No.626486

【恋姫二次創作】死神の毒 董卓と曹操

華雄さん再登場!!
ミスごめんねー。

2013-10-09 14:31:37 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1469   閲覧ユーザー数:1390

賈駆「月!虎牢関が落ちた!」

 

董卓「……恋さんや霞さんは?」

 

賈駆「あの二人はどうやら戦場を離脱したみたい。……洛陽に戻ってくるかは微妙かもね。」

 

董卓「華雄さんは?」

 

賈駆「行方不明だそうよ。」

 

董卓「……そう。」

 

賈駆「連合軍を甘く見ていたのは僕の責任。……月、洛陽を捨てよう。」

 

董卓「……捨てるの?」

 

賈駆「うん。洛陽を捨て、涼州に戻って再起を図る。それしか方法は無いわ。」

 

董卓「……詠ちゃん。私たち……そこまでして戦わなくちゃいけないのかな……?」

 

賈駆「戦いを仕掛けてきたのは、今、連合を組んでいる諸侯の方!僕たちは降りかかる火の粉を払いのけただけ、でもね。洛陽を捨てたって、諸侯は月を狙って涼州にまでやってくる。……生贄を捧げなければ、権力争いを止めることは出来ないから。」

 

董卓「……」

 

賈駆「……ごめんね、月。」

 

董卓「ううん。良いの。……涼州に帰ることが出来るのなら、そうした方が良いと思う。」

 

賈駆「絶対……絶対に月を涼州に連れて帰るから。だからもう少しだけ僕の指示に従って。」

 

??「ちょっと待ってもらおうか!!」

 

董卓「っ!?」

 

賈駆「誰!?」

 

華雄「董卓様方、私の顔を忘れてしまったのですか?」

 

董卓「華雄さん!」

 

賈駆「華雄!生きていたのね!」

 

華雄「はっはっは、あの程度の奴らには負けないさ。っと、そんなこと言ってる暇は無いな。急いでください。ここから逃げましょう。」

 

賈駆「逃げるって言っても連合軍は月のことをどこまでも追ってくるわ!そんな簡単にいくわけないじゃない!!」

 

華雄「大丈夫だ。私の知り合いが連合軍の手の届かないところに住んでいる。そこへ行ければ平和に過ごしていくことが出来る。」

 

賈駆「そんな夢みたいな話が……」

 

華雄「董卓様、信じてください。」

 

董卓「……詠ちゃん。華雄さんの言う通りに逃げよう。」

 

賈駆「なっ、華雄が裏切ったらどうするつもりなの!?華雄は一度連合軍に捕らえられてもおかしくなかったのよ!」

 

董卓「裏切るなら、今頃私たちは殺されるか、捕まってるよ。そして、なによりも華雄さんを信じたいの。お願い、詠ちゃん。」

 

賈駆「……」

 

華雄「賈駆……」

 

賈駆「絶対に連合軍はそこまで来ないの?」

 

華雄「あぁ。」

 

董卓「……」

 

賈駆「はぁ、分かったわよ。華雄を信じてあげるわ。」

 

董卓「詠ちゃん。」

 

華雄「では、私について来てくれ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~装 side~

 

華琳「ふむ……この静けさはどういうことかしら。」

 

華琳さんは顎に手をあてて、何かを考えているようです。

 

あの虎牢関での出来事の後、華琳さんは春蘭の姿を見て目を見開き、涙目でその状況を訊いてきました。

 

春蘭は目を喰らったときの事もしっかり伝えると、華琳さんは涙をひっこめ「良い心がけよ、ご褒美として今夜閨にいらっしゃい。」というと春蘭は顔を真っ赤にし、喜んでいました。

 

秋蘭も春蘭の姿を見て、驚きはしたものの「やはり姉者だな。今度、眼帯を一緒に買いに行こう。」と笑って言っていました。

 

そしてそのまま孫策軍(袁術軍)が虎牢関の一番乗りを果たし、次の戦は洛陽となりました。

 

まぁ、戦は無いでしょうがねぇ。ケケッ。

 

秋蘭「どうかされましたか?」

 

華琳「洛陽に近づいてきているというのに、何も起こらない。……気にならない?」

 

春蘭「そういえば……動きがありませんな。」

 

華琳「気になるわね。……霞。」

 

霞「ん?何?」

 

ちなみに張遼は曹操軍と真名を交換しました。

 

