No.613383

マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START 三十二話 戦慄

モアイ像さん

2ヶ月遅れですいません
脱字 誤字があれば報告をお願いします

2013-08-28 16:35:06 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:7888   閲覧ユーザー数:7338

マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START

 

 

三十二話 戦慄

 

 

シルヴィオ SIDE

 

 

新種と遭遇してから、2日が経つ

情報は直ぐに分析が入り総合司令部に送られ、テュフォーンはモン・サン・ミシェル基地で修理と補給が行われていた

物資などの搬入はスムーズにいくが、人員は補充は当分かかりそうだ

そして護衛対象のサクラザキは個室に寝ている

あの時、出血死になる2L以上を出血し、いつ死んでもおかしくない状態で意識以外が安定したときは奇跡だと医師は言っていた

そんな奇跡よりも気になったことがある

壁に刺さった針をサイブリットではない生身のサクラザギが抜け出したことだ

治療のためレントゲンが撮られたが一般の成人男性と同じ骨格で、血液は弄られた形跡が無い

一体どこにサイブリットを超える力を持っていた?

 

「シルヴィオ中尉?」

 

声の主に振り返ると篁中尉が白い布を両手に抱え込んで不思議そうに見ていた

 

「タカムラ中尉か・・・どうした?」

 

「シーツを取替えに・・・」

 

「そうか・・・・・・ところでドア越しに隠れているヤツら入ってこい」

 

「「「ッ!?」」」

 

「よ!シルちゃん」

 

「なんだ気づいていたのかよ・・・」

 

「ドアから覗いているのが良く分かるぞ・・・・・・それとクラフト、シルちゃんと呼ぶな」

 

「えーかわいいのに」

 

サクラザキ、お前からクラフトの対処を聞いておけばよかった

 

「たしか配属された新人、フォイルナー少尉、ファルケンマイヤー少尉、ヴィッツレーベン少尉だったな―――待機命令が出されたはず?」

 

「あ、いえ!少佐にお礼が言いたくて・・・・・・」

 

「オイオイ少佐って―――こいつが、「俺は偉そうに見えるか?」って笑われちまうぜ」

 

「アスカは仙台でも少佐って呼ばれてないな」

 

「え?あの私は・・・?」

 

「妥協したんだろう」

 

「・・・・・・(泣)」

 

「それで、アスカは?」

 

「体は大丈夫だが、意識はあれから戻ってない」

 

「あそっ、戻るか」

 

クラフトの素っ気無い返事に周囲は止まる

「サクラザキは仲間なんだろ?心配したらどうなんだ?」と言いたくなるが、クラフトは周りに呆れてこう言った

 

「なに心配しているんだ?アスカは横浜ハイヴに一人で潜入して帰ってきたからそのうち起きるだろう」

 

「「「・・・・・・・・・」」」

 

「ごめん、今のは重要秘密事項だった―――忘れてくれ・・・・・・あ、ユウコちゃんに弄られるからいいかも///」

 

一人でハイヴ内部にいた?

ありえない、いくら36機を圧倒したとしても自殺行為だ

しかもG弾が使われたハイヴから帰ってくるなんてサクラザキ、オマエは一体?

 

 

シルヴィオ SIDE END

 

 

仙台基地 SIDE

 

 

「とんでもない新種が出たわね」

 

アスカが持つハロからヴェーダを経由された新種の情報が夕呼のパソコンに送られていた

夕呼は電磁兵器に対抗した新種だと思っていたが情報にはガンダムに対抗していると思われる情報が表示され眉間にしわを寄せる

月ハイヴ攻略、京都防衛線、カムチャツカ半島と少ない出撃で情報を得て対応しまったのは夕呼にとって誤算だ

人類はまだBETAに対抗できる一歩を踏み出したが、これでは航空戦力と同じ過ちになる

 

「なんとか・・・それで西ドイツと交渉は済んだのかしら、ロリに嫌われている人物?」

 

社は夕呼がデータを見ている間ずっと後ろに隠れて警戒、本棚の影から鎧衣課長が現れた

 

「ええ、交渉はうまくいきました――しかし個人の行動権だけでよかったのですか?」

 

「そうよ、ヨーロッパで桜咲を最大限に使うには首輪じゃなくて囲いが必要なのよ、でなければ宝の持ち腐れよ」

 

「おやおや一人の若者に熱い視線を送るとは、博士の守備範囲は・・・」

 

「あーそこの不法侵入及びプライバシー侵害という言葉を平気で無視する変態紳士1号、私は年下に興味ないわよ」

 

