No.628202

魔法少女リリカルなのは~原作介入する気は無かったのに~ 第百話 勇紀がシャマルでシャマルが勇紀で!?

神様の手違いで死んでしまい、リリカルなのはの世界に転生した主人公。原作介入をする気は無く、平穏な毎日を過ごしていたがある日、家の前で倒れているマテリアル&ユーリを発見する。彼女達を助けた主人公は家族として四人を迎え入れ一緒に過ごすようになった。それから一年以上が過ぎ小学五年生になった主人公。マテリアル&ユーリも学校に通い始め「これからも家族全員で平和に過ごせますように」と願っていた矢先に原作キャラ達と関わり始め、主人公も望まないのに原作に関わっていく…。

2013-10-14 22:44:36 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:27671   閲覧ユーザー数:24447

 …どうも。

 今日は休日で街中を散歩中の長谷川勇紀です。

 はあ~…。

 先日の文化祭の際、神様のせいで我が家の末娘的存在、ルーテシアが氷結人間になってしまい、将来チート召喚魔導師になる事が確定した事実に俺は頭を痛めていた。

 あの時、ルーテシアが『あたまぐらぐらする』と言ってた理由はヒエヒエの実の知識が一気にルーテシアの脳内に流れ込んだせいらしい。

 おかげで4歳の幼女なのに、ヒエヒエの実の能力に関しては完璧に理解してる様だ。

 とりあえず神様の代わりにメガーヌさんには俺から謝ったよ。土下座までしたからね。

 メガーヌさんは怒らなかったけど今度は悪魔の実について説明しなけりゃいけなくなったのが大変だった。

 それを聞いたメガーヌさんは『地球って結構凄い所なのね』との事。

 ただ、神様お手製の悪魔の実は亮太同様溺れる事が無いらしい。氷結人間なら溺れる以前に凍らせられるから溺れる事自体無いと思うけど。

 ま、海やプールで普通に遊べるのは良い事だ。

 

 「(後は本人が能力の扱いに慣れるのを待つしかないなぁ…)」

 

 今はジーク同様に能力抑えさせてるけどStsの時期になったらルーテシアが巻き込まれる可能性ありそうだし。

 ていうかもうルーテシア召喚獣いなくても前線で充分戦えるよね?ガリューに守って貰わなくても大丈夫だよね?

 

 「……うん、マジで安心できるのが何とも…」

 

 それどころか『なのはViVid』で行われてる『DSAA』に参加したら優勝確実だな。

 ジークが『エレミアの神髄』を発動させようが覇気を使わない限りダメージを与えられないし。

 消し飛ばす一撃(イレイザー)

 ……無駄だろうなぁ。食らっても消し飛ばず、身体が砕けて飛び散った破片が再び集まって元に戻るだろうし。

 

 「武装色の覇気以外でダメージ与える方法としたら俺の天火布武(テンマオウ)かシュテルやシグナムさんみたいに炎熱変換での攻撃ぐらいか」

 

 覇気以外でダメージを与えるとすれば弱点を突くぐらい…。

 しかし『ピカピカ』に『ヒエヒエ』。

 この調子だと『マグマグ』の能力者も出てきたりして…。

 

 「…流石にソレは無いよなぁ」

 

 …神様が何かミスらない限りは無いだろう、うん。

 

 「何が無いのかしら?」

 

 「ふおっ!?」

 

 突然背後から聞こえた声にビックリする。

 

 「あら?驚かせたかしら?」

 

 「…って、シャマルさんでしたか」

 

 「ふふ、こんにちは勇紀君」

 

 「ええ、こんにちはシャマルさん」

 

 お互いに挨拶をする。

 

 「今日は良い天気ね。勇紀君は何をしていたの?」

 

 「ただ散歩してただけですよ。シャマルさんは?」

 

 「私は買い物帰りよ」

 

 そう言われると…成る程。

 シャマルさんの手には中に色々入ったビニール袋が握られている。

 

 「買い物って事は今日の夕食はシャマルさんが?」

 

 「ええ、そうよ」

 

 ウチの今日の当番はディアーチェだったな。

 

 「そうだわ勇紀君、少し家に寄って行かない?」

 

 「八神家に?」

 

 「少し味見して貰いたいモノがあるのよ」

 

 ふむ…。

 どうしようか?

 このまま散歩を続けてても良いけど、味見にも若干興味がある。

 ここ最近はシャマルさんの料理の腕前がどれぐらい上がってるか確認していないし。

 

 「じゃあ、お邪魔して良いですか?」

 

 「どうぞどうぞ♪(遂にアレを試す時が来たわね)」

 

 こうして俺はシャマルさんと肩を並べ、八神家へお邪魔する事になった………。

 

 

 

 「適当に座って待っててくれる?」

 

 「ういッス」

 

 八神家のリビングにあるソファーに腰を下ろし、シャマルさんはキッチンの方へ行く。

 どうやらはやて達は皆外に出掛けてるみたいだ。

 自宅で寛ぐ様にダラーっとしてしばらく待っていると、お盆を持ったシャマルさんが戻ってくる。

 

 「お待たせ勇紀君。実はコレ(・・)の味見をして貰いたいのよ♪」

 

 シャマルさんが持ってきたお盆の上には緑色の液体が入っているコップがある。

 

 「(…まさか)」

 

 久々に失敗作なんじゃ?

