荒野のど真ん中に立っているミノルとアキラ。
「とにかく・・・こんな所にいても仕方がない、とにかく歩こう」
「そうだね・・・」
そう言って二人が歩き出そうとすると、
「おい!てめぇら!」
声がしたほうを振り向くと刃物を出している男三人がいた。当然二人は、
「「誰??」」
と、ポカーンとした顔で男三人に向かっていった。
「ふざけんな!てめえら二人、めずらしい格好してんな?」
「そうか?めずらしいか?」
「いいえ・・・特に何も?」
「とにかくお前らの身に付けてるものを全部よこしやがれ!」
そう言ってこの三人のリーダー的な奴が短刀を二人に向けた。
「アニキの刃物は切れ味抜群っすよ~」
「そうだぞ~すごいんだぞ~」
小さい男と太っている男がそう言っている。おそらく子分のようだ。
「そんなおもちゃでか?」
「何!?」
ミノルの一言に驚く男。もちろん弟子の二人も驚いている。だがアキラだけは呆れている。
『また兄さんの悪い癖だよ・・・』
「テメェ!ナメてんのか!?」
「血気盛んだね~そういう元気の使い道を考えたら?」
「このヤロー!ぶっ殺してやる!!」
そんなミノルの態度にキレたアニキがミノルを刺そうとするが、
「やれやれ…」
ミノルは横に瞬時に避けてアニキの刃物を持った手首を握った。
「イタたたっ!テメェ・・・」
アニキはあまりの痛さに短刀を放した。それを確認したミノルが短刀を持って、アニキを離した。
「・・・・」
ミノルは無言で親指で短刀の刃を折った。
「さあここで問題だ?次に倒されるのは誰でしょう? 一・どこで何の時代かわからなく変人扱いされてムカついた兄弟、二・その兄弟に脅してるかわいそうな三人組・・・」
それを見て聞いて、賊三人は怯えて始めた。
「「さあ…どっち?」」
「「「ヒィィィィィ!!!」」」
「これから気をつけるように…」
「わかった?」
「「「は!はいぃぃぃぃ!!」」」
下着一枚姿で逃げ出す賊三人であった。
「ちょっとお小遣いもらったし…」
「懲らしめて奪ったんじゃ・・・」
「正当防衛だよ~」
銭袋を片手に持って笑顔で答えるミノル。そしてアキラはある事に気がついた。
「って言うか兄さん!さっきの奴らに近くに村があるかどうか聞かなかったの?」
「あっ・・・ボコルのに夢中になってて忘れてた」
ミノルの言い訳にため息をこぼすアキラ
「はぁ~とにかく歩こう」
「はい・・・」
「あっ!村だ!」
ミノルが指差した先には村があった。
「本当だ!!行こう」
~村~
「これは・・・」
「酷い・・・」
二人が見たものは村が所々ボロボロになっていて、血を出してぐったりしている人や半裸で泣いている女性、泣き叫んでいる子供がいる。
「おい!何があった!?」
「賊の奴らが・・・村の物を根こそぎ持って行きやがった…関係なく村の奴らを無関係に殺しやがって・・・俺の妻や、子供までも・・・」
涙を流しながら言う村人の言葉を黙って聞く二人。
「生き残った人達は?」
「近くの酒場にいる・・・」
「わかった・・・ありがとう」
二人は酒場に向かった。
~村・酒場~
二人は無言で酒場に入ると生き残った村人達が落胆していた。
「旅の者か・・・ここに来たってなにもねえよ・・・」
「この村の物はみんな賊の奴らに持っていかれたよ・・・」
村人達がやけくその様に二人に言った。
「んで・・・そいつらは何処にいる?」
「あんたらどうするんだ!!」
ミノルの言葉に驚く村人。
「もちろん」
「賊退治です!」
「正気か!」
「殺されるぞ!?」
「何もせずに殺されるよりもっとマシです!」
「そういうこった、それじゃ・・・」
二人がそう言って酒場に出ようとすると、村人が慌てて酒場にやって来た。
「大変だ!賊の奴らがまたやって来やがった!」
「「「「「何だって!!!」」」」」
「もうすぐ来るぞ!」
必死になって村の人々が絶望的になっている中、二人は出口に向かった。
「行きましょうか?兄さん」
「そうだな…さて、いっちょ行きますか?」
二人は自分の剣を持って酒場を出て、村の入り口に向かった。
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真恋×魔王シリーズを更新しました。
いや~時代背景難しいィ!