黄巾党討伐から半年、その間に北郷軍はかなりの勢力拡大があった。と言っても軍事侵略ではなく、その統治の安定感、太守の人徳は涼州と益州北部に浸透していた。
黄巾党討伐から一カ月
明命「一刀様、先の五胡襲撃において益州の厳顔さんが援軍を出してきた理由が判りました。そもそも益州北部では領主の横暴が目に余り、ついに成都の張任さんが彼らを引きずり降ろし、厳顔さん達に任せたようなのです。」
一刀「そして五胡襲撃を聞き援軍を出した・・・・か」
明命「はい」
桂花「それにしたって突然だったわね。風も驚いてたわ。ま、私は風があそこまで驚いた顔は始めてみたからよかったけど。」
風「桂花ちゃんは相変わらず驚き方にれぱーとりーがないですよ?」
桂花「どうでもいいでしょ!!」
風「・・・・ぐぅ」
桂花「ね・る・な!」
風「おおっ・・・・ま、その後はもっと大変でしたけどね~」
一刀「報告書にも上がってたけど・・・・こっちに統治を任せたいと言ってきたそうだね。」
風「はい、その代わり厳顔将軍をこちらの配下に贈るとのこと、副官に雷銅さんが来るそうです。」
一刀「・・・・焔耶じゃないんだ」
桂花「それなんだけど・・・・どうやらこっちに統治を任せるのを反対したらしくてね。今は益州に居ないわ」
一刀「え!?何処に行ったか分かる?」
明命「それは・・・・劉備さんのとこです。」
一刀「・・・・・う~ん・・・・・・」
桂花「どうしたの?」
一刀「明命、あの報告を皆にもしてあげて」
明命「はい。現在十常侍が病に伏せている霊帝に代わり劉協様を皇帝にしようとしているようです。その際、相国に・・・・劉備さんを置こうと考えてるようです。」
桂花「それって!!」
風「それは・・・・反董卓連合ならず・・・・“反劉備連合”ですか」
一刀「つまりは・・・・桃香達と俺達は敵対する事は確実と言う事だね。」
桂花「劉備に味方するのは?」
風「難しいでしょうね~、雛里ちゃんがこっちに来て軍師格は孔明ちゃんだけ。孔明ちゃんは、と言うより劉備さんは十常侍暗殺は認めないでしょうから洛陽は荒れる一方でしょう。」
月「あの時詠ちゃんに言われて私は暗殺は認めましたけど、桃香さんは認めないでしょう・・・・」
一刀「そう、良くも悪くもあの子は優しすぎるってことだよ。」
左慈「ならどうする?」
一刀「勢力拡大は兵力増強につながる。ここは向こうの案を受け益州北部六郡を譲りうけよう。」
人和「一刀さん、馬騰さんが来てるわ。」
一刀「馬騰さんが?会おう、ここに通して。」
人和「はい。馬騰さん、どうぞこちらに。」
馬騰「失礼するよ。北郷殿、お初にお目にかかる。」
一刀「そう言えばそうですね。はじめまして、天水太守にして涼州南部の代表になるのかな?北郷一刀です。字、真名等は有りませんので好きにお呼びください。」
馬騰「ああ、ではそのまま北郷殿で。ここを訪ねたのは他でもない北郷殿に涼州全土を預けたいと思ってここに来たのだ。」
一刀「・・・・ええ!?」
馬騰「五胡を少数で打ち破る兵の訓練、将の質の高さ、太守本人の文武の高さ、何より民が、そして涼州の騎馬民族の長達が君になら同盟ではなく傘下に降るのも悪くないと言っているのだ。」
桂花「さすが・・・・・人タラシ・・・・」
一刀「人聞きが悪いよ!?」
馬騰「ははは!だがそれは今の状況では良い事だ。私自身今の漢王朝が最悪の所まで来ている事は分かってる。だが私は頭が固い。だがここで北郷殿にすべてを委ねてしまえば私自身漢王朝に忠義立てする必要はない事になる。いやむしろこの行為は不義に当たるだろうが・・・・このままでは民の生活は苦しくなる。北郷殿が厳顔殿に啖呵を切った言葉を覚えているか?」
一刀「え?えぇ、でもなぜあなたがその事を?」
馬騰「私は彼女らとは古い付き合いなのさ。その言葉を聞き私も考えさせられた。よって今回の結論に至った訳だ。」
一刀「なるほど・・・・風、桂花、どうだろう?俺は受けてもいいと思うんだけど。」
風「風は反対しないですよ~むしろ良い提案かと~」
桂花「ちょっと人材不足がありそうだけど・・・・悪くはないわね。良いと思うわ。」
