No.612976 IS《インフィニット・ストラトス》 SEEDを持つ者達 第35話Lさん 2013-08-27 03:59:58 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:12010 閲覧ユーザー数:11610 |
「ラウ・ル……クルーゼ……」
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦でキラと激闘を繰り広げ、ジェネシスのレーザー砲に巻き込まれ死んだ。
死んだはずのクルーゼが今、目の前に居る事に驚きを隠せないキラ。
それはシンとルナマリアも同じだった。
ヤキン・ドゥーエ戦役や世界樹攻防戦で数々の功績を残しているクルーゼ、そして、アスランやイザークの隊長を務めていた、ザフトでは知らない者はいない。
もちろんシンとルナマリアも例外ではない。
それがまさか、別の世界で出会うとは思いもしなかった。
「どうしたのかね、信じられないという表情して」
「何故だ! 貴方は確かにあの時に!?」
「死んだと? 君だってジェネシスに巻き込まれて生きているではないか、自分が特別だと思うのは君の悪い癖だよ、キラ・ヤマト」
「あなたは……!」
クルーゼの口元を歪みに、あざ笑うかの様な表情を浮かべた、一夏達は得体の知れない不気味さを感じた。
得体の知れない不気味さが支配する中、楯無がクルーゼに蒼流旋を向ける。
「お話中悪いけど、貴方は一体何者?」
クルーゼの不気味さを感じながらも、楯無はクルーゼに問い詰める。
楯無はクルーゼが場数を踏んでいるという事が肌から感じていた、そして、油断できない相手である事は間違いと、楯無は表情を険しくなっていた。
「ふっ、良いだろう、私の名はラウ・ル・クルーゼ、今は亡国機業に所属している」
「貴方の目的は!」
「そこに寝ている女を連れ戻しに来たんだがね」
クルーゼが目を向ける先には気絶して倒れているオータムであった。
「そんな事させると思うかしら?」
男でISを使う事は出来ない、仮に武器を持っていたとしてもISがあれば取り押さえる事が出来る、しかし、楯無はクルーゼの発するプレッシャーにISがあっても取り押さえる事が出来るかどうか、怪しいと内心、感じていた。
そんな楯無に、クルーゼは口元を歪める。
「私一人でそこの女を助けに来たと思うのかね?」
その時だった、レーダーに一機のISの反応を捉えた。
その場に居た全員がレーダーに反応した方向に目を向けるとそこには青い色した何処かブルー・ティアーズに似たISがそこに居た。
そして、そのISを見てセシリアは驚愕した。
「あれはサイレント・ゼフィルス!?」
セシリアが驚くのも無理は無かった。
サイレント・ゼフィルス、イギリスが開発したBT兵器搭載ISの2号機、つまりブルー・ティアーズとは兄弟機である。
それが何者かに強奪されたとイギリス政府から聞かされていたセシリア、それが今、目の前に現れるとは思いもしていなかった。
だが、祖国で開発したISを強奪されたという事実にセシリアは怒りを感じていた。
スターライトmkIIIを展開をして、サイレント・ゼフィルスに狙いを定めようとしたが、それよりも早くサイレント・ゼフィルスの操縦者がライフルで一夏達を向けてレーザーを放った。
一夏達は直ぐに避ける、すると、サイレント・ゼフィルスは
「しまったっ!?」
サイレント・ゼフィルスの操縦者はオータムを回収すると、すぐさまに海上の方面に離脱していた。
「逃がしませんわ!!」
それを逃さないとセシリアがサイレント・ゼフィルスの後を追っていた。
「セシリア!?」
「戻りなさいよ、セシリア!」
突然のセシリアの行動に驚く一夏達はセシリアを呼び止めるが、怒りに囚われているセシリアには聞こえていなかった。
このまま、セシリアを一人にするのは危険だと考えたキラは声を上げる。
「皆、セシリアを止めるんだ! セシリア一人じゃ危険だ!!」
