No.602879 The Cross Wold IS番外編Blazさん 2013-07-29 20:43:04 投稿 / 全4ページ 総閲覧数:2148 閲覧ユーザー数:2052 |
「絵に描いたような風景」とはよく言うがそんな風景は本当にあるのだろうか?そんな疑問を晴らす風景がIS学園にはあった。
セシリア「・・・・・・。」
海が見える木の下でセシリアは一人、紅茶を飲みながら読書をしていた。コレこそまさに「絵に描いたような風景」だが本人は・・・・
パタン・・・
セシリア(・・・・・・・・暇ですわ・・・・・・。)
暇を持て余していた。
セシリア「はぁ・・・・・一夏さんは任務で鈴さんは帰郷。シャルロットさんは開発公社に出向、ラウラさんは・・・・何処に行ったんでしょう?そして箒さんは・・・・はぁ・・キラさんとご一緒に日本の開発公社に行ってしまいましたし・・・・・暇ですわぁ・・・。」
セシリアがそう独り言を言っていると木の上から・・・・・
束「やー!やー!絶賛暇人をエンジョイしているねぇセシリアちゃん!」
マッドなウサギが顔を出した。
束「マッドなウサギとは酷いな。せめてドクターラビットとでも・・」
セシリア「何独り言を仰っているんですか篠ノ之博士。」
束「おっとぉ。そうだったよぉ束さんすっかり忘れてたよ。セシリアちゃん今暇だよね?ちょーっと付き合って「それはお断りしますわ。」 ぶーどうしてさー?」
セシリア「どうせまたジェイル博士と一緒にロクでもない物を開発してからかおうとしているのでしょう?」
束「うーん・・・それもあったげとねぇ・・「あったのですか・・・」実はちょっと模擬戦の相手を探していてね?」
セシリア「模擬戦?」
束「そうなのだ!私が開発した試作機の実験データを取りたいので誰か相手をといっくんや箒ちゃんを探したけど出かけているので・・・・」
セシリア「・・・私に白羽の矢が立ったと?」
セシリアは半ば呆れながら話の結果を読んだ。つまりは一夏や箒がいないので変わりにモルモットをやってくれと言っていたのだ。
束「そうそう。ちなみに相手はえっとぉ・・・山本だっけ?」
セシリア「山田先生ですか?「そうそうその人!」・・・ですが山田先生が使うのは主にラファール・・・ってまさか・・・・」
束「うん。ちーちゃんのISは再調整中だしまともな戦いが出来るのってセシリアちゃんと山崎先生だけだし。」
セシリア「・・・・・・・分かりましたわ。アリーナはどちらで?」
束「第三アリーナだよ。アタシはちーちゃんと先に行ってるからまってるよぉぉぉぉぉ・・・・・・・・!」ダダダダダダダダダダダ・・・・・・・
束はそう言いながら走ってアリーナに向かって行った。セシリアはヤレヤレと顔を振り本と紅茶セットを片付けその場を後にした。
第三アリーナ・・・・・
千冬「すまんなオルコット。休みの日に呼び出してしまって。」
セシリア「いえ。私も丁度暇を持て余していましたので・・・・。」
第三アリーナのピットでは千冬とセシリアが会話をしていた。どうやらもう一方のピットに山田先生と束。そして試作ISがいるようだ。
セシリア「相手のISは・・・・「古鷹」・・・・日本製ですか?」
千冬「名目上はな・・・・だが実際はラファールのカスタム版・・・と言ったところだ。あの機体の八割はラファール等からの流用らしい。」
セシリア「・・・・・・それを試作機と言えるのでしょうか・・・・・。」
千冬「さぁな。だが本人がそう断言しているんだ。一応、注意しておけ。」
セシリア「はい。」
セシリアはISを展開しカタパルトに付いた。
『システムオールグリーン。発進どうぞ。』
セシリア「ライン・ブルーティアーズ。セシリア・オルコット・・・行きます!!」
刹那、カタパルトは一気に動きセシリアはフィールドに向かって行った。
アリーナ内・・・・・
セシリア「あれが「古鷹」・・・・・確かに細部が少し違いますがラファールの面影がありますね・・・。」
セシリアはアリーナ内に入り山田先生が使用している「古鷹」を見つめていた。色は深緑単色となっているが背部には赤い大型ブースターの様な物が、さらにシールドとライフルが一丁と装備は見た所基本的な装備となっている。
山田「こうして模擬戦をするのは何時以来でしょうかね~・・・」
セシリア「確か・・・うっ・・・思い出したくありませんわ・・・・・」
そう、セシリアが最後に山田先生と模擬戦をしたのは鈴と組んでボロ負けしたあの一度きり。つまりセシリアにとっては今のISで模擬戦をするのは初めてと言う二回目になっている。
