No.603066

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 623

soranoさん

第623話

2013-07-30 07:44:16 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1362   閲覧ユーザー数:1230

~夜・IBC~

 

「!ミレイユ………!ロイド、セティちゃん達が創った薬をくれ!あの変態野郎にこれ以上、ミレイユの身体を好きにさせたくねえ!」

地面に倒れ込んだミレイユを見たランディはロイドに頼み

「わかった!」

頼まれたロイドはランディにセティ達が創った魔人化(デモナイズ)すら浄化するエルフの神、ルリエンの力が施された液状の薬――――”ルリエンの聖薬”を渡し、ランディは片手で薬を持ちながら走って地面に倒れ込んでいるミレイユに近づき

「変態野郎!その目でじっくり見るんだな!お前が創った薬の効果がなくなる瞬間を!」

「なにを……!?ぐっ!?」

ミレイユを睨んで、目を見開いているミレイユの口に無理矢理薬を流し込んだ!すると

「!!ば、馬鹿な………グ、”グノーシス”のこ………………」

ミレイユは信じられない表情で何かを呟きかけた後目を閉じた。すると

「うっ……………」

ミレイユはうめき声を上げながら目を覚ました。

「おい、ミレイユ!俺がわかるか!?」

「ランディ…………迷惑をかけたわね…………ッ………!」

そしてランディに呼びかけられたミレイユはランディを見つめた後、身体中に伝わる痛みに表情を歪めた。

「大丈夫ですか?今、治療しますね。………癒しの息吹!!」

その時ティアがミレイユに近づいて治療魔術をミレイユにかけていた。

 

「あ………!」

「”グノーシス”の効果が解毒されたんだわ……!」

「セティさん達の薬のお蔭ですね……………!」

その様子を見ていたロイド、エリィ、ティオは明るい表情をし

「フフ、これもエルファティシアさんのお蔭ですね……」

「ええ、私達の力だけでは決して創れませんでした……」

セティとエリナは微笑みながらエルファティシアを見つめ

「ま、私が知っているのは薬と”魔導功殻”の技術関連ぐらいだからね。役に立ててよかったわ。」

「”魔導功殻”?初めて聞く言葉だな………後でどんな技術か、聞いてみたいな………」

見つめられたエルファティシアは微笑み、エルファティシアの言葉を聞いたウィルは興味深そうな表情でエルファティシアを見つめ

「フッ……ウィルなら本来の作り方とは違ったやり方で”魔導功殻”を創れるかもな……」

ウィルの言葉を聞いたヴァイスは静かな笑みを浮かべた。そしてリウイやイリーナ達、ミレイユがランディと共にロイド達に近づいた。

 

「エリィ、無事でよかったわ……」

ロイド達に近づいたイリーナはエリィを見つめて微笑み

「お姉様………!助けに来て下さって、本当にありがとうございます………!あの、おじいさまは………?」

微笑まれたエリィは会釈をした後、尋ね

「行政区の悪魔は殲滅し、警備隊員達は全員気絶させておきました。マクダエル市長達には市庁舎の中に避難してもらいました。」

「よかった…………本当にありがとうございます………………って、あ、貴女は………!プリネ姫………!」

自分の疑問に答えたペテレーネと同じ髪の色をした娘――――リウイとペテレーネの長女にしてメンフィル皇女の一人であり、”姫君の中の姫君(プリンセスオブプリンセス)”の異名で呼ばれている娘―――プリネ・カリン・マーシルンの言葉を聞いたエリィは安堵の溜息を吐いた後、プリネを見つめて驚いた。

「ええっ!?じゃ、じゃあ、貴女があの”姫君の中の姫君(プリンセスオブプリンセス)”―――プリネ姫ですか!?って、よく見たら”蒼黒の薔薇”ルクセンベール卿まで…………!」

プリネが名乗るとロイドは驚きの表情でプリネを見つめた後、黒髪の女性―――プリネの世話兼親衛隊隊長にしてメンフィル帝国の貴族の一人であり、”蒼黒の薔薇”、またはメンフィルの”黒き薔薇”の異名で呼ばれているツーヤ・ルクセンベールを見つめて驚いた。

「フフ、初めまして。プリネと申します。ロイドさん以外の方々に関しては”久しぶり”ですね。」

驚きの表情で自分を見つめるロイドに微笑んだプリネはエリィ達に視線を向け

「お久しぶりです、プリネ姫。おじいさまを助けていただき、本当にありがとうございます。」

「………どうも。レーヴェさんとツーヤさんもお元気そうで何よりです。」

「いや~、あん時はどうも失礼をしましたッス。」

視線を向けられたエリィは会釈をし、ティオは軽く頭を下げ、ランディは苦笑しながらプリネを見つめ

「フフ、久しぶりだね、ティオちゃん。」

「フッ、まさか戦場で再会する事になるとはな……」

ティオの言葉にツーヤは微笑み、銀髪の青年――――プリネの親衛隊副隊長にしてかつて”結社”の”執行者”であった”剣帝”レオン=ハルト―――レーヴェは静かな笑みを浮かべてティオを見つめた。

 

「フフ、貴女が”エレン・ダ・メイル”の王―――エルファティシア・ノウゲートですか…………まさか噂に聞いた”湖上の森王”とここでお会いする事にできるなんて、思いませんでした。」

一方金髪のルーンエルフの女性はエルファティシアを見つめて微笑み

「………こちらこそ、貴女に会えるとは思わなかったわ。――――我等エルフの神、ルリエンに愛されし者にして選ばれたルーンエルフ、”ルリエンの娘”シルフィエッタ・ルアシア。貴女に名を知られているなんて、光栄ね。」

