第2章 反董卓連合編 14話 『 反董卓連合・虎牢関幕間 一刀、身体の異変 』
霞が動けぬ恋を抱えて、ねねと共に退却を無事果たし、虎牢関は堅く閉ざされた事により漸く静寂を取り戻した
連合軍の汜水関と虎牢関での兵の死傷者数は、袁紹軍が特に酷く次いで袁術軍、曹操軍と続く
先陣を任された割に、孫呉の死傷者数はそんなに多くない
虎牢関戦で乱戦に持ち込み、連合軍の損害兵数を最小限に抑えた手腕も大きいが
やはり五斗米道の華陀が、孫呉の陣に居て治療に当たってくれていたのが1番大きい・・・
前日まで散々文句を言われて不機嫌だった緋蓮も
今では一刀も華陀より安静にとの命を受け、大人しく休み治療を受けている為
最初はすこぶる機嫌が良かった
しかし、楓以外、見舞いに現れる紅や藍里といった誰もが一刀の心配ばかりで
私も怪我してるですけど・・・と怪我人アピールまでして、ちょっと拗ねている緋蓮であったが
そんな中蓮華は一人、母と兄の二人の看護を甲斐甲斐しく務めるのだった
「蓮華様・・・自らなされずとも・・・」
「私がやりたい ううん 私にやらせてほしいの! お願い」
紅が静止するも全く聞こうとしない蓮華だった為、もう誰も止める事が出来ないでいた
本来なら雪蓮が蓮華の行為を止める事ができたのであろうが
その雪蓮は・・・というと、虎牢関での戦が終った後も終始冴えない表情で
誰の問いかけにも生返事が返って来る様子に、皆も匙を投げざる負えない状況にあったのだ
蓮華はそんな姉の状況など全く知らずに、一刀の献身的な看護続けており
ちょうど水を替えに行こうと、一刀の傍をしばし離れた時に、ふと奇妙な組み合わせの二人を目撃した
「貂蝉 ちょっといいかしら?」
「ぶふふ あら雪蓮ちゃんなぁに?」
「話があるんだけど、ここじゃなんだから少し離れた所で・・・ね」
「わかったわぁ~ん」
とこの奇妙な取り合わせの二人組が、少しづつ離れていく様子を、小首を傾げて遠くより見つめ思案する蓮華
姉様・・・それにあの変態さんと今頃何処へいくんだろう??
他人の目から見ても異色の取り合わせが、天幕より離れた場所へと、どんどん移動してく
一刀の看病もしなければいけないのだが、絶対安静ではあるが緊急性が高いという訳でもなくなったので
蓮華は二人の後をこっそりと思春から習っていた気配を殺して、奇妙な取り合わせの二人の後を見失わないように着いて行く
一介の王ともあろう者が怪しい姿をした者と二人で、こんな人気のない場所に無用心にも程があると思っていた蓮華であった
(ただ一瞬、姉と変態さんがこちらへ視線を向けてきた気がするのだけれど・・・気のせいなのかしら?とは思うものの・・・)
振り返った雪蓮は直ぐに貂蝉へと話かけたので、急いで聞き耳を立てる蓮華
「貴方 戦闘中 崖上で一刀の戦闘の様子見てたでしょう?」
(崖上? 兄様の一騎討ちの時にいたの?と小首を傾げる蓮華)
「雪蓮ちゃんの記憶ちが・・・い」
「冗談は変態だけにしてくれる?」
と貂蝉が全部言い終える間もなく、間髪入れずに追求してくる雪蓮に
「うぅ~ 今日は何気にひどいわぁ~ん 雪蓮ちゃん」
(ヒドいのはどう見ても貴方の方が・・・と姉に同意の蓮華)
と素なのか誤魔化しているのか判らない反応で返す貂蝉であった
「それで? 貴方は私より前に一刀の身体の異変に気づいていたんじゃないの?」
(兄様の身体に異変!? エッ!? 何それ・・・どういう事!?と突然の雪蓮の告白に、話についていけなくなる蓮華)
「ちょっと聞きたいのだけれどぉ~ 雪蓮ちゃんにとってぇ~ ご主人様はどういった・・・」
「私は! 一刀から零れ落ちる人々を私が常に傍らに居て救うと! 我が魂にかけて一刀と約束し誓い合った仲よ? ※序章 第6話参照
今では家族・・・を通り越して、私の魂まで全てを捧げた男よ」
貂蝉の言葉を最後まで続けさせる事なく、貂蝉と視線を激しく交えながらも間髪入れずに答える
(姉様・・・と兄様はそんな約束を・・・蓮華は複雑な心境で姉の言葉をそっと飲み込む)
雪蓮の気迫、言葉をしかと受け取った貂蝉は、雪蓮へ向かってゆっくりと言葉を紡ぎ出した
「そうねぇ・・・身体の事に関して、ご主人様から聞かれれば詳細に答えるんだけども・・・
本来は雪蓮ちゃんに話すことではないのよねぇ~ん♪
うふっ でも まぁいいわぁ~ん 全く関係ない訳でもないし 詳しいことは卑弥呼も交えてしたいのよぉ~ん いいかしらぁ~ん?」
と腕を組み少し考え込んだ後、雪蓮へそう答えた貂蝉だった
「教えてもらえるなら、そちら側が何人増えようとも、こちらは一向に気にしないわ」
と雪蓮が貂蝉の話に了承に頷き返すと、ぶるわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁという叫び声と共に
岩場の陰に隠れ潜んでいた蓮華の遥か上空を飛んでいく
あまりの常識外れの貂蝉の動きに、唖然とし言葉が出ず、飛んでいった方向を視線だけで追う蓮華
少しすると腕を組んで待つ雪蓮と岩場で呆然としゃがみ込んでいる蓮華の耳に
ぶるわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃんっっ
という叫びが徐々に大きく聞こえてくると共に、見慣れたあと一人の変態を従えてこちらへと飛んでくるではないか!?
