えーっと桂花さん?
抱っこちゃんはおわりですよ?
こちらが手を離しても、桂花は両手両足でしがみついてきます。
ため息しか出ません・・・。
警備の者が、遠くから窺っているのはわかりますが、あれくらい離れていれば問題ないでしょう。
下がらせた後にすぐ侍女が来てくれました。
槍を持ってですが・・・。
仕方ないのでこちらから動きます。
このままでは、先になかなか進みません。
ツボを押して離そうとしたら、こちらを睨んできます。
気配を察知するとは・・・なかなかやりますね。
「いつまでも、そうしていては仕方ないぞ」
身体が一瞬固まりましたが、その後にこわばりが緩んだところで、身体を持ち上げ、顔が相手に見えるようにします。
今度は手を首に巻き付けてきました。
まあ、これならこっちが反対側を向けば相手にも見えるでしょう。
「ーーーー」
どうやら女性は、桂花の顔を見て泣き崩れているようです。
感動ものでしょうね。
こちらからは見えませんが・・・。
感動の御対面を果たし、先程の女性は俺に抱きついています。
・・・語弊がありました。
俺にくっついてる桂花に抱きついています・・・俺ごと・・・。
客観的に見たら、これって家族の風景っぽくないですかね?
周りの侍女の方も泣いております。
多分俺なんて視界に入ってないんだろうなぁ。
しばらく抱き締めて満足したのか、侍女の方へと目配せと何か手を動かしているようですが、意味がわかりません。
どうやら指示を出し終えたのか、こちらへと振り返ります。
「まだ、肌寒いでしょう。中へお入りください」
桂花が離れないため、その女性に案内されるまま屋敷の中へと入っていきました。
そういえば、あの固まったままの人たちが、明らかに景色の一部になってますね・・・。
誰もしないし、言わないから個のままでいいでしょう。
さて、久し振りに御馳走でもいただけるかな?楽しみです。
広間に案内されました。
食事をするところのようですね。
色々と紹介したりして、なんとか桂花は抱きつくのをやめました。
今は俺の膝の上に乗って、母親と話をしています。
途中から俺空気です。
仕方ないので、運ばれてきていた料理に手を出しています。
いやぁ、やはり濃い目の味というのはいいものですね。
ここまで濃いのは、とんとお目にかかる事はありません。
かなりバクバク食べてます。
桂花の母親が、途中から心配そうな顔をし始めました。
安心してください、あなたたちの分くらい残しますって。
でも、これっていうに十人前は軽く食べてしまったかもしれませんね。
二人は、お話ばかりしてるから食いそびれるんですよ。
まあ、まだ残ってるんです、いいじゃないですか。
しかし、さすがに腹一杯です。
あれ・・・何やら急に・・・眠気が・・・。
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本作品は華陀への転生ものです。
【注意事項】
素人の書きなぐりです。
はっきり言って自己満足なだけのものです。
一応昔に恋姫はしたことありますが、うろ覚えですので、改変が多々あると思います。
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