【ダンガンロンパIfストーリー・ダンガンスクール】
【希望ヶ峰学園デノ生活】
【第11話・大神さくら】
【超高校級の格闘家】
【ハチガツ・ジュウゴニチ】
「こっちだよ、さくらちゃん」
「むっ……。だから、朝日奈よ。我はそのような物には向いていないと……」
ある夏休みの半ば、8月15日。勉強終わりの気分転換にと苗木誠はゲームセンターに来てみると、同じ希望ヶ峰高校のクラスメイトである【超高校級のスイマー】、朝日奈葵と【超高校級の格闘家】、大神さくらの仲良し2人組がプリクラ機の前で言い争っている光景を見つけた。言い争っていると言ってもあくまでも大神さくらが少し戸惑っているだけと言う感じである。大神の方が気にしすぎと言う感じである。
「どうしたんだい、朝日奈さんに大神さん。なんだか2人揃って揉めているようだけど?」
「むっ……苗木か。実は朝日奈が我と一緒にプリクラを取ろうと言いだしてな」
大神は良い所に来たと言う顔で、苗木を見てそう言う。どうも大神の顔と様子から察するに
「えっと……朝日奈さんが大神さんと一緒にプリクラをやろうと言っていたんだけれども、大神さんが拒否していると言う事かな?」
「そうなんだよ、苗木。さくらちゃんが一緒にプリクラを取ってくれなくて……」
「しかしな、朝日奈よ。我と共にプリクラを取ると朝比奈とのバランスが取れないと言うか……」
大神の言葉に苗木は考える。朝日奈の横で笑う大神の姿……それを客観的に見た場合はどうなるんだろうか?
「どうかな……」
「な、苗木も何言ってるの!? 私はさくらちゃんと一緒にプリクラを取りたいだけだよー。友達と一緒にプリクラを撮りたいだけだよー」
「朝日奈……」
「さくらちゃん……」
見つめあう2人を見て何だか自分が居なくても良いかなと思う苗木だったが、どうしても大神は2人でプリクラを撮る事を拒否しているようだ。
「もうどうすれば一緒に撮ってくれないのかな、さくらちゃん?」
「むぅ……。すまん、朝日奈よ。しかし我はやはりこう言うのは似合わないのだ」
それでもなお、渋っている大神を見て、苗木は1人、この件に対して至極有力な人物の存在を思い出し、電話をかける。
「で、私が呼ばれたのね」
そう言いながら、大神をメイクする苗木が呼んだ【超高校級のギャル】、江ノ島盾子は納得したように言う。
「いきなりゲームセンターなんて言うから、私はてっきり苗木が不良に絡まれて、お金を奪われそうになっているのかなーなんて勘違いしちゃったじゃないの」
「そ、そんな事はないよ、江ノ島さん。僕は【超高校級の幸運】だから、そんな事は最近はほとんどないよ」
「襲われている事に関しては否定しない……っと、出来たよ」
そう言って、大神のメイク姿を朝日奈に見せる江ノ島。
「うわー、さくらちゃんが凄く、いつも以上に輝いてるよー! さぁ、そんなさくらちゃんをすぐさまプリクラで撮ろーう!」
「あ、朝日奈よ。まだ我は心の準備が……」
そう言いながら、大神さんは朝日奈さんに連れて行かれていった。
「ありがとう、江ノ島さん。おかげで2人がプリクラを撮る事が出来たよ」
「苗木が感謝する事は無いけれども……まぁ、感謝するって言うならば私達も一緒にプリクラを撮りましょうか?」
「えっ、ちょっと江ノ島さん?」
「フフフ……断らせないわよ、苗木?」
そう言いながら、江ノ島は苗木を連れて別のプリクラ台に入った。苗木はその後、江ノ島とプリクラを撮りまくり、さらに女装されたりと言う事を受けるのだが、それはまた別の話である。
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ダンガンロンパIfストーリー。
もしも、彼ら彼女らが普通に学園生活を送っていたらどう言う生活を送っていたのか?
第11話、【超高校級の格闘家】大神さくらの話。