No.632951

魔法少女リリカルなのは -The Destiny Nomad-

Blazさん

それは・・出会う筈の無い・・在る筈の無い・・事象

イメージソング

OP「BLUE SANCTION」 BLAZBLUE -CHRONOPHANTASMA- より

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2013-10-31 22:45:09 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1646   閲覧ユーザー数:1572

第一話 「放浪の魔術師と影鏡と」

 

 

 

オルドル、転送ポート・・・

 

士郎との接触を終えた零人達は一度、状況確認の為にオルドルに転移したのだった。

 

シュン・・・

 

霊太「到着っと。」

 

士郎「・・・ここが・・・騎士団の船・・・・・余り普通の次元航行艦と変わらないと言うか・・・」

 

零人「まぁな。実はオルドル自体は最新鋭艦の改造機だし。」

 

なのは「・・・私、それ今知ったの・・・・」

 

クシャル「同じく・・・・」

 

士郎「・・・・・・。」

 

クシャルが話すと士郎はなのはを見つめていた。その顔は何か違和感があるという顔だったのだ。なのははその士郎とはその顔を見ていなかったので平然としていたのだったが・・。

 

霊太「兎に角。艦長の部屋に行くぜ。」

 

士郎「流石に日本文化舐めきったのはもう御免だがな・・・」

 

零人「全くだぜ・・・・・」

 

その時、零人達は士郎の言葉を疑うことは無くそのままブライトが居る筈の艦長室へと向かうのだった。

 

 

 

 

ちなみに、その頃のブライトは・・・

 

ブライト「で、エンジェル4は・・・・・」

 

リンディ『・・・・御免なさい。寝坊です・・・・』

 

ブライト「・・・・・・はぁ・・・・」

 

今日のパトロールに加わる筈だったフェイトの事で頭を抱えていたのだったが、ブライトはもう一つの事にも頭を抱えていた。

 

ブライト「それでリンディ提督。例の次元震について新たな情報は?」

 

リンディ『今の所は・・・何せ突発的な事でしたし規模は小規模。オマケに一度きりと言うので流石にお手上げです・・・。』

 

ブライト「・・・・そうですか・・・了解しました。ではまた後で。」

 

リンディ『はい。こちらも何か変化がありましたら連絡します。』

 

リンディがそう言うと通信は切れ、ブライトは軽く息を吐き、椅子にもたれ掛った。

するとまた通信が掛かってきたので誰かと思い通信を開くと・・・

 

ブライト「私だ。」

 

霊太『艦長、俺です。』

 

ブライト「霊太?今パトロール中だぞ。どうかしたのか?」

 

霊太『はい・・実は・・・次元放浪者を保護しまして・・・・』

 

ブライト「っ・・・・・何っ?」

 

 

 

 

 

 

 

艦長室・・・

 

零人達はブライトから艦長室で待っているようにと言われたので艦長室にあるソファに座り、ブライトを待っていた。

 

士郎「・・・凄いな、少し近未来って感じがするぜ。」

 

零人「確かにな・・・・・(だって宇宙世紀の人だし・・・)」

 

霊太(スパロボでも最強艦長だし・・・・)

 

士郎「所で艦長って男の人だよな?」

 

霊太「ん・・・・そうだけど・・・それがどうかしたか?」

 

士郎「・・・・いや・・・・何も」

 

士郎はそう言うとなのはの膝の上で寝ているクシャルを見つめていた。それを見ていた零人は疑問を持っていたがその考えをする暇も無く、ブライトが入ってきたのだった。

 

ブライト「待たせてすまなかったな。四人とも。」

 

霊太「いえ。」

 

ブライト「・・・君が次元放浪者の・・・・」

 

士郎「士郎。衛宮士郎です。」

 

ブライト「・・では士郎君。君に幾つか質問をしたい。そしてもし疑問などがあったら遠慮なく君からも質問してくれ。」

 

士郎「はい。」

 

 

 

 

その後、士郎はブライトから幾つかの質問を受け、また士郎もブライトに対し質問を行った。その結果、零人達は士郎の目的を知りかつ零人は彼が何処から来たのか検討が付いたのだった。

