奴が気を最大まで溜めるにつれて
禍々しい空気も倍以上になった
どうやらここからが
本番のようだ……………
三節 〜馬鹿にしか出来ない〜
響窃「気が最大まで溜まった………
始めるか………大陸の者達よ………」
祭「望むところ、じゃ!!」
カァンッ!!
響窃「ふっ!」
シュン!!
響窃は祭殿の矢を『空走』で躱し、そのまま
響窃「はっ!」
ドカッ!!
祭「ぐっ!」
祭殿を吹き飛ばした
しかし、祭殿は吹き飛ばされていたのだが………
祭「フッ…………」
何故か笑っていた…………
ドカッ!!
祭「くっ!」
祭殿はそのまま激しく岩に打ち付けられた
響窃「さっきの威勢の良さは何処へ行った?
一撃で攻撃の手をやめるとは………
口だけだったのか?」
響窃はそう言うと、祭殿は
祭「おや、まだ儂は攻撃の手をやめた覚えはないが?」
こう仰った
響窃「なに?」
祭「(戻って来い………意思を持つ矢よ………)」
祭殿はそう言うと右手を引っ張った
すると………
シュッ!!
グサッ!!
響窃「なっ!?なに!?」
なんと放った矢が響窃の左肩を射抜いていたのだ
祭「どうじゃ?響窃………
『女郎蜘蛛の矢(ジョロウグモのや)』の味は………」
響窃「むぅ、ふん!」
ブシュァァァ!!
響窃は左肩の矢を引き抜いたが激しく血が吹き出てきた
しかし、響窃は
響窃「はぁぁぁぁ………はぁっ!」
ドッッカァァァンッ!!
なんと至近距離で『爆源花』発動させてしまったのだ!
雪蓮「祭!!!」
冥琳「祭殿!!」
シュン!!
すると背後から祭殿を担いだ霞が『空走』をして現れた
霞「危機一髪やったでぇ!」
明命「霞様!」
蓮華「よかった……」
祭「いやはや儂ももう駄目かと思いましたぞ」
………死にかけたのにこの方は平然としていた……
肝が座っているな……本当に……
響窃「ふむ、流石は『神速の張遼』
やるではないか」
霞「神速舐めたら怪我するでぇ!」
フォン!!
フォン!!
フォン!!
フォン!!
響窃「この技は………」
どうやら『鷹爪の舞』のようだな
霞「はぁぁぁぁ!」
響窃「私は同じ過ちを二度はおかさん…………
はぁぁぁぁ………消えてなくなれ!
『真爆源花(しんばくげんか)』!!」
ドッッカァァァンッ!!
先程の『爆源花』より爆発の規模が大きい!!
霞「がぁっ!!?」
愛紗「霞!!?」
霞は諸にそれを喰らってしまった
響窃「どうかな?『爆源花』の進化系、『真爆源花』の威力は………」
霞「うぅぅ……」
秋蘭「しっかりしろ!霞!」
まずい、霞が虫の息だ………
霞「ア、アカンわ秋蘭………
か、身体が動かへんのや………」
華佗「大丈夫だ!しっかりしろ!」
春蘭「響窃、貴様!」
響窃「言っただろう、今度はこちらの番だ………と」
蓮華「くっ!」
響窃「死を噛みしめろ………
『死の光波』!」
ピュピュピュピュピュピュピュン!!
真桜「どわぁ!?」
思春「くっ!」
季衣「うひゃあ!?」
響窃「『死の閃光』!」
ピュン!!
秋蘭「二度も喰らわん!」
響窃「ではこっちか?『死の魔光!』」
ピュン!!
流琉「危ない!」
鈴々「わわわわ!」
雪蓮「はぁぁぁぁ…………」
ギュォォ!
雪蓮殿が気を溜め始め
雪蓮「『斬破(ざんぱ)』!!」
フォン!!