するとアリーナの広域放送で千冬の声が聞こえた。
千冬『では・・・両者準備は?』
セシリア「此方はいつでも。」
山田「構いません。」
するとセシリアはある事に気が付いた。それは画面の装備一覧に普段なら無い物が乗っていたのだ。
セシリア(そういえば・・・一夏さんにビームライフルを練習用に借りてましたわ・・・)
千冬『では・・・・・・試合開始っ!!』
刹那、合図と共に両者はスラスターを吹かし飛翔した。
しかし、セシリアのISよりも山田先生のISが速く上を取られてしまった。
セシリア「速い・・・・!」
山田先生は右手でライフルを正射し左手では背部に装備されているサーベルを抜いた。
セシリアはそれに反応しその場から急いで後退、両腰にあるレールガンで攻撃した。
山田「流石にいい反応ですね・・・!!」
セシリア「それはどうも・・・・!」
しかしレールガンは当たらず、山田先生はとてつもないスピードで間合いをつめた。
それを隙とばかりにサーベルで振りかかったが・・・・
セシリア「っ!!」
山田「とっ・・・・・・っ!!」
セシリアはとっさにレールガンを発射。再度距離を取りスターライトMk.Ⅱの強化版装備の「スターシャインMk.Ⅱ」を装備し反撃に出た。
セシリア「距離を取れば・・・・!!」
セシリアはSライフルを連射したがいずれも当たらず再び距離を詰められようとした。
セシリア「速すぎる・・・・・!」
管制室・・・・・
千冬「お前、あの機体のスペックはどう言う事だ?」
束「あーアレ?あの機体は他のに比べて機動性・運動性・加速性がすんごく高い機体なの。あとはキラ君が乗ってたストライクのデータを流用してストライカーパックを作って見た訳なのよ。」
千冬「・・・・・・・・。」
管制室では千冬と束が試合を見ており千冬は束に古鷹のスペックについて問い詰めいたがあまりにサラリととんでもない事を言うので呆れ返っていた。
千冬「まったく・・・・そんな化け物相手に生徒を使わんでくれ・・・・。」
束「大丈夫だって!セシリアちゃんなら勝てるよ!何せライン・ブルーティアーズは私の傑作の一つでもあるんだしね!」
千冬「・・・私が言いたいのはそう言って他人を実験道具の様に使わないでくれと言っているのだ。」
千冬がそう言うと束は少し黙り、そして口を開いた。
束「少し前の私なら「それが何?」って言い返してたんだろうね。でも、今は違うよ。私の本当の願いを知ってくれた。戦争を無くしたい。 その抑止力として開発したIS。それを本当に分かって使ってくれる子達。だから・・・・・もうそうは思ってないよ。」
アリーナ内・・・・・
セシリア「このままじゃラチが開きませんわ・・・・!」
山田「そろそろコレを使いますか・・・・パックチェンジ!」
すると山田先生の背部に装備されていた大型ブースターは量子化し、代わりに右肩にガトリングとミサイルポットが両腰には中型ガトリングがさらに両足にミサイルポッド。極めつけに彼女の右手には大型のプラズマランチャーが持たれていた。
セシリア「えっ・・・ちょっとそれは・・・・・・!」
山田「問答無用です!」
山田先生は全装備をセシリアに向かって一斉発射した。セシリアそれに青ざめ、猛スピードで回避した。
セシリアはバレルロールをし回避していたがコレではジリ貧だと考えていた。
セシリア「こうなったら・・・・!」
セシリアはロールを続けながら背部の八枚の羽を射出した。そう、これはドラーグンビットで高い空間認知能力を持っていないセシリアの機体には補助用のOSと自立ユニットが使われている為、全機使用しても問題なかったのだ。
セシリア「ミサイルはこれでっ!!」
ビットによってミサイル群は爆発し残る弾幕は回避していた。だがそれだけで終わる訳ではない。ビットはそのまま山田先生に向かい攻撃を行った。
山田「くっ・・・・!!」
山田先生はセシリアへの攻撃を中止しビットの破壊に集中した。しかしビットには当たらずその隙にセシリアはスターシャインで山田先生に狙いをつけた。
セシリア「これで・・・・・!」
スターシャインはエネルギーをチャージし一気に発射した。そして・・・・
山田「っ・・・・・!!」
刹那、爆発が起きた。
セシリア「・・・・・・・どうなりましたの?」
ビットは背部に戻り、構えを止めたセシリアは爆心地を見ていた。
その時。
山田「貰った!!」
セシリア「っ!!」
山田先生は爆煙の中から飛び出し、セシリアとの間合を詰めた。
装備はさっきの重火力ではなく最初の高機動装備。誰もが勝負アリと思っていたが
バチィッ!!
