No.607473

三都フランチェスカ学園物語 第3話 逃亡開始!!

Minosawaさん

久しぶりの更新です。

会話に一刀達は全然入ってません。

ほぼ三人の出番ですね(笑)

2013-08-10 19:26:36 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:972   閲覧ユーザー数:947

前回までのあらすじ…

 

学園に案内されて、あだ名が猿と呼ばれる奴に秘密の場所に案内され、覗きに誘われて、金髪ヘアーでどこから出したのか戦斧(せんそう)を持った美女に見つかって、逃げた。

 

『うわぁーーーーーー!!』

 

大神達は全力疾走で逃げていた。

 

「まさか、風紀委員のグリシーヌがいるなんて!」

 

「早く教室に戻らないと!」

 

加山と一刀が話しながら走っていると、左慈がある事に気がついた。

 

「そう言えばあの転入生三人は?」

 

『あっ…』

 

考えてみれば自分達はあいつらを見捨てて走って逃げてしまった。

 

「俺達のために犠牲になったんだ…振り向くな」

 

「何カッコ良く言ってんだ!大体お前が原因だろ!?」

 

カッコ良く言う乃川に厳しくつっ込む一刀。

 

すると…

 

 

 

「「「ギャアーーーーーーーーー!!」」」

 

 

一刀達の後ろから全速力で逃げて走って来た実達が叫びながらやって来た。

 

「3人とも無事だったんだ!」

 

大神が少しホッとした表情で言った。

 

「誰だよ!あの物騒な美女は!?」

 

実が後ろに指差すと、後ろから戦斧(せんそう)を持って追いかける美女がいた。

 

「待てーーー!!」

 

「彼女は高等部2年の風紀委員副会長のグリシーヌ・ブルーメール、貴族のお嬢さんだけど大の男嫌いで、いつもあんな戦斧を持って取り締まっている。しかも彼女は巴里花組の舞台女優だよー」

 

走りながら加山が丁寧に説明をした。

 

「マリア、そっちに行ったぞ!」

 

『『『えっ?』』』

 

転入生3人が口を揃えて言い、男たちが前を見るとそこにはプラチナブロンドの金髪を、左目を隠すような形にしたボブカットをして、男子の制服を着た美女が前に走ってやって来た。

 

「まかせて!」

 

そう言ってマリアが懐から出したのは…

 

「「「え…」」」

 

3人はマリアが出したものにあ然とした。

 

それは…紛れもなく銃だった。

 

「止まりなさい!さもなくば撃つ!!」

 

マリアがそう叫ぶと、さすがの男子も走るのを止め、手を挙げた。

 

「あちゃ~これじゃあもう…」

 

加山がそう言ってため息をつくが、実と輝と大和がお互いに耳元で囁く。

 

「まったく…手間取らせおって…」

 

「さあ…ちょっと来てもらうわよ…」

 

グリシーヌとマリアが歩いて男子達に詰め寄ろうとしたが、実がマリアを輝がグリシーヌの前に立った。

 

「美女の誘いは歓迎だけど…」

 

「斧と拳銃持った美女の誘いはお断りです…」

 

「「何?」」

 

手を挙げながら実と輝が話したその時。

 

 

 

『チャリーン』

 

 

 

大和が瞬時にポケットから10円玉を一枚出してコイントスのように弾いた。

 

マリアとグリシーヌがその10円に視線を送ったその瞬間、真々田兄弟が同時に動いた。

 

実がマリアが拳銃を蹴り上げて、拳銃が宙に舞い、輝は瞬時にしゃがんでグリシーヌの足を払い、グリシーヌが転倒した。

 

「今のうちだ!」

 

大神達はその隙に走り出し、ミノルとアキラも瞬時に逃げ出した。

 

マリアとグリシーヌも直ぐに起き上がるも、既に逃げられていた。

 

「くっ!逃げられた」

 

「私は学園長にアレを流すように連絡するわ」

 

「あれか…ふっ、よかろう」

 

マリアは胸ポケットからスマホを取り出してある人物に電話した。

 

「学園長ですか?帝都花組のマリアタチバナです」

 

「あら~マリアちゃんじゃなぁい、一体何の様?」

 