 

ブライト「・・・・・なるほど・・・・つまり君はその宝石刀を投影し扱えるようにしようとしていたが突如その宝石刀が光を発し・・・飛ばされてきたと。」

 

士郎「ザックリ言えばそうなりますね。まあ、遠坂のうっかりと同じようなことを・・・いや、まあ魔力を込めすぎて制御できなかったというか、何と言うか・・・。」

 

零人「・・・つまり、また平行世界からのお客さん(エトランゼ)って訳だ。」

 

イクス『仕方ありませんね・・・。』

 

士郎「前にも似た様な事があったのか?」

 

霊太「似たようなというかなんと言うか・・・」

 

ゼクス『平行世界とは切っても切れぬ縁と言うやつだ。』

 

なのは「あははは・・・・・」

 

士郎「・・なるほど・・・だから・・・・」

 

零人「なのはの性格が少し違う・・・・か?」

 

すると零人は士郎が次に言おうとした台詞を先に言い士郎はそれに肯いた。零人は大方、あちら側のなのはは未だにO☆HA☆NA☆SHI主義だと言うのが容易に想像できた。

 

ブライト「取り合えずまずは全員休むように。その宝石刀がロストロギア級だというのは私から「(黒)話は聞かせてもらった(キリッ)」・・・・誰だ。彼を呼んだのは。」

 

ノノ「自主的に。アタシ達は無罪です。」

 

するとドアにはいつの間にか居たクロノとノノ・カムが立っており、零人達は呆れていた。

 

零人「お前・・・本当に⑨だな・・・・」

 

クロノ「黙れ。兎に角、まずは君のデバイスを預からせてもらう。」

 

士郎「・・・何の権限があってだよ。」

 

クロノ「執務官として。アースラのクルーとしてだ。」

 

士郎「・・・断ると言ったら?」

 

クロノ「・・・・力ずくでも・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

士郎「嫌だね。これは遠坂が卒倒するくらい高い宝石を使っているんだ。そんな「はい、そうですか」って言って渡せられないね。」

 

零人「遠坂・・・?」

 

士郎「・・・・ああ。俺にはもったいないくらいにいい女だったよ。」

 

クロノ「なら、その女がどこかで泣かないように早く「(零)ノノ・カム。」(ガブッ)」

 

するとクロノはいつの間にか頭をノノに。尻をカムに噛み付かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あああああああああああああああああああああああああ!?

 

 

 

 

霊太「ナイス。」

 

零人「・・・(ハイタッチ)」

 

なのは「アハハハハハ・・・・・はぁ・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、寝坊したフェイトは一人夜の海鳴の空を飛んでいた。当然、使い魔のアルフは現在留守番。変わりにライがフェイトに抱かれていた。

 

フェイト「・・・・みんな、何処だろ・・・・」

 

ライ「恐らく先ほどの次元震で一度撤収しているのだろう。」

 

フェイト「なら、アースラかオルドルか・・・・」

 

ライ「だな。だが担当が零人たちだったから、オルドルだろう。」

 

フェイト達が行き先を決定しオルドルに向かうこととなった。

 

だが、その時・・・

 

 

 

 

 

ドキュ!ドキュ!

 

 

フェイト「っ!!」

 

刹那、突如の攻撃にフェイトは咄嗟の判断で回避した。

フェイトが攻撃の放たれた方向を見ると三機の人型の機動兵器が自分より低い高度で飛んでいた。

 

フェイト「あれは・・・・一体・・・・。」

 

ライ「解らんが・・敵と言うのは確かだな。」

 

フェイト「武器は・・・ライフルとあの盾と背部の砲門・・・・かな。」

 

ライ「ああ、だが他に何か装備しているかもしれない。気をつけろ。」

 

フェイト「・・・うん。」

 

フェイトはバルディッシュをサイズフォームで展開すると機動兵器達へと向かって行った。

機動兵器達はライフルと盾の裏に装填されていたミサイルを発射しフェイトへと牽制するがフェイトはそれを易々と回避しバルディッシュを振るった。

 

フェイト「まずは・・・・・!」

 

