No.613349

Look ~妖魔~ 3話 【喜びと悲しみ】

渡狸卍里さん

こんにちは! 

作者の 渡狸卍里(仮名)です!

Look ~妖魔~ 1話はコチラ。

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2013-08-28 14:19:38 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:497   閲覧ユーザー数:496

2話のあらすじ

 

 

「やばい。殺される。やだ。まだ死にたくない…」

 

ルイは目の前の化け物を見てそうつぶやき、走って逃げようとしたが

 

バケモノが、尻尾で殴ってくる。

 

「うぅ…。くそぅ…まだ、死にたくない…やり残したことが…」

 

バケモノの口が段々ルイに、近づいて行く。

 

その時だった。

 

ザン!

 

刃物で、斬り裂く音が聞こえた。

 

「ルイ~大丈夫~?」

 

その容姿をみてルイは驚く。

 

「ヒメカ!?」

 

その直後、みたことのないような顔をする。

 

「ルイ!逃げるよ!」

 

二人は全力で逃げるが、バケモノが追いかけてくる。

 

「めんどい、ここで殺っちゃうね~。こいつは、ジャビルドスか。」

 

すると、ヒメカは薙刀をみえないほど回転させ、それをジャビルドスに投げる。

 

「凪一閃」

 

すると、ジャビルドスは真っ二つになった。

 

「ちょろいちょろ~い♪」

 

 

Look ~妖魔~ 3話

 

ルイは、ヒメカが戦う後姿を見てぼーっとしていた。

 

「…あれ…。涙…?」

 

ルイには、まぎれもなく目から涙がこぼれていた。

 

「ルイ~倒したよ~。あれ、なんで泣いてるの!?」

 

それに、ルイはあわてて

 

「た、ただのあくびだよ!!」

 

だが、本当になぜ泣いてるのかわからなかった。

 

ヒメカが見つかったから?

 

自分が助かったから?

 

それとも、″別に何か″…理由が?

 

「ルイ。ちょっと、来てほしいところがあるの。」

 

「ど、どこにいくんだ?」

 

いいからいいからという感じで手を引いてくれたヒメカ。

 

この先、どこに行くのだろう。

 

「ついたよ。ここだよ。」

 

「おいおい、ここ古本屋じゃね~か。」

 

「うん、そう古本屋!」

 

相変わらず、にこにこしている、ヒメカにちょっと嫌な予感を抱き始めているルイ。

 

「ここは、表は古本屋。でも、この裏は”妖魔屋”になってるの。」

 

「妖魔屋?よくわからないが、お前みたいな強い奴が来るところか?」

 

「そうね~私みたいな人のことを、″妖魔師″って言うの。私たち妖魔師の仕事はさっきみたいな″妖魔″を倒す事。例えば、謎の失踪事件とかあるでしょ?それは、妖魔の仕業なの。」

 

「あ~あるある、ん?でも、その妖魔ってやつはなんで、人を襲ったりするんだ?」

 

それに、ヒメカは少し暗い顔をして。

 

「ランダムよ…。」

 

「え…。何?超俺運悪いじゃん。」

 

「そーゆこと。一回襲われると襲われやすくなるから襲われたらここに逃げるのよ?″対妖結界″が貼ってあるから並みの妖魔じゃ入れないよ。」

 

それに、ルイはちょっとめんどくさそうな顔をして。

 

「う~。よくわかんないけど。またあいつが襲ってきたらここに逃げればいいってことだろ?でも、なんか俺変な透明の壁にぶつかったぞ?」

 

「あぁ、あれはジャビルドスの特性。堅い粘膜で周囲を囲み獲物を獲る奴だから。本当に危ないところだったのよ~?」

 

「うん、ヒメカには感謝しているよ。」

 

すると、古本屋の中から誰かでてくる。

 

「ヒメカさんお帰りなさい。」

 

「うむ。ラウラお出迎えご苦労。」

 

ん?