「分かった! 皆、行くぞ!」
一夏達はセシリアの後を追う為に、海上方面に飛んだ。
それを見届けるキラ達、すると愉快そうにクルーゼが笑う。
「フ、フフフ……」
不快に感じるキラは部分展開したビームライフルを向ける。
「何が可笑しいんです?」
「良いのかね? あのまま彼等を行かせば、彼等は死ぬ」
「っ!?」
「一体、どういうことだっ!!」
「フッ、良いだろう、近いうちに分かる事だったんだ、今更、言ってもどうする事も出来ない!」
そして、クルーゼの口から衝撃の言葉に、言葉を失った。
サイレント・ゼフィルスを一人で追うセシリア。
スターライトmkⅢを展開してサイレント・ゼフィルスを狙い放つがサイレント・ゼフィルスは容易く避ける。
「ならば、これならどうですか!」
ビットを射出してサイレント・ゼフィルスに迫る。
オータムを抱えていて両手が使えないサイレント・ゼフィルスはシールドビットを射出してレーザーを防ぎながら離脱をしようとする。
「逃がしませんわ!」
逃がさないとセシリアはスターライトmkⅢとビットの一斉掃射するが、サイレント・ゼフィルスはあろう事か、シールドビットによる防御を止め、シールドビットをセシリアに向けて飛ばす。
そして、セシリアの接近したシールドビットが光りだした。
「しまった!?」
高性能爆薬が引火しシールドビットは自爆した。
突然の事に防御が遅れたセシリア、だが爆薬の量が少なかったのかブルー・ティアーズに損傷はなかった。
爆煙が晴れるとサイレント・ゼフィルスの姿はなかった。
「くっ!」
現れたサイレント・ゼフィルスを抑えることが出来なかった。
その事実にセシリアは悔しさに唇を噛み締める。
「セシリア!」
セシリアの後を追ってきた一夏達がセシリアの下に着いた。
「一夏さん……」
「セシリア、一人で無茶をするなよ」
「……すみません」
「まあ、何より無事でよかったよ、セシリア」
シャルロットがホッとするが、鈴はセシリアが暗い表情しているのに気付いた。
「セシリア?」
「すいません、私の所為で皆さんご迷惑をお掛けして」
勝手な行動で一夏達に迷惑を掛けてしまった。
そんな自分にセシリアは自己嫌悪に陥る。
しかし、一夏達は笑みを浮かべながら答える。
「何言ってのよ、セシリア」
「何時、俺達が迷惑って言った?」
「僕達は友達だよ、友達を助けるのは当たり前じゃない」
「皆さん……!」
冷静さを失い勝手な行動をしたにも関らず一夏達はセシリアを責めなかった。
セシリアは一夏達に感謝するのであった。
「さあ、戻るわよ」
IS学園に戻ろうとした、その時であった。
打鉄・弐式のレーダーに反応した。
「レーダーに反応! 六時の方向から4つ!」
「何!? 何処のISだ!」
「ちょっと、待って……っ!?」
熱源の解析する簪だったが、言葉を失った。
「こ、これって……!?」
「どうしたの、簪ちゃん! 何があったの!」
「あ、あれ……」
簪はレーダーの反応した方向に指を指す。
一夏達はハイパーセンサー駆使して簪が指を指した方向を見る。
そして、ハイパーセンサーに映し出された映像に言葉を失った。
「な、何だよ、こいつ等!?」
「ろ、ロボットだと……!?」
そこに映し出されたのは4機の18m級のロボット達であった。
白い機体が先頭を飛びながら、赤い機体、ダークグリーンカラーの機体、青色の機体が板状の飛行機の上に乗り白い機体を追尾していた。
「馬鹿な!? こんな巨大なロボットが存在するなんて!?」
目の前の事に信じられなかった。
どこから見てもISとは似ても似つかぬ大きさ。その巨体に一夏達は圧倒された。
ダークグリーンカラーの機体と青色の機体がミサイルポッドが開かれミサイルが放たれる。
「っ!? 皆、避けるのよ!!」
楯無の声に一夏達は迫り来るミサイルを避ける。
それを皮切りに残りの2機も手に装備しているビームライフルを一斉掃射してきた。
「ビーム兵器だと!?」