しかし、機動兵器はフェイトの攻撃を回避し距離を取った。フェイトは諦めずに攻撃を仕掛けるも回避され接近しては回避し距離を取られると言ったループになってしまっていた。

 

フェイト「・・・このままじゃラチが開かないね・・・・」

 

ライ「どうする?フォトンでも多分無理だ。だからと言ってもサンダーレイジも隙が大きすぎる。」

 

フェイト「・・・確かに私の攻撃方法なら駄目だね。でも、コレなら・・・」

 

ライ「・・・・・なるほど・・・試して見るか・・・・!」

 

するとフェイトはバルディッシュを待機状態にし、集中した。すると足元には魔法陣が展開されていきやがてそれは一つの光となり、フェイトを包み込んだ。

 

フェイト「・・・・行くよ・・・・・"ジャスティス"!!」

 

刹那、フェイトのBJには新たに腕部や脚部に甲冑の様な灰色の装甲が取り付けられ肩部にも突起のある装甲が付けられ、さらに背部には大型の鳥の様なボードが装備された。

そしてバルディッシュはハルバードのように斧と槍が合わさり、槍の部分が銃口になっていた。フェイトがバルディッシュを持つと灰色の装甲は黒とワインレッドの色に変わりバルディッシュも細部が装甲と同様の色になっていた。

 

フェイト「・・・・・これが・・私の新しい力!」

 

機動兵器達はフェイトに向かい再び攻撃をするがジャスティスのスラスターが加わった事によりスピードが格段に上がったのでアッサリと抜けられてしまった。そしてフェイトはバルディッシュを振るい、一機破壊した。

 

フェイト「まずは一機!」

 

ライ「逃げるぞ!」

 

ライの言葉に気付いたフェイトは機動兵器が距離を取ったので肩部の突起を持った。それは外れると外れた場所から魔力の刃が発生しフェイトはそれを機動兵器に向かい投げつけた。機動兵器はこれを回避するが後ろから投げつけた武器が戻って来てもう一機を腹から切り裂いた。

 

フェイト「次でラスト!!」

 

だが機動兵器は状況が不利になったのか撤退を始めたのでフェイトはそれを逃がすまいと追撃した。

 

ライ「深追いすると面倒だ。一気にカタをつけるぞ!」

 

フェイト「解った!バルディッシュ!」

 

バルディ『ロード』

 

フェイトはカートリッジをロードするとスピードを上げ、一気に機動兵器を抜き去った。

そして機動兵器の正面に立ち、バルディッシュを構えた。機動兵器は咄嗟のブレーキが間に合わず・・・

 

 

 

ザグッ・・・

 

フェイトはバルディッシュを突き出したままで止まり、機動兵器はそのバルディッシュに突き刺さるのだった。

 

フェイト「・・・・これで全部・・・・・はぁ・・・」

 

『お疲れ様だ、フェイト。』

 

フェイト「ん・・・アスランもありがとう。」

 

アスラン『所で・・コイツ、どうする?』

 

ライ「ほうって置く訳にはいくまい。」

 

フェイト「・・だよね。一旦オルドルに行こう。多分、零人がいると思うし。それに例とならこの機動兵器について知っているかもしれないし。」

 

ライ「・・・だな。」

 

アスラン『・・・・・・!』

 

フェイト「・・・アスラン?」

 

アスラン『・・・すまない、なんでもなかった。』

 

フェイト「・・・・・兎に角・・・行こっか。」

 

フェイトはそう言いスラスターを吹かしてその場から離れた。だがその近くでは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海鳴、ビル街・・・

 

ビル街にある一つのビル。その屋上には一人の青年が立っていた。青年の目は両方とも包帯で隠され、それでも姿勢を崩さなかった。すると青年は顔を上に挙げ、一人呟いた。

 

「俺は、なぜここにいる?・・・・・いや、俺がここにいる理由などどうでもいい、俺は自分の愛した女を守るだけだ。」

 

愛した女。それが誰かは解らない。恐らく、知るのは彼だけであろう。そして気付くと青年の姿は其処には無かった。

 

 

 

 

