本家の司馬日記はまっこと萌えとネタの宝庫じゃき。
読み直していて良いキャラ見つけました。今回は王双ちゃんの出番でひぁうぃーごー!!
私の脳内設定では東○の○香様。ちなみに私は東○全く知りません。容姿ぐらいです。ゆっくり実況は好きですけどね。
警護の人員として部屋に居るのに、主に手招かれるとつい一緒に寝台に入り、もしかしたらそういう事もあるかも。とか思って華美な下着を部屋に来る前に身に付けるのは、まぁいいとして。
「似合ってるよ」だなんて甘く囁かれるとふにゃふにゃになってしまうのもまぁ惚れた弱みがあるから仕方ないとして。
(深夜の警護を任された人間が主の腕枕でぐっすり眠って、次の日頬を突かれて起こされるのは流石にどうかと思うんだが……)
「あれ、起こしちゃった?ごめんね華雄」
「いや、構わん……というか、お前は怒っていいぞ流石に」
「なんで?」
「いや警備の人間がだな……こんな事お前に言っても仕方ないか」
未だに腕枕をされている状況なので、一刀の顔が眼前にある状況。以前であれば慌てて突き飛ばすぐらいの事はしていただろうが、色々吹っ切れた華雄さんは何時までも足踏みしてないのだ。
んっ!と声を出してお腹に力を入れて起き上がると、少々残念そうな一刀が左腕を擦っている。
その姿を華雄に見られている事に一刀は気付いたのか、擦るのもそこそこにすると自分も上半身を起こした。
「あー、その、すまない、な。 悪いと分かってはいるんだが……」
「ん、何が?」
「どうも私は、お前に腕枕をされるのが好きで堪らないらしい」
「光栄だね、どうも」
「……喜んでいるのなら、良しとしようか。私は頭は悪いからな、額面道理にしか受け取れん」
「いーよそれで。 俺だって華雄に腕枕するの好きだもん。すんごい安心した顔で寝てくれるし」
「そりゃあそうだろう、惚れた男の胸だ」
がふっ!と咳き込んで肩を揺らす一刀を尻目に、華雄は身体を軽く拭いて脱がされた下着に手を付ける。
パンツとブラを身に付けて振り返るとまだ一刀は息を整える事に必死で、変な所に入ったのかまだゴホゴホと咽ていた。
昔であれば眉を潜めて不快感の一つでも示したのだろうが、今は口元を軽く緩ませると背中を擦る程度の気遣いは見せる様になっていた。
「そんなに照れずとも、この程度の閨言葉など飽きるぐらい聞いているだろう?」
「げほっ……華雄に言われると破壊力が違うんだって……ごほっ!」
「そんなものか? まぁ不愉快でないのならばそれで良いが」
一刀的には凛々しいお姉さんがブラとパンツの艶姿(しかも色は黒ですっけすけでなんか花の刺繍とか施されてるヤツ)で自分に跨ってくるとか今から寝台に押し倒したい気持ちで一杯になる。
しかし、今から華雄は仕事に行かなければならないし、自分も今日は休みではない。
無理強いすれば月は苦笑で、詠は暴言を色々吐いてプンスカ怒りながらも一刀の希望を優先してくれるだろうが、それでやる事が華雄さんを愛でるなので後で猛烈な皺寄せが来る事は確定的に明らか。
そうなってしまうと華雄さんも槍玉に挙げられてしまうので、一刀は涙を飲んで伸ばしかけた腕を堪えるのだ。一刀△です。
「……ところでご主君。一つお願いがあるんだが」
「何? 『メイド服から制服変えて欲しい』以外のお願いなら大体聞くよ」
「…………どうしても、だめか?」
「戦うメイドさんは正義。綺麗なお姉様なら大正義」
「いや、あのな、ご主君。このメイド服はそもそも侍女用の衣装であって、戦闘に適した形ではないんだ。それは今まで着ていた私が自信を持って断言出来る事だ」
「戦うメイドさんは正義。華雄みたいにデッカくてゴツい武器持ってる美人さんなら言う事は無い」
「私が綺麗かという話は置いておくとして、だ。 そもそも私はご主君の警護役としてお仕えしている訳であって、眼の保養をしたいのであれば月様や詠が」
「戦うメイドさんは正義!」
