しめて苦しめて、苦みぬく拷問にかけた挙句惨たらしく殺されるはずだったのに、今はあんなにも幸せそう。それは一刀さんが助けてあげてって言ってくれたからなの。でも周りからしたら許せないよね。感情としても秩序維持としても、それで椿は少しお仕置きされちゃったんだけど。でもね、大事なところはそこじゃなくて、たとえ一刀さんが助けてあげてって言ってくれてその場では助かったとしてもね、一刀さんから見えなくなったところでやっぱり事故に見せかけて消されちゃうんじゃないかな。それもとびきり残酷にね。女の人の怒りや憎しみって男の人の比じゃないから。杏、私より歴史詳しいから杏の方が知ってるよね。そうされない為にはどうすればいいかな?私はね、椿が生きていられたのは後宮に入ったからだと思うんだ。一刀さん、自分の恋人達の事は凄く大事にしてくれるんだよ。今でも色んな人同士で色んないざこざが起こるけど、殺し合いにならないのは一刀さんがそれをさせないし、した時にはその人の事を嫌いになるって分かってるから。だから身の安全が保障されるの。ところで杏は一刀さんの事好きかな?って言うかちょっと見てたけど好きだよね?一刀さんは杏の事少なくとも嫌いじゃないと思うよ?今すぐ抱きたいって程じゃないかも知れないけど、体から始まる愛情ってあると思うし一刀さんは一度抱いた娘絶対に捨てないから。それで一つ教えてあげるけど、今この脱衣所の先…お風呂には一刀さんが居るのね。どうするかは杏に任せるけど人質にとってもどう考えても地獄しか待ってないと思うな、ひょっとしたら死なせてさえくれないかもね。死ねば楽になっちゃうもの。私は夕べ椿の前にいっぱいしてもらってて、今日は一回しかしてないから一刀さんはまだ出来るはずだよ。ちょっと助言すると、初めてでもゆっくり時間をかけてもらえばそんなに痛くないからね。一刀さん優しいし上手だし。あと、口を使うときは歯を当てないようにやさしくね。それじゃ、私は上がってるから。また会えるといいね」

 

「…え?何って…ふふふっ、もう分かってるよね。私の大事な人」

 

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「あれ斗詩なんか忘れ物?…え、うわ!?君あのお店の…逢、わぷっ!?ちょ、ちょっと何、何でこんなところに居るの!?はあ…あのここお風呂…はい、杏さん。ごめん前から言わなきゃと思ってたんだけど俺は北郷…ってあれいいのそんなに真名をあっさり?あとちょっと近いって言うか何で脱いで…へ、今すぐ?今すぐって何、ちょ!ちょっと待って!涙目で握らないであだだだだだだ!助けてってむしろ俺が助けて!待ってくれ話そう一回話そう!落ち着いて、話せば分かるから!らめぇぇぇぇー!」

 


 
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