No.623522

三都フランチェスカ学園物語 第4話 漢女達よ、武器を取れ

Minosawaさん

何とか更新できました。

いやーある意味多重クロスですからね…つらいっす。

2013-09-28 23:48:48 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1201   閲覧ユーザー数:1156

前回までのあらすじ

 

ある生徒の秘密の場所に案内され、風紀委員のグリシーヌに発見されてしまい、逃亡する漢女軍の男子全員。

軍組得システムという厄介なシステムによって学園の女子達に狙われる身になってしまった一同だったが、抵抗はありという言葉を聞いた真々田実とその双子の弟真々田輝・その親友の高野大和は教室に戻るため今!武器(ほうき)を手に走り出した。

 

 

 

 

 

 

「す…すごい…」

 

「ああ…ただ事じゃねえ…」

 

大神と加山は三人の姿に驚愕していた。二人だけじゃなく一刀や左慈達も驚いて口が開きっぱなしだった。

 

「な…何をしてますの!捕らえた者には次の舞台に出演させて差し上げますわ!!」

 

『『出演!!』』

 

実達を囲んでいた女子達の様子がすみれの一言で変化した。さっきまでは大和の怪力にそわそわしていたが、まるで獲物を狙うかのような眼差しになった。

 

女子達の中には胴着を着ている者や、刃物やらバットやら木刀などかなりギリギリなものを持っていた。

 

「ちょ!いくらなんでも軍や組にし属していない生徒がこんなんじゃあヤバイって!」

 

「どうやら彼女らは日ごろの鬱憤などをここで解消しようという腹でしょう」

 

「ちっ!どうやら俺達も抵抗しないとヤバイみたいだな」

 

乃川が女子達を見てさらにビックリして傍にいた干吉はメガネを直して答え、左慈は両足で軽くジャンプして戦闘態勢をとった。

 

「行くぞ!!」

 

「「「「「「「「おう!!!」」」」」」」」

 

実の一声に他の生徒も前に走り出した。

 

 

「どけええええ!!邪魔すると怪我するぞぉぉぉ!!」

 

ほうき片手に次々と襲ってくる女子達をほうきでなぎ倒す実。ドンだけ丈夫なんだと言う質問は流して…

 

「まったく…欲望に目が眩む女子ってこれほど醜いとはねぇ!!」

 

軽快な動きでほうきを手足のように扱う輝は次々と倒していく。

 

「まとめて倒してやるぜ!チェェェストォォォ!!」

 

二人が使うほうきより長めのほうきで女子達を一掃する大和。

 

「走るぞ!!」

 

三人の後に一刀や大神達は走って行った。

 

A棟の3階の廊下を走る一同は武器を持つ女子達を一掃しつつ1階の教室を目指していた。

 

「次の所を右に曲がって階段を一気に下りたら俺達のクラスだ!!」

 

「よっしゃーーーーー!!」

 

実が先頭で右に曲がろうとした瞬間、一本の刀が実の前に現れて瞬時にしゃがんで避け後ろに下がった。

 

「クソッ!誰だ…って」

 

実が刀を持っている女を見て言葉が詰まった。そして他の連中もその彼女を見て驚き、特に大神が一番驚いていた。黒髪で赤いリボンで髪を結んでいる少女…

 

「大神さん…」

 

「さくら君」

 

大神のガールフレンドの真宮寺さくらだった。

 

「転入生の皆さん初めまして、2年A組 剣道部兼三都歌劇団の役者の真宮寺さくらと申します」

 

「ああ、えっと…こちらこそ」

 

さくらの丁寧の挨拶に転入生三人も丁寧に挨拶した。

 

「単刀直入に言います…」

 

そう言って木刀を漢女組に向ける。

 

「おとなしく捕まってもらいます…抵抗したら、容赦しません」

 

ジリジリと近づくさくらに少しずつ下がる一同。

 

「大神…Youの彼女だろ?何とかしろ」

 

「えぇ!彼女剣道部のエースの一角だし…」

 

実のお願いに必死に答える。大神。

 

「剣道部のエースなんですか?」

 