「……分かった。まぁ、ご主君が喜んでくれる限りは良しとする」
はぁ。と溜息を一つ零して、皺が付いているメイド服に袖を通す。
何度着ても一向に羞恥心が消えない原因は、華雄仕様と謡われる一刀渾身のデザインにある。
仲達さんが着ているデザインとも違う、パッツパツの超ミニなタイトスカート。太股の外側はハート型の小さな穴が等間隔に空いたりしてる所に種馬の本気が伺える一品です。
華雄さんはちっぱいなので『寄せて上げる』を合言葉にぎゅうぎゅうになるぐらいキッチキチに締め付けられていて、見ようによってはもうボンテージかバトルスーツ(スカート仕様)である。
それでも一刀がメイド服と言い張っているのは、偏に配色が黒と白だからである。あと白いフリルみたいなのも胸元とか袖口に付いてるし、お腹ぐらいしか隠れない白いエプロンもあるでよ。
「ご主君、せめてこの裾の短さはどうにかならんか? 太股どころか、ちょっとでも屈むと、ぱ、ぱんつ見えるんだぞ?」
ほら!と態々実践して下さる華雄さんマジ天然天使!
「我々の業界ではご褒美です本当にありがとうございます!」
「と、飛び掛るな!や、ちょっと!きょ、今日は朝風呂使えないんだ!!」
結局いたしている所を朝の身支度の手伝いに来た月にばっちり目撃されてしまい、真っ赤な顔で一刀が使う筈だった湯と手拭いで身を清めて、月の朗らかな、朗らかな笑顔に見送られながら華雄は自室で代えのメイド服に着替えていた。
大きな戦など無くなったのだが、それでも脅威が消え去った訳でもない。
特に前の大戦を戦い抜いた武官達は腕を錆付かせて問題に対処仕切れませんでした。だなんて笑い話にもならないので、日々切磋琢磨しているのだが、当然その中には華雄も含まれる。
(ええぃ、どいつもこいつもジロジロと見てきよってからに……)
しかし当然先程と同じ意匠のメイド服を着て訓練しているのは華雄だけである。
華雄は周囲の視線を好奇だとか、嘲りの眼差しだと思い込んでいるのだが、現実は羨望の視線だった。
メイド服を着る事が出来るのは北郷一刀直属の者のみ。というとても強い不文律があり、他の者ならば例え三国の王と云えども普段袖を通す事は出来ない衣装なのだ。
偶に夜のプレイで一刀が希望した時(例:祭に着せて甘やかしてもらうプレイとか)など一部例外はあるものの、それでも日中の勤務時間に関係無い者がメイド服を着よう者なら裏番長の世界が時を止めて襲い掛かる。
武官でたった一人だけメイド服を着る事が出来る華雄はそれこそ憧れの的であると同時に大きな目標であり、手合わせは無理でもせめて見て学ぼう。という熱い眼差しなのだ。
「華雄様。 ご教授願えますか」
「うん? 私か?」
身辺警護。といってもただ一刀の安全を守るだけが仕事ではなく、下の人員の訓練等も含まれている。
しかし華雄にその役目が回ってくる事は無く、文字通り彼女は『一刀の身辺警護』を受け持っている唯一の人なのだが、時折こうして試合を挑まれる。
今日声を掛けて来た女に華雄は見覚えは無かったが、面構えと気迫を見るに、結構な才能を持っている様に見受けられた。
「名は」
「王双と申します」
「上官は」
「夏侯元譲様です」
「……まぁ、よかろう」
軽く、華雄が気持ちを切り替える為に振っただけの一閃で、周囲の空気が凍りついたのが分かる。
改めて華雄は王双の顔を見る。見覚えは無かったが、そういえば以前の武芸大会で蜀の麒麟児に負けた者がそんな名前だったなと思い出した。
(ずいぶんと生意気な目付きだ。まぁ人の事は言えんか)「甘寧」
「なんだ」
「危なくなったら止めろよ―――加減は出来ん性分だ」
左足を一歩踏み出し、王双が固く身構える。
若草色の髪を揺らし、真っ赤に燃える瞳で鋭く自分を睨みつける。
「王双、悪く思うなよ」
「は?」
「どうにも、生来の猪気質でな!!」
結局王双は一太刀も攻める事無く、華雄のガン攻めに屈した。
