~ 第97話 †決戦!虎牢関(ころうかん)† ~
あれから数日が過ぎた、昼夜を問わず向こうは数に任せて攻めてきた
正直言って一番やって欲しくない事をやられてる
元々こちらは圧倒的に向こうにくらべて人数が少ない
昼夜関係なく攻められるという事は・・・睡眠不足になる
それにあれ以来、袁紹(えんしょう)や袁術(えんじゅつ)が攻撃の順番回ってきても
必ず劉備(りゅうび)曹操(そうそう)孫策(そんさく)軍の誰かが
前線で指揮をとり護衛にも回っている
そのせいでこちらも討って出ることができなくなった
さらに言うなら
劉備軍の場合は数が少ないながらもこちらが手の届きにくい場所から攻めようとしたり
曹操軍の場合はその投石機などの攻城兵器を使うので油断ができず
孫策軍の場合は一部の斥候兵が城内に侵入してきてこちらを混乱させたりと
結果、こちらはそろそろ限界を迎えそうである
だが、限界を超える前にこちらが待ち望んだようやく【モノ】が来たので
これから最後の攻勢をかける
「霞(しあ:張遼真名)準備はいいか?」
「問題あらへんよ」
「恋(れん:呂布真名)大丈夫か?」
「ん・・・任せて」
「音々(ねね:陳宮真名)起きてるか?」
「ふぁい・・・任せろな・・・のです」
「苧環(おだまき:高順真名)いけるな?」
「ふふふ、任せておいて」
「それじゃ次の袁紹軍が出てきた時に最後の攻勢をかける
中央は恋、左翼は霞、音々は恋の部隊の指揮をマキは右翼を頼む
城壁から状況を判断して囲まれる前に銅鑼を鳴らす
それを合図に関の門は開放し、そのまま洛陽(らくよう)へ逃げる
皆が逃げたのを確認したら砦に火を放ち俺も逃げるからな
もし、逃げるのが無理な場合は・・・捕虜になり敵の降将となってもいい生きてくれ頼む」
「捕虜になるくらいなら・・・といいたいとこやけど
白(はく)が生きてと言うならウチは必ず生きてみせるで」
「恋も、皆と会いたいから生きる」
「恋殿と音々はずっと一緒なのですぞ!後、皆もなのです」
「私が帰るのは常に白(しろ)ちゃんの傍だからね、絶対戻ってくるさ」
俺は皆の顔を見て、頷き号令をかける
「行くぞ!!董白(とうはく)軍の精鋭達よ!!
我らの意地と誇りを連合軍の者達に見せ付けようぞ!!!」
虎牢関最後の戦いが今始まる!!
「おらおらおらぁ!神速の張遼(ちょうりょう)とはウチの事や!道あけたらんかい!」
左翼側から勢いよく敵陣に切り込む張遼、その相手は曹操軍
「恋が守る・・・皆を守るっ!」
「恋殿の邪魔をする奴を排除するのです!」
中央を天下の飛将軍が駆け、それを補佐する陳宮、その相手は袁紹軍と劉備軍
「愛する人の為に・・・いくよ」
右翼側から静かに迫る高順、その相手は孫策軍
両軍とも激しくぶつかり合う
最初は勢いよく董白軍が押していたが、少しずつ数の差により押し返す連合軍
特に張遼と呂布(りょふ)と高順の3人の動きが止まってからが押し返され始める
何故3人の動きが止まったかというと・・・
「へへっ・・・楽しいなぁ惇ちゃん!」
「ああ!楽しいな張遼!!」
張遼と曹操軍の将夏侯惇(かこうとん)が一騎打ちをしているからだ
張遼がその用兵術で巧みに駆け回っていると一人の将軍が張遼に一騎打ちを申し出てきた
それが夏侯惇で、これは曹操軍が軍師荀彧(じゅんいく)の策である
次に呂布の動きが止まっている理由
「おりゃりゃりゃりゃ!!」
「これ以上は先に進ませぬ!」
「参るっ!」
「お前達・・・邪魔!」
劉備軍から関羽(かんう)張飛(ちょうひ)趙雲(ちょううん)の3人が
命がけで呂布を止めているからだ
これは劉備軍の軍師諸葛亮(しょかつりょう)とほう統(とう)が徹底させた案である
それほどまでに飛将軍との差があるのだと思ったからだ
しかし、その判断は間違いではない・・・3人で相手してもなお呂布が強いのだから
最後に、高順の方はというと
「あははははは!!どうしたの!貴方自慢の兵隊さん達死んでいくわよ!!!」
「ちっ・・・」