「彼女、北辰一刀流免許皆伝の実力者だからさ~」

 

輝の質問に呑気なトーンで答える加山。そして後ろから声がした。

 

「いたぞ!男ども!!」

 

さっき下に行っていた春蘭と妹の秋蘭が後ろの中の階段を上がってきた。

 

そして、その2人の後ろに堂々と歩いてきた金髪でツインテール、2人の姉妹より小さい少女だった。

 

「ここまでよ…漢女組」

 

腕を組んで漢女組一同を見下すような目で見る少女。

 

「貴方もいたのね…一刀」

 

実と輝と大和は一刀を見ると一刀は少し汗をかいて苦笑いしていた。

 

「か…華琳」

 

「北郷、貴様!!」

 

「ああ…乃嶋、さん…」

 

春蘭の怒声に一刀が言い直した。

 

「誰なん?あの子」

 

実が華琳に向けて指を差して言った。

 

「あの子は乃嶋華琳、あのSouグループのお嬢様で頭脳明晰・容姿端麗のパーフェクトな子でかずぴーとは幼なじみだぜ!」

 

及川が実達に分かり易く説明するも実が疑問に思った。

 

「じゃあ何で一刀が最初に名前で呼んですぐに名字で言うんだ?幼なじみだから名前で言っても…」

 

「何を無駄口を叩いている!大人しく…」

 

「黙れ脳筋女!テメェは自分のデカチチと喋ってろ!!」

 

実が話している途中で春蘭が割り込んで実が半ギレで言い放った。

 

「貴様…言わせておけば…」

 

プルプルと震えながら今にでも襲ってきそうな春蘭に華琳が腕を伸ばして静止した。

 

「落ち着きなさい春蘭、彼は貴女を挑発して我を忘れようとしているのよ?」

 

「はっ!?申し訳ございません」

 

華琳の言葉に冷静になり、力を抜いた春蘭。

 

「チッ!(襲ってきた時にみんなで雪崩れ込んで真ん中の階段に駆け込む筈が…)」

 

舌打ちをして心中悔しがる実。

 

(どうする…前に三人、後ろには流派の免許皆伝の実力者1人…)

 

頭の中で作戦を考える実に突然干吉がポケットから何かを取り出した。それは干吉の手より少し大きめで長方形のカプセルのような物だった。干吉は先端にある栓を抜いて転がした。

 

『プシューーーーーー!!』

 

「な!何だ!?」

 

「発煙弾か!?」

 

あっという間に周りが黒い煙に覆われた。

 

「皆さん!こちらです!!」

 

干吉の声を頼りに、男子達が一気に一つに固まった。すると干吉が教室側の壁にある非常警報設備のランプを蓋のように取って0~9までの数字のボタンがあった。干吉が80111と入力すると扉が開いた。

 

「さ、こちらです」

 

そう言って干吉がそこから飛び降りて、実達も後に続くように飛び降りた。

 

そして煙が晴れると男子達の姿がそこには無かった。

 

「い、いないだと!?」

 

「華琳様、おそらく男達はおそらく…」

 

「そうね…一旦皆を集めて作戦を練りましょう」

 

そう言って華琳は二人を連れて歩き出した。

 

「・・・・・・」

 

さくらは非常警報設備を見て走って行った。

 

 

 

 

そして実達はネットの上に着地した。

 

「ここ…は…」

 

実が見たのは辺り一面薔薇だらけの部屋だった。

 

「ようこそ…そしてはじめまして、転入生三人」

 

扇を片手にメガネをかけている男が立っていた。

 

「あなたは一体…」

 

「あの方は三都歌劇団薔薇組の清流院琴音(せいりゅういん ことね)先生です。担当科目は美術で、学園長の部下です」

 

干吉が落ち着いた様子で琴音を紹介した。

 

「学園長から聞いてるわよ、しかし転入初日から凄い事になっているわね」

 

「ええ…この猿のせいでね…」

 

そう言って笑顔で乃川の首根っこを掴む実。

 

「ちょ!?待って、苦しい!!だってオアシスがあったんだからよ『ギリリ…』ごめ!許して…」

 