ズズゥゥゥゥゥーーーーーーーーンと地響きを立てて砂埃が舞う中、飛び立った元の位置へと寸分違わず飛んできた貂蝉と卑弥呼であった
「ついて来いというから来てみれば・・・いいおのこはおらんではないか! 貂蝉」
「ぬっふ~ん えっとカクカクシカジカ・・・というなのよぉ~ん♪」
「ぬぬぬ・・・そういうことならば致し方あるまい」
と雪蓮との経緯を急ぎ掻い摘んで、卑弥呼へと説明した貂蝉 卑弥呼としては渋々といった反応であった
(肝心な部分が遠くて聞こえない・・・どうしよう これ以上近寄れないし・・・と悩んでいる蓮華)
「むむむっ 貂蝉 それを話すというのならばじゃ わしらの正体までバラすことにならんか?」
「ぶふふ 私達の正体を今は追求しないという形でどうかしらぁん? いずれは話す機会は訪れるでしょうけどぉん?」
と卑弥呼の問いかけに対し、雪蓮へ目配せして答える貂蝉
「私が今知りたいのは、貴方達が何者なのか?ということではなく、私の大切な一刀の身体がおかしい事が気になってるの」
とあくまでも不気味な貂蝉、卑弥呼の正体には全く興味がないとアピールする雪蓮
(へ? 兄様のお身体に異変ですって!? どういう事!?)
「・・・ということらしいので、卑弥呼いいかしらぁ~ん?
「ああ よかろう」
「卑弥呼の賛同も得た事だしぃ~ ちょっと長くなるけれどお話するわぁん あくまで全部、ばぁたし(私)の推測なんだけれどねぇ~ん
ご主人様からぁ~ 最初に身体の異変があるとぉ~ 相談されたのはぁ~ ちょうど貴方達が独立を果たした折のことよぉ~ん
その時の華陀ちゃんの見立てでもぉ~ 原因不明・・・
異常と思われる箇所をサーチしたのだけどぉ~ん 特に異常が見つからなかったのよねぇ~ん
・・・となるとぉ~ 考えられるのはぁ~ 天の御遣いとしての役目柄と考えるのが無難じゃな~い?
雪蓮ちゃんはぁ~ ご主人様から歴史に関する事を色々と聞いているわよねぇ~ん?」
「ええ 貴方の言う通り 私と冥琳・・・の二人だけは一通り把握しているわ」
(私は理解していませんし、知りもしません・・・)
「ばぁたしが知る限りにおいてぇ~ん、他の世界のご主人様にも同様のぉ~ 身体に異変生じているぅ~症例が少なからずあるわぁ~ん
それは総じて、歴史の流れに逆らったからよぉ~ん」
とまっちょな腕を組んで、雪蓮への問いかけに答える貂蝉
「ちょっと待って・・・整理するわ 他の世界のご主人様って・・・ツッコミ処多すぎる説明だけれど、この際目を瞑るとして
歴史の流れに逆らったからですって? しかもその身体の異変の症例って?」
「身体の所々が透明になったり・・・ 意識が混濁して動かなくなったり・・・
果てには透明になってこの大陸から消えてなくなるっていう例もあったわぁ~ん」
「ぇ!? じゃ 昨日 一刀の手が動かなくなったのは・・・」
(・・・・・・兄様の手が動かない!?)
「えぇ~ん ご主人様の中で無意識に呂布ちゃんを殺そうとしたんでしょ~ん?
でも ご主人様が呂布ちゃんを殺す事は、この世界の歴史の流れに逆らう行為だった為に動かなくなった
・・・と考えるのが自然よねぇ~ん?」
「じゃ 私達の独立時は?」
と眉を顰めつつ貂蝉の答えに耳を傾け、次々と質問を投げかける雪蓮
「おそらくは~ 山越絡みかのう・・・」
貂蝉の隣にいた卑弥呼が、雪蓮の問いかけに対し、貂蝉のフォローをする
「でも、一刀が話してくれた歴史とかけ離れた部分なんて、その二つ以外にも一杯あるわよ?
今更歴史に逆らったって言われてもピンと来ないわ」
と貂蝉の推測の的が、少し見当違いなのでは?と思いその部分を指摘してみる雪蓮
「でしょ~ねぇん 雪蓮ちゃんがそう思うのは無理もないわぁ~ん
でもぉ~ん ご主人様が”意識して手を加えた”または”故意に手を加えた、変えた”歴史だったらぁ~ん どぅかしらねぇ~ん?
