季節も冬になり、冷え込みも増してきました。
現在は、詠の故郷である涼州の武威に来ています。
ここにて、冬を越えるつもりです。
「お久しぶりです」
「ようこそ。外は寒いでしょう、どうぞこちらへ」
詠の母親ですね。
あの頃から見た目が変わらないように見えるのは気のせいでしょうか?
そんなことを考えていると、詠がこちらの足をグリグリと踏んづけてきました・・・。
俺の足は土落とし用の布ではないんですがね・・・。
その後、詠の母親の案内のもと広間に通されました。
どうやら、事前にここに来ることを伝えていたみたいですね。
俺が東に向かっていたら、どうするつもりだったんでしょう?
「部屋の準備は出来ていますので、ごゆっくりしていってくださいな」
「ありがとうございます」
「貴方には返しきれないご恩もありますし、詠が貴方を連れて来たと言うことは「お母さん!」・・・そうでした。少々忙しいので、ここで失礼させていただきますね」
そう言うと、詠の母親は部屋から出ていってしまいました。
詠の顔を見るに真っ赤です。
もしや、過去の恥ずかしい話でもされると思ったのですかね。
ただ飯ぐらいはどうかと思い、何か出来ることはないかと尋ねてみましたが、あっさり断られました。
しかも、それを聞いていた詠に「あんた護衛ってこと忘れてるんじゃないでしょうね?」と言われるしまつです。
しかし、なにもしないと言うのも暇なもので、それを言うと詠は昔の遊戯盤を持ってきました。
こちらが勝てないのをいいことに、フルボッコにする気ですね・・・。
しかし、ここには他に二名居ることを忘れてますよ!
流石に最後にはならないでしょう。
思わず、笑みが出そうになるのを堪えます。
詠が慌てる姿が見物です。
・・・・・・・・・。
さすがに圧倒的でしたね。
ここまでくればやりすぎでしょう。
みんなして俺をフルボッコにしてきます。
どうやら、城の中での遊びとしてやっていたようです・・・。
詠がこちらを見て笑いを抑えているのがよくわかります・・・。
「詠ちゃん、笑ったら失礼だよ」
「笑ってなんか・・・無いわ!(ぷふ)」
笑ってるじゃないか!
・・・現在は、劉協との対局中なんですが、勝てる気がしません。
どんだけやり込んだんでしょうね・・・。
勝てると思ったのに・・・。
最近、どうも狙われているようです。
目標は俺以外の三人みたいですね。
捕まえて拷問しようにも、最初の頃は全く口を割らずに自害してしまいました。
自害させないように、薬を使いました。
しかし、余分な情報を与えられていないようで、誰からの依頼かすらわかりません。
ここから移動しようにも、雪も降ってきていますし、そんな中を、三人連れて行くのはかなり無謀です。
詠に相談してみますかね。
・・・・・・・・・。
「詠」
「なに?まだやられたらないの?」
遊戯の話じゃないんですよ。
まあ、いつものごとく負けましたけどね・・・。
次は劉協と月の番です。
ちょっと二人に聞かせるにはあれなので、詠を二人から離します。
「(最近、詠たちが狙われていてだな。なんか心当たりないか?)」
「は?」
「(だから、どうも最近暗殺目的で近づいてくるやつがいるんだが、心当たりないか?)」
なんか、青筋出てますよ?
「そう言うことは早く言え!」
蹴ったあげくに、足をおさえています・・・。
これは自業自得でしょう。
遊戯盤で遊んでいた二人が、ビックリしてこちらを見ていますよ・・・。
二人にも説明した方がいいのかな?
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本作品は華陀への転生ものです。
【注意事項】
素人の書きなぐりです。
はっきり言って自己満足なだけのものです。
一応昔に恋姫はしたことありますが、うろ覚えですので、改変が多々あると思います。
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