 俺の隣にニコニコと笑顔を浮かべているシャマルさんが腰を下ろす。

 

 「シャマルさん…これは一体何なのでしょうか?」

 

 冷や汗を掻き、警戒心を抱きながら俺は口を開き、目の前の液体について確かめる。

 

 「青汁を作ってみたのよ。健康な身体を維持するにはこういった飲み物も飲まないと」

 

 「ああ、青汁ですか」

 

 青汁という単語が出て警戒心が薄まる。

 ならこの色にも納得出来る。

 

 「ていうか守護騎士の皆さんは風邪を引くんですか?」

 

 プログラムが風邪って想像出来んのだが。

 

 「私達だって体調が悪くなる時はあるわよ」

 

 何てこった。

 そこまで人間っぽくプログラムが構築されてるのか。

 

 「特にはやてちゃんはここ最近、勉強量が増えているのよ。それで夜遅くまで起きてる事もあるからもう心配で心配で」

 

 「アイツ、そんなに学校での成績悪かったんですか?」

 

 「学校じゃなくて管理局の方なの。上を目指すための上級試験を受ける準備を今から始めてるみたいなのよ」

 

 手を頬に添え、『ハア~』と溜め息を吐くシャマルさん。

 アイツ、この時期からもう勉強し始めてたのかよ。

 

 「ま、『無理するな』と伝えておいて下さい」

 

 「ええ、伝えておくわ」

 

 「じゃあ、本題に戻って…コレを飲めば良いんですよね?」

 

 俺はコップを1つ手に取る。

 

 「ええ、グイッといっちゃって」

 

 シャマルさんもコップを取って自分の口から青汁を流し込む。直後に顔を顰めるが、失敗したから顔をしかめたのではなく、青汁独特の味のせいで顔を顰めたのだろう。

 俺も飲み始める。

 

 「ゴクゴクゴク…」

 

 うっ。来た……この青汁独特の味……。

 マズい…けど健康には良いので俺は全て飲み干す。

 

 「「…ふぅ~……」」

 

 俺とシャマルさんは同時に飲み終えて空になったコップをテーブルに置く。

 そう言えばシュテル達と暮らし始めてからは青汁には一度も手を出していない。

 この味…アイツ等は嫌がるかもしれないけど健康の事を考えて飲ませてみるか。メガーヌさん、ルーテシア、ジークにも勧めてみよう。

 

 「ジーーー………」

 

 「……………………」

 

 「ジーーーーーーー………」

 

 「……………………」

 

 「ジーーーーーーーーーーー………」

 

 「あの、シャマルさん?さっきから俺の事見てる様ですけど?」

 

 先程から視線を動かさずひたすら俺を見詰めるシャマルさん。

 

 「……うん、10秒経ったわね」

 

 ???10秒とな?何のこっちゃ?

 

 「ねえ、勇紀君。身体に何か変化とか無い?こう…私に見惚れたりとか…//」

 

 「???別にそんな事は無いですけど?」

 

 「本当に?我慢とかしてない?」

 

 「いや、マジで何ともないです」

 

 「そんなぁ…」

 

 俺が正直に答えるとシャマルさんは何故かガックリと肩を落とす。

 

 「どこかで薬の調合を間違えたのかしら…」

 

 …ちょっと待とうか。

 

 「シャマルさん。『薬の調合』とはどういう事ですか?」

 

 「えっ!!?なな、何の事かしら!!?」

 

 「とぼけても無駄です。ハッキリと口にしていましたよ」

 

 俺はジト目で見ながら言うと、シャマルさんは視線を逸らす。

 どうやらさっき飲んだ青汁に薬が盛られていたらしいが一体何の薬を混ぜたんだ?

 

 「ま、まあまあ。身体に害が無いなら良いじゃない」

 

 「良くないから!!」

 

 効果が分からない薬を飲ませるなんて良くないから!!