・・・という訳でぇ~ん 早速簡単に検証していくわぁ~ん」
貂蝉の見事な指摘は、雪蓮の問いかけに対し、ぐうの音も出ない程の精度で的を得ていたのだった
「一刀が直接?手を加えた又は故意・・・ですって?」
雪蓮は自身が呟く間にも思考を鋭く加速させ、貂蝉に指摘された点を加味し吟味していた
「ご主人様が異変を感じたのはぁ~独立時だから、そのちょっと前まで遡ってみようかしらぁ~ん
荊州黄巾賊討伐時はぁ~ん?」
「あれは主に冥琳が進めた作戦よ 一刀も関っているけれど、主に偵察、相手の力の見極めが主だったわ
一刀の意思はそんなにない・・・ 強いてあげるなら、黄巾の三首領を生かした事ぐらいよ?」
「その時に異変は感じてないのよねぇ~ん?」
「判らないわ ただ少なくとも一刀の身体の異変は感じなかったわ」
「どの歴史に触れても、正史以外は黄巾党の三首領は大体生かされておるからのう
ここでも”生かす”流れであったので、別段身体に異変がなかったじゃろう」
冥琳が聞いてたら詳細を知りたがったでしょうね・・・こんな内情良く喋ってくれるわと呆れ顔の雪蓮であった
「次に山越の場合わぁ~ん 本来蓮華ちゃんの後々の時代まで争っているわぁ~ん 果てしなく・・・ねぇん?」
「ええ 貂蝉のいう通り 一刀の意思よ 山越と同盟を結んだのも生かしたのも
長きに渡る争いで、孫呉が疲弊するのを考慮した一刀のね」
「そこで初めてご主人様は、この世界の歴史の流れに逆らったのよぉ~ん おそらくね
だから・・・身体に異変が生じたという絡繰よねぇ~ん」
「次にこの反董卓連合側に参加するのはぁ~ん?」
「これも・・・一刀の意思が大きく影響しているわ・・・
今後の展開も予期しての行動だから・・・」
(もうダメ・・・ここまでくると二人の言葉が理解出来ないし、全く頭に入ってこない・・・
ここから蓮華の思考は停止し、二人の会話を聞き流すといった感じになってしまう)
「恋ちゃんの場合はぁ~ 大抵、華琳ちゃんに殺されるか、桃香ちゃん処にお世話になってる事が多いわねぇ~ん」
と貂蝉も卑弥呼もだが、一刀から聞いていない歴史の事を事細かに話してくれていたのだった
「一刀が”知りえていない事”まで話すのね それに彼女達の真名まで・・・
追求しないと言った手前しないけど・・・ 貴方達かなり怪しいわよねぇ~姿といい存在そのものといい・・・
ホント何者なんだか・・・ まぁ それは今は置いておくとして・・・」
新たな情報をくれた貂蝉に対して、煮え切らないものを抱えつつも、苦笑しながらその親切心に対してスルーしてみせた雪蓮
「ぬぬぬ・・・つっこむのはなしじゃろう!」
「あらぁ~ん ついつい口がすべっちゃったわぁ~ん♪ ばたしぃったらぁ~ん♪ ただの都の踊り子よぉ~ん♪」
と卑弥呼は貂蝉を叱りつけ、気持ち悪く身体をクネクネさせながら誤魔化す貂蝉であったが
今更タダの踊り子と主張した処で、全く説得力などありもしないのであるが・・・
「再度確認するけれど、私達が手を下した案件では一刀の身体の異変はなく
一刀が意識的に介入して歴史を改変しようとする又はした場合にのみ
この世界の歴史の流れと違っていれば、一刀の身体に異変が生じるって事でいいのかしら?」
「そうじゃろうのう お主には悪いが・・・ こやつが明かしているから言うが
大抵の場合、孫呉はまだ独立を果たす時期ではない 普段はもっと遅いからのう」
貴方もすでにバラしてるんだけどね・・・と頭の中で呆れる雪蓮だったのだが
「もっと遅い?・・・そう はぁ~~ 遠慮なくズバズバと言ってくれるわねぇ
・・・という事は、一刀が優秀で拾った時期が良かったと見るべきね」
衝撃の事実を聞きながらも、思考は逆に冷たく冴えわたり
冷静沈着に物事を計り進めていく王としての顔を覗かせた雪蓮であった
「そう言えるじゃろうのう 優秀なのは確かじゃ なんせこの貂蝉が・・・」
「卑弥呼! それは内緒よぉ~ん! 雪蓮ちゅぁ~んにばぁたしぃの恥・部を晒さないでくれるかしらぁ~ん?」
「うん? おう そうか そうか! それは・・・すまんかった」
「でも推測で判明したのって、”一刀の身体に異変が生じる『原因』”だけよね?
その歴史の・・・流れで消えたり動けなくなったりする対処法は何かないの?」
「ぶふふ 良い質問だわぁ~ん♪
ご主人様はこの世界にとって『天の御遣い』だけれどぉ~ 未だこの世界にとってはぁ~”異物””余所者””お客様”扱いなのよねぇ~ん
解消する手段の1つはぁ~ ご主人様に歴史に関らせないようにする事よぉ~ん」
「今更 無理よ・・・それは 一刀なしでは呉は勢いを失ってしまうわ 他には?」
「大陸が望む通りの歴史の潮流を生み出し続ける事じゃろうのう」
「大陸の望む通りですって?意思? 冗談じゃないわ!
今も”私達の意思”で切り開いて築いてきたわ それも命を懸けて・・・削って・・・闘っているのよ?