乃川の言い訳を無視してさらに強く握る実に一同は苦笑いした。

 

「まあとにかく…ここで作戦会議をしましょう…制限時間はあと45分、時間をフルに使わないと…太田、丘」

 

「「は~い」」

 

琴音の背後から二人の男性がやって来た。

 

一人は琴音よりいかつい身体に野太い声の男でもう一人は制服(スカート)を着ている。もう一人は小柄で華奢な体格で女性らしい外見でショタという分類の男子だった。

 

「はじめまして~私は太田斧彦(おおた よきひこ)でこの学園の調理を担当してるの~YO☆RO☆SHI☆KU☆NE!(パチィン)」

 

「「「ううっ!!!」」」

 

ウインクをする太田に顔を引きつる三人。

 

「はじめまして…僕は丘菊之丞(おか きくのじょう)と言います…太田さんと同じ調理担当です…」

 

少しおどおどしながら自己紹介する丘。

 

「まあとにかくここに座って?」

 

琴音の案内で椅子に座る漢女組一同。

 

「転入生三人はまだここの軍または組の女の子の事をまだ知らないわね?」

 

そう言って目の前に大きいモニターが姿を現し、画面が写った。

 

「まずは蜀軍からね…総大将は後藤桃香を筆頭にしている軍、後藤は天然で総大将とは程遠いけど…その配下達の子達が結構強いわよ?」

 

そう言いながら桃香のアイコンをクリックすると九人の少女の写真が出現した。

 

「その中で軍師、つまり作戦などを発案・指示をしている女の子、高等部1年の鳴海朱里と九条雛里、この子達二人は頭脳明晰で学園トップクラスの頭脳の持ち主…」

 

「なるほど…天才軍師がいれば戦う者は有利に出来る…厄介だね」

 

琴音の言葉に輝が真剣な顔で言う。

 

「次は魏軍…総大将はさっきあなた達が会った乃嶋華琳よ」

 

「一刀の幼馴染…だよな?」

 

「ああ…」

 

実の言葉に一刀は顔を俯いた。

 

「とにかくこの魏軍は戦いにおいてもかなり優秀、全体的にいえばこの学園ではおそらくトップクラスの軍団よ」

 

「結構手強いですね…」

 

大和は悩んだ様子で答えた。

 

「次に呉軍よ…総大将は風音蓮華、人数は少ないけど武力はある油断できない軍よ?」

 

「なるほど…」

 

首を縦に振って納得する実。

 

「次は帝都花組よ。帝都花組は魏軍と同じくトップクラスで免許皆伝並みの子があと一人いるわ」

 

「一人とは?」

 

「この子よ…桐島カンナ、琉球空手桐島流第28代継承者…」

 

「継承者…ですか~」

 

大和が興味を持つような眼差しで画面を見る。

 

「次は巴里花組…あなた達が出会ったグリシーヌが所属している組よ…」

 

「ふむふむ…」

 

メモを取る輝に実がチラッと見る。

 

「最後は紐育星組よ…実弾じゃないけど…麻酔弾や小型探知弾といった特殊な弾を使う組…質問は?」

 

「はい」

 

琴音が話し終え輝が挙手をした。

 

「三都歌劇団は個別だと実力はバラバラですが、やはりメンバーを分けて来るんですか?」

 

「いい質問だわ?近~遠の距離に分けて来るわ」

 

「それじゃあポイントは?」

 

輝の次に実が質問した。

 

「ポイントは山分けよ?さっき理事長から配られたプリントよ?」

 

配られたプリントをモニターに出した。

 

 

 

以下の者を捕まえた者にポイントを与える

       ・ 

       ・

       ・

転入生3人(真々田実・真々田輝・高野大和)・・・2000pt

北郷一刀・大神一郎・・・750pt

緑川左慈・加山雄一・・・500pt

子安干吉・・・250pt

乃川祐(猿)・・・10pt

 

「「「「「「「「「何だコレェーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」」」」」」」」」

 

ポイント表に一同が叫んだ。

 

「何だコレェ!?何で転入初日の俺達がこんなに高いんだよ!?(怒)」

 

「僕達の転入デビューが…ハハハ(静怒)」

 