得物から斬撃を飛ばした
斬撃は徐々に紅色に染まっていき、響窃の所に達した時には真赤に染まっていた
響窃「弱々しいな………
『幻龍破』!!」
ゴオッッ!!
響窃は『幻龍破』を放ち、雪蓮殿の『斬破』を飲み込んでしまった
『幻龍破』は真っ直ぐ春蘭の方へ向かっていった
愛紗「春蘭、危ない!避けろ!!」
しかし、春蘭は一歩も動かず
春蘭「はぁぁぁぁ………」
目を閉じ精神統一を行い
春蘭「ふぅっ…………」
得物を構えた
秋蘭「姉者!何をする気だ!?」
春蘭「はぁぁぁぁ!」
ガガガガガッ!!
季衣「春蘭様!!?」
愛紗「春蘭!!?」
なんと、春蘭は『幻龍破』断ち切ろうとしていたのだ
響窃「ふっ………夏侯惇よ……
無謀と馬鹿は等しいのだぞ………」
春蘭「くぅぅぅぅっ!!」
流琉「押されています!」
沙和「響窃をどうにかするの!」
響窃に攻撃をしようとしたが焔耶が
焔耶「駄目だ!奴はいつでも『真爆源花』を発動できる体制になっている!!」
と言ったのだ
焔耶の言った通り響窃は両手こそ塞がっているが、気の塊が奴の体の中心に集まっているため手が出せないのだ
響窃「死ぬがいい!夏侯惇!!」
ガガガガガッ!!
春蘭「くぅぅぅぅっ!!」
華琳「春蘭!!」
春蘭「きょ、響窃…………」
春蘭は受け止めながら響窃に話しかけた
響窃「むっ…………?」
春蘭「た、確かに私は秋蘭や愛紗と比べても、ば、馬鹿だ…………」
愛紗「春蘭………?」
秋蘭「姉者…?」
春蘭「だがな!」
ガガガガガッ!!
響窃「むっ!?」
季衣「春蘭様が押しはじめた!」
響窃「なに?」
春蘭「覚えておけ!響窃!」
春蘭「私の様な大馬鹿者にしかできない事もあるのだ!!!」
ガガガガガッ!!
響窃「な、何だと!?」
徐々に春蘭が押しはじめ、そして最後には
春蘭「はぁぁぁぁぁぁ!!!」
ガガガガガッ!!
ズパンッ!!
響窃「ぐあっ!!?」
春蘭「『無型烈皇(むけいれっこう)』!!」
なんと『幻龍破』ごと響窃を斬り裂いてたのだ!
愛紗「す、凄い…………」
秋蘭「姉者!」
秋蘭は春蘭に駆け寄り、抱きついた
春蘭「おっと」
秋蘭「怪我はしていないか!?」
春蘭「あれくらいで怪我をする夏侯惇ではないぞ、秋蘭!!
はっはっはっはっはっ!」
愛紗「全く、危ないマネを………」
華琳「春蘭………もう少し考えて行動しなさい……」
春蘭「はい!!華琳様!!」
春蘭は満足そうに華琳殿に言った
響窃「度肝を抜かれたな………
まさか『幻龍破』ごと私を切り裂くとは………恐れ入った………………」
愛紗「響窃よ、諦めろ!
我々はもう倒れはしない!」
蓮華「一刀を取り戻すまで何度でも立ち上がるわ!」
響窃「そのようだな…………
ならば…………」
ギュォォ!
七乃「気を溜めていますけど、なんか様子おかしいですねー」
卑弥呼「っ!もしや………」
貂蝉「お師匠様ん!これは!」
卑弥呼「50年前の『アレ』をするつもりだ!」
響窃「立てなくなるまで痛みつけてやろう……………」
……終……
Tweet |
|
|
7
|
0
|
追加するフォルダを選択
一進一退の戦闘が続き
遂に響窃が最大まで気を溜めた
響窃の猛攻を愛紗達は
どう対処するのか…………?