歴史の潮流? そんなの私達に判る訳もないし、これから一切考えるなんて事もしないわ!
それに、そんな判りきった未来なんて承服しかねるわよ!
他には何かいい案なんかないの? ねぇ? ねぇったらっ!!!」
苛立ちを貂蝉と卑弥呼に容赦なくぶつける雪蓮
「ぶぶぶ ”最初”に言ったわよねぇ~ん? 雪蓮ちゃん達にも関係あるって! ここからがばぁたしからの提案よぉ~ん!」
「貴方・・・ じゃ 私がここへ呼び出した時には・・・ 最初からもう”結論”まで行き着いてたんじゃない!!
そういう事はさっさといいなさいよ!!! 時間の無駄じゃなぁ~い!」
との貂蝉の言葉に、大層おかんむりの雪蓮さんでありましたとさ・・・
「ぶふふ・・・漢女のカ・ンが大部分だったんですものぉ~ん♪ 検証できてぇ~助かったわぁ~ん
ばぁたしぃ~が導き出した答えはぁ~ん♪」
と勿体つけて態と間をとる貂蝉
「この大陸の誰でもいいのだけれどぉ~ねぇ~ん? ご主人様との間にぃ~子供を作てぇぇ~ん
この世界の”絆”、”繋がり”を作る事よぉ~ん♪ 多くできれば尚良しよぉ~ん♪
あ゛ぁ~ ご主人様との間に、ばぁたしぃが欲しいわぁ~ん♪」
(えっ? 今なんて・・・ 兄様との間にこども・・・!? ボンッッ!!!と一瞬で頭の中が沸騰する蓮華)
と雪蓮にぐっと親指を立て笑みを零し歯を輝かせる貂蝉
次に貂蝉の気持ち悪い身体が、ごっつい両腕で分厚い胸板を抱き、さらに一層激しく抱きクネクネしだした時点で
雪蓮は素早く貂蝉を視界外へと外してかかる
「ふぅ~~~~~ん 貂蝉 貴方たまには”いい事”言うじゃない? そういう重要な事は先に言いなさいよ!!! さ・き・に!」
本当にそれで一刀の身体の異常を直せるのかしら?」
違う意味で思考が停止している蓮華を尻目に、雪蓮達はどんどん話を進めて詰めていく
「悪く言ってみればじゃ 全部、漢女のカ・ン 推測じゃからのう~?」
と隣でまだクネクネしている弟子の貂蝉を、呆れ果てた目でみる卑弥呼
「・・・それで貂蝉 貴方の見立てでは、どれくらいの確実性があるの?」
と直接未だに陶酔しきっている本人へと問いただす雪蓮
「そぉ~ねぇ~~~ん 十中、八から九までは確実よぉ~ん♪」
と雪蓮にぐっと親指を立て笑みを零し歯を輝かせる貂蝉
気持ち悪さが加速度的に増す中、それを聞いた雪蓮は笑みを浮かべ、2人への用はもう済んだとばかりに踵を返す
「あらぁ~ん♪ 雪蓮ちゃん もういいのかしらぁ~ん?」
と雪蓮の背中越しに聞いてくる貂蝉に
「身体の不調の原因と解決する手段も聞けたしもういいわ! 上手く遂行できたなら貴方達との約定通り
本来の歴史?と貴方達の存在の事は、決して口外せず聞かなかった事にするわ・・・
それとこんな処までつき合わせて悪かったわね~~~ 感謝するわ~~ ありがと~」
と貂蝉達には以前背を向けたまま、元気一杯の声を張り上げている雪蓮
「後は私・・・そうねぇ~♪ 私達のがんばり次第よねぇ? 貴方もそう思うでしょ蓮華?」
と岩陰に隠れて聞き耳を立てていた蓮華の傍を、意地悪い笑みを溢しながら、スタスタと足早に去っていく姉の雪蓮
「ギクッ・・・・・・なっななな・・・どっどうして・・・・・・」
足早に去っていく姉の雪蓮に向かって、しどろもどろになりながら反論しようとするものの・・・
どうしても敬愛する兄との子供を作る行為に、蓮華の頭の中の大部分はすでに占拠されており
姉のイタズラ心を避ける柔軟さなど全く失くなっていたのだった
「思春か明命に教わったんでしょうけど・・・ 違和感を抱かせないように潜む事が、すでにその場に違和感を産んでいると知りなさい
貴方の拙い気配消しぐらいで私や一刀、そこにいる2人にもだけど・・・ 本当に気付かれないとでも思ってたのかしら?
