『呉の髪飾り』を奪う為、遂に現れた響窃

しかし、今度はそう簡単に奪えると思うなよ！

『流星座』の策で返り討ちにしてやる!!

　七節　〜舞い踊れ!『流星座』!!〜

響窃「『死の光波』!!」

ﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾝ!!

華雄「任せろ!!」

ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｯ!!

華雄「くっ………!!」

響窃「受け止めたのか………」

霞「華雄！大丈夫か!?」

華雄「大丈夫だ！」

響窃「貴様に用はない………

用があるのは…………貴様だ！孫策!!」

ｼｭﾝ!!

雪蓮「くっ！？」

雪蓮殿が響窃に捕まってしまった！

響窃「孫策………『呉の髪飾り』をよこせ………」

雪蓮「渡せと言われて渡すと思う!?」

ﾌｫﾝ!!

雪蓮「『一文字崩刈』!!」

響窃「生意気だ………

とっとと髪飾りを…………ん？」

いとも簡単に躱したが

ふっ…………ようやく気づいたようだな

さぁ！始めるぞ!!

雪蓮「あら？どうしたの、響窃？

お目当ての髪飾りがあったのに……要らないの？」

響窃「これは………………『偽物』か!?」

雪蓮「残念でした、ね!!」

ﾄﾞｶｯ!!

響窃「ぐっ!!」

雪蓮殿は響窃を蹴り飛ばし、響窃の魔の手から脱出した

蓮華「姉様！無事ですか!?」

雪蓮「心配し過ぎよ蓮華

あれくらい何ともないわ」

冥琳「全く、あまり無茶をしないでくれ、雪蓮」

雪蓮「それより『真(しん)』は誰が!?」

ｶﾞﾗﾗﾗﾗｯ!!

響窃は瓦礫の山から激しい音ともに現れた

響窃「そうか…………偽物を作り出したのか………

弱者らしい考えだ…………」

秋蘭「弱者は弱者らしく知恵を絞り、強者を倒す術を見つけ出すのだ

響窃よ………貴様はもう我らの…………

…………『夜空』の中だ!!」

響窃「………『夜空』……だと？

どういう意味かは分からんが………

こうすればどうなる!?」

ﾄﾞｯｯｶｱｧｧｧﾝ!!!

貂蝉「『真爆源花』よぉおん!!

ぶうぅるうぅあぁぁぁぁ!!!」

華琳「皆！今よ!!散りなさい!!」

ｼｭﾝ!!

我々は全員『空走』をして自分達の居場所を交代した

響窃「そら!!」

ﾋﾟｭﾝ!!

霞「『死の魔光』かいな！そんなもん喰らわへんわ!!」

響窃「おのれ、とっとと髪飾りをよこせ！」

雪蓮「さて…………響窃、髪飾りが欲しいのかしら？」

華琳「じゃあ、質問をするわ」

桃香「誰が『本物の呉の髪飾り』を持っているでしょうか!?」

響窃「っ!?」

我々は懐から『呉の髪飾り』の偽物を取り出し、響窃に見せた

だが響窃は

響窃「愚かな者たちだな…………

『呉の髪飾り』はこの響窃の身体だぞ……？

『封の五呪印』からは私の『邪闇気』が放出されているのだ

すぐに分かるはずだ」

亜莎「ならもう一度聞きます!!

本物は誰が持っていますか!?」

響窃「それは……………むっ！？」

響窃は険しい顔つきになった

そして我々はニヤリと笑った

雪蓮「どうしたのかしら？自分の身体が分からないのかしら？」

響窃「馬鹿な………

全ての髪飾りから…………『邪闇気』が放出されている……だと!!?」

卑弥呼「がっはっはっはっ!!