「これだけの出力、当たったら只ではすみませんわ!!」
このままでは埒が明かないとセシリアはビットを射出、ビットのレーザーを一斉掃射する。
4機のロボットは避けようとせずレーザーを受ける、しかし、ロボット達の装甲には傷一つ無かった。
「何ですって!?」
「無傷だと!?」
ロボット達に無傷にセシリアと箒が驚愕する。
レーザーがダメならと簪とラウラが春雷とレール砲を展開する。
「ならば!」
「これならどうだ!」
赤い色のロボットに狙いを定めると同時に放つ、赤いロボットは左腕に装備していたシールドで荷電粒子砲とレール砲を防ぐ。
防御している隙に一夏、シャルロット、箒、鈴、楯無が一気に赤いロボットに接近する。
シャルロットと鈴がアサルトライフルと衝撃砲を赤いロボットの頭部を狙い連射し、赤いロボットの動きを止める。
その隙に箒と楯無が赤いロボットの左右から接近、雨月と空割、蒼流旋を振り下ろす。
だが、赤いロボットはシールドで雨月と空割を受け止め、箒を吹き飛ばす。
「箒ちゃんっ!?」
赤いロボットに吹き飛ばされた箒であったが、シャルロットが箒を受け止める。
「箒! 大丈夫!」
「ああ、すまない、シャルロット」
礼を言いながら直ぐに箒は体勢を立て直す。
赤いロボットは頭部に装備されている機関砲で楯無に狙いを定め連射する。
だが、楯無は弾丸を避けながら蒼流旋のガトリングで応戦する。
そして、赤いロボットが楯無に注意が向いている隙に一夏が赤いロボットの頭上から
「もらった!!」
一夏が接近する事に気付いた赤いロボットは避けるのは無理と判断し、左手のシールドで受け止めようとする。
一夏は構わずに赤いロボットのシールドに雪片弐型を振り下ろす。
シールドは真っ二つに切り落とす、そして、シールドを装備していた左腕も一緒に切り落とした。
一夏はそのまま赤いロボットに止めを刺そうと胴体を狙おうとしたが、楯無がある異変に気付いた。
「っ!? 一夏君、後ろ!?」
楯無の言葉に一夏は後ろに視線を向けるとそこには黒い機体が突如として姿を表し、右腕に装備しているシールド形したビームライフルが一夏に狙いを定めていた。
突然、姿を現した黒い機体に反応出来ない一夏にビームライフルの銃口からビームが放たれようとした、その時だった。
何処からともかく飛んできたビームが黒い機体のビームライフルを貫く。
楯無は一夏の手を掴みその場から離れると巨大な何かが黒い機体の胴体を真っ二つにして破壊した。
破壊された黒い機体が爆発した爆煙が一夏達を包み込む。
そして、煙が晴れ目を開くと目の前の光景に一夏達は言葉を失った。
「こ、これは……!?」
そこに居たのは青い翼を大きく広げた、白を基調としたカラーリングをした18mに及ぶ巨大な機体が佇んでいた。
そして、一夏はその機体を見ながら呟く。
「ストライク……フリーダム……」
一夏達を守る為に4機のMSの前にストライクフリーダムが立ち塞がる。
ストライクフリーダムのコックピットから一夏達が無事である事に安堵するキラ。
だが、直ぐに気持ちを切り替え敵に目を向けながら呟く。
「ストライク、イージス、バスター、デュエル、ヘリオポリスのG兵器……」
キラの目の前には地球連合のGATシリーズの4機でであった、そして、先ほど撃破した黒い機体はGATシリーズのブリッツである。
何故、この世界にG兵器の5機があるのか、疑問に感じるキラだったが、イージスがビームサーベルを展開させグゥルのスラスターを吹かしキラの乗るストライクフリーダムに接近するが、ストライクフリーダムの後方から無数のビームが飛んできた。
突然のビームに慌てて回避行動をとるが、一つのビームがイージスの残っていた右腕を貫通し、右腕が破壊する。
更に高エネルギービーム砲が迫ってきた、被弾した衝撃でバランスを崩したイージスに回避する事は出来ず、高エネルギービーム砲がイージスの胴体を貫き、イージスは火花を散らしながら爆発した。