それくらいの腕じゃ いくら経っても私を欺けないわよ? もっと上手に出来るよう修行なさいな~ それじゃねぇ~~」
本当に用がないとばかりに、蓮華へと一度も振り返ることなく、手を高くあげ左右へ振りながら、本陣がある方向へと足早に去っていく雪蓮
足早に去っていく姉と腕を組み佇む2人の変態を交互に忙しく視線を移しながらも
最後は慌てて去りゆく姉の後を、ちょっと待ってくださいと叫びながら、必死に追いかける蓮華の姿があった
そんな二人の姉妹の遣り取りをニヤニヤしつつ、堪能した変態二人の会話は尚も続いていた
「事はそう簡単に考えるほど甘くはないんじゃがのう・・・」
と呆れ顔の卑弥呼に対し、視線を卑弥呼へ移し笑顔を浮かべる貂蝉
「いいんじゃないかしらぁ~ん? 乙女にとっての憧れだものぉぉぉ~~
ご主人様の心の奥底に、まだまだ未来のご家族の事が燻っている内は、中々決断できないと思うけどねぇ~~~ん♪」
と貂蝉は胸を抱き悶えている
「そうなんだ いい事聞いちゃったわね 貂蝉おひさ~」
「翡翠ちゃん 相変わらずね 土中に隠れてたの貴方でしょう? ぶふふ」
「土中って・・・そんな大層なモノじゃなくて、穴掘って潜んでいただけなのに・・・
なぁ~んだ バレてたんならさっさと出てくればよかったわ あんな狭いところ」
と衣服についた砂埃を払う仕草をする翡翠
「雪蓮ちゃん達に割り込むつもりなのぉ~ん?」
「そうなりそうね 今のと・こ・ろ 御遣い君よりいい男なんて、この大陸中探してもいなさそうだし
娘の翠は食いッ気ばかりで、色恋沙汰はサッッッパリだしね・・・ ホント先が思いやられるわ
私が急かさないと、孫の顔を見る間もなく、先にポックリ逝っちゃいそうだし ホント手がかかる娘だわ」
口笛を甲高く鳴らすと、何処からともなく馬の蹄の音が聞こえ始めたかと思うと、栗毛の馬が翡翠の傍までやってくる
「貴重なお話、最後まで聞かせてくれてどうもありがとう 貂蝉
誓う必要があるか判らないけれど、私も貴方達の存在について、追求するつもりはこれっぽっちもないわ じゃ~ねぇ~」
と貂蝉へ言うと、翡翠は馬に跨りサッとひと鞭入れ、颯爽と走り去っていったのだった
「あやつら・・・子供を作るということはじゃ
あちらの世界に帰るという未練を断ち切らんといかんということなのを承知しておるのかのう?」
一刀にとって残酷ともとれる言葉を吐露する卑弥呼
「どうかしらねぇ~ん? 最終的にはご主人さまの意思次第だけれどぉ~ 事故?が起こる前にちゃんとご主人様に伝えておくわぁ~ん
とりあえずは雪蓮ちゃん達のお手並み拝見といきましょ~ん♪」
去りゆく貂蝉と卑弥呼の二人の笑みには、時折、『時の番人』としての複雑な素顔も覗かせているようであった
ぶるわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃんっっ
という奇妙な叫び声を寂しい峡谷に響かせ、激しい虎牢関の決戦の一日目が漸く静かに幕を閉じるのであった・・・
一刀の身体の異変を貂蝉に問い詰めている雪蓮と同じ夜に、劉備軍に一人の来訪者が現れた その者の名は糜竺
主、陶謙から直接話がしたいが、病に伏せり申し訳ないのですが、陣までご足労願えませんでしょうか
と低姿勢で請われては、さすがの劉備陣営の将の誰もが、文句をいう謂れも無くなってしまっていた
愛紗や星の護衛の要望を断り、桃香は朱里を伴い、愛用の白の外套を素早く纏い、準備を整え終えると
糜竺の案内で、こうして夜分にも関らず、陶謙の本陣へと訪れたのであった
「陶謙さま 陶謙さま・・・」
床に伏せ目を閉じていた陶謙は、声のした方へと目を見開き、入ってくれと糜竺に促し、糜竺の助けを借りて身体を起こす
「おお糜竺か ご苦労じゃった ほんにすまんのう
劉備殿 諸葛亮殿 本来ならばお願いする儂の方からが出向かねばならんのだが・・・ 大変申し訳なかった」
と部下にねぎらいの言葉をかけつつと桃香、朱里に対しては謝罪の言葉を掛ける陶謙
「いえ! そんなの全然構いません! お身体の具合いかがですか?」
と陶謙の見舞いに来たかのように気遣う桃香であった
「うむ 少しマシになったかのう? ゴホッ ゴホッ ゲホッ」
陶謙の咳き込む様子に、急いで近づき上下に背をさすりだす桃香
このままではいつまで経っても話が進まないと感じた朱里は
「して陶謙殿 お話というのは一体何なのでしょう?」
と一歩踏み込んでみる
すると・・・
「ゴホッ ゴホッ 糜竺や・・・」
と咳き込みながらも、なんとか糜竺に話を進めるように促す陶謙
陶謙の意を受け取った糜竺は、背をさする桃香と朱里に向けて話し始めるのだった
「ハッ 病にある主陶謙に代わりまして、ご説明いたします
失礼ではありますが、劉備殿の汜水関、虎牢関にての戦いをじっくりと拝見させて戴きました
義に厚く、大変徳の高い人物とお見受けいたしております
これは私共が得た情報の中には、劉備殿達が行った平原国の統治模様の情報も得ております
「はっ? はぁ~ ありがとうございます そう言って戴けるのは光栄なのですけど、正直私はまだまだなんです・・・
朱里ちゃんを始めとした皆がいなければ、今頃どうなっていたか判りません」
と陶謙の背をさすりながら、糜竺の人物評に対し暗い表情を時折みせ答える桃香
「その上で失礼でありますが、単刀直入に申しあげます!