孫策自ら出陣し、高順自慢の陥陣営達を返り討ちにしている
最初は孫策の方が押されていたが、途中から急に動きが変わり
立場が逆転される、自分の方を優先させた結果
周りに散らばらせていた陥陣営達も孫策軍軍師の周瑜(しゅうゆ)により確実に倒されていた
それを俺は城壁から見ながらこれ以上は無理だと判断し銅鑼を鳴らした
「銅鑼がなりおったか・・・」
「余所見している暇はないぞ張遼!」
「アカン!しもた!!」
銅鑼の音に気を取られた瞬間、夏侯惇の一撃を受け倒れる張遼
それにより勝敗が決定する
「白、すまんなぁ・・・ウチ戻れんかったわ
だけど生きるちゅうのは守るで」
「私の勝ちのようだな張遼!」
「ああ、ウチの負けや好きにしぃ
ただ、うちの子達は悪いようにせんといてな?」
「勿論だ!皆の者一旦戻るぞ!」
夏侯惇が周りに指示を出して撤退をする
「また・・・会おうな白」
「銅鑼がなった・・・帰る」
「はぁはぁはぁ、化け物なのだ」
「3人で戦うなんて卑怯だと思っていたが・・・」
「ははは、我々は全く適わないな」
呂布の前には地面に横たわる張飛、獲物を杖代わりにして立つ関羽、膝をつく趙雲の3人がいた
それに引き換え、呂布は汗はかいてるものの平然と立っていた
銅鑼が鳴り帰ろうとする呂布に関羽が声をかけた
「呂布!我々を殺さないのか!!」
「銅鑼がなったら帰る・・・約束したから」
「そうか・・・次は負けんぞ」
「音々・・・急ぐ」
「ま、待ってください恋殿~」
去っていった呂布を見ながら3人は実感する、武の頂の高さを
「あら?銅鑼が鳴ったわね、終わりかしら?」
孫策がそんな事を言ってるが、撤退する素振りを見せない高順
「もう、そんなに警戒しなくていいわよ?
私は満足したし、それに・・・貴方をここで殺してしまうと
私は一生後悔しても足らない位の事になりそうだしね~」
「礼は・・・言わないよ」
「うふふ~貴方の上司からもらうからいいわよ~」
手を振りながら高順に背中を見せて自分の陣営に帰っていく孫策
それを見ながら高順は急いでその場から撤退するのであった
「霞・・・すまん、生きてまた会おう」
味方が関を潜り抜けた所で正面側に火を放ち時間稼ぐ
味方が洛陽へ逃げたのを確認し、関全体に火をかけて俺も逃げた
2~3日は少なくともここで足止めされるはずだからその間に今回の事は全て終わらせよう
俺の判断の遅さから張遼が捕まってしまったのは辛いが
まだこの争いが終わったわけではない・・・気持ちを切り替えていかないとな
夜空を紅く染める虎牢関を背中にしながら、この後の事を考えていた
~あとがきっぽいもの~
投稿が遅くなりすいません!!
書いては消して書いては消してと・・・とある部分でずっと悩みました
霞の扱いをどうするかでず~っと悩んでいたら遅れましたorz
結局、華琳(かりん:曹操真名)様の所に行くようにしました
後、春蘭(しゅんらん:夏侯惇真名)も本来ならここで片目失う予定でしたが
両目があってもいいんじゃない?たくさん外史あるんだから、そういうのが一つはあってもと思い
決して、描写を書くのが面倒とかソンナンジャナイデスヨ?
後1~2話位で連合軍話が終わる予定です
他に言うとするならば駄文の心がブロークンハートしそうな事があったので
更新が土曜か日曜のどちらかに1回になると思います・・・本当にすいません!
こんなチンタラチンタラでどうしようもない駄文ですが、次回もよろしく御願いしますm(_ _)m
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この物語はオリ主メインの外史です
視点は基本オリ主となっています
その他にご都合主義・チート・独自ルートで書いています
苦手な人はご遠慮ください
大丈夫な人は駄文にお付き合いください、更新は土日のどちらかになります
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