No.624667

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 759

soranoさん

第759話

2013-10-03 00:04:23 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:850   閲覧ユーザー数:817

~湿地帯・奥~

 

(こ、ここは……)

(凄い……膨大なエネルギーが集まっているみたいです……)

奥地に到着したロイドとティオは驚き

(それに……やっぱり居やがったみたいだぜ。)

ランディはある方向を見つめて言った。

「ウフフ……これは物凄い場所だね。ここまで活性化しているのならそろそろ準備はできているのかな?」

ある方向―――そこではカンパネルラが白衣の男と甲冑の騎士と一緒に存在し、口元に笑みを浮かべて呟き

「フフ、そういう事なんだろう。うんうん、さぞかし面白い見世物になってくれそうだ。”白面”殿が生きていればさぞ愉しんでくれただろうに。」

カンパネルラの言葉に白衣の男は口元に笑みを浮かべて言った。

「アハハ、間違いないだろうね。でも、博士に加えて教授までクロスベルに来てたら収拾がつかなくならないかな?”方舟(グロリアス)”まで持ち出して3大国に喧嘩を売ったりして。」

「ハハ、それはそれでなかなか面白そうじゃないか。しかし”白面”殿のせいで、大損害を受けたねぇ。パテル=マテルは奪われるわ、グロリアスまで奪われるわ……挙句の果てには肝心の”環”も手に入れられなかったと……リベールの”異変”はさんざんだったねぇ。」

笑顔で言ったカンパネルラの言葉に笑顔で頷いた男は溜息を吐き

「全くだよ……しかもメンフィルの手配のせいで赤い星座や黒月もそうだけど、僕達まで各国から殺害許可が出されて、各国の軍や賞金稼ぎから命を狙われている身だからねぇ。本当にあの国は手加減や自重という事を全然してくれないよ……」

男の言葉を聞いたカンパネルラは疲れた表情で溜息を吐いた。

「…………………」

一方甲冑の騎士は黙り込んでいた。

「あれ、どうしたの?やっぱりこの程度の使命、簡単すぎて気乗りがしない?」

甲冑の騎士の様子を見たカンパネルラは尋ね

「―――全てはあの方の意志。異存などあるはずもありません。それよりも博士、カンパネルラ。お喋りはそのくらいで。どうやら客人のようです。」

尋ねられた騎士は静かな口調で答えた後忠告した後カンパネルラ達と共に自分に近づいてきたロイド達に視線を向けた。

 

「………………」

「……あ、貴方達は………」

ロイドは黙ってカンパネルラ達を睨み、エリィは厳しい表情で睨み

「………どうやら予想以上の化物どもが揃っているようだな。」

銀は静かに呟いた。

「ああ、君達か。遊撃士のお姉さんの一人は身動きを取れなくし、もう一人は再起不能にしたはずだけど……ウフフ、どうやってこの場所を突き止めたんだい?」

「……一応、企業秘密ということで。」

「しかし、何だか面白ぇことをベラベラ抜かしてたじゃねえか……」

「さすがに見過ごすわけには行かなくなってきたかな?」

カンパネルラに尋ねられたティオは静かな表情で答え、ランディは目を細め、ワジは口元に笑みを浮かべて尋ねた。

「ふむ……察するにクロスベル警察の新人諸君といったところかな?」

「……クロスベル警察、”特務支援課”の者だ。結社”身喰らう蛇(ウロボロス)”の”使徒”の一柱、F・ノバルティスと同じく結社の関係者と見受けるが……まずは身分を証明できるものを提示してもらいましょうか?」

男の言葉を聞いたロイドはカンパネルラ達を睨んで言った。

「身分の証明……?彼は何を言ってるんだい?というか何故、私の名前を……」

ロイドの言葉を聞いた男は不思議そうな表情をして呟き

「うーん、警察としての手続きを踏んでいるんじゃないの?ウフフ、ボクたち相手に身分証明って悪い冗談にしか思えないけど。それと博士の事を知っているのは”剣帝”が博士の事を話したんだと思うよ?通商会議の件で、彼らは”剣帝”と接触したようだし。」

「真っ直ぐな若者ですね。要求に応えられないのは心苦しくはありますが……」

男の言葉にカンパネルラは答え、騎士は静かな口調で答えた。

 