セシリア「くっ・・・うう・・・・・!」
山田「・・・・抜かりましたね・・・・・まさかサーベルがあるとは・・・・」
そう、セシリアの左手にはビームサーベルが持たれており、山田先生のプラズマサーベルとつば競り合いになっていた。
セシリア「これだけでは・・・・・ありませんよ!!」
山田「っ!?それは!!?」
セシリアは右手にビームライフルを装備した。それは最初に一夏から借りていた物でそれを使っていたのだ。ゼロ距離での連射をセシリアはがむしゃらに行いシールドエネルギーを減らした。しかし山田先生を黙ってはおらずプラズマライフルをセシリアの腹に向かい連射し互いに痛み分けとなった。
セシリア(フェイズシフト装甲に高機動のブースター・・・そしてこれですか・・・)
「くっ・・・・・・。」
刹那、セシリアは再び距離を取った。しかし、山田先生は再び距離を詰め様として再び追いかけっこ方式に戻ってしまった。セシリアはマニューバーをしつつ逃げている間では相手の弱点を必死に見つけようとしていた。
セシリア(装甲はフェイズシフト・・・機動性・加速性は場違い・・・でもアレだけのスピードを出すなら姿勢制御は・・・細部のブースターで可能にしている・・・と言うことは・・・・。)
それを追撃している山田先生はプラズマライフルを使いセシリアに攻撃していたがバレルロールなどのマニューバーで攻撃を回避しているセシリアにはあまり当たらずそれならと接近戦を考えていた。
山田「そろそろ決着としましょうか!」
セシリアはその声で後ろを向いた。後ろでは山田先生が今まで見たことも無いくらいのスピードで追いついてきたのだ。
セシリア(本当はあまり分の悪い賭けはしたくありませんが・・・・ここは!)
刹那、セシリアはブースターを切り一気に山田先生の後ろを取った。だがそれでも山田先生は機体の急停止用のブースターを吹かせ急停止。ライフルを持ち後ろを向いたが・・
ドウッ!!
山田「っ!」
セシリアは再びブースターを点火。またも前に出た。それを見て前を見ようとした山田先生。しかし・・・・
『ビービー!!』
山田「っ!?そんな・・・オーバーヒート!?」
機体は突如オーバーヒートを起こしてしまい姿勢制御の為機体はその場で停止。さらにフェイズシフトもダウンしたのだった。すると、少し離れた場所からセシリアが山田先生に通信を行った。
セシリア「私達以上の機動性・運動性そして加速性・・・すべて破格のものですがそれは機体の細部に取り付けられているブースターがあればこそ・・・だからと言ってずて破壊と言う事をしていたら時間が掛かります。そこでほぼ全ヶ所のブースターを同時に使用したどうなるか・・・・唯でさえエネルギー消費が激しいのと蓄積数が少ないプラズマだったら一度に大量のエネルギーを使うとすぐさま燃料切れに・・さらに現在開発されているISの殆どの駆動系などにも使用されているつまり駆動系にも熱が集中し実質的にオーバーヒートになる・・・・と言う事です。」
山田「・・・・なるほど・・まんまと一杯食わされたと・・・・所で・・・まさか全部私に撃つ気ですか・・・それで・・・・・。」
山田先生の前にはドラグーン全機起動、レールガン照準固定、そしてSライフル構え
よしのセシリアが居た。誰から見てもあきらかにトドメを刺す気満々である。
セシリア「それはそうてずよ先生。何せこれは模擬戦でも戦闘の一環。容赦したら負けですし。」
山田「だからと言って荷電粒子砲は・・・・撃ちませんよね?」
セシリア「山田先生。言いましたよね。容赦したら負けと。」(黒笑み)
セシリアはそう言いSライフルの下部に装備されている荷電粒子砲の銃口を起動させ。
チャージした。そして・・・・・
セシリア「ハイマットフルバースト!!」
刹那、セシリアの大人げないかつ容赦ないフルバーストが山田先生に向かい発射されたのだった・・・・。
翌日、IS学園2-1教室・・・・・
一夏「おはよー。」
箒「おはよう一夏。」
翌日、それぞれの用事から帰ってきた少年少女達は普段と変わらず学校生活を送っていた。
一夏「あれっ・・セシリアまだ来てないのか?」
箒「そうらしい。アイツにしては珍しいな。」
カグヤ『昨日何かあったのでしょうかね?』
ハクメン『それは本人に聞けばよかろう。』
ガラッ・・・