 

 「だ、大丈夫よ!!もし身体が不調になる様なら私が責任をもって看病するから」

 

 「看病される様な状況にならないのがベストだと俺は思うんですけどねぇ…」

 

 シャマルさんが何の薬を混ぜたのか教えてくれないので俺は不安で仕方が無いんだけど。

 ……今の所、身体には何の変調も見られない。

 しかし突然異変は訪れた。

 

 「…くしゅん」

 

 シャマルさんがくしゃみをした瞬間

 

 グラッ

 

 「え?」

 

 いきなり視界が真っ白になり、眩暈がした。

 

 「くっ!」

 

 ソファーに倒れそうになったが、何とか堪えた。

 けど何の変哲も無いのに突然の眩暈…

 

 「(明らかに薬のせいじゃあ…)」

 

 そう思ってシャマルさんに真意を問い質そうとしたら…

 

 「うう…今の眩暈は何だったのかしら?」

 

 軽く頭を振りながらゆっくりと目を開ける俺がいた(・・・・)

 

 「(……何で?)」

 

 混乱する俺を余所に目の前にいる俺と目が合った。

 しばらく沈黙がリビング内を支配していたが

 

 「え?ええええええええ!!?何で私が目の前にいるの!!?」

 

 目の前にいる俺が沈黙を破った。

 

 「そ、それはコッチの台詞!!何で俺がいるんだ!!?」

 

 それに目の前の俺の言葉遣いがどこか可笑しい。

 何だか女口調っぽいし。

 ん?

 よく考えれば何だか違和感があるぞ。

 眩暈がする前よりも若干視線の高さが違うし、何だか胸の辺りに重みを感じる。

 『何でだろう?』と思って顔を下に向けると

 

 「は…はあああああああ!!!?」

 

 そこには男には無い筈の立派な膨らみ(・・・・・・)があった。

 何で!?何で男の俺に胸があるの!!?

 思わずソファーから立ち上がって慌てふためき、ふとした拍子に鏡に目がいき、自分の目に映る姿を見て凍り付いた様に固まった。そして…

 

 「な、ななな何じゃこりゃ!!?何で俺の姿がシャマルさん(・・・・・・・・・・)になってんだあああああ!!!!?」

 

 今日一番の絶叫が八神家のリビングに木霊した………。

 

 

 

 ~~シャマル視点~~

 

 どどど、どうしましょう!!?

 八神家のリビングで混乱していた私と、目の前の私。いつの間にか勇紀君がいなくなっていた。しかし目の前の私が

 

 「な、ななな何じゃこりゃ!!?何で俺の姿がシャマルさん(・・・・・・・・・・)になってんだあああああ!!!!?」

 

 と叫んだ事で私は若干冷静になりつつ今の言葉の意味を考えていた。

 『俺の姿がシャマルさん』?

 何それ?それじゃあまるで勇紀君の姿が私になったみたいな…。

 私は首を傾げ、不思議に思いつつもリビングにあった鏡を覗き込む。そこに映っていたのは…

 

 「え?えええええええっっっ!!!?」

 

 私の姿ではなく勇紀君の姿(・・・・・)だった。

 こここ、これって一体どういう事なの!!?

 つい先程までは何事も無かったのに私がくしゃみをしたら急に眩暈がして、眩暈が収まったと思ったらこんな現状に。

 普通、くしゃみでこんな事は起こらない。とすれば…

 

 「(ままま、まさかさっきの薬入りの青汁が原因で!!?)」

 

 ていうかそれしか考えられない。

 何で!?何でこんな事に!?

 私が調合した薬はこんな結果を想定して作った物じゃないのに!!

 

 「どど、どうすりゃいいんだ!!?」

 

 向こうでは私の姿をした勇紀君がアタフタしている。あまりにも慌てふためいている姿を見て私は逆に冷静になる事が出来ていた。

 それにしても身体から感じるこの何とも言い様の無い違和感。

 ……コレは姿が変わったんじゃないわね。

 

 「(私と勇紀君の中身が入れ替わったんだわ(・・・・・・・・・・・・・・・・・・))」

 

 何故かは分からないが、そう理解出来る。

 という事は今、目の前にいるのは私の身体の中に入り込んだ勇紀君だ。

 

 「これじゃあ家に帰れないじゃん!!皆に心配掛けちまう」

 

 アタフタしたり落ち込んだりと忙しなく動き続けている勇紀君。

 

 「お、落ち着いて勇紀君……」

 

 「落ち着いていられるかーー!!」

 

 大声で吼える勇紀君。

 見た目が私なので『うがーっ!!』って吼える姿は似合わない。そもそも私はあんなに吼えたりしないし。

 それから勇紀君を宥め、落ち着かせるのに若干の時間を要した………。

 

 

 

 「…つまり俺の魂とシャマルさんの魂がお互い入れ替わっているのであって、『変身魔法が暴走』とかいった類では無いんですね?」

 

 「ええ。私の場合は魂というより人格を形成しているプログラムだと思うのだけど」

 

 あれから落ち着いた勇紀君と私は机を挟んで正面から向かい合う形で座っている。

 ……私が胡坐をかいて座っている姿はやっぱり違和感ありまくりよねぇ。

 私はソファーから下りて正座して座っているけれど。

 

 「…コレ、元に戻るんですか?ていうか戻ってくれないと困るんですけど?」

 

 「それについては正直何とも言えないの」

 

