「そうだな、ここは譲歩しよう」
周泰って、こういうとき表情変えないですね・・・ポーカーフェイスですか?
「俺が周泰の質問に答えたら、こちらの質問にも答えると言うのはどうかな?」
「内容によります」
ですよね~。
「なら、最初は軽いものにしようか、周泰が答えられなくなったら終わりと言うことで」
「・・・わかりました」
ここまで、譲歩すれば十分でしょう。
「では、私からですね」
「どうぞ、どうぞ」
「貴方は一体何者ですか?」
予定通りの質問ですね。
それにはこう答えておきましょう。
「ただの部隊長が知り合いの一般兵!「嘘です!」・・・という設定です」
表情を変えて疑わしそうにこちらを見てますね。
ちゃんと『設定』って言ったからいいじゃないですか。
「次はこちらの番ですね」
「まだ答えてもらってません!」
何が納得いかないんです?
何者の範囲が広かったから、こちらで解釈したんですよ?軽いものからって言いましたよね?
「答えたな。ただ、そちらが具体的に聞いて来なかったからだ」
周泰が悔しそうな顔をしています。
「では、今度はこちらの番だな・・・では、そちらの知る情報すべてを教えてもらおうか」
「なっ!?最初は軽めの質問と言ったはずです!」
もちろんだとも!
「最初に周泰が軽めの質問をしてくれたじゃないか」
不意打ちも得意ですが、騙し討ちも大好きです。
自分が騙されると凹みますが・・・。
「・・・」
黙ってしまいました・・・。
仕方ありません、第二の譲歩案を出しましょう。
「答えられないのであれば、譲歩案がある」
さらに、警戒心が高まっているようです。
「それはこれだ」
持っててよかった、作っててよかった。
やはり、常に携帯しなければならない必需品となりつつあります。
「これを着けることで、俺からの質問を、ひとつ無しにしてあげましょう」
周泰は、その物体を食い入るように見ています。
興味津々でしょう、そうでしょう。
「どうしますか?着けますか?質問を終わりますか?」
「着けます!」
即答でよろしい。
俺の心は広いです好きなものから選ばせてあげます。
手だけ解放してあげましょう。
「どうぞ。どの頭飾りでもいいですが、ひとつだけですよ」
「これもいいですし、かと言ってこちらも・・・」
悩んでますね・・・。
さらに選択肢を増やしてあげましょう。
「質問の代わりでもいいですよ、私の方もまだまだ他のがありますので」
「ほんとですか!ではこれにします!」
白猫耳ですね。黒と最終的に迷っていたようですが、黒髪なので白の方が引き立ちますね。
「次の品はこちらになります」
「これは!」
色は先ほどと一緒の三色しかありませんが、今度は迷わずに白を選びました。
「どうぞ。つけて構いませんよ」
周泰は腰に薄紐を巻きます。
「どうですか?」
手しか動かせないので見れないようですね。
仕方ないので上半身も解放してあげましょう。
「こんな感じですよ」
「お猫さまの尻尾です!」
段々と目標に近付いてきましたね。
「次は顔へのお髭です」
「顔ですか?」
「猫の顔には髭がついていませんでしたか?無かったら風情に欠けると思いませんか?」
「思います!」
「では、この墨でキレイに三本線を記入と・・・はい終わりです。そこの鏡で見てみるといいでしょう」
下半身の方も解放してあげましょう。
「どうですか?なかなかのものでしょう?」
「はい!ありがとうございます!」
なぜこの世界には、まだカメラが無いんだ!
・・・。
むっ!このこの気配は!
「まだまだ、あったのですがここまでのようです」
「えっ!?」
物凄く悲しそうな顔をしないでください・・・こっちだって今からが本番だったというのに!
「周泰のことを心配してる人がいるのではないですか?結構な時間が過ぎてますし」
「そうでした!報告しないといけないんでした!」
猫装備に夢中で忘れていたようですね。
「早く戻るのです」
「はい!私の真名は明命です!またお猫さまについてお願いします!」
周泰はそう言うと、かなりの早さで出ていきました。
気配が近付いてきたので、俺の方も近くの兵の方へと移動し、そこで気配を消します。
これであまり怪しまれないでしょう。
孫策が気配察知を使えるとは思えませんが、万が一のためです。
それにしても、明命は慌てて出ていったけど、キチンと装飾品は外したのだろうか・・・。
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本作品は華陀への転生ものです。
【注意事項】
素人の書きなぐりです。
はっきり言って自己満足なだけのものです。
一応昔に恋姫はしたことありますが、うろ覚えですので、改変が多々あると思います。
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