第二次大戦最強の戦車として完成したタイガーⅡですが、他のドイツ戦車同様、様々な改良案が計画されており、その中の一つとして、主砲を8.8ｃｍ砲から10.5ｃｍ砲に換装するという、火力強化案がありました。

車体等には手を加えず、砲の換装のみ、という案でしたが、
1.砲の大口径化により、発砲時の後座長、砲弾とも大きくなり、それに対応する為、砲塔の拡大が必要。
2.砲塔の拡大には、ターレットリングの拡大が必要。

続きを表示

3.ターレットリング拡大の為には、車体の拡大が必要。
と、検討段階で、問題が次々に発覚し、企画のみで終わりました。

実際には試作すらされなかった、10.5ｃｍ砲搭載のタイガーⅡですが、模型では、改造キットが発売されており、それを使用すれば、制作する事が出来るので、ドラゴンのタイガーⅡのキットと組み合わせて、10.5ｃｍ砲を搭載したタイガーⅡを制作してみました。

各種新装備の試験の為に供出されたものの、試験が思わしくなく、従来型に戻す為に工場に戻された砲塔に、生産されたばかりのレッドプライマーが塗られただけの車体と、ダークイエロー単色の足回りを組み合わせて、急造された車両、という設定で、チグハグな感じを出す為に、車体はフェンダーが取り付けられず、各種工具が搭載されていない状態で制作しました。
塗装も、砲塔と車体の制作時期の違いを表現するため、ウェザリングを変えて施しています。