 「妙な薬を作って混ぜた張本人さんは随分と無責任なんですねぇ」

 

 「うう…」

 

 勇紀君の棘が入った言葉に縮こまってしまう私。

 

 「…まあ、愚痴っててもしょうがないです。とりあえず、調合に使った材料は何なんですか?」

 

 「材料?そんな事を聞いてどうするの?」

 

 「解毒剤を作るヒントは無いかと思いまして」

 

 どうやら勇紀君は解毒剤を作って元の身体に戻ろうと考えている様ね。

 とりあえず私は今回調合に使った材料の名前を述べていく。

 

 「えっと…バフ〇リン、ル〇、正〇丸……」

 

 指を折り、1つ1つ数えながら言うと

 

 「全部風邪薬やないかーーー!!!!」

 

 「ひいっ!?」

 

 再び勇紀君が立ち上がって吼えた。

 

 「何でそんなモン調合してるんですか!!?もう薬として完成してるでしょうが!!」

 

 「ご、ゴメンなさい…」

 

 勇紀君の剣幕に圧され、思わず謝ってしまう私。

 

 「大体何で風邪薬が混ぜ合わさっただけでこんな事になるんですか!!?」

 

 「そ、その理由は私にも分からないわ」

 

 「アンタ医務官やろが!!薬に関する知識ちゃんとある筈やろがーーー!!!」

 

 「済みません!!本当に済みません!!」

 

 お願いだから関西弁で怒らないで!!見た目私なのに何だか凄い迫力があるから!!

 

 「ハァ…ハァ…怒っていても意味無いですね。今は解毒剤の調合をしないと」

 

 『フゥ~』と軽く息を吐いて気が落ち着いていく勇紀君。

 

 「あっ、じゃあ私も手伝うわ」

 

 ていうか私のせいでこうなったのだから私が何とかしないと。

 私は勇紀君(見た目私)の後を追ってキッチンに駆け込んだ………。

 

 

 

 ~~シャマル視点終了~~

 

 ポコポコ…ポコポコ…

 

 現在は八神家のキッチンでシャマルさんが作ったという謎の薬を再度製作中である。

 『くしゃみで入れ替わったのならもう一度くしゃみすれば元に戻るのでは?』と思い、試したが結果は変わらず。素直に解毒剤を作るという結論に達した。

 しかしキッチンのコンロでビーカーの中の薬品を煮詰めている光景はとてもキッチンで行われる様なモノではない。

 ビーカーの中の液体は無色無臭。これだと青汁に混ぜられても気付かない訳だ。

 しかし先程シャマルさんが挙げた風邪薬はほとんどが錠剤なのに何故液体の薬へと変化しているんだ?謎だ。

 

 「ねえ、勇紀君…」

 

 「何ですか?」

 

 「こうやって一緒に作業をしていると…恋人同士みたいね(い、言っちゃった♪)////」

 

 「……そんな事言えるシャマルさんて実は現状に結構余裕があるでしょ?」

 

 恋人や新婚さんならキッチンで薬品作りなんかする事無いだろう。

 

 「それよりビーカーの中の薬品はいつまで煮詰めればいいんですか?」

 

 「そうねぇ…後5分ぐらいかしら?(うう…全然動じてすらくれない…)」

 

 5分ですね。

 コンロの火加減は超が付くほどの弱火のため、煮詰め終わるのに時間が掛かっているのだが仕方が無い。

 ていうかシャマルさんも落ち込んでなんていないでちゃんと見ておいて下さいよ。

 ポコポコとビーカー内の液体が音を立て、ジッと見つめている中、5分はあっという間に過ぎた。

 

 「出来たわ。これで完成よ」

 

 シャマルさんが声を上げ、コンロの火を止める。

 ……見た目はただのお湯なんですけどねぇ…。

 

 「とりあえずコレの成分を分析して、そのデータを元に解毒剤を作りましょうか」

 

 「そうね(ついでに失敗した原因も調べておかないと)」

 

 それからはシャマルさんの部屋に置いてある機材や道具一式を使って薬の分析を始める。

 ……けどこの機材と道具一式は全てミッド製のモノである。

 地球に持ち込んでいいのか?もしこの家が空き巣なんかに入られて盗まれたら偉い騒ぎになるぞ。

 

 ヴヴヴヴヴヴヴ…

 

 無機質な機械の駆動音が響く中、俺は何をする訳でも無く待ち続ける。

 

 「シャマルさん、分析が終わるまでどのぐらい掛かります?」

 

 「そうねぇ…10分~15分って所かしら」

 

 「それまでここで待ってます?」

 

 「うーん…リビングに戻って待ってましょうか。お茶菓子が戸棚にあったと思うし、美味しい緑茶もご馳走するわよ」

 

 「………今度は何も入れませんよね?」

 

 俺は怪訝そうな表情を浮かべる。

 

 「入れない!入れないから信じて!!」

 