「いや~自分ってそんなに凄いですかね~(笑)」

 

怒る者もいれば表情から出さないが明らかに怒っている者もいれば笑っている者がいる中で一人だけかなり凹んでいる奴がいた。

 

「お前らなんかいいよ…俺なんて10ポイントって何ィ!どんだけ低く見られてんの!!ウッキー、学園の女共ぉ!!俺様の本気を見せてやるぜぇ!!」

 

「「「「「最初に捕まるくせに…(ボソ)」」」」」

 

顔を真っ赤にして怒る乃川を他所に小声で言う4人。

 

「とまあこんなもんよ?それとこれを耳に付けなさい」

 

琴音の言葉に丘がある物をを持ってきた。

 

「イヤホン型の通信機よ、これで私達が情報を送るわ」

 

耳穴に通信機をつける一同に太田がボタンを押した。すると床から様々なそこには様々な木刀や銃までがあった。

 

「あと素手で戦うのはマズイから…揃えてみたわ?箒だけじゃあ限界でしょ?」

 

「いいんですか…銃って…」

 

「大丈夫よ…弾は硬いゴム弾でまあ当たれば気絶モノだけど…」

 

「マジっすか…(苦笑)」

 

大和は苦笑いしながら武器を選んだ。

 

実は本黒檀 特上木鍔付樋入木刀 大刀とH&K USP.9(特殊ゴム弾装備)を、輝は新 本赤樫居合用木製鞘付木刀とベレッタM84FS(ゴムスタンガン)×2を、大和は赤樫 太極剣 幅広とマテバ2006M

カスタム(特殊ゴム弾装備)とデザートイーグル.50AEカスタム(特殊ゴム弾)を装備した。しかも3人は武器選びに目がマジだった事に一同は少しどよめいた。

 

「って3人とも木刀と拳銃兼ねて装備して大丈夫?」

 

「「「大丈夫だ、問題無い」」」

 

「ああ…そう」

 

赤樫 二天一流木刀 大刀・小刀セットとS&W M586(特殊ゴム弾)を装備した大神が3人の返答に固まった。

 

ちなみに加山は本赤樫 特製木刀 中刀とS&W M66(2.5インチ)(特殊ゴム弾装備)、北郷は白樫 示現流木刀を、左慈は何も持たず、干吉はワルサーP99(特殊ゴム弾)を、乃川は赤樫 普及型木刀 小刀

を装備した。

 

「それじゃあこの三つのエレベーターに乗りなさい場所は別々だから、三手に分かれましょう?」

 

くじ引きで決めようと思ったが、干吉が左慈とじゃなきゃ動かないと言い出したので、やむを得ずこのメンバーになった。

 

真々田実・北郷一刀・乃川祐

 

真々田輝・大神一郎・加山雄一

 

高野大和・緑川左慈・子安干吉

 

といったチームになった。

 

全員それぞれのエレベーターに乗って上のボタンを押した。

 

 

 

 

 

 

 

 

A棟屋上

 

そこには生徒会長の加藤麗羽とその配下の紫華猪々子と青井斗詩と生徒数人が集まっていた。

 

「オーッホッホッホ!さあ皆さん臭い豚の男達を捕まえるのですのよ~」

 

「でもどこにもいないな~」

 

「そうだね~」

 

猪々子と斗詩は望遠鏡で男子を探していた。とその時、屋上のエレベーターが屋上に来た。

 

「何ですの!?エレベーターは止めたはずですわ!」

 

麗羽達はエレベーターに視線を集中した。

 

そして扉を開いたその時だった。

 

「はうっ!」

 

「ぎゃう!」

 

猪々子と斗詩が頭に何かが直撃してそのまま気を失った。

 

「な…誰ですの…」

 

震えながら言う麗羽にその男は腰に居合い専用の木刀を身に着け両手にはベレッタM84FS(ゴムスタンガン)を持った男が現れた。

 

「ShowTimeです…綺麗な綺麗なメス豚ちゃん?」

 

殺気を放ちながらニッコリと笑って輝は麗羽を撃った。

 

 

残り時間…あと35分


 
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