主である陶謙さまには残念ながらお子がなく・・・
是非とも劉備殿が陶謙様の跡を継ぎ、平原を治めたその手腕を発揮して、徐州の牧として地を繁栄へと導いて欲しいのです」
との糜竺の突然の申し出に、唖然として聞いている桃香と朱里
「・・・・・・ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーー ちょっっちょっと待ってください!!」
「えぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーー はわわわわ・・・はわっ!?」
糜竺の申し出に漸く思考が追いついた桃香と朱里は
二人とも頭や両手を突き出して左右へ細かく振って、ありえないというゼスチャー(体表現)を示している
「どうかのう? 考えてみてはもらえんかのう? 劉備殿」
と優しい目で桃香を見つめ諭してくる陶謙に、糜竺の言った言葉が冗談などではなく、本気である事を肯定していた
「判りました ですが私の一存で決めかねますので、今日は持ち帰り皆と協議しあった上で後日お答えしたいと思います」
と答える桃香に対して、うんうんと頷き納得の姿勢をみせる陶謙
陶謙の病状が悪化しても事なので、話を終えた桃香と朱里は陣を辞した
主、陶謙を床へ寝かせると、糜竺は桃香と朱里を丁重に本陣外まで見送りにくる
「それでは糜竺殿 これにて失礼します」
「劉備殿 よき返事を期待しております」
と挨拶を交して、この日は別れる事となった・・・
当然の事ながら、劉備陣営では持ち帰った話で時に紛糾し、熱い議論を戦わせるものの・・・桃香が結論に至る事はなかった・・・
おまけ珍場面 『恋、ちんきゅうの憂鬱』
無事帰還を果たしたねねは、早速恋の赤黒く染まる体中の打ち身、切り傷の箇所を
瑠璃から譲られた応急処置品を使って、ねねは丹念に軟膏を塗った布を恋の至る処へと貼ってゆくが
包帯の巻き方がどうも上手くゆかず・・・ ねねが包帯と悪戦苦闘する中・・・
諦めたねねは、怪我以外の場所も含めてぐるぐる巻きにしてゆくうちに・・・
終には恋のかわいいつぶらな瞳だけしか出ていない状態となってしまい・・・
どこからともなく・・・西方で有名な”
天の御遣いに逆らった呪いだ等という恐ろしい風聞が関中に広まる事となる
恋のその様子を伝え聞いた兵達は、暫しの間、恐れおののき近づこうとする者さえいなかった
しかしその話は霞の耳にも届く事態となるものの・・・恐れる兵達とは対照的な態度をとった
「怖い? 怖いやて? あっはっは おっかしい~~~腹痛い!!
あんたらなぁ? ちゃんと目を見開いてみてきぃ~や! あんなつぶらな瞳のかわいい
と馬鹿しい時間の無駄やと一笑に付して、兵達の妄言を相手にしなかった
霞の一笑に付した言葉に違和感を感じた一部の兵達がおそるおそる・・・恋の病室へと近づいていき部屋を覗いてみると
包帯でぐるぐる巻きされた恋をみて、悲鳴をあげたり気絶する者まで出る始末に・・・
恋はがっくり肩を落としいじけてしまい・・・ねねは自分の不器用さに歯噛みするものの・・・
必死に恋を元気付ける為に、バタバタと慌て走り回っている様子に
じっっっっくりみてみるとコワ愛らしい・・・恋の様子に、兵達は安心し次第に心を開き始め
今では恋の萌えッ娘成分は、以前より数割増しとなっていた
その噂が兵達に伝染するや、恋の部隊の者でもないのに関らず、ひと目見たさに見舞いに訪れる者が続出し
今ではその愛くるしさが、殺伐とした虎牢関内での皆の、一服の清涼剤となっているようである
■■■【オリジナル人物紹介】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
○孫堅 文台 真名は緋蓮(ヒレン)
春秋時代の兵家・孫武の子孫を称し、各地で起こった主導権争いに介入し
『江東の虎』の異名で各地の豪族を震撼させた
優秀な人材を率い転戦、やがて軍閥化し孫家の基礎を築いた
容姿:髪は桃色で、孫家独特の狂戦士(バーサーカーモード)になると、右目が赤色に変化するのが特徴で、平時は量目とも碧眼である
祭と同じく胸が豊満で背は祭より高い 体格は祭よりすこし大きい 顔立ちは蓮華というより雪蓮に似ているだろうか
○張紘 子綱 真名は紅(コウ)
呉国の軍師の一人で主に外交を担当。 魏の程昱(風)の呉版と考えていただけると理解しやすいだろう
『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、姉の張昭と共に臣に迎え入れられる
張昭と共に『江東の二張』と称される賢人
※史実では、呉郡の四性でも張昭と兄弟でもありませんのでお間違い無きように。。。
呉郡の四性の中で張温しか見当たらなかった為、雪月の”脳内設定”です
容姿は青眼で背丈は冥琳より少し低い 顔は姉の王林とは似ておらず童顔で人に安心感を与える顔立ちである
髪は腰にまで届こうかという長く艶やかに保った黒髪を束ね、ポニーテールと呼ばれる髪型にしている事が多いが
その日の気分により、長髪を肩辺りで束ね胸の前に垂らしている場合もあるようである
服装は藍色を基調とした西洋風ドレスを身を纏っている
