No.627221

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 異伝~”第六使徒”エオリア・フォーリア~前篇

soranoさん

異伝~”第六使徒”エオリア・フォーリア~前篇

2013-10-12 00:27:12 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1101   閲覧ユーザー数:1048

~朝・アカシア荘~

 

「ン……………?朝……?」

ベッドで眠っていたエオリアは朝の陽ざしの眩しさに気付いて、目を覚まして起き上がり

「目を覚ましたか。」

「おはようございます、エオリアさん。既に朝食は私とレシェンテが作っておきましたので、エオリアさんの分も作ってありますのでどうぞ食べて下さい。」

「ハア……………まさか本当に”使徒”になるとは……”性魔術”に及び腰になって、逃げ帰る事を期待していたのに……………」

起き上がったエオリアを見た椅子に座って朝食をとっているセリカとリタは声をかけ、同じように朝食をとっているレシェンテは疲れた表情で溜息を吐き

「あ、セリカさん……それにリタちゃんやレシェンテちゃんもおはよう。二人の作った朝食、勿論頂くわ♪」

声をかけられたエオリアは答えた後、嬉しそうな表情をし

「フフ、これからは主を守る仲間同士として仲良くしましょうね?」

「勿論!……そうだ!近い内、3人でセリカさんに”性魔術”をしてもらおう?そしたら私も可愛い二人を愛せるし♪」

リタに微笑まれたエオリアは嬉しそうな表情で答え

(クク、セリカに抱かれるまでは初心(うぶ)な反応だった癖に、もうそんな事が言えるとは…………華奢な見た目に反して意外と図太い嬢ちゃんだの。)

エオリアの言葉を聞いたハイシェラは口元に笑みを浮かべたが

(図太いとは失礼ね………貴女こそ、人が初めてを奪われる瞬間を見ていたなんて、趣味が悪いのじゃないかしら?)

(ハハハハハハハッ!昨日の事といい、”使徒”になったばかりの新参者の癖に他の”使徒”達どころか、エクリア嬢ちゃんをも差し置いてセリカの盟友にして”地の魔神”たるこの我にそんな口を叩くとは中々度胸がある”使徒”だの!)

ジト目で壁にたてかけてある『ラクスハイシェラ』に視線を向けて送ったエオリアの念話を聞いて大声で笑った。

 

「え、えっと……………」

「ぞ~っ!!セ、セリカ!絶対にわらわ達とエオリアを一緒に”性魔術”をするなよっ!?」

一方リタは冷や汗をかいて困った表情をし、エオリアの言葉を聞き、思わずその光景を思い浮かべたレシェンテは大量の冷や汗をかいて身体を震わせた後必死の表情でセリカに視線を向け

「……俺が失った力の状況にもよるがな。……それよりも……いい加減に服を着たらどうだ?」

セリカは苦笑しながら答えた後、服どころか下着も身につけていない生まれたままの姿になっているエオリアに視線を向けて尋ね

「え……………きゃあっ!?み、見ないで下さいっ!!」

尋ねられたエオリアは一瞬呆けたが、何も身につけていない裸である自分の状態に気付いた後悲鳴を上げて枕をセリカに投擲し、側にある毛布を手に取って、手に取った毛布にくるまって自分の身体を隠して顔を真っ赤にした状態でセリカを睨み

「……既にお前と俺は肉体関係の間だから、俺の前で裸になった事ぐらいで今更恥ずかしがることもないと思うが……」

(この戯けが。そういう事もわからないのは相変わらずだの。)

「そ、それとこれとは別問題です!セリカさん、女心が全然わかっていませんね!それでも女神の肉体を持つ人ですか!?」

「クスクス。今の発言は主が全面的に悪いですね。」

「全くじゃな。」

投擲された枕を片手で受け止め、呆れた表情で言ったセリカの言葉を聞いたハイシェラは呆れ、エオリアは顔を真っ赤にした状態でセリカを睨み、リタは微笑み、レシェンテは呆れた表情で頷き

「女神の肉体を持っている事は関係ないと思うが……………それよりも……どうやら元気が出たようだな。」

エオリアの言葉を聞いたセリカは呆れた表情で言った後、静かな笑みを浮かべてエオリアを見つめ

「あ…………………はい……………何だか実感がわかないですね………”あんな事”をしただけで”人”の身を捨て、不老不死の存在になっただなんて……………」

見つめられたエオリアは呆けた後頷き、不思議そうな表情で自分の両手を見つめた。

 

「―――だが、俺の”使徒”になり、絶大な”力”―――”正義の大女神”の”力”を得た事は事実だ。それは自分でも感じているだろう?」

「……………はい。その……ありがとうございます。私の自分勝手な我儘だけでセリカさんの”使徒”にしていただいて……」

「その事は別に気にしなくてもいい。俺にとっても得する話だから、”使徒”にすると決めたのだからな。……それにエオリアはリタとレシェンテにとっても数少ない友人だし、エオリア自身、ほおっておけない危うい状態だったからな。」

エオリアの言葉にセリカは答えた後静かな笑みを浮かべ

「セ、セリカさん……………」

セリカの言葉を聞いたエオリアは頬を赤らめ

「フフ………相変わらず優しいですね、主は。」

「全く………………それが”世界の禁忌”と恐れられる”神殺し”の言う事か?今のセリカは”神殺し”ではなく、”女殺し”と言ってもおかしくないぞ。」

リタは微笑み、レシェンテは呆れた表情で溜息を吐いた。その後エオリアは服や下着を身につけた後、セリカに歩いて近づき

「ん…………」

なんと自分からセリカの唇に自分の唇を押し付け

「………既に了解してもらっていますが………5年間は遊撃士を続けさせてもらいます。……勿論、私との”性魔術”をお望みなら言って下さったら、”性魔術”を受け入れますし、ご奉仕だってします。…………そして5年が経てば……………”第六使徒”エオリア・フォーリアの人生…………永遠に貴方に捧げます。――――セリカさん!」

唇を離した後笑顔でセリカを見つめて言った。

「……ああ。」

「フフ、プレイアのお屋敷でお留守番をしているマリーニャちゃん達に知らせないといけませんし、メンフィルにいるエクリアちゃんにも”使徒”が増えた事を報告しないといけませんね。」

(クク、異世界出身の”使徒”ができたと知った嬢ちゃん達の反応が楽しみだの。)

「まあ、サリアは喜んで、他の者達は絶対驚くか呆れるじゃろうな………」

「私やレシェンテちゃん以外の”使徒”か……一体どんな人達なのかしら?」

エオリアに見つめられたセリカは静かな笑みを浮かべ、リタは微笑み、ハイシェラは口元に笑みを浮かべ、レシェンテは苦笑し、リタ達の会話を聞いていたエオリアはまだ見ぬセリカの”使徒”達の姿を想像していた。その後セリカ達と共に朝食をとったエオリアはセリカ達より先に部屋を出て支部に向かった……………

 

 

 


 
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