王双が屈したというよりは彼女の剣が耐え切れず破壊されたのだが、それでも華雄が化物な事に変わりはない。
「結局止める暇が無かったな」
「うーむ……やはり私は育成には向かん性分らしい」
「ありがとう……ございました……」
悔しそうに俯いてそれだけを搾り出した王双の顔つきに華雄は何か感じる物があったのか、彼女にしては珍しく声を掛けて呼び止めた。
「甘寧、少しコイツを借りるぞ」
「まぁ構わんが」
「あ、あの……?」
「少しツラを貸せ」
華雄は甘寧に鍛錬用の刀を投げ渡すと、王双の返事を聞かずに先陣を切って歩く。
王双はどうしたものか。と思案して指導官である思春を伺って、顎で示されたのを切欠に慌てて華雄の背中を追った。
華雄の歩みは軽やかで、半ば駆ける様にしてその背中を追っていた王双だったが、華雄の足取りの先を思い出すと赤かった顔を真っ青に染めて華雄の前に駆けた。
「あ、あの華雄様!! この先は立ち入り禁止の筈では?!」
「ん? そんな事になっているのか?」
「あ、いえ、令が出た訳ではありませんが、暗黙の了解というヤツで…」
「大丈夫だろ。 何がある訳でもないぞ」
来い。と雲上人に言われては従わざるを得ない。と王双は諦めた心持で歩くと、大樹の生えている一角に辿りついたのだが、其処には先客がいた。
「おや、先客が居たか」
「そ、孫権様?! 失礼しました!」
「ええっと……どういう状況かしら……?」
どうするかな。と顎に手を当てている華雄と慌てふためく見覚えの無い顔を見て、蓮華は困った様に首を傾けた。
「お邪魔ならどくけど」
「邪魔などとんでもありません!」
「別段邪魔という事も無いが。そうだ、ついでにお前も聞いていけ、王の務めというやつだ」
ほれ、王双も座れ。と言われ、王双は恐々とその場に正座する。
「ええっと……そこだと日差しが厳しいから、もっとこっちにきたらどうかしら?」
「は、はい」
「此処は禁足地になっているのか? そんな話は聞いた事がないんだが」
「そういう訳じゃないけれど……どこかの誰かさんがよく此処で寝転んでサボってるの。
知らない事にしてあまり踏み込まないようにしておかないと、皆押しかけちゃって大変な事になるって七乃が言ってね」
何か今とんでもない話を聞いた気がする。と王双は驚愕しながら、まさか此処に一刀様が寝転んで空なんて眺めながら大陸の行く末を思案なさっているのか。と有り得ない妄想に突入しかけた所で蓮華が王双に話しかける。
「それで……失礼だけど、名前伺えるかしら? ごめんなさいね、ちょっと思い出せなくて」
「はい、私は「王双と言う名だ。 ほれ、今年の新人戦で朱里の秘蔵っ子にやられた」……はい」
「あぁ! あの試合は覚えているわ!貴女も見事だったわね、一刀が褒めていたわよ」
一刀の名に王双は一瞬顔を上げて歓喜を見せたのだが、直ぐに恥じ入る様に俯いてしまう。
何か悪い事言ったかしら。と気に病んでしまった蓮華は華雄に助け舟を要請すると、華雄は肩を竦ませる。
「まぁその事だろうと思ってはいたが、やはりか」
「どういう事?」
「ん、いや先程コイツに試合を挑まれてな。 どうにも見覚えのある面構えだったので、少し気になったのさ」
「王双だったわね。 良ければ話を聞くけど、言い辛くなければ話してくれないかしら?」
「は、はい……お耳汚しですが……
楓様と葵様に眼をかけて戴き、熱心にご指導を賜ったのですが、結局新人戦で姜維に破れてしまい、私なりに努力は重ねて参ったのですが、姜維との差は開く一方で……」
わーなんか気持ちすっごいわかるーと蓮華は内心で同意していたのだが、こういうのは幾ら慰められても本人的には納得し辛い事柄なのも分かっている。
どう声を掛けたものか。迂闊に慰められると逆に傷つくのよね、コレ。と蓮華が悩んでいると、華雄が首を傾げているのが眼に入った。
(ちょっと華雄!下手な事言っちゃだめよ!?)
