No.613463

一刀の晋王転生録 第五章二十四話

k3さん

策が決まり、少しずつ五胡を追い込んでいく一刀達。しかし、相手はあの姜維。簡単に事が運ぶ訳が無かった。

2013-08-28 21:05:13 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2137   閲覧ユーザー数:1881

 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:鄧  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

  第二十四話

   「五胡最終戦 反転」

 

 

 一刀の策が見事に決まった事で、僅かではあるが、司馬家が有利になり、流れが変わる。

 

 その僅かが、この極限とも言える戦場では、かなりの状況変化が現れる。

 

 少しずつではあるが、司馬家が五胡を押している状況が続いているのだ。だとすれば必然、五胡は追い詰められていく。

 

(このまま維持すれば……勝てる!)

 

 一刀は現状維持を優先する。もちろん、姜維を逃がさないよう、注意しながら。

 

(派手な勝ち方はしなくて良い! 下手に勝ち方に拘って、目的を果たせなかったという事だけは避けたい。故にこれ以上欲張らない。

 

奴を逃がさず討つ事が出来れば!)

 

 現状維持をした戦いは続いていき、ついには五胡の兵数は司馬家軍より下回る。

 

(よし! 行ける! このまま!)

 

 しかし、その意気込みは突如消える事になる。

 

(ん? 何だ!? この音は!?)

 

 一刀の耳に大きな音が聞こえる。その正体を探るために、自分がいる場所を確認する。

 

(此処は確か、前に奴等の伏兵に水計を食らわせた……!? 不味い!?)

 

 一刀は一瞬にして顔が青くなる。

 

「皆! 退けぇ!」

 

 彼の指示に兵達はすぐに従い、後退する。が、既に遅かった。爆音が聞こえてきそうな波の激流が司馬家兵に襲い掛かる。

 

「うわぁー!」

 

「し、司馬昭様ぁー!」

 

 その激流は兵達を次々に飲み込む。幸い、寸でのところで気付いたため、全滅は免れたが、それでも一気に兵数は半分まで減らされ

 

てしまう。

 

「な、何てこった……いくら光明が見えたからと言って……俺は、何て甘い考え方を……」

 

 一刀もまた先の姜維のように、精神が疲労し、短絡的になってしまっていたのだ。それ故に少し希望がみえたらそれにすがってし

 

まった。それは部下達も同じだった。

 

(くそ! こんなんで勝てる相手じゃないのは分かっていたはずなのに!)

 

 一刀は気を入れなおす。もうこれ以上腑抜けにはならないと誓って。

「ふん! 現状維持なんて考えているからこうなる」

 

 姜維は一刀の現状維持を見抜いていた。と、言うより見ていて分かるくらいに司馬家軍の動きで、それが露骨に出ていたのだ。

 

(ただ、俺の策を封じる、防ぐだけでお前は策を労しなかった。そんな戦い方では敵を恐れさせることなどできん!)

 

 そう、あの後、一刀は時が来るまで待つだけの守る戦い方をしてしまったのだ。言わば城や砦の無い篭城戦だ。攻めの戦いをしない

 

と分かれば姜維は策を考え放題、準備し放題だった。今回の姜維の策は単純。一刀達にばれないよう、密かに、少しずつさきほど食ら

 

わされた水計の準備をしていた。その間に別の策を披露し、一刀達にそれを防ぐことに集中させて、その事に思考を釘付けにさせる。

 

そうして準備を終え、自然に策の発動場所まで誘導する。その間も別の策を披露しながら。

 

(勝利とは待つだけでは得られない。この手で掴んでこそだ! それこそ無理やりにでも! とは言え、寸でのところで全滅を防いだ

 

のは、まぁ、流石だと言って置こう。だが……もう貴様は俺には勝てん!)

 

 姜維はこの後も勝利するための策を講じる。

 

 一刀達は有利な状況から、反転、一気に劣勢に立たされてしまう。


 
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