鎧衣課長は両手を挙げ降参のポーズをとった

夕呼は呆れて深く座りなおしパソコンに入力を始めるとプリンター機から一枚の紙が印刷され鎧衣課長に渡される

印刷された紙を見た鎧衣課長は目を丸くしてしまった

 

「これは一体?」

 

「桜咲に渡しておいて・・・・・・あー調べたいなら調べてもいいけど、大半はまりもに着せる服だから」

 

夕呼の言うとおり、内容にはメイド服やサンバ衣装などヨーロッパには関係ない民族衣装が書かれている

アスカをパシリに使うお土産のリストだが鎧衣課長はなにかに気づいたのか紙を懐に入れ、一礼すると部屋から去っていった

同じ時間、まりもは寒気とくしゃみをしたことは言うまでもない

 

 

仙台基地 SIDE END

 

 

欧州連合 SIDE

 

 

モン・サン・ミシェル基地の格納庫にはオイルと機械に格闘する作業員にとって楽しみである正午を知らせるベルが鳴り、PXへ歩いていく

そんな中、一人の作業員が発電機の電源を落とすのを忘れていたことに気づきコンテナの物陰へ走る

 

「くそ、忘れるところだったぜ」

 

作業員が電源に手を触れると額に何かの液体が降ってきた

手で払おうとするが粘り気があり、簡単に落とせない

そして上を見上げると人の頭の数倍もある大きな口が開いていた・・・

 

「―――うわぁぁぁぁぁ!」

 

男の叫びは誰にも聞こえず、数秒後下半身だけを残し発電機には血が飛び散っていた

同時刻、アスカが寝ている病室ではルナの電磁兵器に関する話がされていた

止める者はおらず、シルヴィオは明後日の方向を見て、クラフトは「まだ声をかけていない人がいるから行ってくるぜ!」と逃げて唯衣は疲れきっていた

 

「――と理解できますが、ユイはどう思われます?」

 

「・・・・・・それは多分、開発者が戦術機に合わせて設計したと思われます・・・」

 

「ですよね!機体には各国の思想がありますが電磁兵器には思想がなく各国の共通を活かしているみたいで」

 

「ル、ルナ、もう止めない?ここ病室だし」

 

「なにを言ってるのですか?今後乗るために損はありませんよ」

 

「でも・・・」

 

「そうですよルナさん、私なんかよりも少佐のほうが詳しいですし、目が覚めて聞いたほうが・・・」

 

「そうですか・・・」と言いつつアスカ見てルナが落ち込むと、唯衣とイルフリーデは安心して心の中で生贄に差し出したアスカに謝った

すると突然ドアがノックされ、ブリギッテとゲルハルトが入りイルフリーデたちを見るとため息をつく

 

「待機命令が出されたはずだが?貴様らが今いる場所は病室か?」

 

「すいません!」

 

「今度から外出許可は言っておくようである」

 

「「「はっ!」」」

 

「では、ここで配属指令を通達する」

 

突然の正式な配属通達に驚くが新種の攻撃で人員が足りないことに理解し、イルフリーデは緊張した

ヘルガ、ルナと自分が希望したポジションが言われ、自分の番になるとさらに心臓が早くなる

 

「―――イルフリーデ・フォイルナー少尉は―――」

 

(どうか突撃前衛に・・・)

 

イギリス本土を救ったという七英雄の部隊で突撃前衛に選ばれるということは家や自分にとって名誉なこと

そして父から教えられたフォイルナー家の家訓「炎の中から己を高めろ!」に準じることができる

その二つを願いに込め心の中で祈るが―――

 

 

 

 

 

 

「―――砲撃支援」

 

「え?」

 

「以上だ、各自警戒態勢のまま待機せよ」

 

イルフリーデの目の前が真っ暗になりそうだった

希望した前衛ではなく後衛に回させる

ここから逃げ出したいと気持ちが心を締め付け、敬礼をすると病室を飛び出した

ヘルガとルナの声が聞こえたが、無我夢中で走り出す

自分に落ち度があったのは分かっていた

それでも心が納得していない、無理やり納得させると拒みさらに痛む

 

「――――ッ!!」

 

 

 

気づくと大西洋を望む岩場にいた

太陽は沈みかけて奇麗で、顔を伝って涙が落ちる

 

「・・・イルフリーデさん」

 

振り向くと息を整えている唯衣がいた

自分を追いかけて同情しているのだろうと思っていたが、黙って隣に立ち夕日を見ている

しばらく沈黙が続き、唯衣は口を開いた

 

