No.614845

ソードアート・オンライン アクチュアル・ファンタジー STORY3 ようこそ、【アウター・エデン】へ

やぎすけさん

ゲーム開始

2013-09-01 14:36:31 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1416   閲覧ユーザー数:1385

STORYⅢ ようこそ、【アウター・エデン】へ

 

 

 

 

 

キリト視点

 

デュエル大会から数週間後、俺たちの下にRDOとシンクロ・トランサーが届いたので、俺たちはそれぞれ連絡を取り合い、ログインした。

RVOのアカウント作成は、初期装備武器の種類と【バトルタイプ】を選ぶだけで、キャラの外見は自動製作されるらしい。

俺は初期装備武器のウインドウからロングソードを選択。

すると武器選択のウインドウが消え、入れ替わりにバトルタイプ選択のウインドウが出る。

バトルタイプは、【アタッカー】【ブラスター】【ディフェンダー】などがあり、俺はその中から近接を得意として一撃一撃の攻撃力が高い【アタッカー】を選んだ。

アカウント作成が終わると、メッセージが表示される。

 

≪ようこそ。アウター・エデンへ≫

 

周囲が暗くなると同時に、僅かな浮遊感が訪れる。

少しして、視界がはっきりしてくると、訳のわからない場所に出た。

一面真っ白な空間。地面のようなものはあるらしく動くことは出来る。

そこに、もう一人のプレイヤーが現れた。

短めの黒髪とエメラルドグリーンの瞳を持つ少女。

その姿を、俺はよく知っている。

 

キリト「スグ・・・!?」

 

リーファ「えっ・・・お兄ちゃん・・・!?」

 

そこにいたのは、リアルと全く同じ姿をした、従妹の直葉だった。

彼女の反応からして、おそらく俺も現実(あっち)と同じ姿なのだろう。

続いて、アスナやデュオ、シリカ、ガッシュ、リズ、シノン、エルフィー、そして、クラインとエギルも現れた。

やはり、全員が現実と同じ姿をしている。

 

シノン「どうなってるの?」

 

エギル「営業側でトラブルがあったんだろうよ」

 

戸惑うシノンにSAOで似たような状況を体験しているエギルが答える。

 

ガッシュ「まあ、その内運営側が何かしてくんだろ」

 

それ以外出来ることもないので、俺たちは運営側の対応を待つことにした。

ところが、いつになっても何も起こらない。

アナウンスすらないまま、どんどんプレイヤーが増えていく。

待ちきれなくなったのかシリカが呟いた。

 

シリカ「どうしたんでしょう?」

 

アスナ「ねえ、キリト君?」

 

キリト「あぁ、似てる。」

 

不安そうな顔をするアスナ。

おそらく考えは同じ。

今のこの状況が、3年前のあの時とよく似ている。

 

クライン「やってらんねぇ!!俺は落ちる!!」

 

痺れを切らしたクラインは、乱暴な動作でウィンドウ画面を開き、顔色を変えて固まった。

 

クライン「ロ、ログアウトボタンが・・・ねぇ・・・!」

 

キリト〈まさか・・・!?〉

 

俺たちは一斉にウィンドウ画面を開き、本来ログアウトボタンが存在するはずの場所を確認する。

そこには、無くてならないはずのログアウトボタンが存在しなかった。

 

リズベット「嘘でしょ・・・!?」

 

エルフィー「これって・・・」

 

リズたちを含め、SAO生存者である俺たちに悪寒が走る。

正式サービス初日にゲームからログアウト不可能。

ここから連想するのは、あの事件の始まりの場面。

俺たちを含め1万人の人間をゲームに幽閉し、うち3千人以上が死亡するという恐るべき事態招いたあの事件。

その時、どこからともなく声が聞こえてきた。

 

?「ご機嫌よう諸君。私は【エリュシオン】。この世界の支配者、いや創造者というべきかな?」

 

エリュシオンと名乗る姿も見えない創造者は、穏やかな、それでいて俺たちを見下すような口調で続ける。

 

エリュシオン「諸君らは気付いていると思う。この状況がSAO事件と酷似していることを。そして、理解しているはずだ。これから何が起きるかも、何をすべきかも」

 

キリト「・・・っ!!」

 

その言葉は、この状況を理解するには十分だった。

つまりこのゲームはSAO事件を再現するつもりらしい。

その後の長い説明も、ほとんどがSAOと同じで、プレイヤーの反応までそっくりだった。

 

エリュシオン「では諸君、ようこそ。アウター・エデン(地獄)へ」

 

その言葉の後、俺たちの立っている空間の中央が、まるで水が流れるかのごとく崩れ落ちた。

 

キリト「うわぁぁぁ・・・!!」

 

逃げるすべもなく、その場にいたプレイヤー全員が白い空間の下、何もない暗闇に放り込まれた。

 


 
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