 

ちょっとまてぇいよ。ルイは何かを思う。

 

「なな、ヒメカ?」

 

「ん?」

 

「お前、家も親もいないんだよな?」

 

ズキッ。

 

「う、うん、ストレートだね…。だから、ここで居候してるの。」

 

・・・。

 

ヒメカの方をみると。うんうんと。うなずいている、

 

「えぇ~…。まぁ、いいや。俺帰るわ。」

 

「うん。気を付けてね~!一夜には、大体一匹しか妖魔はでないから安心して~」

 

手を振ったまま、ルイが見えなくなるまで…。手を振った。

 

「ルイ…ごめんなさい…。」

 

すると、ラウラが近づいてくる。

 

「ヒメカ様なぜ、あのような嘘を?」

 

「ルイは、巻き込みたくないの…」

 

「でも、このままではルイ様が危険なのでは?本来の妖魔のターゲットとなる人間は″妖魔力″がある人間。つまり、″妖魔師″の素質がある人間。このごろ、妖魔師を持つ人間は少なくなってきています。なので、妖魔にルイ様が狙われる確率は、高いはずです。」

 

「でも…そのことを話したらルイはきっと…」

 

 

「妖魔師になりてぇ~なぁ~…。でも、やっぱり妖魔の血をひいてる人間しかなれないとかそういう問題だろうなぁ…。はぁ…女に守られるって言うのが納得いかないんだよなぁ…。」

 

ルイはぶつぶつ布団の上で言っている。

 

「まぁ、寝るか…。」

 

そして、夜が明けた。

 

ぴぴぴぴっ、目覚ましが鳴っている。

 

「はっ!」

 

今日は、ヒメカと遊園地に行く日だ。

 

昨日、色々な事があったが。

 

気にしない気にしない。

 

ラウンジへ行くと。

 

「あ、ルイおはよ~」

 

「なんで、お前いるんだよっ!まだ、朝の7時だぞ!?」

 

「うん、楽しみで寝れなかったから5時にお邪魔したんだ~♪」

 

「迷惑を考えんかい!?」

 

それに、母さんが手前にいて、こちらを振り向く。

 

「か、母さん、そのくまは・・・。」

 

「ヒメカちゃんと、はやくいってくるのよ!!私も、楽しみで寝れなかったわ!」

 

「えええええええええ~・・・」

 

「いこ!ルイ!!」

 

 

「ってことで今・・・。」

 

遊園地にいます。

 

「ん?どうしたの?ルイ~」

 

「んぁ、いや何でもない。」

 

すると、ヒメカが目をものすごい輝かせて。

 

「ルイ!!あれ乗ろう!!」

 

ルイは、顔が青ざめた。

 

目の前の看板には

 

「″超最怖怖すぎる、お化け屋敷より怖いジェットコースター″・・・名前ながっ!!」

 

死んでも保証しません。

 

「なんか、怖い事書いてあるよ!?ヒメカ!?やばいってこれ!」

 

「い~く~よぉ~ル~イ!!」

 

「やぁぁぁだぁぁぁぁ!!」

 

泣きながら、ルイはヒメカの怪力で連れて行かれた・・・。

 

 

 

 

チーン…。

 

「あぁ~楽しかったぁ~ね?ルイ!」

 

「全然…楽しくなかった…です…。」

 

「?」

 

ヒメカが鬼の顔をする。

 

「た、楽しかった!!もう超楽しかった!!」

 

「あはは!」

 

 

 

ルイは、そのヒメカの笑いを見て…。

 

ものすごく、幸せだった。

 

 

 

それから、お化け屋敷、ミラールーム、色々なアトラクションをした。

 

7時を回ったころ。

 

「楽しかったね!もう、こんな時間!帰ろうか!」

 

「そうだね。夜だから気を付けないとな。」

 

「大丈夫よ!私が付いてるから!」

 

遊園地の広場でそんな話をしながら歩いていた。

 

その刹那。

 

びゅうう~!!

 

ものすごい突風が二人を襲う。

 

「まさか、これほど妖魔力が高いエサがいるとは…。」

 

その姿に、二人は驚愕する。

 

「お前はなんだ!ゴリュム!?いや違う!なぜ、妖魔の身で人間の言葉がしゃべれる!?」

 

ヒメカは、大きな声で質問する。

 

「ほぅ。そこの女は妖魔師か。これは、厄介だ。だが、俺の目的は…そこの男だ!!」

 

すると、ものすごいスピードでルイの目の前に姿を現す。

 

「目が追いつかない…。」

 

ルイは全力で後ろへと逃げるがすぐに追いつかれてしまう。

 

ヒメカは

 

「やばい!ルイが!妖魔力オーバー″繻楠″<junan>」

 

すると、ヒメカの髪の毛が伸び、紫に変色して

 

巫女服に姿は変わり薙刀を抱える。

 

「おりゃああぁぁぁ!!!」

 

謎の妖魔に、薙刀を振り下ろす。

 

カキンッ・・・。

 

びくともしなかった。

 

「え…。」

 