 必死に弁明しながら言うシャマルさん(見た目俺)。

 とりあえずは2人でリビングに戻る。

 ただ、お茶菓子の準備は俺がする事にした。この人、実はドジ属性も持っているためお茶菓子を運ぶ最中に転んでしまう可能性もあるからだ。

 本人は『お客さんに準備させる訳には…』と言ってたけど念には念をだ。

 現に俺は過去4回程服やズボンが被害に遭っているからな。

 シャマルさんが言っていた戸棚からお茶菓子を取り出すのだが

 

 「(…どうにも歩き辛い)」

 

 普段とは違う目線の高さに身体の重心…あとは女物の服装に

 

 「(何よりも他人の身体を使うなんて事は無いから当たり前の様に行う動作に慣れてないのも仕方ないのか)」

 

 今ならギニュー隊長にボディチェンジされた悟空の気持ちが良く分かる。

 それに王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)を始めとしたレアスキルも全く発動出来ない。

 『…シャマルさんの身体だから出来ないのかも』と思っていたが、どうやら俺の身体を使っているシャマルさんもレアスキルは使えない模様。

 肉体と精神が本人のモノであって初めて使える様だ。

 けど魔力に関しては普段に比べて時間は掛かるが多少なりとも他人の身体でも操れる。

 

 「(見た目がシャマルさんで砲撃魔法とか…)」

 

 ……凄く不意を付ける戦法じゃないだろうか?サポート特化の守護騎士が最前線で戦う姿は事前にコチラの事を調べていた犯罪者達からすれば予想外過ぎる展開だろう。

 

 「(…まあ、いつまでもこの身体に居座る気なんて無いけど)」

 

 戸棚からお茶菓子らしき物を取り出してお盆に乗せる。

 で、リビングに運ぶのだが…

 

 「わわっ!!」

 

 バランスを崩し、倒れそうになる。

 

 「勇紀君危ない!!」

 

 すかさずシャマルさんが片手で抱き留めて倒れかけた俺を支えてくれる。

 もう一方の片手はお盆を見事に支えていた。

 

 「うう…すいません」

 

 「気にしないで」

 

 やっぱり他人の身体だから上手く扱えない。こんな何も無い所で躓くなんて。

 

 「……………………」

 

 「……………………」

 

 「……………………」

 

 「……………………」

 

 「あの……シャマルさん?いい加減解放してほしいんですけど?」

 

 「あ…ご、ゴメンなさいね。何だか鏡を見てる訳じゃ無いのに自分の顔が目の前にあるのがどうにも…」

 

 「あー…それは俺も分かります」

 

 「すぐに放すから」

 

 ……と言いつつも、何故か解放してくれない。

 

 「……………………」

 

 「……………………」

 

 「……………………」

 

 「……………………」

 

 「シャマルさん?」

 

 「ええ、分かってる。放すから少し待って」

 

 それでも放してくれない。

 お互い無言で見つめ合うまま、時間だけが静かに過ぎていく。

 

 「……うん、もういいかな♪」

 

 「いいなら早く放して下さい」

 

 「そやなー、ええ加減放れたらええんとちゃうかな」

 

 「はやてもこう言ってますし…………はやて?」

 

 俺とシャマルさんが顔だけ横を向くといつの間にか笑顔の(しかし目は笑っていない)はやてがいた。

 

 「は………ははははははやてちゃん!!!!!!?いいいい、いつの間に!!!?」

 

 ガバッと凄い勢いで俺を解放してくれるシャマルさん。

 俺も気付かなかった。

 ていうかはやてだけじゃない。八神家が全員帰宅していた。ザフィーラは普通に沈黙、リインは頬を膨らまして怒っているがコレはまだいい。

 残りのヴィータ、シグナムさん、リンスの瞳からは光が失われている。

 

 ガシッ

 

 はやてが解放された俺(見た目シャマルさん)の肩を掴んできた。

 

 「とりあえず…シャマルはわたしの部屋行こか?たっぷりO☆HA☆NA☆SHIしたいし」

 

 「ちょ!!?O☆HA☆NA☆SHIされる理由無いんですけど!!?ていうかシャマルさんはアッチ!!アッチだから!!」

 

 「あはは。何訳判らん事言うとるんや?アレはどう見ても勇紀君やんか」

 

 「入れ替わったの!!俺とシャマルさんの精神が入れ替わっちゃってるの!!」

 

 「口調まで勇紀君っぽく変えても無駄やで。第一入れ替わったっちゅう証拠はあるんかいな?」

 

 「うぐっ…そ、それは……」

 

 無いわな。というかどうやって見せればいいのだろうか?