どうじゃ、響窃？分かったか？」

貂蝉「私もぉ、どれが『真』か分からないわん♪」

響窃「卑弥呼………貂蝉………まさか

貴様等の仕業か!?」

貂蝉「大当たりよん♪」

卑弥呼「儂等も微弱ながら『邪闇気』を放出することができるのでな

まさか『封の五呪印』と同じ位の『邪闇気』とは思わなかったがな

がっはっはっはっ!!」

響窃「おのれ管理者共が!!」

風「今のところ手応えアリですー」

稟「ここからですよ、皆さん！」

響窃「これが策か……？

なら一つずつ奪えばいい………」

雛里「き、来ます!!」

朱里「皆さん！」

愛紗「分かっている！朱里達は下がっていろ!!」

響窃「全てを奪い取ってやる！」

華琳「行くわよ！」

雪蓮「舞い踊れ！『流星座』!!」

雪蓮殿と華琳殿の掛け声と共に………

ｼｭﾝ!!

ｼｭﾝ!!

ｼｭﾝ!!

『空走』を始めた

それは輪の周りを踊るようだった………と朱里達から後に聞いた

響窃「むっ！？………くっ！？」

愛紗「『飛竜偃月破』!!」

ﾌｫﾝ!!

春蘭「『無型烈皇』!!」

ﾌｫﾝ!!

恋「…………『大裂空』!!」

ﾌｫﾝ!!

ｻﾞｼｭｯ!!

ｻﾞｼｭｯ!!

ｻﾞｼｭｯ!!

響窃「ぐあっ!!?」

よしっ!!手応えアリだ!!

紫苑「追い打ちよ!!『切渦射』!!」

ｶｧﾝｯ!!

秋蘭「『神速狩』!!」

ｶｧﾝｯ!!

桔梗「『山消砲』!!」

ｺﾞｵｯｯ!!

ｻﾞｼｭｯ!!

ｻﾞｼｭｯ!!

ｻﾞｼｭｯ!!

響窃「ぬぅ!!」

卑弥呼「終わりじゃあ!!ぬっふんん!!」

ﾌﾞｫﾝ!!

貂蝉「ぶうぅるうぅあぁぁぁぁ!!!」

ﾌﾞｫﾝ!!

ﾄﾞｶｯ!!

ﾄﾞｶｯ!!

響窃「ぐあああぁぁぁぁ!!」

響窃は卑弥呼殿と貂蝉殿の強烈な打撃を喰らい吹っ飛んだ

『流星座』は夜空に輝く星の如く統率のない場所に留まり、流星の如く移動し通り過ぎざまに攻撃をする作戦だったのだ

結構うまくいったと思うのだが……

霞「どうや!!?」

蓮華「かなり効いたはずよ!!」

卑弥呼「……………」

華琳「どうしたの？卑弥呼………」

貂蝉「皆、構えてん………」

雪蓮「えっ………？」

卑弥呼「この位では…………魔人は倒せん………」

凪「今『真』を持っているのは誰ですか!?」

秋蘭「私だ………安心しろ

ここにある」

秋蘭はそう言うと懐から朱色に輝く髪飾りを出した

その時………!!

響窃「『死の光波』!!」

ﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾝ!!

秋蘭「ぐあっ!!?」

春蘭「秋蘭!!?」

響窃が『死の光波』を放ち、秋蘭の体の中心に全弾直撃してしまった！

更に『死の光波』喰らった直後に手から『呉の髪飾り』を離してしまった

ﾊﾟｼｯ

響窃「ふむ…………本物の髪飾りだな……

惜しかったな………夏侯淵よ……」

春蘭「響窃!!!」

春蘭は怒り狂いながら響窃に突っ込んでいった

響窃「『呉の髪飾り』………確かに頂いた

次は予想できると思うが『魏の首飾り』だ…………

今回より楽しい戦いを期待している…………」

ｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞｯ!!

響窃は『闇行』に消えていった………

春蘭と雪蓮の悲しみと怒り、そして悔しさが空の下で叫ばれていた………………

　　　　　　　　　　　……終……