No.624759

Look ~妖魔~ 7話 【絹】

渡狸卍里さん

こんにちは!

渡狸卍里です!

長いですがよろしくお願いします。

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2013-10-03 11:52:12 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:500   閲覧ユーザー数:499

 

Look ~妖魔~ 7話【絹】

 

 

 

ψ あらすじ ψ

 

 

 

妖魔を倒すため、学校へやってきたルイだったが。

 

 

そこで、謎の妖魔グルサと遭遇する。

 

 

このグルサは、ヒメカの敵でもあった。

 

 

ルイが、グルサに斬りかかろうとしたその時。

 

 

グルサの護衛が、ルイに邪魔をしてくる。

 

 

その容姿はまるで…。

 

 

ヒメカのように見えて仕方がなかった。

 

 

だが、護衛はルイに攻撃を続ける。

 

 

「あなた…強いですねっ!」

 

 

ものすごい冷たい目線で。

 

 

「いいでしょう…私の名前を教えて差し上げます。」

 

 

 

~†【本編】†~

 

 

ルイは、口にたまった唾液をゴクリと飲み込む。

 

 

 

「私の名前は…。」

 

 

その名前を聞いてルイは驚愕する。

 

 

いや、ある意味わかっていた…。

 

 

「ヒメカ・ミル、と申します。」

 

 

相変わらず、無表情の彼女。

 

 

あの時の、一人でも賑やかでどこか優しくて…。

 

 

俺の知っているヒメカはどこに行ってしまったのだろうか…。

 

 

「はいはーい!そこで、戦闘終了。」

 

 

グルサは続ける。

 

 

「俺は、今回お前に用があって来たわけじゃないんだよ。」

 

 

ルイは、顔をしかめながら

 

 

「その前に、質問に答えてもらおうか、このヒメカは一体何だ!!」

 

 

「今のお前にそれを知る必要は無い。」

 

 

グルサは、見下すような目でこちらを見ている。

 

 

「うるさい、答えろ。」

 

 

その刹那、ルイはグルサの喉に刃を向けてやろうとしたが

 

 

行動する前に、手前にいるヒメカの刃がルイの喉に向けられる。

 

 

「ヒメカ…。」

 

 

「グルサ様の決定です、あなたが私の何か存じません。もういいでしょう、刃をおろし下さい。」

 

 

このまま、グルサに攻撃を仕掛ければ確実にヒメカに殺られると判断し

 

 

刃を下す。

 

 

「それでいいのです。」

 

 

そう、つぶやくヒメカにルイはこうささやく。

 

 

「ヒメカ…本当に覚えていないのか。」

 

 

すると、喉の近くにある刃がもっと近くなった。

 

 

「わかったよ…。」

 

 

 

「おい、てめぇだよ。そこの妖魔師。ここで小さな子供みなかったか?8,9歳ほどのな」

 

 

「そんな子供、ここにいるわけないだろ。」

 

 

すると、グルサはこちらに近づき。

 

 

「そうか、ならいい。俺は今急いでるんでね。お前の相手してる暇はないんだよ。じゃあ。」

 

 

「人探しだけで暇なのか。」

 

 

すると、グルサはどこからか剣を取り出し。

 

 

「うるせぇな。てめぇには一生わからねぇだろうな。その子供がどれほどのものか…。」

 

 

そう言い、グルサは闇の道を作り出すとその中に入っていく。

 

 

 

「ヒメカ、もういいぞ。こい」

 

 

すると、ルイの喉に向けていた刃をおろし、闇の中に入ろうとした。

 

 

「ヒメカ。もし…お前がなにも覚えてないんだったら何も言わない…。だが…」

 

 

ルイは続ける。

 

 

「もし、それが演技だとするのならば今俺に言ってほしい…助けてほしいって…」

 

 

それに、ヒメカはこちらをふり向き。

 

 

無表情の顔のまま。

 

 

「…。」

 

 

無言のまま・・・。

 

 

「…。」

 

 

彼女は闇の中へ入っていく。

 

 

「ヒメカ!!」

 

 

ルイはヒメカに走って近づく。

 

 

だが、ヒメカは片方の刀を抜き、ルイの鼻前に刃を向ける。

 

 

「私は…。過去など覚えていない。過去を知ってはいけない。あなたと出会った記憶など…。」

 

 

ルイは目を見開く。

 

 

ヒメカはこう叫ぶ。

 

 

「あってはならないの!」

 

 

その奇声に驚いたルイはヒメカから一歩下がる。

 

 

「私たちは…近づいてはならない…。」

 

 

そうつぶやくと闇にヒメカは消えていった。

 

 

「ヒメカ…。」

 

 

 

 

ルイは、妖魔師化を解き家に歩いて帰っていた。

 

 

(ルイさんルイさん~あの女性と…知り合いなのですか?もしかしてあの方…。)

 

 

「昔…死んだはずなのに…生きていた。」

 

 

(そうなのですか…。でもなぜ…)

 

 

「絶対に助けてやる…。待ってろ。ヒメカ…。」

 

((あれ、無視された。))

 

 

そこに、一人の男の子が走ってきてルイにぶつかった。

 

 

「いってぇ~」

 

 

「ごめんなさい!お兄ちゃん!助けて!」

 

 

綺麗な紫色の髪の毛で

 

 

半そで短パン、あんまり見ない様なデザインの服だった。

 

 

「なんだなんだ?万引きでもしたのか?」

 

 

「違うよ!変な怪物に追われてたんだ‥!」

 

 

そ、そういえばなんかグルサが言っていたようなぁ~…

 

 

((子供をみなかったか?7.8歳くらいの…。))

 

 

「…。」

 

 

「おにいちゃん!!」

 

 

(ルイさん!!この子からものすごい妖魔力を感じます。まだ眠っている…。これは…)

 

 

「君、名前は?」

 

 

すると、ルイの服に顔をうずめていた男の子は顔をあげ

 

 

「僕の、名前…?」

 

 

「名前だよ、俺はルイ。お前にも名前があるだろ?」

 

 

その言葉に男の子は。

 

 

「僕にそんなのはないです…。」

 

 

その刹那…!