(下手な事の内容が分からんが……姜維に勝てば良いだけの話ではないのか?)
(そう簡単な問題じゃないの!)
「すいません、お耳汚しでした」
「ううんちっともそんな事思わないわ!私だって王双みたいに凹む事沢山あるもの!」
「孫権様が、ですか?」
「そうよ?私だってたーくさん凹んでるのよ? 王双は姜維の事で参ってるみたいだけど、私なんて桃香に華琳が相手なのよ?
雪蓮姉様には何をやっても敵わないし、シャオと自分を比べて落ち込む事だって多いし、祭や冥琳みたいに一刀に上手に尽くしても上げられないし、最近は明命にだって……」
「お前は相変わらずだな」
「華雄は良いわよ……一刀から直々に特注のメイド服なんて貰ってるし、身辺警護なら一刀の傍に居る事が殆どでしょう?」
「おいおい、私だって悩みはあるんだぞ。 恋との差を感じて焦る事はしょっちゅうだし、直属とお前達は言うが、私の場合はそもそも受け入れられる国がもう無かっただけの話だ」
「それでも、一刀に気に入られてる事に代わりはないじゃない。私なんて……」
いじいじ。といじけ出した蓮華に何と声を掛けていいか分からない王双だったが、おい。と華雄に声を掛けられてはい!と思わず返事を返す。
「まぁ私に難しい事は考えられんが、今日の様な目付きはやめておけ」
「目付きが悪いのは生まれ付きです……」
「そうか? 先程挑んできた時よりは、幾分かマシになっていると思うが」
「そんなに、ですか」
「あぁ。 眼に映る物全てを薙ぎ倒したいという人間がする目付きだったな。
一応は先達として忠告しておくが、姜維程度を目標に据え置くのはやめておけ。あの程度ならば直ぐに超えられる」
「それは、華雄様程の実力と才能があればそうでしょうけれど……」
「姜維は紛れも無く天才だ、麒麟児の名に恥じる事は無い程度のな。しかし私の見立てでは、お前も捨てたモンじゃないぞ。姜維に勝てる程度の武の才はある」
「それは、本当ですか」
「私などに稽古を頼む暇があるのなら、一度張飛にぶちのめしてもらえ。 あれこそ武の頂だ。恋に肉薄し、周囲が霞む程のな」
「そんな、私などが張飛様に稽古を頼むなど恐れ多い事です」
「鈴々なら二つ返事で受けてくれるわよ、大丈夫」
放っておかれて寂しかったのか立ち直ったのか、蓮華が華雄の発言を後押しする。
華雄に蓮華。この二人が言うのであればそうなのだろう。と王双は何とか納得すると、首を縦に振る。
「私の場合は張飛ではなかったが、圧倒的な才能にぶつかると、そこらにいる天才程度に負けてもそこまで落ち込まなくても良くなるぞ」
「あの、華雄様の言を疑う訳ではないのですが……それほどまでに、張飛様はお強いのですか?」
「鈴々はもう別格よね。学ぶ速度が反則じみてるもの」
「私が言えた義理ではないが、もう少し、いやかなり冷静に立ち回る事が出来さえすれば恋でも勝つのは難しいだろうな」
「愛紗が以前言ってたわ。自分が鈴々に勝ってるのは才能じゃなくて経験。あと長年付き合ってるから癖を見抜ける事だって」
「……華雄様は、悔しくはないのですか?」
ふと湧いた純粋な疑問に、華雄はからからと笑った。
「残念ながら、今の私は誰某に勝っただの負けただので悩む余裕が無くてな。
敵対しているのであれば話は別だが、今はご主君の為に共に戦う同士だ。仲間と言い換えても良い」
「結局其処に行き着いちゃうのよね。 どれだけ羨ましいって思っても、彼女達は彼女達で一刀の為に頑張ってるんだって思うと、ね」
華雄と蓮華の言葉は王双の感情の中にすとん。と落ちて。
言葉を噛み締めて、王双は心から頭を下げて礼を言った。
「所で華雄」
「なんだ。言葉遣いの説教なら聞かんぞ」
「それは良いけれど。 華雄の場合は誰だったの?」
「なんの話だ?」
「ほら、さっき言ってたじゃない。圧倒的な才能に~って。やっぱり恋?それとも姉様?」