その場に居た全員がビームが飛んできた方向に視線を向けると、そこには2機のMSの姿があった。
「シン、ルナマリア!」
そこにはデスティニーとインパルスの乗ったシンとルナマリアであった。
ストライクフリーダムの隣に機体を止める。
『キラさん、一夏達は!』
「見ての通り、皆無事だよ」
シンとルナマリアは一夏達が無事である事に安堵する。
そして、目の前に居るMSに驚きを露にする。
『連合のG兵器!』
『何でこの世界に!』
「分からない、だけど、クルーゼの言葉が嘘ではなかったという事だ!」
クルーゼの言葉がキラの頭の中を駆け巡る。
『亡国機業は我々の世界の兵器であるMSを開発した』
『もうすぐ、この世界は争いが起きる』
『やがて世界は怒りや憎しみに包まれ、新たな争いの狼煙となる』
クルーゼは本気でこの世界を戦争を起こそうとしている。
例え世界が違おうとも、争いを起こそうとするならば戦う、二度と誰かを傷つけない、傷つかない未来を創る為にと決意したキラはクルーゼの言葉を頭を振って追い払う。
3機が一斉にビームライフルを構え、キラ達に向かって放たれた。
「行くよ、シン、ルナマリア!」
『了解!』
迫り来るビームにストライクフリーダムの両腕のビームシールドを展開させビームを防いだのと同時にデスティニーとインパルスがビームライフルを連射しながら3機に接近。
迫ってくるビームに3機は回避するが、その隙をシンは見逃さなかった。
「そこっ!」
デュエルが回避した先にビームライフルを向けビーム放つと、デュエルの左腕を貫き左腕が破壊した。
ルナマリアの乗るインパルスはビームライフルを構えながらバスターと対峙する。
ビームを連射するインパルスにバスターは肩のミサイルポットを展開させミサイルを放つ。
「このぉ!」
だが、ルナマリアは向かってくるミサイルにビームライフルとCIWSで迎撃する。
ミサイルは全て撃破するとルナマリアはビームライフルからビームサーベルに持ち替えバスターの懐に飛び込む。
インパルスに接近されないとバスターは腰部に連結されたガンランチャーを切り離しエネルギー収束火線ライフルと連結させ対装甲散弾砲を放つが、ルナマリアはシールドで散弾砲を防ぎながらバスターに接近した。
「もらったわよ!」
バスターに接近したルナマリアはビームサーベルを振る。
バスターは反応に遅れ回避が間に合わず右腕を切り落とされてしまう、更にルナマリアはバスターを蹴り飛ばしグゥルから叩き落した。
飛行能力の無いバスターは海に落ちて行く、そして、ルナマリアは再びバスターに接近をする。
だが、バスターはインパルスを接近されないと肩のミサイルポットからミサイルを放つが、ルナマリアはミサイルを避け、回避できないミサイルはビームサーベルで切り裂きバスターの懐に飛び込む、ビームサーベルをバスターに突立てバスターのコックピットを貫いた。
コックピットを貫かれたバスターは機能停止し、そして海に落ちたと同時に爆発を起こしバスターは海の藻屑と化した。
バスターが撃破されたのと同時にシンはフラッシュエッジ2をデュエルに投擲する。
反応に遅れたデュエルは咄嗟に回避行動をするが、右腕が切り落とされてしまう。
「まだだ、逃がすか!」
アロンダイトを構えると同時にヴォワチュール・リュミエールを展開させ、一気にデュエルの懐に飛び込みアロンダイトを振り下ろす。
振り下ろされたアロンダイトにデュエルの足とグゥルが切り落とされ海に落ちて行き、デスティニーはパルマフィオキーナを構え最大加速でデュエルに突っ込む。
「これで止めだ!!」
シンの叫び声と共にパルマフィオキーナをデュエルの胴体に叩き込み、ゼロ距離から掌部ビーム砲を放ち、デュエルを貫いた。
掌部ビーム砲を叩き込んだと同時にデスティニーはデュエルから離れる、そして、デュエルの胴体から火花を散らしながら爆発し粉々に海に散っていく。
シールドと一体化している30mm6銃身ガトリング砲が放たれるがストライクフリーダムは避ける。