それでも何故か僕のことを『元侍中さん』と呼んでくるんですよねぇ。

 

多分、皇帝の味方の立ち位置だった僕は、董卓のことを知っているはずなのに連合軍に参加している、ということが気に入らないと思い、無意識になれている『侍中さん』に、無意識に皮肉を合わせ『元侍中さん』とでもなったのでしょう。

 

当たっているか、どうかは知りませんがねぇ。

 

それと春蘭と霞殿はあの目のこともあり、かなり仲が良くなっていて、秋蘭が久しぶりに酒に誘ってくれたのかと思ったら、愚痴をただひたすらに聞かされることになってしまいました。

 

「姉者は可愛いんだ」から始まり、「姉者は多少抜けている所もあって」と繋がり、「姉者は霞に盗られてしまうのでは、ないだろうか」など。

 

僕が解放されたのは、空が白み始めた頃でしたねぇ。

 

これだから酔っぱらいは……

 

華琳「董卓軍の内部事情を説明してくれるかしら。」

 

霞「内部事情?……内部事情なぁ。」

 

春蘭「どうした?まさか昔の仲間を売るのは嫌とでも言うんじゃないだろうな?」

 

霞「そら仲間を売るのは嫌や。けどウチかてアホやないねんから、今の主人が不利になるようなことはせんわい。」

 

春蘭「なら、何を躊躇しているのだ?」

 

霞「内部事情ってもんが無いから、何を言うてええのか分からんねん。」

 

華琳「内部事情が無い?」

 

霞「せや。元侍中さんは知ってるかもしれんけど、元々、董卓は涼州でのんびり暮らしてた。

 

せやけど、前の帝位継承争いの時に、董卓の軍事力を利用しようとした張譲に騙されて、洛陽に進駐することになってん。

 

その時に諸侯……というよりも、張譲と対立していた何進の片腕、袁紹と袁術にハメられて、いつのまにやら、洛陽を占領した悪人に祭り上げてもーたって訳や。

 

んで、気付いたら諸侯連合が出来てて。

 

降りかかる火の粉を払おうとして、汜水関、虎牢関に兵を容れて……って感じやからな。内部事情云々なんて殆どあれへん。

 

そもそも、董卓の傍に居る人材らしい人材っちゅーたら、呂布を筆頭に、陳宮やろ、ウチやろ、んでもって猪の華雄に、軍師の賈駆ぐらいや。

 

賈駆は董卓のことを愛しとるから、反乱なんて絶対に起こさん。これは保証するわ。……他の人間は、逃げるなり、戦死するなりしとるからなぁ……」

 

華琳「ふむ……内部に混乱や波乱が起こる可能性は少ないということか。」

 

霞「そういうこっちゃ。考えられるんは……」

 

華琳「洛陽を捨て、涼州に帰るか。……董卓にとってはそれが幸せかもしれないわね。」

 

桂花「しかし華琳様。世論はすでに董卓を悪とし、連合を善としています。もはや涼州に帰れば全てが終わるという段階では無いかと。」

 

華琳「そうね。……茶番とはいえ、何らかの終幕を迎えなければ劇にもならない。……董卓はこの茶番を終わらせる贄となる、か。」

 

秋蘭「どこまでも追いかけて、ですか。……ふむ、不憫ですな。」

 

華琳「それで、ソウはどう考えているのかしら?先ほどから妙に大人しいけど。」

 

装「どう考えているか、ですか……。別に特には無いですよ。不憫であっても、それは自業自得です。運も実力の内ですねぇ。」

 

華琳「ふぅん。まぁ、同情の余地は無いわね。」

 

桂花「ところで華琳様。これから我らはどう動きましょう?」

 

華琳「捨てられた都に先陣切って雪崩込めば、洛陽の民の反感を買うでしょう。我らは悠々と入場し、民たちの心を獲る。」

 

春蘭「ということは……戦わないということですか?」

 

華琳「そうよ。……つまらないの?」

 

春蘭「い、いえ、決してそのようなことは……」

 

霞「……無理せんでええのに。」

 

春蘭「うううう、うるさい!」

 

秋蘭「……相変わらず分かりやすいな、姉者。」

 

装「まったくですねぇ。」

 

華琳「そこが春蘭の可愛いところよ。……では皆、それぞれの判断で部隊を動かしなさい。」

 

五人「御意。」

 

 


 
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