「太陽って不思議ですよね、悲しいことがあってもいつも輝いて元気を与えてくれるって桜咲少佐みたく・・・」

 

「あの人が?」

 

「少佐が帝国軍の施設に来ると毎回斯衛に襲われて毎回撃退していくんです、上官に聞くと『斯衛は対等に渡り合うアスカくんを許せなくって力の差を埋めようとしている、いやー彼が来てから活気付いて良かったよ』と・・・」

 

「え・・・」

 

斯衛といえばイルフリーデたちと同じ貴族などの高い地位にいる人たちが集まり殿下を守護する軍だと聞いていた

それをたった一人で渡り合うなんて・・・と思うと笑いがこみ上げてくる

 

「ぷぷっ・・・おかしな人なんですね」

 

「少佐は『迷惑だ・・・だけど軍の士気に繋がるなら、とことん付き合ってやる!つーかあついら全力で倒す!」って言ってました」

 

「なにそれーアスカって熱血型なの」

 

ヘルガからツッコミが入るほど元気を取り戻してきたイルフリーデに、唯衣は微笑む

さらにアスカの話がされ、女装の話になると子供のように目を輝かしていた

 

「まだ見たことはないんですけどね」

 

「そんなに綺麗なら、起きたときに女装させよう!」

 

「少佐が嫌がるのでは・・・」

 

「ユイだって見たいでしょう?」

 

「それは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・見たいです」

 

アスカを女装(公開処刑)させる話をしていると突然基地から警報機が鳴り始めた

二人は基地を見て驚いた、基地から煙が上がり至る所で爆発

するとハロが飛び跳ねながら二人に向かってくる

 

「エマージェンシー!エマージェンシー!」

 

「ハロ、何が起きたの?」

 

「兵士級、一体侵入!兵士級、一体侵入!」

 

「BETAって集団行動じゃないの!?」

 

「「―――ツ!?」」

 

一瞬、二人の脳裏にアスカがよぎった

斯衛と対等に渡り合ったアスカでも昏睡状態で動けなければ簡単に殺されてしまう

二人は見合わせて黙って頷き、基地に向かって走った

 

 

欧州連合 SIDE END

 

 

シルヴィオ SIDE

 

 

「なんだ、あの兵士級は・・・」

 

警報機が鳴り警戒すると、何かが壊れる音と振動が大きくなりアスカを担いで病室から飛び出した

ベッドは無残にも壊され一体の兵士級が姿を現す

そいつは、いつもに二本腕ではなく背中から二つの腕が生えていた

新種同様に異常だ、そして関係なく人を襲うBETAがサクラザキを狙っている

やはりサクラザキに何かあるのか?

 

「ファルケンマイヤー少尉とヴィッツレーベン少尉はツェルベルスと合流しろ!このままヤツを引き付ける!」

 

「わ、わかりました中尉」

 

二人が離れると兵士級が四本の腕を使い跳躍し、弾丸のようにオレたちに向かう

サイブリット化した両足で回避するとそのまま窓を割り外へ飛び出す

サクラザキを傷つけないように着地させるとボートがある軍港に走る

海上に逃げ込めば海底を移動する兵士級は追いつけないはずだ

だが、そんなオレの考えは甘かった

振り返ると兵士級は四本の腕で建物の壁を押し出し別の建物に飛びつくと壁をまた押し出し跳躍する

オレたちを追い抜くと目の前に立ち塞がり、落ちていた鉄骨を投げつけた

 

「クッ!」

 

投げられた鉄骨の上に飛び乗り、踏み台にして建物の屋上に逃げようとする

それを兵士級は逃さず跳躍して四本の腕を出す

一本また一本と足で払うがBETAとサイブリット化した人間の差が埋まらず、掴まれ地面に叩きつけられる

 

「かば!?」

 

全身に衝撃が走り意識が飛びそうになるがわき腹に別の痛みが走り意識が戻る

わき腹を触ろうとするとさらに痛み、手は血に染まりわき腹にコンクリートから露出した鉄筋が体を貫いていた

 

「くそっ!」

 

起き上がろうとするが身体に力が入らず、兵士級がサクラザキの前に立ち胸クソ悪い口を広げ地面に体液を溢れ食べようとしていた

 

