第24話
ザルバサイド
「あれから刹那は完全に塞ぎこんじまった。女性を見ると体の震えが止まらなくなったりしてな。そして刹那は死ぬということに恐怖を感じなくなって行ったんだ。そして数年が経ち、刹那は15歳になった日のことだ。自分の家が村人に焼き払われて帰る場所を無くしたんだ。そして刹那はフラフラと村を出て行ったんだ。そして深い森の中を何も考えず歩き続けた。もう何日たったのかわからない、何も食べていない状態の刹那は森が開けたところに出たんだ。そして刹那は突然何か大きな塊に激突した。そして絶命したんだ。刹那が最後に出た場所、それは道路だった。ずっと村の中で教育など無く、まともな知識のない刹那は道路など知らず、また、真ん中を歩くのも危険ということも知らなかった。そして自分に迫ってくるトラックという存在にすらな・・・・。最悪なことにこいつが出たのは普通の道じゃなく高速道路っていう車が早いスピードで走る道路に出ちまってな。即死だったんだ。」
俺は話を一旦切り、刹那たちをみる。刹那は昔を思い出したのか、少し震えている。イストワールの嬢ちゃんは目に後悔の色を浮かばせながら涙目になっている。そんな中、俺は話の仕上げをする。
「刹那は死んだあと、あんたたちの言う天界っていう神の住むところに行ってな。そこの女神のアテナっていう奴に土下座されたんだ。刹那が死んだのは女神のミスらしくてな、だが刹那はそんなことどうでもいいといってたよ。そんでアテナの奴が刹那を転生させることにしたのさ。特典をつけてな。そんでそのうちの一つが俺ってわけよ。んで、転生して目を覚ましたのがこの世界のこの大陸ってわけだ。」
俺は説明を終え、ホログラムを消す。そして部屋は無音に包まれた。さて、嬢ちゃんは刹那にどんな反応を示すかねえ。
ザルバサイド終了
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