ガトリングは有効ではないとストライクはIWSPの鞘から9.1メートル対艦刀を引き抜きストライクフリーダムに肉薄し対艦刀を振り下ろすが、キラはストライクフリーダムのビームサーベルを引き抜き対艦刀を受け止め鍔迫り合いとなる。
すると、ストライクは115mmレールガンを鍔迫り合っているストライクフリーダムに狙いを定め、レールガンを放つ。
だが、キラはレールガンに当たる寸前にレールガンを避ける、それと同時にビームサーベルを振るうとIWSPのレールガンを切り落とす。
ストライクは105mm単装砲とイーゲルシュテルンをストライクフリーダムに一斉掃射するが、キラはビームシールドを使い受け流す。
すると、シールドにマウントされたビームブーメランを引き抜くと投擲するが、ストライクフリーダムのクスィフィアス3を展開しビームブーメランを撃ち抜かれてしまった。
ビームブーメランを撃ち抜いた際に出た爆煙でストライクの視界を奪い、その隙にストライクフリーダムは右手に装備していたビームライフルを腰部にマウントし、ビームサーベルを引き抜きストライクに接近、ストライクとすれ違い様にビームサーベルを振るいストライクの右腕を切り落とす。
「まだだっ!」
ストライクの背後を取ったキラは左手に装備しているビームライフルを連射、瞬く間にストライクの腕、脚部、IWSPのスラスターに被弾していく。
そして、ビームサーベルからビームライフルに持ち替え、2つのビームライフルを連結させストライクに狙いを定める。
「これでっ!」
連結されたビームライフルから放たれたビームはストライクの胴体の駆動系を撃ち貫いた。
駆動系を撃ち抜かれたストライクは機能停止し海に落ちていく。
そして、戦闘は終わり、海には破壊されたG兵器の破片や残骸が浮いていた。
キラは千冬に通信を送りMSの残骸の回収を指示する。
そして、この戦闘が新たな戦いの幕開けであった。
キラ達がG兵器を撃破した同時刻。
海岸ではクルーゼがキラ達の戦闘を見ていた。
「ほぅ、G兵器を短時間で倒すとは、流石と言うべきか」
何処か楽しそうな表情であった。
すると、クルーゼが所持している通信機が反応を始めた。
クルーゼは通信機を取り出し答える。
「私だ……」
『クルーゼ、G兵器の反応が消えたけど、何があったの?』
通信機から聞こえてきたのは女の声であった。
女はG兵器の信号が消えた事に気付き、戦闘を見ていたクルーゼに聞いてきたのである。
「分かっている筈だ、彼らがMSでG兵器を破壊した」
『そう、彼らが……』
女も薄々気付いていた。
G兵器には
通常のISの装備でG兵器を撃破する事は困難。
それが撃破されたという事はキラ達がMSを出したという可能性があった。
だから女はクルーゼに連絡をしたのだ。
「しかし、君には恐れ入る、お気に入りを助けるためにG兵器を投入するとは」
『あら、良いじゃない、オータムは私の大事な人なんだから、それぐらいしても良いでしょ!』
そう女はオータムを助ける為にG兵器を投入した。
オータムは女の恋人と特殊な関係である。
女はオータムを助ける為にクルーゼやサイレント・ゼフィルスの搭乗者であるエムを送ったり、機密事項であるMSを勝手に投入したりと手段を選ばなかった。
そんな事に付き合わされるクルーゼは堪ったもんではなかったが、キラ達の戦闘を見る事が出来ただけでもクルーゼにとっては大きな収穫であった。
「ふっ、では、私はこれから……」
『ええ、計画通りにクルーゼはアメリカに向かってもらうわ』
「了解した」
『それじゃあ、始めましょう、戦争を』
「ああ、世界を憎しみに染めよう」
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第35話です。
プロローグ
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