キュウオオオオオオオオオオオオオオ…
「図鑑が鳴り始めた!共鳴音!?」
「うん!でも変だよ。今が集まった瞬間ならわかるけど…、何で急に?音もいつもと違うし…!」
「オレのも鳴ってるぜ!」
「私のも!」
「5つで共鳴してる!?」
「あ、待って!5つやなか!別の場所からも聞こえとう」
エメラルドが心の叫びをあげた瞬間、図鑑から共鳴音が鳴り響く
だがそれは、今までとは全く別の音
しかもサファイアが言うには別の場所からも音がするらしい
「6、7、8!9!!10!!!十ヵ所で鳴りよると!!」
「ポケモン図鑑の、十機共鳴!?」
「まさか…。ジラーチ!?」
エメラルドは心当たりがあるのかジラーチを見る
そこには…腹の真実の目を開け、頭の短冊に古代の文字を浮かび上がらせたジラーチが
そして、とうとう…石化していたレッド達を覆っていた石が
崩れ去る
「え…」
「む…」
「…あ」
「うん…」
「…ふ…」
「レッド…皆!!」
「石化が…解けた…。願いが…、叶った…」
「やったな!エメラルド、自分って言う存在について“考え抜き”、そして“やり遂げた”。お前が心にズドンとくる叫びをあげた瞬間、ジラーチの真実の目は見てたんだぜ。おめえの目をしっかりとな」
唖然とするエメラルドに先輩らしい言葉を掛けるゴールド
そして自分達も…解き放たれた先輩と悪友の元へ走っていった
「よかった!皆無事だったんだな!!…ところで、ここはどこだ?」
「まあ、石化してたから仕方ないか…」
「ええ!?石化!?」
「レッド!話は後だ!!どうやらまた…、退けるべき“悪”に出くわしているらしいな、オレ達は」
ゴールドから貰った服を着たレッドはさっそくボケをかます
仕方がないだろう、彼らは石化していたと言うことを知っていなかったのだから
「……、驚くべきことだな…」
「だろ?流石に驚いただろ、ウスラトンカチ!何しろおめぇの恐れる図鑑所有者がこんだけ…、」
「そんなことではない!!言っただろう!!図鑑所有者ごときが何人集まろうと、私の野望を阻めるものではない、と!!」
ガイルが何かに驚き、ゴールドが調子に乗ったことを言うがガイル本人が否定する
その余裕はこのバトルタワーのポケモンが全て支配下にあるからだろう
だが…一人だけ違った者がいた
「そうか……なら仮面ライダーとその仲間はどうだ?」
「な…グハッ!?」
何だと、と訳の解らない言葉を聞き返す前に、ガイルの背後から波導弾が当たる
高速で移動するそれはガイルも捉えきれなかった
「来たか…サトシ、リオ…ウ…?」
『…………』
「メェー?」
「フォオオオオオオオオオ!?(Σなんて格好してんじゃぁぁぁぁぁ!?)」
波導弾が放たれた場所を見ると、そこにはトライチェイサーで登って来たリオウとサトシが
そう…リオウが鉢巻きと特攻服を着て
「ガオン!(どうだ?いかしてんだろ!)」
「ファオウ!(ねぇよ!何で一昔前の不良みたいな格好してんだよ!)」
「…リオウ、バイクに乗れたんだな」
「ゴンッ!(なんか違う!気にする所と違う!)」
リオウとライライでコントをしている中、サトシはトライチェイサーから降りる
ガイルに向けられるその目は、けっして穏やかではない…
サトシを知るものなら驚くであろう、まるで嵐の前の静けさとも言うべき怒り方
「お前が…バトルフロンティアを…他の人を…ポケモンを…傷つけたのか」
「なんだ…貴様は?」
「サトシ、ガイルはお前に任せた」
「任せてくれ」
ピカチュウはサトシの邪魔をさせまいと肩から降り、メダルを渡す
そしてサトシの腰には、既にオーズドライバーが巻かれていた
「あ、サトシ。トライチェイサーの横に付いてある剣使っていいからな。元々お前のために俺とパルキアで作ったから」
「ああ、使わせてもらう…変身ッッ!!」
『タカ!トラ!バッタ!…タ・ト・バ、タトバ、タットッバ!』
「「「!?」」」
サトシはオースキャナーを握りしめるようにしてスキャン
瞬く間に仮面ライダーオーズに変身する
サトシのことを知らない図鑑所有者達とガイルは驚く
「貴様…一体…」
「無限を越える…欲望の王!仮面ライダーオーズ!!」
「…………」
「おい、シル公…まさか、おめえ…」
オーズが名乗りを挙げたのを見て、シルバーは目をキラキラと光らせる
それに気付いたゴールドは若干引いていた
「…姿が変わっただけで、変わりはない!!それにこのバトルタワーにいるポケモンは全て私の支配下なのだぞ!!行け!!者共!!逆らう者を一掃しろ!!!」
「――メッタン、ライライを掴んで浮遊!リオウとミュウツーはメッタンの上に!!メッタンは回転しながらラスターカノン!!ライライ、リオウ、ミュウツーははかいこうせん、波導弾、サイコカッター!!!」