「軍組得システムの発令の許可をお願いします」

 

「あらぁ?また男子たちが何かしたのかしらぁ?」

 

「ええ…まあ」

 

「いいわよぉ?2分後に流すわよ~ん!」

 

「わかりました…お願いします」

 

そう言って電話を切るマリアはホッとした様子になった。

 

「どうだった?」

 

「学園長から承諾をもらったわ。2分後に放送を流すそうよ」

 

「そうか…ふふふ、あの金髪男…我を転ばせた事を後悔させる!!」

 

闘志を燃やしながら戦斧を持ってグリシーヌは走っていった。

 

「・・・・」

 

マリアも無言で弾丸のチェックをし、銃を懐に入れてグリシーヌの後を追った。

 

 

 

 

「ぜぇ、ぜぇ…」

 

息を切らせながら男達は走り続けていた。

 

「追って来ないみたいだな…」

 

実が後ろを確認して話すと男達は足を止め、息を整えた。

 

「無我夢中で走りましたけど…ここは…」

 

輝が階段の壁にある階数を見ると3F(さんかい)だった。

 

「3Fか…渡り廊下がある階か!」

 

「それじゃあ急いで行きましょう」

 

左慈の言葉に干吉が反応して答え、一同が再び走り出そうとしたその時だった。

 

『ピン~ポン~パン~ポン~』

 

一同が走り出そうとした瞬間、突然放送が流れて一同は足を止めた。

 

「ええ~マイクティスト~マイクティスト~」

 

「この独特な口調…あの学園長か!」

 

「でも一体何で学園長が放送を?」

 

実と輝が学園長の放送に戸惑い始めた。

 

「ただいまよりぃ~漢女組ver軍組得システムの発令しまぁ~すぅ~」

 

『漢女組ver軍組得システム!?』

 

「「「????」」」

 

転入生三人以外が軍組得システムと言うワードに驚いて、三人は何のことだかわからなかった。

 

「軍もしくは組に所属している高等部の生徒達はぁ~今逃走している漢女組の男子全員を捕獲するぅ~」

 

『捕獲!!』

 

男子全員が口を揃えて驚いた。

 

「なお今回から転入生3人が新しく入ってぇ~めちゃくちゃなイケメェ~ン3人の中の1人を捕まえた軍・組はぁ~特別ボーナスがついてるわよぉ~ん」

 

「「「何だって!!」」」

 

「制限時間は60分でぇ~すぅ~それじゃ~がぁ~んば~って~」

 

放送が終わって一同は困惑し始めた。転入生3人にいたっては何の事か全然理解できずに呆然としていた。

 

「え…何?どういう事?」

 

「つまり僕達は追われる身になったって事?」

 

「転入初日ですよね…我々三人…」

 

実・輝・大和は一刀達を他所に見ながらプルプルと震えて言った。

 

「とにかく逃げようぜ~次々と来るかもしれないからさ~」

 

 

「誰のせいだと思ってんだゴラァ!!」

 

乃川の発言に実はブチ切れて乃川の胸倉を掴んだ。

 

「何のん気なトーンで言ってんだテメェ!お前の秘密の場所に誘われてぇ!女子たちのパンツ覗いてこうなったんだぞ!何か言えやエロ猿!!」

 

胸倉を掴んで乃川の身体を揺らして怒鳴る実に止める者はいなかった。何故なら輝・大和の二人も同じ気持ちだった。

 

「そういえば軍組得システムって一体なんですか?」

 

「ああ…軍組得システムっていうのは去年から始まって、悪さを働いた者を捕まえてその生徒が所属している軍もしくは組に褒美がもらえるって奴だけど…」

 

「しかし今回のような漢女組verの場合だと軍・組の雑用されるんだよ…このクソ猿のせいでな…」

 

加山と左慈が大和の質問に答えた。

 

「つまり…全員その軍もしくは組に所属している女子達に僕達男子全員が捕まったら下僕にされるって事ですか…」

 

「そういう事です」

 

輝の説明に于吉が首を縦に振って答えた。

 

「ちょっと待て!俺達に勝ち目はないのか!」

 

実は乃川を離して会話に参加した。

 