一刀「では・・・・馬騰殿、この話謹んで承ります。」
馬騰「感謝する。これで涼州全域はあなたの統治のもと民達が笑顔に暮らせるようになるだろう・・・・」
一刀「その期待、裏切らないよう粉骨砕身務めさせていただきます。」
馬騰「ならば私はこれにて。翆やたんぽぽはこっちに向かわせるよ。」
一刀「え、それではそちらの戦力が・・・・」
馬騰「なに、何とかなるさ。先の戦いで五胡は百万も失った。しばらくは何もないさ。」
一刀「それでしたら・・・・候成。」
候成「は」
一刀「白龍隊五千を連れて武威に行け。馬騰殿の軍に白龍隊の騎馬術を合わせれば新たな龍の誕生につながるだろう。」
候成「は!」
馬騰「良いのかい?」
一刀「俺を信じてくれる人を戦力が下がったところに置いとけません。兵は増やせますが将はどうにもなりません。何よりあなたの娘さん達をこちらによこしてくれるんです。これぐらいさせてください。」
馬騰「そうか・・・・ありがとう。ではこれで」
一刀「候成、お送りしてあげて。」
候成「は!」
こうして黄巾党討伐から一カ月で涼州全域と益州北部をその手中としたのだった。
そして・・・・・
一刀「はあ、みんな集まってもらったのは他でもない・・・・・はあ・・・・」
凪「隊長、そんなにため息を出すものではないですよ・・・・・はあ」
明命「凪さん、そう言うあなたもため息が出てますよ・・・・はあ」
風「・・・・・ぐぅ」
桂花「突っ込む気もないわ・・・・・はあ」
茉莉「ねぇ、璃々。皆何であんな顔してるの?」
璃々「さあ、私もその頃はいなかったから・・・・」
左慈「俺も現場の空気は分からんからな。なぜあそこまでため息が出るのかわからん。」
なぜこのような事になってるかと言うと、皆さんも薄々気付いていると思いますが、袁紹から檄文が届きました。予想はしていましたが内容を見た方は一同にこのような感じになっておりました。
一刀「え~読み上げます『皆さん!劉備さんが気に入らな・・・・洛陽で暴政をしている様なので、雄々しく、勇ましく、華麗に、優雅に、やぁぁっておしまい!!』だそうです。」
全員「・・・・・・はあ」
一刀「さて、風、桂花、参加するのは良いとしてどのぐらいで行く?」
風「そうですね・・・・・まず総大将はお兄さん、将に流琉ちゃん、凪ちゃん、深月さん、明命ちゃん、鈴々ちゃん、軍師格に風と桂花ちゃん、雛里ちゃんですかね。後から合流して来る厳顔さん、馬超さん、たんぽぽちゃんに関しては五胡の警戒をしてもらいましょう。」
桂花「兵数は黒龍隊一万五千、白龍隊一万、正規兵三万五千の六万編成でいこうかしら」
雛里「あわわ、私も付いて行っていいんですか?」
人和「私は今回はそろ活動と文官業があるから・・・・・それにあなたのほうが孔明さんの策を読みやすいでしょう?」
雛里「・・・・・はい!わかりましゅた!」
雛里以外(かみかみかわいいなぁ~)
皆病んでいます。
明命「あ、後報告が少々。」
一刀「どうしたの?」
明命「はい、劉備さんなんですが、どうやら十常侍に人質に取られている様です。」
一刀「なに?そうか・・・・それなら朱里や愛紗が下手に手を出せないな。明命、連合中いつでも洛陽に潜入できるように絶衆を指導しておいてくれ。」
明命「はい!」
一刀「さて、他には何もないな?・・・・・・・よし、なら出撃準備だ。各員準備を怠らないように!」
全員「御意!」
一刀(・・・・桃香・・・・・無事でいろよ。)
あとがき
はい、反董卓・・・反劉備連合始まりました。
良いように利用される桃香達、集まる諸侯、平常運転の袁k・・・袁紹
北郷軍の将には各勢力の知り合いと顔合わせになります。
書くかどうかは微妙
それではまた次回に・・・・『チェリオー』
これを定着させるのです
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羽生なのです
袁紹平常運転回
では本編どうぞ
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