 

 

(ルイさん!!!その子から避けて下さい!!)

 

 

その言葉に反応したルイは後ろに避ける。

 

 

男の子の目は怪しく目が紫色に光り輝いている。

 

 

そして、男の子は微笑を浮かべ

 

 

「ルイさん…!僕…なにかおかしいんです!助け…!ぐああああ!!!」

 

 

男の子は胸を押さえ苦しそうに倒れ転がる。

 

 

「おい!どうした!」

 

 

そういい、ルイは近づくと。

 

 

「化け物が…。近づくとこうなるんです…。ぐぁっ…。」

 

 

「化け物!?妖魔の事かっ!今日は二匹も倒したんだぞ!?なぜ…。」

 

 

しばらくすると男の子の痛みはひいたらしく

 

 

「なんなのか、わからないです…。」

 

 

まぁ、他の妖魔師に任せるか。

 

 

そう思ったルイは

 

 

「俺んち来るか?」

 

 

その言葉に、男の子は目を輝かせ

 

 

「お風呂!アイス!プリン!チョコ!そして!何より!!かき氷!!」

 

 

「あれ。こんな元気だったか?こいつ…。」

 

 

 

 

キャラ崩壊した男の子を連れて家に連れて帰ることにしたルイ。

 

 

そんな時。ゴリュムと戦っている男がいた。

 

 

「こいつ…っ!」

 

 

ゴリュムは、こちらに走り突進してくる。

 

 

それを、ギリギリで回避する。

 

 

すると、彼はこうつぶやき

 

 

「黒爪の矢先」

 

 

その刹那、彼の個々指が黒く包まれると

 

 

闇が爪と化される。

 

 

「死ねっ!!」

 

 

その爪でゴリュムのはらわたを切り裂く。

 

 

「がぁ…うぉわぁ…。」

 

 

ゴリュムは苦しそうに倒れ、紫色の球が空へと飛んでいく。

 

 

「今日はこれで4匹目か…。なんで今日はこんな妖魔がいるんや…。」

 

 

そうつぶやき、彼は妖魔師化を解き

 

 

「もう疲れたねん、かーえろっ。」

 

 

そう言い残し彼は消える。

 

 

 

 

 

「とうちゃーくっ!」

 

 

「わーいわーい!」

 

 

ルイと男の子は家に到着した。

 

 

「おい、母さん。迷子みつけたわー。」

 

 

すると、母さんのダッシュで駆け込み、

 

 

「母さん!子供大好きだわ~!!さぁさぁ、上がりなさい!!」

 

 

「ありがとう!」

 

 

男の子は家の中に駆け込み冷蔵庫をあさる、

 

 

「アイスはっけーん!!」

 

 

「それ、俺のパピコオオオオオオオオ!!!!」

 

 

(威勢のいい子ですね~♪)

 

 

 

 

 

 

そんなんで、パピコ喰われたルイは落ち込んでいた。

 

 

「はぁ…。パピコ…。」

 

 

「お兄ちゃん!」

 

 

ルイはふりむき。

 

 

「これ何…?」

 

 

彼が持っていたのは。

 

 

「それは、俺の親友のヒメカってやつが落としてったカンガルーだ。」

 

 

そう、

 

 

ヒメカは

 

 

 

さみしかったんだ。

 

 

 

一人で

 

 

 

親もいなく。

 

 

 

あの性格で友達もできずに…。

 

 

「俺…。ヒメカ助けに行く…。たとえ俺の事を覚えていなくとも…。俺はヒメカの親友だ。また仲良くなれる‥。」

 

 

「お兄ちゃん!僕も僕も!行きます!」

 

 

「(あの謎キャラはどこいったんだ…。)おう!」

 

 

ルイは思いついた顔で男の子をみる、

 

 

「なんですか…?」

 

 

 

「お前の名前は 絹 だ!」

 

 

 

 クム

 

「絹?」

 

 

 

「そう、なんとなく絹がいいと思ったから。」

 

 

 

「絹…。いいですね!!絹!!絹!!」

 

 

 

そんなこんなで、結局俺んちに居候することとなった″絹″

 

 

これから、どうなることやら…。パピコ…。

 

 

 

 

 

 

 

「私は、待っている。あなたを!あなたと戦える時を!」

 

 

リーネは、知っている。

 

 

知りたくなくても、知っている。

 

 

いま私のマイブームは…

 

 

「ルイくん。あなただから…」 

 

リーネは何かを感じ後ろに振り向くと

 

「ミルア!もうやめてくれない?」

 

 

「もう、ばれちゃったv」

 

 

草むらに隠れていたミルアが姿を現す

 

 

リーネは自分の持っていた水晶玉をミルアに投げつける。

 

 

それを、ミルアはキャッチすると。

 

 

「相変わらず、なにもかも見えるのね~」

 

 

リーネは、嫌みを言うような口調で

 

 

「あなたが、あの子に隠していることもね…。」

 

 

ミルアは微笑し

 

 

「うふふ、まぁいずれ知ることになるわ。」

 

 

そう言うとミルアは持っていた水晶玉をリーネに投げ返す。

 

【絹】7話 END

 

 

 

 
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