「いや…制限時間内に逃げ切るか?教室に入れば僕達の勝ち」

 

「しかも制限時間内に教室に入った生徒は軍組得システムによって褒美が貰えるって訳」

 

大神と一刀の説明に転入生三人は理解した。

 

「それで?その組っていうのはさっき話してた帝都やら巴里の花組の事か?」

 

「あと紐育星組があって、軍は蜀軍と魏軍と呉軍かな?」

 

加山の説明に実はある事に気がついた。

 

「蜀魏呉ってまるで三国志だな?」

 

「まあ…それは学園長が決めた事だから」

 

実の発言に加山が言って、一同が歩き始めた。

 

「俺達がいるのは教室があるA棟に繋がる連絡橋がある三階で、俺達の教室はA棟一階…」

 

「つまりその連絡橋を渡らないとまずいって事か…」

 

一刀の説明に実が話す。そして輝がある事に気がついた。

 

「教室の前に女子たちがいたらどう突破します?」

 

「それなら大丈夫、漢女組の教室の半径3メートルには女子達が入ってはいけないって決められているから」

 

「なるほど…僕達が捕まえるのはその軍・組に所属している女子だけですよね…」

 

「それが…ファンやら同盟の女の子たちが妨害する事があるんだよ…本当は原則的にダメだけどね…」

 

「それじゃあ我々が抵抗してもありなんですか?」

 

輝の次に大和が質問してきた。

 

「抵抗はありだけど、程々にだよ」

 

「わかりました」

 

大和の質問が終わり一同は連絡橋の入り口に到着した。

 

「よし渡るぜ!」

 

「ちょい待てエロ猿」

 

連絡橋を渡ろうとした乃川を実が止めた。

 

「ちょ!何」

 

「しぃ~静かに…」

 

実達は連絡橋の脇にある階段に身を潜めた。

 

「3階はまずいから1階の連絡橋を使おう!」

 

実が大声で言って足を大きく踏んで音を出した。

 

すると、連絡橋の扉の裏から黒髪でロングで長刀を持ち、水色の髪色のショートヘアーで弓矢を持っている二人が姿を現した。

 

「クソ!秋蘭!華琳様に報告だ!獲物は一階の連絡橋だと!」

 

「了解だ姉者」

 

そう言って下の階に降りる二人に上の階にいた一同はいなくなった事を確認した。

 

「よし…行ったな?」

 

「すげえ…まさか連絡橋の扉の裏に隠れていたことに気付くなんてな」

 

実の行動に左慈は驚いた。

 

「扉の影が妙に伸びていたからもしかしてと思ってな」

 

「よし!急いで渡ろうぜ!!」

 

乃川を先頭に男子一同は連絡橋に入ったその時!

 

 

前後の扉が突然閉まり、そこにいたのは薙刀を持った少女が前に、後ろには戦斧を持ったグリシーヌが立っていた。

 

「オーッホッホッホ!男子の皆さん?お覚悟はよろしいですね?」

 

「すみれ!絶対にここを突破させるな!!」

 

「神崎すみれ、三都歌劇団の帝都花組に所属している女優で神崎重工のお嬢様、しかも薙刀を使う神崎風塵流免許皆伝の腕前の持ち主さ!」

 

「こんな時に説明感謝だ」

 

加山の説明に感謝する実。

 

「いたぞ!金髪の貴様!!」

 

「ん?僕の事?」

 

グリシーヌが言う金髪の男に輝が反応し、グリシーヌを見る輝。

 

「私を転ばせた罪、万死に値する!」

 

「転ばせただけで怒らないで下さい」

 

グリシーヌの発言に輝がストレートに言い返した。

 

「兎に角…ここを突破するしか…」

 

「無駄ですわ~扉を開けてもファンの皆さんが待機してますのよ!」

 

「ちょ!それ反則じゃあ!?」

 

すみれの発言に加山が反論した。

 

「決まり事は破るためにあるものですわ」

 

「すみれ!少し自重しろ!!」

 

すみれの発言に少し怒るグリシーヌ。そしてジリジリと近づく2人に絶対絶命の漢女組。

 

だが…

 

「上下黒か…」

 

