No.610483

真・恋姫†無双 帰ってきた一刀に言わせたい事 2話

真・恋姫†無双 帰ってきた一刀に言わせたい事 2話を投稿します。

仕事の関係上思ったより時間がかかってしまいました。

コメントにもでていましたがあの人が登場です。

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2013-08-20 02:10:53 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:10364   閲覧ユーザー数:8860

 

空から降ってくるというとんでもない方法で帰ってきた一刀に魏のみんなが飛びつき大騒ぎになった。

その後一刀は蜀や呉の面々に挨拶をしてからどうやって戻って来れたかなどを皆に話した。

 

「・・・・・・というわけで俺が少し老けてるのもここと天の世界の時間の進みかたが少し違うせいなんだ。こっちでは三年だったっけ?天はその三倍・・・つまり俺にとっては九年掛けの帰還になるわけなんだよ」

 

「・・・そう、一刀も大変だったのね」

 

「まあね。でも皆と違って貂蝉、俺をここに戻してくれた人がね一年後には俺を見つけてくれたんだ。そしてここに戻してくれる事になったんだけどこの世界にとって異物の俺を無事に送るためにかなりの時間が必要といわれたからそこからの八年間はひたすら精進する事に専念してたよ」

 

一刀の話を魏の皆が真剣に聞いていた。

中には途中で涙するものもいた。

そんな中ある人が訪ねて来た。

「はーい、ちょっといいかしら?」

 

「・・・雪蓮?」

 

「御使い君に話があるのだけど?」

 

雪蓮が一刀に話があるという言葉に魏の面々はもちろん蜀や呉の者達にも緊張が走った。

ただ一人を除いて

 

「華琳達がいいのなら別にかまわないけど、たしか孫策さんでしたっけ?」

 

一刀のあまりにも普通の態度に皆が驚いた。

それは雪蓮も同じだったようだが表情にはださず

 

「ええ、君に聴きたいことがあるのよ。・・・「赤壁」でのあれは貴方が考えたって聞いたのだけど?」

 

「ええ、俺が華琳に進言しましたけどそれがどうかしましたか?」

 

この一刀の発言に場の全員が騒然とし、さすがの雪蓮も怒りの表情を浮かべた。

そして

 

「どうかしたかですって!!あなたね、それで私達は大切な人を失ったのよ!!」

 

そう叫んだと共に南海覇王を引き抜き一刀の首に当てた。

その行動に魏の面々が動こうとする中

 

「黄蓋さんでしたっけ?それは残念でしたね。・・・あとそれをいうなら」

 

「俺も貴女の事をかなり恨んでいるんですけど?」

 

そういった一刀の姿は雪蓮の前には無く、いつの間にか彼女の後ろに立っていた。

彼の右腕の死神の鎌が雪蓮の首をとらえていながら

「!?私の絶をいつのまに!!」

 

一刀のその動きは誰にも見えていなかった。

絶をとられたであろう華琳すら、いつとられたのか分からなかった。

 

「俺は好きな皆を、魏を救うために策を進言した。いや正しくは天の知識で「赤壁の戦い」で起こるすべてを華琳や軍師に話した。その結果魏が勝利してその過程で黄蓋さんをはじめとした多くの犠牲者が出た。だがそれがどうしたというのですか?戦争をしたのだから犠牲者がでるのは当たり前でしょう?」

 

「ええ、たしかにそうね。だけど黄蓋は祭は私たちの大切な「大切な仲間ですか?将軍だった彼女だけが仲間ですか?」えっ?」

 

一刀の発言に怒りをつよめた雪蓮だったが自分の言葉をさえぎった一刀の発言におどろいた。

 

「3795人何の数か分かりますか?まあわかりませんよね?正解は・・・・・・終戦までに貴女に殺された俺の部下達です」

 

その言葉に一同は驚愕した。

「断トツで貴女に殺されてるんですよ俺の預かっていた兵達、凪隊真桜隊沙和隊含めた「北郷隊」のみんなはね。ちなみに俺が始めて戦場に出るときに任された兵150人、そのうち終戦まで生き残ったのはわずか5人です。そして俺が預かった兵から出てしまった戦死者の総合計は157806名になるはずですよ。俺の記憶が間違ってなかったら」

 

一刀の言葉に場の皆が言葉を発せなかった。

 