「メッタァアアアアアアアアアア!!(イエェェェェイ!ぐるぐるだぁぁああああああ!!)」
「ガブブブブ…(目が回るううううう…)」
「フォオオオオオオオオオ!!(俺が一番とばっちりいいいいいいいい!!)」
『むぅ…』
「「「ミュウツー!?」」」
「あ、いや…お前らの知ってるミュウツーとは別のやつだから…」
メッタンが回転することによってワラワラと出てくるポケモン達を広範囲で攻撃をする
目が回ると言うデメリット付きで
そしてレッド達はミュウツーの突然の登場に驚く
それもそうだろう、石化する前にミュウツーと一緒に戦っていたのだから
「そうだ、コン!ミュウツー!頼みたいことがあるんだ!!」
「せやぁああああ!!」
「むんッッ!!」
ポケモン同士の戦いが始まっている最中、オーズとガイルは激戦を繰り広げていた
オーズはバッタレッグで距離を縮めながら剣…メダジャリバーを使って戦い、ガイルは攻撃をガイルが、防御をアメタマがエスパー技でしていた
よっぽど鎧を傷つけたくないようだ
「クソッ!攻撃が届かない!」
「フンッ!貴様の攻撃はこの剣の前では無力!!無駄に終わるのだ!!」
ガイルは余裕そうに剣をオーズに向ける
と言ってもガイルは焦っていた
現在自分の近くにいるポケモンはアメタマと懐にあるモンスターボールにいるトドゼルガ
不安と言っていい状況だ
何か使えるものはないか?、と周りを見ると、数メートル先にフヨフヨと浮かんで移動するジラーチがいた
そして何の偶然か…流れ弾の岩石がオーズに当たり、隙を作る
それと同時にガイルはジラーチの元へ移動
帯のような物を掴み、冑の奥で口を吊り上げる
「ジラーチ!!」
「クカカカ!まだ私はジラーチを逃がしてはいない。今でも私の手持ち。ならば、どう使おうと私の自由だ」
「ジラーチを放せ!!」
「断る。貴様は救おうとしたジラーチ自身にやられるのだ」
じたばたと暴れるジラーチだが、ガイルは手を放すつもりはない
そしてガイルはジラーチに攻撃の指示をする
「“破滅の…、願い”!!!」
「うおおおおおおお!!」
「バカめ、この技は放ったタイミングから遅れて来るのを…ッ!?」
破滅の願い…それはガイルの言う通り、タイミングが遅れてくる技
だがしかし…
「せい!!」
「ぬあ!?な…何故だ!何故技が発動しない!?」
「何故?当然だ」
「リト!」
いつまで経っても発動しない破滅の願いに動揺し、ガイルはオーズにより剣を弾かれてしまう
ガイルが手首を押さえるのと同時にリトがグローブを付けて、オーズの元へやってくる
「当然だと!?」
「そうだ。そいつはお前の手持ちでもなければ…ジラーチでもない。俺の…ゾロアだ!!」
次の瞬間、ガイルの手から離れたジラーチは一瞬でその姿をゾロア…コンに戻す
そしてコンは逃げるようにリトの元へ行き、ダイブ
「きゅぅうううううう!!(ふぇぇえええん!!怖かったよぉぉぉ!!)」
「ごめんな、コン。怖いめにあわせて」
「きゅう…(んぅ…ぐしゅ…)」
泣きじゃくるコンを擦り、あやすリト
その隣にはいつのまにかミュウツーが空から降りてきていた
ここまでのことを説明しよう
リトはまず、コンとミュウツーに作戦を説明
その内容とは、ガイルの隙を作るためにコンをジラーチに化けさせると言うもの
恐らく、戦況が危ういと感じるガイルはジラーチを狙うはず
願いを叶えるか攻撃するかでジラーチを捕まえる筈だ
そう考えたリトはコンをジラーチに化けさせ、ミュウツーのサイコキネシスで浮遊させた
ミュウツーはただ化けるだけで本当に飛べないコンのカバーをしたのだ
それだけではない
先程オーズに当たった流れ弾はミュウツーの仕業だ
ジラーチを見つけ、尚且つオーズに隙ができたのならば絶対に行動するはず
「って何で俺に言わなかったんだよ!?」
「敵を騙すにはまず味方から…ってゴールドに言われたから」
「へっっくち!!」
「驚いたな。ゴールドとなんとかは風邪をひかないと思っていたのだが…」
「んだと、テメェシルバー、この野郎!!」
「ちょっと、喧嘩してないで戦いなさい!!」
「がああああ!!!」
ガイルは己の感情に任せてトドゼルガとアメタマが進化したアメモースを繰り出す
策に嵌まり、そうとう頭にきたのだろう
「ミュウツー!!」
『わかっている』
ミュウツーは接近してくるアメモースをシャドーボールで撃ち落とし、リトは晴の炎で肉体を活性化させてトドゼルガの牙を掴み、後ろへ放り投げる
「サトシ!それにセルメダルを三枚入れろ!お前の切りたいものだけ斬れる」
「解った!」