そして青年が居た場所とは別の場所では女性がたっていた。女性の髪は金色で瞳は赤い。その容姿は零人が見れば「フランに似ている」とでも言いそうな色だった。そう、彼女も吸血鬼なのだ。そして少女は不敵な笑みを浮かべ・・・

 

「・・・・・・・フフフフフ・・・・あははははははは・・・・あははははははははは!そう・・・全部、全部壊してあげるわ。そう、全部ね。私と志貴以外にだ~れもいないの。まず、手始めにこの街を壊してあげる・・・」

 

すると少女の隣には先ほど消えたはずの青年が立っており少女は青年に近づくと腕にしがみつくのだった。そして青年と二人、街を見つめていたのだ。

 

「・・・・・邪魔をするやつも邪魔をしない奴もみんな・・・ね?みーんな・・・・壊してあげる・・・・・フフフ・・・・」

 

 

 

 

 

 

刹那。

 

 

 

 

 

 

「では。我々と来ないか?」

 

青年と少女が振り向くと後ろには緑の髪の男と桃色の髪の女性が立っていたのだ。

 

 

少女「・・・・誰・・・貴方達・・・」

 

男「・・・君と理念を同じ・・・・いや・・破壊を望む者だよ。」

 

少女「・・破壊・・・・・ねぇ・・・・・」

 

青年「では聞くが。貴方達の目的は?」

 

女性「目的・・・・・ね。それは簡単よ・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男「永遠の闘争。絶えず争う世界。そして・・・・世界の破壊だ。」

 

青年「・・・永遠の・・・闘争・・・・・・」

 

男「平和と言うのは幻想に過ぎない。人は争うからこそ人であり続ける。そして、戦争があったからこそ破壊と再生。そして進化がある。」

 

女性「別に無理に付き合わなくたっていいわ。でも・・・仲間は多いほうが得でしょ?」

少女「・・・と言っても・・・証拠が無いとね・・・・・」

 

男「・・・では君にある物を渡そう。」

 

すると男と女性の後ろには先ほどフェイトが戦っていた機動兵器とウサギのような頭部の機動兵器が並んでいたのだった。

 

少女「・・・・・何ソレ?」

 

男「君にこの機体を渡そう。少なからず君の役に立つはずだ。無論、捨て駒にするのも良い。」

 

少女「・・・・どうする?」

 

少女は青年に問い詰めるが青年は黙っていた。そして青年が少女に代わり答えを言った。

 

青年「・・・いいでしょう。一時休戦、そして一度同盟です。」

 

男「・・・ありがとう。」

 

 

 

 

 

 

青年「・・久々にこの“目”を使うことになるな。」

 

 

少女「・・・あはっ・・・いいね・・・・破壊と再生・・・・全部破壊して・・・私たちの望む世界に・・・・・フフフッ・・・・・」

 

 

女性「・・・面白くなってきたわね。」

 

 

男「・・・ああ。間も無く、この街は戦火に包まれる。そして・・・我等の理念への道のりが始まる・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再びオルドル・・・

 

 

零人「・・・・・・・・・・。」

 

フェイト「・・・・・・・・・・。」

 

オルドルではフェイトが到着し零人達に鹵獲した機動兵器を見せていた。それにはロウも立会い、零人はその機体に驚いていた。

 

イクス『マスター・・・・この機体・・・・』

 

零人「・・・間違いねぇ・・・・・こいつは"エルアインス"だ・・。」

 

そう、フェイトが戦った機動兵器の正体はスパロボシリーズに登場する量産型機動兵器。

その名も"エルアインス"と言う人型の機動兵器だったのだ。

 

霊太「・・・だがどうしてコイツが?」

 

零人「・・・解らん。だが複数居たって事は・・・」

 

なのは「・・・誰かがこの機体を量産している・・って事?」

 

零人「・・・・ああ。それに・・・このタイミング・・・・こりゃあ・・またの祭りが始まりそうだな・・・・」

 

 

 

 

 

士郎(・・・・・そう・・・・人の生死を分けた・・・・大きな祭りの始まりだ・・)

 

士郎はこの先の不安を胸にそう心の中で呟くのだった。

 

 

 

 

 

 

続く!


 
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