「なぜ覚えていられるのか?って顔ですね?当然ですよなんたって「俺の大切な仲間」なんですから。なんだったら貴女に殺された部下の名前全員いいましょうか?」

 

そういうと一刀は雪蓮に向けていた絶を解き、近くにあった酒を一気に仰いだ。

 

「まあ、そこまではしなくとも史渙と車冑の二人の事は話とこうか。この世界で出来た数少ない親友と呼べるやつらだった。車冑は赤壁で、史渙は最後の決戦で貴女に殺された。勇敢に立ち向かったと聞いたよ。彼らを特別扱いする訳には行かないけど特に中がよかったからね。車冑にはお見合いを手配して嫁さんを紹介したし、史渙には生まれてくる子供の名付け親になってほしいと頼まれた。ほんとうにいいやつらだった」

 

そう話す一刀はいつのまにか涙を流していた。

 

「なあ孫策さん、あんたにとって「仲間」とはなんだ?どこまでが「仲間」なんだ?俺にとっての仲間は「俺に関わった全ての者」だよ。俺は少なくとも俺が預かった部下の名前は全員覚えたし今も覚えている。その中には一言も話した事のない奴もいたし、親友になった奴もいた。貴女が俺に向けた怒りはなんだ?黄蓋を喪った怒りか?「黄蓋だけ」の怒りなのか?」

 

一刀の問いに雪蓮は答えれなかった。

それは周りも同じなのかだれも言葉を発せなかった。

「俺はあんたを恨まない」

 

「!?」

 

「だってそうだろ?恨んでしまったらその人をそういう風にしか見えない。あんたを恨んだら呉や蜀の皆さんをそして「霞」すらうらまないといけない」

 

その言葉に皆は驚き、霞は悲しそうな顔をしていた。

 

「霞は最初は董卓軍で「反董卓連合」で敵同士だった。その時に少なからず霞に殺されたものがいた。それは霞を仲間に迎えたとき俺も華琳達も霞自身も分かってて仲間になったんだ。だから俺は貴女を恨まない。どれだけ憎くてもこれからの為に俺は貴女に手を差し伸べる。友好の握手をするために」

 

そういって一刀は握手をするために手を差し出した。

雪蓮はその手を見ている事しか出来なかった。

 

「・・・これは策殿の完敗ですな」

 

「やっぱり生きていらしたのですか、黄蓋さん?」

 

「おや驚かないのだな、北郷殿?」

 

そこには死んだはずの黄蓋がやってきた。

 

「・・・孫策さんは正直すぎた。怒りが本物でないのが丸分かりだ。となるとあなたは生きている事になる。俺を試すのだったら周瑜さんにするべきだったね」

 

「はっはっは、なるほどの。それを見抜くとは中々「それに俺は華佗の腕を信じてるからね」・・・そうか、あそこに華佗がいたのは北郷殿のおかげっだったとは」

 

「多くの死傷者が出るのは分かっていたからね。出陣前に町に来ていた華佗を見つけて頼んでおいた。俺自身が考えた唯一の策だよ」

 

「そうか・・・我名は黄蓋、字は公覆。そして真名は祭じゃ」

 

「!?・・・北郷一刀、真名はない。天には風習がないんで。よろしく」

 

「うむ、よろしく頼む」

 

そういって二人は握手をした。

 

「あーあ、私空気になっちゃてるじゃない。・・・・・・私はあの手をまだ握れないわ。その覚悟も資格も持ってない。あの手は私よりもあの子、蓮華にこそ相応しいわね。・・・決めたわ」

 

そう思い、何かを決意した雪蓮は静かにその場を去った。

後書き

 

少し時間がかかってみましたが続きを書きました。

私が書きたかったのは「強い一刀」です。

意思の強い一刀君です。

 

魏√後一刀帰還は多くの人が書いてますね。

その中には祭のことについて雪蓮と話すシーンを書く人がおおくいらっしゃいました。

そういう作品を読ませていただいているとふと思ったんですよね。

 

「強い決意を話す一刀」はいても「雪蓮に対して強く出る一刀」は見かけないなと

 

ですのでそういった一刀をかいて見たくて本作品を書いたしだいです。

 

話に出てきた数字や親友という二人に関しては適当な部分があるためあまり突っ込まないでいただけると幸いです。

二人に関しては一応魏の武将からえらびましたが。

 

次で最後ですが展開は読みやすいと思います(笑)

 

それでもいいかたは次回もよろしくお願いします。

 

 
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