「……本人には絶対言うなよ。あと月様にもだ。何故か怒らせてしまった」
「言わないわよ、これでも結構口は堅いんだから!」
「…………本当に、言わぬと約束するな?」
「蓮華ちゃん嘘吐かない」
「一刀」
「え?」
「だからご主君だ。あれだけ可愛い綺麗だって褒めてくれて、私なんかの為に方々に頭を下げて回って取り立ててくれて。
『すまなかった』と謝罪して感謝の言葉を述べたら本気で不思議そうな顔して『何の事?』ときたもんだ。そりゃ惚れるだろ」
「あー、うん。そう、よね」
「私の下手糞な奉仕でも心底嬉しそうにしてくれるし、胸だって全然無いし尻だってお前みたいに美しく無いのに、いっぱい褒めてくれて可愛がってくれるしな」
「そうね。所で聞きたいんだけど、やっぱり私の価値ってお尻だけなの?蓮華=尻ってもう変えようがないの?」
「今朝も凄かったしな……あれだけ真剣に愛してくれたら、武人だの何だの言う前に自分は女なんだって観念するしかないだろう?」
「ねぇ聞いてよ!惚気てないで答えてよ!私は一体どうやったらお尻以外の魅力が身につくのよ?!」
一刀さんマジカッケーです。マジ尊敬してますんで、爆発して下さい。
おまけ。明命のぱーふぇくとマットプレイ教室in呉
「……あの、蓮華様」
「なに?」
「本当に、その……やられるおつもりでしょうか……?」
「勿論よ。私だって一刀の為に何かしてあげたいもの」
「いえその……“まっとぷれい”は非常に特殊なご奉仕でして、あの……蓮華様の様なお方がされていい物ではないと言いますか…あと何で太史慈さんもいらっしゃるんでしょうか」
「最近明命は冷たくなった気がします……」
何時も受身で一刀にされる事ばかりな状況から脱却しよう!と蓮華が鼻息荒く決意を固め、しかし何をどうすればいいものやら。と頭を悩ませていると姉の親友である太史慈が部屋にやってきたのがそもそもの始まりだった。
聞けば彼女も敬愛する一刀を喜ばせる術を身に付けよう。とこの件に関しては大先輩である思春と明命に頭を下げたらしいのだが、簡単にあしらわれてしまったのだと言うではないか。
一先ず謝罪して直ぐに思春と明命を呼びつけると事の次第を確認し、思春が注文した七本のローションの使い道を喋らせるという鬼畜プレイを行った後、蓮華がとある事実を思い出した。
「そういえば明命。貴女確か、“まっとぷれい”検定一級持ってるのよね?」
「え……いやその、一応、持ってはいますけど、でもそれは一刀様がご冗談で言われただけで」
「素晴らしいじゃないですか明命!一刀様にお喜び戴いているんでしょう?是非ご教授願えますか?」
「いやですから……思春さん、助けて下さい!」
「いやー残念だなー私は認定されてないから蓮華様のお役に立てないなー(棒」
「何時もの思春さんなら『蓮華様があの男の為にその様な事をされる必要などありません!』とか言うじゃないですか!!」
「辛いわー、蓮華様のお役に立てないのマジ辛いわー(棒」
「思春……いいのよ、そんなに気にしなくても」
すげぇ、蓮華様本気で騙されてる。と明命は可哀想な子を見る目つきで蓮華と思春を見ていたが、視線を太史慈に移すと彼女はニコニコと二人を眺めている。
「あの、太史慈さん。 一応確認したいのですが、思春さんの態度の真意って分かってますよね?」
「明命――――オレの事馬鹿にしてんのか?」
「あ、いえ、その……すいません」
予想外に鋭い目付きで睨まれて、そう言えばこの人雪蓮様とガチンコ出来る腕っ節あったんだった。と思い出した明命は身震いする。
昔はヤンチャで鳴らしたらしいが、中央に来て、というか一刀にお会いしてから少々ぽややんになってたので忘れていた。
「ごめんなさい明命。直ぐにでも講義を始めましょうか」