「……駄目だ、ロイド。常識が通用する連中じゃなさそうだぜ。」

「”教団”の連中あたりと同じだと考えるべきだろう。」

男達の答えを聞いたランディは溜息を吐いた後真剣な表情で男達を睨んで言い、銀も意見を言った。

「フム、彼らと一緒にされるのはさすがに面白くないねぇ。フフ……いいだろう。既に私の事を知っているとはいえ、自己紹介くらいはしようじゃないか。―――F・ノバルティスだ。”身喰らう蛇(ウロボロス)”の第六柱にして、”十三工房”を任されている。フフ、どうか気軽に”博士”とでも呼んでくれたまえ。」

「……なるほど。貴方の仕業だったんですね。導力ネットのハッキングに使われた不可解なコードを開発したのは。」

男――――結社の”使徒”の一柱、ノバルティスが名乗るとティオはノバルティスを睨んで言った。

「ほお……!?あのコードがわかるのかね!?あれは”星辰(アストラル)コード”と言ってね!結社のネットワークで使われている―――」

ティオの言葉を聞いたノバルティスは驚いた後興奮した様子で説明をしかけたが

「博士、博士。」

「そういえば教団の被験者でエプスタインの連中が拾った娘というのがいたか……―――どうだね君!?その才能を”結社”のために活かすつもりはないかね!?」

カンパネルラに諌められた後、興味深そうな表情でティオを見つめて勧誘した。

 

「お断りします。」

ノバルティスの勧誘に対してティオはジト目で答え

「ガーン!」

ティオの答えを聞いたノバルティスはショックを受けた。

「まったく………パテル=マテルが奪われたからといってさすがに必死すぎないかい?」

ノバルティスの様子を見たカンパネルラは呆れ

「べ、別にパテル=マテルの話はここでは関係ないだろう?」

ノバルティスは若干焦った様子で答えた。

「―――さて、次は私ですか。我が名はアリアンロード。”身喰らう蛇(ウロボロス)”の第七柱にして、”鋼”の名を冠されています。どうかお見知り置きを。」

するとその時騎士――――結社の”使徒”の一人、アリアンロードが名乗り出た!

「っ……」

「なんて澄んだ声……」

アリアンロードの声を聞いたロイドとエリィは驚き

「ゴツイ鎧を着ているが、女みてぇだな……」

「……信じられないほどの威圧感だけどねぇ……」

ランディとワジは目を細め

「……貴様が”ラギール商会”の情報にあり、最要注意人物として挙げられていた”結社”の最強の使い手というわけか。確かに身震いするほどの闘気の持ち主のようだが―――」

銀は静かに呟いた後剣を構え

「―――この”銀(イン)”を前にしてその余裕、どれだけ保てるかな?」

銀はアリアンロードを挑発した!

「………………………」

挑発に対してアリアンロードは何も答えず

「お、おい”銀”……」

「どうしてそんな……」

ロイドとエリィは戸惑っていた。

「ウフフ、なかなか興味深い対戦カードだとは思うけど……その前に、ここのヌシが戻ってきたみたいだねぇ。」

「なに……」

「”ヌシ”……?」

そしてカンパネルラが呟いた言葉を聞いたロイドとワジが不思議そうな表情をしたその時

「!巨大なオーラの接近を確認……大型の幻獣が来ます!」

何かに気付いたティオが警告した!

 

「なんだと……!?」

「一体どこから……!?」

警告を聞いたランディとワジが警戒していたその時、巨大な幻獣がロイド達の側面に飛び込んできた!

「なっ……!?」

「こ、この魔獣は……!?」

幻獣を見たロイドとエリィは驚き

「幻獣”スフィンクスキマイラ”……古の幻想が作りだした聖なる花園の番人といったところかな?」

カンパネルラは口元に笑みを浮かべて説明し

「いやはや、こんなものまで実体化しているとは……フフ、これは計画の精度にも期待が持てるというものだよ。」

ノバルティスは興味深そうな表情で言った。するとその時幻獣は吠えた後ロイド達を睨み

「くっ……!」

「チッ……狙うなら連中を狙いやがれ!」

「―――話は後だ!速やかに調伏する!」

ロイドは唇を噛みしめ、ランディは舌打ちをし、銀は号令をかけた。

 

そしてロイド達は幻獣との戦闘を開始し、互いに協力をし合って幻獣を仕留めた……………!

 

 


 
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