 

 「…はっ!そ、そうだ!シャマルさんの部屋に分析中の例の薬が…」

 

 「ヴィータ!!結界や!!」

 

 「おう!!」

 

 俺(見た目シャマルさん)の言い分を聞かず、ヴィータは結界を張り、八神家が現実空間から切り離される。

 そして俺(見た目シャマルさん)ははやての部屋に連行される。

 そこで俺の意識はプッツリと途絶えた………。

 

 

 

 勇紀(見た目シャマルさん)です……久々に、O☆HA☆NA☆SHIを食らったとです……。

 勇紀(見た目シャマルさん)です……コチラの言い分は受け入れられず、O☆HA☆NA☆SHIを食らったとです……。

 勇紀(見た目シャマルさん)です……どうして俺がこんな目に遭うのか、理解不能です……。

 ルーテシアの一件だけでも頭が痛いのに、今回の入れ替わりの件と駄目だしと言わんばかりに行われた無慈悲なO☆HA☆NA☆SHI……ヴィータ、シグナムさん、リンスも加わり攻められた俺、正直心が折れそうです。

 勇紀(見た目シャマルさん)です……勇紀(見た目シャマルさん)です……勇紀(見た目シャマルさん)です……。

 

 「お、おいはやて…。勇紀(見た目シャマル)が部屋の隅で体育座りして某芸人みたいな呟きを呟いてるぞ」

 

 「勇紀君(見た目シャマル)、ホンマゴメン!!!ちゃんと言い分聞いて冷静に判断するべきやったわ!!!」

 

 「長谷川(見た目シャマル)、私も悪かった。この通りだ」

 

 「勇紀(見た目シャマル)、どうか元に戻ってくれ」

 

 皆さんが俺(見た目シャマルさん)に謝罪する。

 O☆HA☆NA☆SHIが終わった直後、唯一現状を知っていたダイダロスが八神家の皆に説明してくれた事でようやく信じてくれたのだが、時すでに遅し。

 俺の精神はボロボロです。

 

 「まあ、何だ勇紀(見た目シャマル)。今度お前の愚痴を聞いてやるから今回は主達を許してやってくれないか?」

 

 ザフィーラの言葉が心に染みる。

 

 「…済まん。メチャクチャ当たる事になるかもしれないが構わないか?」

 

 「ああ。お前は普段からよくやっているからな。それぐらい付き合うさ」

 

 今度ザフィーラと飲み交わす(お酒じゃないよジュースだよ)約束をする。

 ついでにクロノやユーノにも相談しよう。

 それかミッドでレジアス中将、ゲンさん、ティーダさん、ヴェロッサ、ヴァイスといった年上組に相談するのもありかな?

 とにかく、男性陣で飲み会でも開いて愚痴聴いて貰って、アドバイス貰おう。

 よし、ちょっと元気が出て来たぞ!!

 

 「ひーん……」

 

 「ん?」

 

 何だか悲鳴の様な声が聞こえてきたので振り向くとシャマルさん(見た目俺)がはやて達に囲まれていた。

 …何だか俺の声で女の子っぽい悲鳴を上げられると……。

 

 「お願いはやてちゃん、許してー」

 

 「アカン!!勇紀君に迷惑掛けたんや!!O☆HA☆NA☆SHIや!!」

 

 皆さん相当お冠のご様子で。

 

 「そうだ!!シャマル(見た目勇紀)が変な薬作るから悪ぃんだろーが!!」

 

 「お前も騎士なら大人しく非を認めて罰を受けろ!!」

 

 「勇紀は私にとっては恩人だ。その恩人に対して働いた不敬の重さをキチンと精算してやる」

 

 ヴィータ、シグナムさん、リンスの背後に炎が揺らめいている様に見える。

 

 「うう……どうせ逃げられないのなら……」

 

 シャマルさんは何かを決意した様だ。

 

 「せめて最期に良い思いの1つでもしてやるわーーー!!!」

 

 はやて、ヴィータ、シグナムさん、リンスの包囲網を抜け、丁度立ち上がった俺の方に駆けてくるシャマルさん。

 そんな勢い付けられたら衝突するよ!!!?

 シャマルさん(見た目俺)はそのまま飛び込んできた。

 俺はその勢いを止められず、シャマルさん(見た目俺)に押し倒された形になり

 

 「シャマ……むぐうっ!!?」

 

 そのまま言葉を紡ぐ間もなく、唇を押し付けられた。

 

 「「「「「あああああああああっっっっっっ!!!!!!!!?」」」」」

 

 はやて、ヴィータ、シグナムさん、リンス、リインの絶叫がリビング内に響く中、シャマルさん(見た目俺)は唇をグイグイと押し付けてくる。

 

 「んっ……んぐっ……////」

 

 「んちゅっ……ちゅうっ……////////」

 

 リビングにいる全員の視線が俺達に集まる中、シャマルさん(見た目俺)のキスは続く。

 しばらくしてから『プハッ』と唇を離し、キスを止めてくれたがその瞬間…

 

 クラッ

 

 「(え!?)」

 

 突然視界が真っ白に染まり、眩暈がした。

 これは俺とシャマルさんが入れ替わった時と同じ現象!?

