「おーっほっほっほ! 全速前進ですわ!」
此処は難攻不落の虎牢関。その門の前には総大将、袁紹が率いる連合軍の姿があった。
そして現在、連合軍は会議を行っている。
「待ちなさいオバさん」
曹操が高笑いしている袁紹を呼び止めた。
「何ですかチビッ子?」
「今攻めたって軍は疲れきっているわ。此処は一旦整えてから攻めるべきよ金髪クルクルパー」
「甘いですわね。今攻めなければ向こうも回復してしまいますわこの同性愛の性欲変態幼女」
互いの悪口を入れながら意見を言う二人。
「あ、あはは?‥‥‥」
それを苦笑いをしながら見守っている劉備。
「やれやれ…」
その光景を見てため息をつく孫策。
「またか‥‥‥」
溜め息をつき、どうすればいいか考える公孫賛。
「七乃や、妾は飽きたぞよ」
「我慢してくださいお嬢様♪」
もはや会議にも参加していない袁術と張勲。
「‥‥‥はぁ」
曹操の様子に溜め息をつく一刀。主にこの面子で会議が行われていたが、以上の通り、会議になっていなかった。
「と、とりあえず曹操さんの意見を聞きませんか?」
此処で劉備は曹操の意見に賛成する。
「あら劉備さん、シ水関で猛将・華雄を撤退させてから少し生意気ではありません?」
「そ、そんな事はないですよ!」
袁紹の嫌味に劉備が必死になって否定した。
「‥‥‥まぁ今回はチビっ子の意見を聞きましょう。わたくしは心が広いですからねぇ。おーっほっほっほ!」
「そう‥‥‥なら私はもう行くわ。行くわよ一刀」
「え? あ、ああ、わかった」
「終わったなら私も行かせて貰うわよ」
そう言うと曹操は一刀を連れて、孫策も同じく立ち上がり立ち去ろうとしたその時‥‥‥
「会議中失礼しますッ!!」
一人の伝令兵が慌てて入ってきた。
「慌しいですね。何ですの?」
「こ、虎牢関より敵が現れました!!」
「「「「!?」」」」
その一言によりその場は緊張に包まれた。
「あらあら、だからわたくしの言うとおりにすればいいものを‥‥‥それでは進軍致しますわ! 異論は認めませんわ!」
「で、ですが‥‥‥」
兵の様子が違う事に袁紹が疑問に思った。
「あら貴方、何かありまして?」
「て、敵は‥‥‥二人なんです」
「‥‥‥は?」
その言葉を聞いた瞬間、袁紹は間抜けな顔になっていた。
~虎牢関・門前~
「結構な数だな~」
「よくもまあデマでここまで集まるもんですね」
一方の虎牢関の門前には2人の男が立っていた。否、門前に“現れた”と言った方が合っているだろう。
連合軍が様々な準備を行っていた時、門の上から飛び降りて現れたのだ。いきなりの男の登場に連合軍の兵士は動揺を隠しきれなかった。
「はるばるこんな所に来てなんですけど…」
「何か用か?」
「あなた方には関係ありませんわ!」
アキラとミノルの問いに袁紹が答えた。
「そもそも貴方は誰ですの!? この名族、袁本初の前に現れたのですからそれ相応の覚悟は出来ているのでしょう?」
「兄さん…袁家って知ってる?」
「全然、まったく聞いた事もないな」
「な!何ですって!!」
アキラの問いに耳の穴をほじって答えるミノルにキレる袁紹。
「それより…その名家のあなたがこの連合軍の大将ですよね?」
「ええ、いかにも!」
「アキラ…あの何の効果も魅力もない巨乳クルクルパーを倒せば終わりだよな?」
「そうだよ?まあそれじゃあ僕の気がすまないからちょっとおしおきしてお家に帰そう」
「な!!!」
ミノルとアキラの言葉に顔を真っ赤にして怒る袁紹。一部の軍では笑いの声が聞こえていたのはこの際言わないでおこう。
「この名族の袁家を侮辱するとは言語道断ですわぁ!さぁ!!今なら土下座で許してさしあげますわぁ!!」
怒りながらも胸を張って言い放つ袁紹にミノルがため息をこぼす。
「誰が土下座するか!」
「その代わり…あなた方が地面に口付けをするんですから」
そう言って二人は剣を抜いた。
「おーっほっほっほ!まさか二人だけでこの大軍を止めるおつもりで?」
袁紹は高笑いして二人を馬鹿にした。
だが二人は…笑っていた。
「ええ…そのまさかです」
そう言って二人は構えて臨戦態勢に入った。
「その高笑いを悲鳴に変えてやろうか?不細工女ぁ!!」
ミノルが怒り混じりで袁紹に向かって言い放った。
「何ですって!!皆さん、あの命知らずの二人をやっつけておしまい!」
「「「「ウオォォォォォオオ!!!」」」」
袁紹の号令により大軍が二人目掛け突貫した。二人がいたところに砂煙が上がっていた。袁紹達は二人は死んだかと思ったその時だった。
「「「「ギャアアアアアアアアアアア!!!!」」」」
突貫した兵の半数以上が吹っ飛んだ。連合軍はそれには驚きを隠せなかった。
「命知らず?」
「その言葉、そっくり返しましょう」
砂煙が晴れると平然な顔で二人が堂々と立っていた。
「な…!何ですの、あなた達は何者ですの!?」
「そう言えば自己紹介まだだったな…」
「この際名乗りましょう」
「董卓軍客将、紅き戦人 ミノル!」
「同じく董卓軍客将、蒼き戦人 アキラ!」
二人は剣を袁紹に向けた。
「さて?『天の遣い』の俺達にもう一回そのデカイ口を叩けるかなぁ?」
ミノルは不適に笑って言い放った。
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さて次回の戦闘シーンを考えないと…