「あの……蓮華様や太史慈さんが思われている以上に、卑猥ですよ?多分裸エプロンの方がまだマシってぐらいですよ?」
「そ、そうなのっ?!」
「裸エプロン……? 裸なのにわざわざエプロン付けるのですか?なんでです?」
太史慈さんの疑問はある意味もっともなのだが、それを口にする勇気は明命には無かった。
この件は一刀様にお任せしよう!と決意すると、明命は首を縦に振る。
しかしそれがいけなかった。蓮華はその首の動きを講義への意欲と捕らえたようで、じゃあ行きましょうか。と明命の腕を掴んでマットの置いてあるお風呂まで向かう。
脱衣所まで引き摺られながら、何とか断らないと。と明命は必死に考えた。
マットの置いてあるお風呂は基本的に一刀しか入っちゃダメな事になっているし、そもそも対象がいないと説明するのは非常に難しい。と明命は説明したのだ。
かといって別の男になんて死んでもやりたくありません!と明命がそれだけは譲らず、蓮華も太史慈もそこまで無理強いする気はなかったので、じゃあ今日は別の事を。と決まりかけたその時、脱衣所に一刀が入ってきたのが運のつき。
「……なんで?」
「一刀様、これは良い所でお会いしました」
「えっと、なんで?」
「一刀、今からお風呂に入るの?」
「そのつもりだったんだけど、だからなんで? 此処って男風呂だよね?」
「あの、一刀様……」
ごにょごにょ。と明命に耳打ちされた一刀はポカーンとしたものの、やる気満々といった面持ちの蓮華と太史慈の顔を見ると、額に手を当てる。
「あのさ、蓮華。それに太史慈も。二人の気持ちは物凄く嬉しいしありがたいんだけど、やっぱりこういう事を他人に頼むっていうのはどうかと思うんだ。
ほら、前にハラスメント研修したよね? 蓮華はお願いしてるつもりでも、明命からするとやっぱりさ……」
「そんな、酷いわ一刀! 私が明命に無理強いしているっていうの!?」
「あの蓮華様、何度か遠回しにお断りしているんですけど……」
「一刀様。蓮華様は勿論私も、一刀様に喜び、満足して頂きたい一心なのです」
「いやだからその気持ちは有り難いんだけどね……仕方ない、ちょっと明命、耳貸して。二人ともちょっと待っててくれる?悪い様にはしないからさ」
蓮華と太史慈が頷いたのを見て、一刀は明命と悪巧み(という名のイタズラ)を始める。
「明命さ、蓮華と太史慈の二人がマットプレイできると思う?」
「正直な所を申し上げれば、絶対無理だと思うのです……」
「うん、俺もそう思う。でも今のままだと二人は意固地になっちゃって、口で言っても聞き入れてくれないと思うんだ」
「はい……」
「というわけでさ、条件つけよっか?」
「条件、ですか?」
「二人には最初に『コレは無理だ』って思ったら素直に諦めるって約束しておいて、明命はとにかくえっちに振舞って貰って諦めさせたらいいんじゃない?」
「あ、あの、そんなにえっちなのは無理です……」
「大丈夫。前の感じでやってくれれば十分だから」
「あ、あああんなの人前でなんて無理です!!」
明命は真っ赤になって一刀に反論を重ねたのだが、そこは種馬の一刀さんである。
ものの見事に言いくるめると、明命は渋々ながら頷いた。決め手は埋め合わせを日時指定まで設けて約束したからだが、決して明命が仲達な訳ではない、念のため。
準備してきます。と明命が少しだけ席を外して、いよいよ講義開始(れっつぱーりぃ)。
「それでは始めますが、お二人共約束は覚えておいでですね?」
「勿論よ」「はい!」
「それでは―――また指名して下さったんですねっ!嬉しいです!!」
明命は子猫の様な身軽さで一刀の懐に飛び込むと、コケティッシュに微笑みながら一刀の上着の裾に手を入れると軽くタッチする。
寂しかったんですよー?と少し拗ねて頬を膨らませながらも腕は腰と背中に回し、身体を密着させて腰をクネクネと揺らす。