 一瞬の眩暈が起こり、そして収まった時、俺はシャマルさんを見下ろしている体勢になっていた(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

 ………まさか。

 すぐに起き上がって鏡で確認する。それは見慣れた顔…。

 

 「も…元に戻ったーーーーー!!!!」

 

 思わず両手をグーにしたまま上にあげ、俺は歓喜する。

 原因はさっきのキス……なんだろうか?

 まあ、今はそれよりも自分の身体に戻る事が出来たこの喜びを噛み締めて…

 

 ガシッ

 

 はやてが解放された俺の肩を掴んできた。

 あれ?何か既視感(デジャブ)が…

 

 「とりあえず、勇紀君にキスした事も含めてジッッッッッッッッッッッッッッックリO☆HA☆NA☆SHIしよか」

 

 「え!?いや、はやて。俺元に戻ったから!!シャマルさん今はアッチだから!!!」

 

 「へー…どうやって?」

 

 「た、多分さっきのキスで…かな?」

 

 ブワッ!!

 

 突如はやて、ヴィータ、シグナムさん、リンスから殺気が溢れ出す。

 

 「んな都合の良い現実があるかーーーー!!!!」

 

 「いや、ホントなんだってば!!」

 

 「問答無用や!!!」

 

 再び結界が展開される。

 

 「シグナム!!リンス!!勇紀君の身体に入り込んどるシャマルを連行や!!!」

 

 「「御意!!」」

 

 ガシッ×2

 

 俺の両腕をシグナムさん、リンスに拘束され再び俺ははやての部屋にてO☆HA☆NA☆SHIされる。

 今度こそ俺の心は折れるかもな、ハハハ………。

 

 

 

 「し~らなぁ~い~ま~あぁ~ちぃ~へ~、あるい~てぇ~ゆぅ~こぉ~お~よ~。どおこぉ~か~と~おぉく~へ~、いぃ~き~いぃ~た~あぁ~い~」

 

 「「「「重ね重ね申し訳ございませんでした」」」」

 

 再びリビングの隅で体育座りをし、哀愁を漂わせながら俺は歌う。俺の背後でははやて、ヴィータ、シグナムさん、リンスが土下座で頭を下げている姿が鏡越しに見えた。

 あれからくしゃみをしても入れ替わる事は無かった。一回入れ替わって元に戻ると薬の効果はなくなる様だ。

 解毒剤作る前に戻れたのはいいけど、成分の分析作業は無駄に終わったなぁ。

 けど今はそんな事より…

 

 「(……もうこの街をしばらく離れようかなぁ……)」

 

 そんな思いが脳内を駆け巡っている。

 

 「勇紀さん、大丈夫ですかぁ~?」

 

 「……リイン、世の中には自分の言う事を信じて貰えず、心に闇と孤独と絶望を抱える人って何人いるんだろうな?」

 

 「リインは勇紀さんの事信じるですぅ~。だから元気を出して下さぃ~」

 

 「うう…ありがとなリイン」

 

 目の前の少女サイズのリインをギュッと抱き締める。

 この子はええ子や。出来ればこのままええ子で成長してほしいもんや。

 

 「ふにゃ~♪(えへへ~、勇紀さんに抱き締めて貰えてるですぅ~。はやてちゃん達みたいにO☆HA☆NA☆SHIしなくて良かったですぅ~♪)////」

 

 この街に俺の癒し的存在は目の前にいるリインを含めて数える程しかいないなぁ。

 

 「皆、勇紀君を追いつめたら可哀相ですよ」

 

 「「「「お前が言うな!!」」」」

 

 「ゴメンなさい…」

 

 注意したつもりが土下座中のメンバーに反論され、縮こまるシャマルさん。確かに全ての元凶は貴女ですもんね。

 

 「勇紀、何なら今夜飲むか?お前のためなら時間を作ってやってもいい」

 

 ザフィーラの温かい言葉に俺は感動しました。

 

 「…済まん。なら今夜居酒屋に付き合ってくれ。勿論ジュースしか俺は飲まないが…」

 

 「気にするな。お前の内に渦巻いてる物は今夜全て吐き出せ。幸いにも明日は管理局に行く事も無い。お前の気が済むまで今夜は付き合おう」

 

 素晴らしい漢っぷりを見せるザフィーラ。

 その好意に甘え、今夜はひたすら愚痴を聞いて貰うのだった。

 ついでにクロノ、ユーノ、亮太も駆け付けてくれ、『俺は本当に良い男友達を持った』と心の底から思っていた………。

 

 ~~おまけ~~

 

 夜…。

 ここは結界によって現実世界と隔離された八神家のリビング。

 そこにいるのは勇紀と飲みに行ったザフィーラと既にはやての部屋で眠っているリインを除く八神家の女性陣。

 ただし、シャマルはバインドでグルグル巻きにされ、正座させられている。

 