これじゃあ、あの時の惨劇と同じじゃないか

俺が提案した作戦が失敗に終わり、レンツォを失い

BETAを放ったヤツラを捕まえるためにサイブリット計画に参加

世界最高機密計画の関係者に接触し、やっとβブリットの糸口が見つかった

だが、たった一体の兵士級にやられてこのザマだ

俺は、また誰かを失うのか・・・

 

『諦めるな!』

 

「――!?」

 

突然、兵士級が吹き飛びそのまま壁に激突して瓦礫に埋もれた

顔を上げると黒いファントムが降り立ち主腕(マニピュレータ)で拾い上げ、残る主腕で鉄筋ごと乗せられる

搭乗ハッチが開けられアスカと同じ制服姿のケニーがそこにいた

 

「大丈夫かシルちゃん?このまま逃げるからしっかり掴まれよ」

 

「どういうことだ?」

 

この戦術機ならあの兵士級を倒せるはずだ?

それと兵士級に襲撃されたなら部隊を送り込んでくる

だが、それはない

つまりは別の何かが起きている

 

「今この基地はBETAから襲撃を受けて、後方に新種(ヤツ)いる」

 

「なんだと?」

 

いままで新種は単独で行動していたはずだ

それが、なぜ?

 

「―――ッ!?」

 

紐解くように考えが一つにまとまっていく

サクラザキが派遣されて、新種の出現、変異した兵士級の襲撃が起こっている

確証がないがBETAにとってサクラザキは邪魔だと思われる

だが、なぜ電磁兵器の技術官を狙う?

四番目はサクラザキに何をした?

 

「兵士級、確認!兵士級、確認!」

 

「詳しい話している暇はないな」

 

瓦礫から兵士級が現す

兵士級は前の攻撃で体半分を失っても動き、サクラザキに再び狙いを定めた

 

「ハロ、操縦は任せたぜ」

 

「了解!了解!」

 

クラフトはサポートロボットのハロ頼むと狙撃銃を取り出した

 

「どうするつもりだ?」

 

「いくらこの機体が機敏に動けてもヤツは体積が減ってさらに動きやすくて当たらない、ならば狙撃銃(コレ)で狙い撃つ!」

 

たしかにそうだ

ヤツは壁を蹴り上げ、一瞬でオレの前に立ち塞がった

それ以上の速度になると戦術機でも狙いを定めるのが難しい

ならばサクラザキを狙うことを利用して仕留めるのが妥当だ

 

「それじゃあ始めるか!」

 

機体が港に向って飛ぶと、兵士級がその後を追う

想像以上に俊敏な動きを見せ、狙いが定まらない

隣にいるクラフトはタイミングを計るように呼吸し兵士級が壁を蹴るとトリガーを引いた

兵士級は頭を守るように腕出して銃弾を防ぐ

 

「くそっ!だめなのか・・・」

 

「いやまだだ」

 

クラフトがにやけると兵士級は銃弾を防いだ腕引き千切る

引き千切った腕は内部から膨れ上がり爆発した

 

「どういうことだ?」

 

「戦術機に使われている劣化ウラン貫通芯入り高速徹甲弾を対小型種用に改良した銃弾だ」

 

「そんなものまで四番目は作り出していたのか・・・」

 

驚きながら銃口を見ると緑の粒子が漏れていた

銃弾が発射される度に火薬で燃えた煙と緑の粒子が漏れ出てくる

その粒子ことを聞こうとするが兵士級は機体に近づき聞こうとする暇を与えない

 

「くるぞ!」

 

兵士級は肩部に乗り、オレたちを相手にせずサクラザキに襲い掛かろうとする

オレとクラフトは逸らそうと撃つが兵士級は怯まず、サクラザキに飛ぶ

 

「不味い!」

 

「ハロ頼むぜ!」

 

「了解!」

 

兵士級がサクラザキがいる主腕飛び移ろうとした瞬間、サクラザキの周りに突起物が展開され電気が迸り壁が作られ防ぐ

一瞬何が起きたのか分からなかったが、あれは・・・

 

「プラズマフィールド!?」

 

「ハロ!」

 

叫ぶとと機体が急に止まりだし、兵士級が振り落とされる

クラフトは落下する兵士級の頭を撃つ

さらに同じ場所を撃ち、中身が見える

 

「叩き込め、シルヴィオ!!」

 

「おう!」

 

残っている力使い、兵士級に向って飛ぶ

コレが外せば、オレたちの負けだ

どうしてこんな博打をしたんだ?と自分に問いかけたくなるが、コイツらといるとバカなことさえできると思えてくる

まるでアイツと一緒にいるみたいだ・・・

 

「はあぁぁぁーーーーー!!!」

 