女性―――リウイの側室の一人、シルフィエッタ・ルアシアに微笑まれたエルファティシアは口元に笑みを浮かべてシルフィエッタを見つめた。

「主~♪」

「君は………!」

「リ、リタちゃん………!?」

エルファティシア達が微笑みあっている一方、なんとリタがリウイ達の背後から現れて嬉しそうな表情でセリカに抱き付き、リタを見たロイドとエリィは驚き

「フフ、まさか異世界で主に会えるとは思いませんでした♪」

リタは嬉しそうな表情でセリカを見上げて言い

「………エステルに頼まれて来てな。そういうリタは何故クロスベル市(この場所)に?」

リタの言葉にセリカは答えた後、尋ね

「はい。こちらから”僧院”でも感じた事のある”魔”の気配が気になって、こちらに来た後、僧院で戦った事のある悪魔が一斉にこちらに向かうのが気になって………それで、その時にこちらに向かい始めているプリネちゃん達を見つけて合流したんです。でも、まさか主も異世界に来ていたなんて、凄い偶然です!」

「ハハ………話には聞いていたが、まさかリタとも再会できるとはな……」

リタの答えを聞いたセリカは苦笑した後、リタの頭を撫でた。

「フフ、主に頭を撫でてもらえるなんて、本当に久しぶりです♪」

一方頭を撫でられたリタは嬉しそうな表情で言った。

「は~い♪私もいるわよ♪私はさっきまでチキの店で部屋を借りて寝ていたんだけど……騒ぎがうるさくて、起きてみたらも面白い状況になっているじゃない♪チキに状況を聞いて、私もリウイ達と合流して一緒に来たわよ♪」

「カーリアンさん……!」

その時、リウイ達の背後から現れたカーリアンを見たティオは驚いた。

「なっ!?”英雄王”に”聖皇妃”、”戦妃”、”闇の聖女”と”癒しの聖女”、”姫君の中の姫君(プリンセスオブプリンセス)”、”蒼黒の薔薇”に加えて”魔弓将”や”紅の殲滅姫(クリムゾン・ルインプリンセス)”やユイドラ領主夫妻まで………!い、一体どうなっているのよ、これは………!?」

一方リウイやウィル達を見回したミレイユは信じられない表情をし

「ハハ………まあこんな豪華メンバー見たら普通、誰でも驚くわな。………いや~、それにしても本当に助かりましたッス!まさか装甲車を剣一本で破壊するなんて、さすがッスね~。」

ミレイユの反応を見たランディは苦笑した後、リウイ達を称賛し

「え………?なっ!?し、新型の装甲車が………!」

ランディの言葉を聞いたミレイユは不思議そうな表情をした後、破壊され、無残な姿になっている新型の装甲車を見て信じられない表情をした。

 

「久しいな、ヴァイス。そちらのルーンエルフの女性―――エルファティシア・ノウゲートの件でお前の事を探していたぞ。まさかお前までクロスベルに来ていたとはな………」

「まあな。この非常識の塊と言ってもいい男の提案で来たんだが……フッ、そのお蔭でエルファティシアと再会できるとは思わなかった。こんな事ならリウイの申し出通り、通信機を受け取っていればよかったな。そうすればもっと早くエルファティシアと再会できたのだからな。」

そしてリウイに話しかけられたヴァイスは頷いた後ギュランドロスに視線を向けた後、苦笑し

「ほう……?ってことはお前がヴァイスの話にあった人間と異種族たちが共存できる国を建国した半魔人の王―――リウイ・マーシルンか…………」

ヴァイスの言葉を聞いたギュランドロスは興味ありげな様子でリウイを見つめ

「ククク………ガッハハハハハッ!なるほど、ヴァイスの話し通り、この俺とヴァイスと同格……いや、それ以上の”天賦の才”を持つ男じゃねえか!いつかこっちから会いに行こうと思っていた所だったんだぜ!ここで会えるとは好都合だ!」

「ギュランドロス様~……そんな無茶苦茶な事を考えていたんですか……」

やがて豪快に笑いながらリウイを見つめ、エルミナは疲れた表情で溜息を吐いた。

「………おい。なんだ、この男は。」

ギュランドロスの様子を見たリウイは戸惑いの表情を見せた後、気を取り直してヴァイスに尋ねた。

「あ~……話せば長くなるんだが、こいつはギュランドロス・ヴァスガンと言ってな―――」

尋ねられたヴァイスが苦笑した後ギュランドロスの事を説明しかけようとした。するとその時

「ククク……おい、ルイーネ、決めたぞ!」

不敵な笑みを浮かべたギュランドロスはルイーネに話しかけ

「えーと……今までにないくらいの悪い癖が出そうな予感ですね~?」

話しかけられたルイーネは微笑みながらギュランドロスを見つめた。

「俺達”六銃士”はこのクロスベルをいずれ支配して、リウイ達と共にゼムリア大陸の時代を動かす!!」

するとその時、ギュランドロスは信じられない事を叫んだ………!

 

 

 

 

 

ついにリウイ、ヴァイス、ギュランドロスという邂逅したらあまりにもヤバイ3人が邂逅しました♪さらに!今回の話でエウシュリー陣営が勢揃いしちゃいました♪つーか、このメンバーならどんな多くの敵も簡単に全滅においやれそう(怖っ!)……感想お待ちしております


 
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