 「で、シャマル。本当は何の薬を作ろうとしてたんや?」

 

 「え?何って勇紀君が健康を維持出来る薬を…」

 

 「本当の事言わな、アソコでレヴァンティンの刃を研いでるシグナムの技の餌食になるで」

 

 「……………………」(シャーッ…シャーッ…)

 

 「もしくはアッチでアイゼン使って素振りしてるヴィータにペシャンコにされるで」

 

 「……………………」(ブンッ…ブンッ…)

 

 「何ならブラッディダガー展開準備OKのリンスの的になるか?」

 

 「……………………」

 

 「まあ、わたしがラグナロクぶちかましてもええんやけど?」

 

 全員の目はマジである。

 シャマルが嘘を吐いたと判断すれば即座に動くだろう。

 

 『絶体絶命』

 

 今のシャマルにはその四文字が相応しいのである。

 

 「じ…実は……」

 

 「「「「実は?」」」」

 

 「勇紀君ってあまりにも鈍感だからちょっと薬を使って…」

 

 「「「「使って?」」」」

 

 「私を無理矢理押し倒して襲う様な興奮剤を製作したの。あの薬はお互いに同じ薬を飲んだ異性同士が10秒程見詰め合ったら獣の様にお互いの身体を求め、貪り合う様に……」

 

 シャマルが言い終える前に、はやて、ヴィータ、シグナム、リンスは動いていた。

 

 ズバッ!!

 

 ボコオンッ!!

 

 ズガガガガッ!!

 

 チュドオーン!!!

 

 4人の怒りをその身に受けたシャマル。

 一通り攻撃し終えた4人は結界を解き、自室に戻る。

 リビングにはボロ雑巾の様にズタボロになった湖の騎士だけが取り残されていた………。

 

 ~~あとがき~~

 

 やっとシャマル用のイベントが思い付いたので書く事が出来ました。

 シャマルファンの方がいらっしゃったらお待たせして申し訳ありません。

 まだ勇紀との個別イベント済ませてないキャラいるんですけど現状、ネタが思い付かないのでしばらく飛ばします。もし思い付いたら投稿しますが、思い付かずストーリーだけが進んでいくかもしれないのでその辺りはご了承ください。

 そして今回で記念すべき百話達成!!!

 長かった様な早かった様な……。よくここまで書けたもんです。

 もっとも未だにこの小説、完結までの折り返しどころか3分の1、4分の1書き切れたかどうか自分でも全くもって不明です。

 ぶっちゃけ、いつ完結できるか分からない。

 そんなゴールが全く見えない小説ですがもし良ければ最後までお付き合いください。

 

 さて、次回は今回で百話を達成したので『魔法少女リリカルなのは~原作介入する気は無かったのに~第百話達成記念』という名目の『超・番外編』を執筆しようと思います。

 話の内容ですがこの作品と他の作者様が執筆されている『リリカルなのは』とのコラボです。

 先方には既に連絡し、コラボの許可も頂いているので後は執筆あるのみ!!

 ただ、コラボは初めての経験ですし自分が書くと何故か混沌(カオス)な展開になってしまいがちなのであまり話の内容に期待はしないで下さい。

 先方さんの書くキャラ達も上手く書けるかどうか不安で不安で…

 

 「おいカルピスウォーター」

 

 ん?……ああ、阿部先生じゃないですか。どうしたんですか?あとがきに現れるなんて。

 

 「次回の話はコラボだそうだが…」

 

 そうですよ。ちなみにこれが先方の小説です。

 

 「ふむ……」

 

 阿部先生は食い入るように小説を読む。

 

 「なあカルピスウォーター…」

 

 どうしました?

 

 「この作品には吉満に負けず劣らずの『質』を持った奴がいるんだが…」

 

 そうですか?

 

 「ああ。で、単刀直入に言うがこのキャラ、食っちまってもいいか?」

 

 ……他の作者さんが書く小説のキャラに手を出すなんて前代未聞ですよ?

 

 「問題無い。俺は他の作者が書く作品の登場キャラだって構わないで食っちまう人間なんだぜ」

 

 アンタに問題無くても自分的には大問題なんですが……。

 

 「気にするな。で、どうなんだ?」

 

 …まあ、ある程度は自由に書く事を許容されてますし、良いんじゃないでしょうか?

 

 「そうか♪なら遠慮無く食わせて貰うぜ♪」

 

 ま、自分の方でもその件については先方に確認しておくのでもし駄目だった場合は諦めて下さいよ?

 

 「分かってるさ……クックック、美味そうだぜ」(ジュルリ)

 

 ……食う気や。許可が有ろうと無かろうと食う気や。

 阿部先生は涎を垂らしながら帰って行った。

 

 ゴホン…失礼、少々身内の質問に答えておりました。

 何はともあれ次回は超・番外編。先程も申しましたが初のコラボですのであまり期待はしないで下さいね。

 ではでは。

 


 
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