中身が見えている部分に拳を叩き込む

兵士級がオレの手を掴もうとするが・・・

 

「遅い!!」

 

勢いを殺さず、そのまま地面に叩きつける

地面は5メートルほどのクレーターが出来上がり、頭は無残に砕ける

それでも兵士級は動き、サクラザキに飛ぶ

 

「クラフト!」

 

「OK、狙い打つぜ!」

 

クラフトがサクラザキの傍に立ち兵士級に狙いを定める

一呼吸すると正確かつ大胆に兵士級を狙撃し撃ち落とす

再び地面に落ちた兵士級は腕をバタバタ動かし呆気なく倒れた

 

「あんなに苦戦していたことが嘘みたいだ」

 

「さっさと逃げるぜ、テュフォーンが沖に待機している」

 

「お、おう・・・」

 

 

シルヴィオ SIDE END

 

 

欧州連合 SIDE

 

 

戦場は混沌としていた

コクピット内は耳が麻痺するほど警報機が鳴り響き、突撃砲の振動は手まで伝わる

戦力の差が分かりここから逃げ出したいという恐怖があるが逃げ出せば自分たちの家族や友人が殺されるかもしれない

それを拒絶すべく踏みとどまる彼らに更なる絶望が舞い込む

 

『新種確認!これより距離を取り射げ―――』

 

死神とも思える鎌が一瞬でミラージュを刈り取り刃を当てず押し出し味方の機体に衝突させる

基地の固定砲台が新種に向って砲撃するが砲弾は弾かれ、逆にレーザー照射され砲台は融解し爆発

それを見ていた衛士は後ずさりする

 

『くそっ!怯むな、ここで終わったらいままでやってきたことが全て無に返すぞ!』

 

奮い立たせようと部隊の隊長が叫ぶが、通常の兵器が効かない新種に恐怖が心を支配され逃げ出す者がいた

だが新種は逃げる者すらレーザー照射し薙ぎ払う

叫んでいた隊長の機体は脚部が破壊され地面に倒れた所にコクピットごと踏み潰す

 

「ば、化け物め・・・・・・いずれ・・・誰かが・・・オマエを・・・」

 

新種は自分を攻撃していた者がいなくなると移動す始め、他のBETAも合わせて基地施設に侵入

すると数十発の砲弾が新種に降り注ぎ、音速ともいえる電磁投射砲から発射された砲弾が当たり大きく後退

新種の目の前に暗緑色の機体が降り立った

 

『モン・サン・ミシェル基地、応答せよ!こちら米国陸軍第67戦術機甲大隊、今から欧州連合を援護する!繰り返す―――』

 

『こちらモン・サン・ミシェル基地、現時点での加入は認められないはずでは?』

 

『国連議会で新種に対し米国軍の派遣が決定された』

 

『なんだと!?』

 

『これより独自の行動権を使用し、新種・・・いや機動要塞級(スパイダー)を殲滅する!全機、電磁兵器の威力を食らわせてやれ!』

 

『『『了解!』』』

 

全てのラプターがレールガンを一斉に構え砲撃が始まる

煙で新種が見なくなろうが攻撃は止まらず、"通常兵器では不可能な圧倒的な勝利"を見せていた

米軍が新種に勝利することができたなら日本から立場を逆転することができ欧州連合に大きな借りができる

 

 

 

 

 

 

しかしアメリカの思惑は、新種・機動要塞級よって打ち砕かれてしまった

 

『機動要塞級・・・健在・・・!』

 

『全弾防がれました・・・』

 

『バカな・・・世界でトップクラス性能を持つ電磁兵器だぞ!』

 

誰もが驚くのは無理はない

機動要塞級はレーザーを拡散させGNフィールドと同じ防御フィールド展開して電磁兵器を防いでいた・・・

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

まず遅れてすいません

内容がなかなか進まず、アスカはもう少し眠らせるか?それともすぐ起こすか?でも面白くないよなーといった感じで遅れました

ごめんなさい

そして新種またの名は機動要塞級・・・ネーミングセンスなくてごめんなさい(T△T)

攻撃が多すぎて防御がいまいになりフィールドを追加しました

タイムラグもありますがガンダム相手に均等になったと思います

そしてラプター、かませ犬ご苦労様です

 

ではまた会いましょう

 

 

 

 

 

12/28 

現在リアルが立て込み今年の投稿でできなく申し訳ないです

来年の一月中に投稿しますのでもう少しお待ちくださいm(_ _;)m

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
5
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択