もうこの時点で蓮華は顔を真っ赤にしており、太史慈は糸目を見開いているのだが、今そこを付いても二人は白旗を振らないだろう事は一刀も明命も分かっていた。
「“まっとぷれい”において大事なのは最初の掴みです。 いいですか、羞恥心だの誇りだのといった物は終わった後で拾って下さい」
「え、えぇ」「はい……」
「では続けます―――今日はゆっくり出来るんですかー? お風呂だけでお別れは嫌ですぅ……」
「そ、そんな事言うの?」「無理です!そんな恥ずかしいの無理ですっ!」
「当たり前ですよ何寝言ほざいてるんですかこの巨乳共が。 いいですか、押して押して押し捲るんです、一刀様の迷惑とか予定とか考えなくていいんです。言葉で只管に甘えまくるんです。
言葉で甘えながら自然に服を脱がせて下さい。モタついて初々しさを出していいのは最初だけです。こっちは一刀様を喜ばせるお仕事をしているんです、お待たせするなど論外です。
その間もお胸とお尻を押し付けて、一刀様が触ろうとなさったら華麗にかわして下さい」
え?え?とテンパる蓮華と顔を両手で塞ぎながらも、視界は指の隙間からばっちり確保している太史慈を尻目に明命の講義は続く。
「一刀様、お手本を見せたいのでお願い出来ますか?」
「うん……自分で言っておいてアレだけど、加減はしてね、明命?」
「お任せください一刀様!―――あんもう、まだダメですよぉ♪ お風呂でたーくさん触っていいですから、少しだけ我慢してくださいね?」
「み、明命、何故、その、お断りするのです? 折角一刀様が―――」
「巨乳はこれだから……煽って煽って煽って煽って、我慢出来なくなるギリギリの所でお迎えするんです。それが貧乳の生き残る道なんです!巨乳にはそれが分からんのです!希少価値を前面に押し出さないと負けるんですよ!!」
「明命、趣旨変わってるから」
「で、でもね、明命……私、一刀に触りたいってお願いされたら……自信ないわ……」
「だから蓮華様には無理だって言ったじゃないですか……もう止めにします?」
「そ、それはダメよ!!まだ一刀は服も脱いでないじゃない!」
意外に頑張る蓮華と太史慈に少々面食らいながらも、明命はこうなったら短期決戦を目指そう。と一刀とアイコンタクトで会話をして一刀の服を手際良く脱がせていく。
一刀は蓮華と太史慈を促して先に風呂場に足を踏み入れると、服を脱いだ明命も入ってきたのだが、そこで蓮華がとうとう堪えきれなくなった。
「み、明命!!あ、貴女なんて格好してるの!?」
「これが“まっとぷれい”の正装ですから」
「だっ!そっ!な、な!!」
「では、始めますねー? らくーになさっててくださーい」
今更だけど俺なんでこんな事してるんだろう。と悩んでいる一刀をマットの上で仰向けに寝かせると、ローションを垂らして、自分の身体の色んな箇所で伸ばしていく明命。
「一応言っておきますけど、普段はいきなりこんな風にご奉仕しませんからね?もっと段階を踏みますから」
「ど、どう、するの?」
「先ずはお背中ににお湯をかけた後、こうして―――」
「……きゅう」
「ちょ、太史慈?!」
あられもない格好になった明命を見ていよいよ限界になった太史慈があまりの恥ずかしさに気絶して、それを一刀が助けようとしたのだがローション塗れだったために蓮華が脱衣所まで運び出した。
お湯で流した後直ぐに一刀も飛び出してきて、とりあえず下だけ服を着た後太史慈を抱えて安静に出来る場所まで運んで、何とか今回は有耶無耶で終わった。
ちなみにこの後、途中で終わったフラストレーションを発散させるべく、明命が蓮華達に見せたのよりもっとあざとい誘い方で一刀と泡塗れで楽しんだのだが、それはまた別の話ってか一刀爆発しろ。
あとがき。
陳琳さん贔屓しますって言った結果がコレだよ!!
