なにやら、屋敷の中が騒がしくなっていますね。
そんな中、誰かがこちらに近付いてきているようです。
部屋へと入ってきたのは、詠の母親でした。
何をそんなに慌てているんでしょう?
「詠!」
「何を慌ててるの?」
全く詠の言う通りです。
いつも、ゆったりとした行動してるのに・・・。
そういえば、緊急時には行動力アップするんでしたね。
「あなたの休暇どころではないわよ!」
詠は、休暇っていう名目でここに来てたんですね。
「いまさっき聞いたんだけど、劉協皇帝が亡くなったそうよ!」
「「「えっ!?」」」
月、詠、俺の視線が劉協に向いてしまいます。
いつのまにかすり替わった?
いやいや、あり得ないでしょう。
ここにいる劉協は本物です。
なので、劉協が生きてるのは間違いないんです。
では、亡くなったと言うのは、どういうことなんでしょう?
話を詳しく聞いてみても、埒があきませんでした。
噂として、劉協皇帝が亡くなったとだけしか、伝わっていないようです。
すぐに確認に行きたいところですが・・・。
三人を置いていくわけにもいきません。
外は、雪がまだ積もったままですから、無理に連れても行けません。
そんな中で情報が届いたということは、かなり前に死んだことにされたということでしょうか?
やっと平和になったと思ったんですが、そんな簡単にいかないものです。
「どうする?」
「取り敢えずは、雪解けを待つしかないわね・・・」
ですよね。
劉協については、月に任せますか。
見る限り、ショックを受けているようです。
そりゃ、自分が死んだことにされたらそうなりますね。
いったい誰が今回のことを考えたんでしょう?
各州から宦官の代わりを出してるから、そんな簡単には出し抜けないはずなのですが・・・。
しかし、亡くなったと発表したからには、ここにいる劉協がもし戻ったとしてもなんとでも言えまし、逆に捕まる恐れもあります。
一応玉璽は、こちらにありますが、もし向こうがそれすらも用意していたとしたら・・・。
詠の判断に任せますかね。
あれ以来、劉協の表情は暗いままです。
月が付きっきりで励ましたりしているいますが・・・。
結果はあまり芳しくないようですね。
まあ、まさかこんな事態になるとは劉協自身も思わなかったのでしょう。
それよりも、今後のことについてです。
詠の方針としては雪解け後に、馬騰の元を訪れることになりました。
劉協とも面識があるし、馬騰は漢への忠誠が高いので、協強力な後ろ楯になってくれるでしょう。
馬騰と共に上京し、この茶番を終わらせる作戦です。
まあ現状では、冬を越えることを待つしかやることがないですね。
刺客も最近来ませんし・・・。
もしかしたら、劉協が亡くなったと噂を広げたのも、そいつらかもしれません。
そんなことを考えていた時です。
またしても屋敷内が慌ただしくなってきました。
今度は何が起きたんでしょう?
嫌な予感がビンビンにするんですが・・・。
こちらでは聞かないですが、詠の不幸の日っていつくるんでしたっけ・・・。
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本作品は華陀への転生ものです。
【注意事項】
素人の書きなぐりです。
はっきり言って自己満足なだけのものです。
一応昔に恋姫はしたことありますが、うろ覚えですので、改変が多々あると思います。
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