○魯粛 子敬 真名は琥珀(コハク)
普段は思慮深く人当りも良い娘で、政略的思考を得意とし、商人ネットワークを駆使し情報収集・謀略を行う
発明に携わる時、人格と言葉遣いが変化し、人格は燃える闘魂?状態、言葉遣いは関西弁?風の暑苦しい人に変化する
このことから「魯家の狂娘・後に発明の鬼娘」と噂される
※穏(陸遜)は本をトリガーとして発情しちゃいますが、、琥珀(魯粛)は発明に燃えると・・・燃える闘魂に変身って感じです
容姿は真名と同じく琥珀色の瞳をもち、髪は黒で肌は褐色がかっており月氏の特徴に似通っている
背は明命と同じくらいで、服装は赤を基調としたチャイナドレスを身に纏っている
○張昭 子布 真名は王林(オウリン)
呉国の軍師の一人で主に内政を担当。 冥琳とはライバル同士で互いに意識する間柄である
『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の張氏の出 雪蓮直々に出向き、妹の紅(張紘)と共に臣に迎え入れられる
張紘と共に『江東の二張』と称される賢人
妹の紅は「人情の機微を捉える」に対して「政(まつりごと)の機微を捉える」という感じでしょうか
容姿は冥琳より少し高めで、紅と姉妹でありながら顔立ちが似ておらず、冥琳と姉妹と言われた方がピッタリの美人系の顔立ちである
眼鏡は使用しておらず、服装は文官服やチャイナドレスを着用せず、珍しい”青眼”でこの眼が妹の紅と同じな事から
姉妹と認識されている節もある 紫色を基調とした妹の紅と同じ西洋風のドレスを身を纏っている
○程普 徳謀 真名は楓(カエデ)
緋蓮旗揚げ時よりの古参武将であり、祭と並ぶ呉の柱石の一人 「鉄脊蛇矛」を愛用武器に戦場を駆け抜ける猛将としても有名
祭ほどの華々しい戦果はないが、”いぶし銀”と評するに値する数々の孫呉の窮地を救う働きをする
部下達からは”程公”ならぬ『程嬢』と呼ばれる愛称で皆から慕われている
真名は・・・素案を考えていた時に見ていた、某アニメの魅力的な師匠から一字拝借致しました・・・
容姿は祭と同じくらいの背丈で、端正な顔立ちと豊かな青髪をうなじ辺りでリボンで括っている
均整のとれた体格であるが胸は祭とは違いそこそこ・・・ちょっと惜しい残念さんである
○凌統 公績 真名は瑠璃(ルリ)
荊州での孫呉崩壊時(※外伝『砂上の楼閣』)に親衛隊・副長であった父・凌操を亡くし、贈った鈴をもった仇がいると
知った凌統は、甘寧に対して仇討ちを試みるものの・・・敵わず返り討ちにあう間際に、一刀に救われ拾われることとなる
以来、父の面影をもった一刀と母に対してだけは心を許すものの・・・未だ、父の死の傷を心に負ったまま
呉の三羽烏の一人として日々を暮らしている
容姿はポニーテールに短く纏めた栗色の髪を靡かせて、山吹色を基調とした服に身を包んでいる小柄な少女
(背丈は朱里や雛里と同じくらい) 真名の由来で目が瑠璃色という裏設定もございます
○朱桓 休穆 真名は珊瑚(サンゴ)
『呉郡の四姓』と呼ばれる有力豪族の朱氏の一族
槍術の腕を買われ、楓の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人
部隊内では『忠犬・珊瑚』の異名がある程、一刀の命令には”絶対”で元気に明るく忠実に仕事をこなす
容姿:亞莎と同じくらいの背丈で、黒褐色の瞳に端正な顔立ちであり黒髪のセミロング 人懐っこい柴犬を思わせる雰囲気をもつ
胸に関しては豊満で、体格が似ている為よく明命から胸の事で敵視されている
○徐盛 文嚮 真名は子虎(コトラ)
弓術の腕を買われ、祭の指揮下にいた 一刀の部隊編成召集時に選抜された中から、一刀に隊長に抜擢された『呉の三羽烏』の一人
『人生気楽・極楽』をモットーにする適当な性格であったが、一刀と他隊長である珊瑚と瑠璃・隊長としての責に接していく上で
徐々に頭角を現し、後に部隊内では『猛虎』と異名される美丈夫に成長を遂げていくこととなる
容姿:思春と同じくらいの背丈で黒髪のショートヘア 体格も思春とほぼ同じく、遠めからでは瓜二つである
二人の区別の仕方は髪の色である(所属部隊兵談) またしなやかな動きを得意としている為、思春の弓バージョンと言える
○諸葛瑾 子瑜 真名は藍里(アイリ)
朱里の姉 実力にバラツキがあった為、水鏡から”猫”と称される
その後、水鏡と再会時に”猫”が変じて”獅子”になりましたわねと再評価される
天の御遣いの噂を聞きつけた藍里が冥琳の元を訪れ、内政・軍事・外交とそつなくこなす為、未熟であった一刀の補佐に転属させられる
初期には転属させられた事に不満であったが
一刀に触れ与えられる仕事をこなす内に
後に亞莎が専属軍師につくと、藍里の内政面への寄与が重要視される中で、藍里の器用な才を愛し、軍師としても積極的に起用している
容姿は朱里より頭一つ高いくらい 茶髪で腰まであるツインドテール 朱里とよく似た童顔でありながらおっとりした感じである
服装に関しては赤の文官服を着用しており、胸は朱里と違い出ている為、朱里とは違うのだよ 朱里とは・・・
と言われているようで切なくなるようである(妹・朱里談)