オーズは言われた通りにセルメダルをメダジャリバーに装填し、スキャン
必殺の態勢に入る
『トリプル!スキャニングチャージ!』
「斬るのは…鎧だけ!セイヤァアアアアッッ!!」
「ぐっ…!?」
オーズは【オーズバッシュ】でガイルを縦に空間ごと斬る
ガイルは苦しそうにもがいていたが次の瞬間、解放された
そう…その身に纏う、鎧と共に
「…ヒュー…」
「アオギリ!?」
「どうだ?外は涼しいだろ…。レッド!準備は出来てるな!?」
「ああ!!準備万端だ!!」
バトルタワーの最上階にいるのは図鑑所有者と究極技を覚えた九匹のポケモン
いつでも技を放てる気だ
「一体何をする気なんだ?」
「あの九匹であのでかいのを攻撃する。アイツはポケモンじゃなくてエネルギー体だからな、相性は関係ない」
「そうか」
「ちなみにミミとピカチュウはしたにいるレッドのピカ達の所へ連れていったから」
「解った!じゃあ俺達も上に…」
「いや、行くのは俺だけだ。お前にはアイツを倒して貰うからな」
「あのカイオーガみたいなのを!?でも、どうやって?」
「タジャドルに変えてその剣を使えば行ける。使い方も…大体解ると思うから」
何ともまぁ滅茶苦茶な説明
だが、出来ると解りオーズは赤いメダルを取り出す
そしてリトはコンを連れて、最上階まで飛んでいった
『タカ!クジャク!コンドル!…タ~ジャ~ドル~~♪』
「よしなった!…ってええ!?け、剣が割れた!?」
タジャドルにコンボチェンジし、最初に変化したのはメダジャリバーだった
刃の部分が紅に染まり左右対称に割れ、取っ手が両手持ちに最適な長さになる
メダルを装填する部分もその形を変えていき、メダジャリバーは両刃の大剣に変形した
割れて新しく露になった峰の模様はまるでアンクの腕を連想させる
タジャドル専用武器…言うなれば、“ジャッジメントセイバー”の完成だ
「とりあえず成功か…」
「おっしゃあ!!こっちもぶちかませえ!!」
「「「おおおおお!!」」」
最上階でリトは剣の完成を確認
それと同時にゴールドが合図を送った
「今、撃つ!!一斉に!!!」
「「「三連弾(トリプル)“水の究極技(ハイドロカノン)”!!!」」」
「「「三連弾(トリプル)“炎の究極技(ブラストバーン)”!!!」」」
「「「三連弾(トリプル)“草の究極技(ハードプラント)”!!!」」」
水、炎、草の究極技が混じりあい、海の魔物にぶつかる
だが、効いているのだが与えるダメージが小さい
サファイアが不安になり掛けるが、まだ希望は残っている
「イエロー先輩!さっき言ったように頑張って貰う時が来たぜ!」
「え、ええ!?」
「ええ、ピカとチュチュ、そしてピチュ。下にいる三匹もここにいる皆と同じく…、新たな技を身に付けてきた!」
「あと、ミミとサトシのピカチュウは元々な」
「新たな技…」
クリスの言葉に少し付け足すリト
新たな技を身につけたと聞き、息と気合いを込めるイエロー
それと同時に、上空に移動したタジャドルはジャッジメントセイバーに赤のコアメダルを六枚装填
ジャッジメントセイバーの真ん中に一列に揃ったメダルを今度はスキャンした
『オーバーヒート!タジャドル!スキャニングチャージ!』
「ぉぉおおおおお!!」
「はぁああああああ!!」
イエローは叫び、ジャッジメントセイバーはメダルの幻影を纏いながらバトルタワーと同等の長さの炎の剣を精製する
「“電気の究極技(ボルテッカー)”!!!」
「セイッッ!!ヤァアアアアアアアアアア!!!」
ピカチュウ三匹とピチュー二匹のボルテッカーが海の魔物を貫通するのと、ほぼ同じタイミングで【オールデリートフレイム】と呼ぶべきであろう斬撃で切り裂く
そして、まばゆい光を放ち、海の魔物は弾け飛ぶ
もうそこには、何もなかったかのような光景だけが残っていた
なんか…その…スンマセン
オリジナルっぽい武器やっちゃいました
イメージとしてはリリカルなのはのライオットザンバーみたいなシルエットなんです
あと模様とか
ネーミングと必殺技はぶっちゃけタジャドルのテーマソングです
はい、気を取り直してガイム感想
だからぐっさん違和感ないって!
紘太調子のってたのみて、俊平思い出した
賞金て…どんだけ金と暇をもて余してんだよ!
それよりお姉ちゃんいい人だ…!
ちょ、店長…怖いっす…
からのバロンキターーー!!
途中までアーマー展開しないで歩いたからビックリしたわ
ライバルポジションだけど悪堕ちしそうな雰囲気なバロンだった…
では、あと2、3回でこの長編を終わりたいと思います
次回なにやろっかな…
Tweet |
|
|
1
|
0
|
追加するフォルダを選択
実を言うとこれもやりたかった…