王双さんは上記の通り幽○様な印象。
視力が悪い訳でもないのに目付きが生まれ付き悪くて色々誤解もされて、それでも優しくいてこます一刀さんにいてこまされて一刀教信者になってると萌える。
太史慈さんはコードギ○スのヴィ○ッタさん。司馬家のおっぱい姉様みたいなニコニコ糸目のお姉様だと非常に萌える。
昔やんちゃで「あれ待って、オレこのままだと一刀様に召し上がってもらえないんじゃね?」とか思って必死に性格矯正とかしていたらもう俺の嫁レベル。
自分の黒歴史を知っている人間全員に握り拳で黙っていて下さいと平和的にお願いをしていたらもう(脳内)ヒロイン昇格レベル。
そのくせ晩生で脳内は昔から変わらずお子様仕様が続いているとかだったらhujisaiさんに嫁認定頂けるまで書き続けるレベル。
9/2陳琳さんの名前修正。見比べてもしばらく気付かないとかなまら恥ずかしい。
お礼返信
ちゃあ様 七乃さん腹黒かわいい!
よしお。様 お気に召していただけて満足でっす。
月光鳥~ティマイ~様 そうそう、仕方ないよ(*´・ω・)(・ω・`*)ネー
HIRO様 本家様のお陰で帰ってきたよ!
七夜様 また一人逝ってしまった……
ミドリガメ様 勿論でございます。一発目が桐花ちゃんだったのはまさか……とか邪推して喜んでましたよw
平野水様 やだ、一刀さん種馬かっこいい……
朱月 ケイワ様 そぉーい仲達とか語呂良くていいですねw
ヴィヴィオ様 コメント感謝です(>Д<)ゞ 報告マジ感謝です!!(>Д<)ゞ
牛乳魔人様 ざっつらいと!
前原 悠様 危なかった……ポテチが無ければ即死だった(うす塩
hujisai御大 また今回調子に乗りましたが、お気に障ったらいつでも仰って下さいね。
悠なるかな様 悠なるかなさんいえーい!変態がなんぼのもんじゃーい!!
帽子屋様 私も走り抜けたいのだが、昔膝に矢を受けてしまってな……
MiTi様 おめでとう!愛紗は形容しがたいなにかを手に入れた!
zero様 こっちの仲達さんもお気に召していただけて嬉しいです!
happy envrem様 ごめんねてへぺろ(・ω<)
R田中一郎様 追放されてしまいます、やめてくだしあ
naku様 華琳逃げて!!いやむしろ立ち向かって!!
アルヤ様 『懐刀』は詠ちゃん、『左剣』は華雄さんになります、無論捏造です。すいません。
D8様 hujisai御大が調教しなおしてくださいましたw
いじり様 あかん、朱里はん逝きはる!
kaz様 ごめんね霞さん、素で忘れてた……音々音は思い出しもしなかった……いや、ちゃうねん。
shirou様 朱里「なんでも私のせいにしてんじゃねーよはわわ」
Alice.Magic様 月×ヤキモチ×寵姫の数=破 壊 力!!!
呂兵衛様 脳ある鷹は爪隠すらしいです。
naku様 桃香の復権を目指そうと思います。面白い事思いつけばそっち優先しますけど!
ちきゅさん様 (・ω<)
メガネオオカミ様 愛紗「真に遺憾である」思春「いや全く」
飛鷲様 失礼しました。
SRX-001様 それなんてデスゲーム。
叡渡様 続きは本家で!
相駿様 エラい事になりましたw
観珪様 (合言葉を見直して)何かおかしかったでしょうか?w
Tweet |
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司馬日記を読むたびに、hujisaiさんは凄いなぁと感心します。