○太史慈 子義 真名を桜
能力を開放しない雪蓮と一騎打ちで互角に闘った猛者 桜の加入により瑠璃が一刀専属の斥候隊長に昇格し
騎馬弓隊を任されることとなった(弩弓隊・隊長 瑠璃→子虎、騎馬弓隊・隊長 子虎→桜に変更)
本来の得物は弓で、腕前は祭を凌ぎ、一矢放てば蜀の紫苑と互角、多矢を同時に放てば秋蘭と互角という
両者の良い処をとった万能型である
武器:弓 不惜身命
特に母孝行は故郷青州でも有名であり、建業の役人街が完成した際に一刀の薦めもあって一緒に迎えに行く
隊長として挨拶した一刀であったが、桜の母はその際に一刀をいたく気に入り、是非、桜の婿にと頼み込む程であった
容姿はぼん・きゅ・ぼんと世の女性がうらやむような理想の体型でありながら身長が瑠璃ぐらいという美少女系女子
眼はブラウン(濃褐色)であり、肩下までの黒髪 気合を入れる時には、白い帯でポニーテールに纏める
一刀の上下を気に入り、自身用に裁縫し作ってしまう程の手先の器用さもみせる
○青(アオ)
白蓮から譲り受けた青鹿毛の牝馬の名前
○馬騰 寿成 真名を翡翠(ヒスイ)
緋蓮と因縁浅からぬ仲 それもその筈で過去に韓遂の乱で応援に駆けつけた呉公に一目惚れし
緋蓮から奪おうと迫り殺りあった経緯がある
この時、緋蓮は韓遂の傭兵だった華雄にも、何度と絡まれる因縁もオマケで洩れなくついて回ることとなるのだが・・・
正直な処、緋蓮としては馬騰との事が気がかりで、ムシャクシャした気持ちを華雄を散々に打ちのめして
気分を晴らしていた経緯もあったのだが・・・当の本人は、当時の気持ちをすっかり忘れてしまっている 華雄さん お気の毒に・・・
当の本人(緋蓮)が華雄さんと再戦した際、もうこのやつあたりの事を覚えておらず、真相は闇の中へと葬られることとなったが
この事情を孫呉の皆が仮に知っていたのならば、きっと華雄に絡まれる緋蓮の事を自業自得と言いきったことだろう・・・
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【あとがき】
常連の読者の皆様、お初の皆様 こんばんは 雪月でございます
いつも大変お世話になっております
この話までが虎牢関の一日目の区切りだったので、本来ならば前回に出すべきだったのでしょうけれど・・・
実は先週の水曜日の時点では、途中まで書いて絶賛放置中でして、ここまで書ききれてませんでした(滝汗
そんな訳でして、今回は前回と違いまして少々物足りないかと思います
期待してくださった皆様 本当に申し訳ありません<(_ _)>
久々の漢女二人の登場に、口調などすっかり忘却してしまっていた為、急遽資料を見直すという手間は懸かりましたものの・・・
なんとかお披露目に間に合ったかな~と思っております
雪蓮、貂蝉、卑弥呼の会話が飛び交う中、隠れている蓮華の心情もカキコしてるので、かなりな無茶ぶりな文章構成なのですががが・・・
よりテンポ良く、見やすく、判りやすく、読みやすい文章にする事は、今回自身の反省すべき今後の課題かなと思っております
さて今後の更新予定なのですが、8月7日(水)、8月14日(水)の二回の更新を”お盆休み”と致しまして休載させて戴きます
この長期の休暇の間を使って、お気に入り登録者限定作品となっております
『 魏志倭人伝 』の方のプロット作りに勤しもうかと思っております
そんな訳でして、少し期間が開いてしまうのですが、ご了承の程、何卒よろしくお願い致します<(_ _)>
次回、孫呉千年の大計の”本編”更新予定日は、『 8月21日(水) 』を予定しております
(九条さんとツナまんさんとのコラボ企画『夏モノ』掲載日時の調整の都合上、更新が早まる可能性も若干残されてはおりますが・・・)
今後の本編の予告?と致しまして
落日の漢帝国の行方、十常侍、月、詠等を始めとした董卓軍の今後は!?
冥琳の言う一刀からの『提案』とは一体!?
そしてこの度の話で、一刀の身体の変調をめぐり、乙女達の凄絶なる戦いが今後予想されますし
劉備軍にも新たな道が示されました
色々な課題も抱え、今後とも一刀の周りは、騒々しい事この上ないでしょう
その辺りをお盆を過ぎての更新から、じっくり腰を据えて話を進めてまいりたいと思っておりますので
これからも皆様の忌憚のない御意見・御感想を、制作の糧にすべくお聞かせ下さいませ
作品の完結まで皆様のご支援、何卒よろしくお願い致します<(_ _)>
それでは次回更新予定日『 8月21日(水) 』まで(*´∇`)ノシ マタネ~♪
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常連の皆様&お初の方もこんばんは いつもお世話になっております
この作品は真・恋姫†無双・恋姫†無双の2次創作となっております
主人公は北郷一刀 メインヒロインは雪蓮と蓮華と仲間達でお送りしております
※猶、一刀君はチート仕様の為、嫌いな方はご注意を! ※オリキャラ紹介は本文下記参照のこと
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