すると、謎の妖魔が。

 

「俺の首筋を狙ったのか…?ふん、俺は一人で突っ込んでしまうからな。すべて″あるもの″でおおわれるよう、できてんだよ。それが。てめぇら人間の妖魔力からこれを作り自分と融合したんだよ。」

 

「そんな…!?」

 

その瞬間、ヒメカの首が片手で縛られる。

 

「んぐ…っ!」

 

「ヒメカ!!」

 

ルイは、猛ダッシュで謎の妖魔にタックルする。

 

「いてぇぇぇぇぇぇええ!!!」

 

「バカな事を自分からきやがった…。」

 

「に…げて…ルイ…こいつは…危険…」

 

「ほう、よくわかってんじゃねーか。」

 

このまま、置いて行けばヒメカは間違いなく死ぬだろう。

 

だが、このまま二人だったら…。

 

「おい、てめぇ。ヒメカから手離せよ。」

 

「誰が、はなす…か‥?まさか!!!!」

 

ルイの、体中が光り輝く。

 

「てめぇに、俺らの幸せぶち壊されてだまってられねぇんだよ!!!!」

 

すると、ルイの足元から炎が出てくる。

 

それが、謎の妖魔に当たり、ヒメカを離す。

 

「…げほっ!げほ!ル、ルイ…?」

 

「うがああなんだこれは…、クソガキが!!殺してやるよ!」

 

「殺されるのはどっちだ、このデクノボウ!!」

 

光が収まり始め、ルイの容姿がだんだん見えてくる。

 

 

赤く変色した髪。

 

武士服に、赤く光り輝く刀。

 

 

「くそ、″覚醒″させちまったか。」

 

「てめえの、その首筋斬ってやるよ。」

 

「なにが、そのすじ…。」

 

んな、バカな…。

 

「人間の妖魔力から作ったのが、なんだって?」

 

は、はやい…いや、その前に妖鎧が…

 

「破壊だと!?」

 

このままでは、やばい…。

 

そう感じた、謎の妖魔は。

 

「これでどうだ?」

 

「うぅ…。」

 

妖魔師化が解けていた、ヒメカの首を持ち

 

「この女から…殺しちゃおうかな…?」

 

「ふ、ふざけるなっ!卑怯だぞ!!」

 

その瞬間。

 

「あ…。」

 

謎の妖魔は、首を離し

 

「くそが。雅王百霞<ガオウヒャッカ>」

 

その刹那とんでもないスピードで変身が解けたヒメカに

 

拳が当たる。

 

「死ねええええええええ!!!!!!!」

 

ルイはそれを見て体中が震えあがり。

 

「や、やめろおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」

 

謎の妖魔に飛びかかるが雅王百霞の速さに付いて行けず

 

殴られる。

 

「おえっ!ごほごほッ!ふざけんなああ!!!」

 

それでも、ルイは立ち向かい続ける。

 

何度も何度も…。

 

だが、結果は同じく…。

 

すると、雅王百霞が止まる。

 

それと、同時にヒメカの妖魔力も消える。

 

謎の妖魔が、こちらに振り向き

 

「クソが…。」

 

そう言い残し、闇とともに消える。

 

ルイもボロボロになりながらも

 

ヒメカに近づいて行く。

 

「ヒ…メカ…。大丈夫…か…」

 

ヒメカはこちらを見る力もなく。

 

いや、目も見えていない様な気がする…。

 

ヒメカは、夜空をみながらこう語る。

 

「ル‥イ…。小さいころから…いっぱい遊んでくれてありがとう…。このカンガルーの…ストラップだって…ものすごくもらった時は…嬉しかった…。」

 

 

「おい!死ぬようなこと言うなよ!まだ…まだ助かるかもしれねぇだろうが!!」

 

ルイは泣きながら、もっとヒメカに近づく。

 

「ルイ…好きだよ…。」

 

ヒメカはそう言い最後の力ですぐ隣のルイにキスをした。

 

「…。」

 

・・・。

 

キスをした時には。

 

もう息は無かった…。

 

 

 

3話END

 

あとがき

 

うううう…。

 

自分で泣くかと思いました←(一応作者。)

 

ううう…。こういうのに弱いんですよね…←(一応作者。)

 

うん!もう大丈夫。

 

っということで急展開です!!

 

まさかのヒメカの死。

 

やっぱ無理…。ううう…←(一応作者。)

 

それ…では(泣)

 

ご視聴ありがとうございましたっ!

 

 

 

 

 

 

 


 
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