大和がすみれを見て言い放ったのだ。

 

「上下黒?何のことだ!!」

 

左慈が大和に言うと平然の顔で言った。

 

「すみれちゃんの下着の色」

 

『えっ!?』

 

転入生三人以外が声を合わせて驚いた。

 

「ちょ!?何言ってんの高野!!」

 

加山が顔を赤くしながら大和に詰め寄った。

 

「大和はこう見えてもファッション関連の趣味を持ってな…女性の性格・スタイルだけで下着の色と種類も分かるらしいんだけど…」

 

「最初は信じ難いけど…彼女の反応見て間違いないみたい」

 

輝が指差す方を見るとすみれが顔を真っ赤にしていた。

 

「な、何で私の下着の色を…この変態!!」

 

「え~制服のボタン2・3個はずしてブラホックがチラッと見えただけなのに…」

 

すみれの言葉に何事も無いような態度で言い返す大和に実は大和の肩を叩く。

 

「それじゃあグリシーヌの下着は?」

 

「上下純白でガーターベルト…下は動きやすいように少し伸びるタイプの奴ですかね…」

 

「そういえば僕も見えたね…転ばせたときにちょっと食い込みが…」

 

スラスラと言う大和に便乗して輝が答えたその時、グリシーヌが輝に向かって戦斧を振り下ろし、輝は横に避け、他一同は両側の壁に避けた。

 

「どうやら貴様だけは雑用以下をご所望らしいな…」

 

「嬉しいよこんな美女に狙われるなんて…けど!」

 

輝は廻し蹴りを繰り出すがグリシーヌは高く後ろに飛んで避けた。

 

「斧を持った物騒な女性は全力でお断りですけど?」

 

輝は微笑みながら答えた。

 

「大和…あの扉、壊せるか?」

 

大和の耳元で実が話した。

 

「自分を誰だと思ってるんすか?」

 

「ふっ…そうだな」

 

実が微笑み、大和はすみれがいる方に向かって走り出した。

 

「全員!大和の後に続け!!」

 

実は大和の横で走り出し、一同は驚いた。すみれは驚くも長刀を構えた走り出したすみれを見て、実は不適に笑った。

 

「お前の次の台詞は…『神崎風塵流の奥義で跪かせて差し上げますわ!』だ!?」

 

「神崎風塵流の奥義で跪かせて差し上げますわ!…はっ!?」

 

実が言った台詞と同じ台詞を言ったすみれは驚愕した。

 

「今だ大和!!」

 

「よっしゃーーーーー!!」

 

驚いたすみれを実が長刀を掴んで抑えて大和がそのまま扉の前に近づき、拳を構えた。

 

「ふっ飛べぇーーー!!」

 

『バコーーーーーーン!!!』

 

大和の放った拳は連絡橋の扉を前にふっ飛ばし、扉の前に待機していたファンの子達はその扉を見て驚き、そわそわし始めた。

 

「加山…確か…俺達は抵抗してもいいんだよな?」

 

「え…ああ…そうだけど…」

 

「ほどほどに…ですよね?」

 

実と大和の言葉に加山は驚きながら答えた。そしてその後ろから輝は扉前にあった掃除用具の箒を実と大和に渡してやって来て転入生三人は横一列に並んだ。

 

「お前ら…俺達から離れんなよ?」

 

「道案内…お願いします」

 

「決して走るのを止めないでください?」

 

実・輝・大和が箒を力強く握って実はニヤリと笑った。

 

「さてと…反撃開始だ…女共…容赦しないから覚悟しろよ?」

 

実がそう言って女子たちに言い放った。女子達から見て彼らの姿はイケメンではなかった…鎖を解いたイケメンの皮を被った悪ガキだった。

 

 

 

 

 

 

理事長室

 

貂蝉は学園に仕込んだ監視カメラで貂蝉は見ていた。

 

「あらぁ~本気出したわねぇ~保健室がパンクしちゃうわ~」

 

貂蝉はコーヒーを飲み干して微笑んだ。

 

「さて…薔薇組に支援の電話かけなくちゃ!」

 

そう言って貂蝉は電話を取ってある人物に連絡した。

 

 


 
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