教室のドアが開いた音がし一夏が振り向くと、少し眠たそうなセシリアが入ってきた。
流石に髪は整えられているが目は少ししか開いておらず動きもふらふらとしていたのだ。
セシリア「おはようございまひゅ~・・・・・」
一夏「眠たそうだな・・・大丈夫か?」
セシリア「ふぁい・・・・大丈夫ですぅ・・・・・。」
箒「私達からしたらそうでもなさそうだがな・・・・。」
その後セシリアが午前中ずっと睡眠していたのは言うまでも無く、千冬は仕方ないと今回は見逃したのだった。
千冬(何せあの後夜通しで調整やらに参加させられていたからな・・・今はゆっくり眠れ・・。)
おまけ IS紹介
ライン・ブルーティアーズ
世代:第3.5世代
使用エネルギー:Nジャマーキャンセラー(核)
使用装甲:ヴァリアブルフェイズシフト装甲
使用装備:Sライフル「スターシャインMk.Ⅱ」 ドラグーンビット×8
腰部レールガン×2 ビームサーベル
開発者:キラ&束
使用人物:セシリア
セシリアのブルーティアーズの改良した機体で開発コードは「サファイア2」。
全体的にストライクフリーダムのノウハウが入れられてはいるが使用者が絶対に被弾しないという思想を外しており一部の装甲を調整している。戦闘スタイルとしては中・遠距離なら一対一や一対多でも対応できる物となっているがただし前と同様で近距離戦が不得意なのは変わらず、そのためにインターセプターはオミットし変わりにビームサーベルを装備している。ドラグーンビットは大気圏内でも扱えるように調整されておりさらに補助OSと自立ユニットが搭載されているので大まかな指令でも確実にこなすようになっている。メイン武装のSライフルは二段構造で上部に高出力ビーム、下部に荷電粒子砲が装備されている。ただし基本的に荷電粒子砲の部分は閉鎖されており任意での起動時のみ開放される。
古鷹
使用国家:日本
世代:第3.5世代
使用エネルギー:半永久式プラズマドライヴ
使用装甲:フェイズシフト装甲
使用装備:改良型プラズマライフル 強化型プラズマサーベル 専用刀 大型プラズマ砲
ストライカーパック×3(後述)
開発者:篠ノ之 束
束が遊び半分で開発した機体。実体としてはパーツの殆どはラファール等からの流用だが破格の運動性と機動性そして加速性を持っている。その理由は背部に改良式ブースターを三基付けておりさらに機体の至る所に姿勢制御ブースターが装備されている。また、コンセプトはストライクを参考にしておりストライカーパックを装備できる。さらにフェイズシフト装甲を装甲に採用しており防御力も高い。実は束は新機材の実験と半永久式プラズマドライヴのデータ習得の試作機として開発したのが目的で誰に使わせるか(実験相手に選ぶか)考えていなかったがなんだかんだで山田先生の手に渡り以後彼女の実質的な専用機となった。
ストライカーパック一覧
エールストライク
ストライクが使用していたエールの改良版。肩部に急停止用のブースターを設置し長時間飛行と高機動戦を目的としている。また専用装備として対ビーム・実弾用シールドが装備されている。
ランチャーストライク
ランチャーの改良型で右肩にガトリングとミサイルポットが装備されている。また、大型連結式プラズマランチャー「ゲブリュル」を装備しており大型プラズマ砲と連結して使用することが出来る。(勿論単体でも使用可)さらに両腰部に中型ガトリングを一基ずつと両脚部にも多様式ミサイルポットを装備している。
ソードストライク
ソードの強化版。左肩部にフラッシュエッジを装備している。専用装備として多連結式対艦刀を二本装備されておりソードインパルスのように柄同士で連結したりソードカラミティのように重ね合わせての使用が可能となっている。また、追加装備として腰部にフラッシュエッジが二基装備され左手にパンツァーアイゼンが装備される。
ソードアイリス (劇中未登場)
使用国家:フランス
世代:第三世代
使用エネルギー:プラズマリアクター
使用装甲:新型複合系炭素装甲
使用装備:専用ブレード×2 試作型展開式プラズマシールド 専用パルスマシンガンetc
開発者:フランス開発公社
フランスが独自に開発した先行試作機。新機材または新装備の実験機として開発され
スペックだけでも現在のフランス製ISを張るかに上回っている。展開式プラズマシールドは束が開発しそれをフランス公社が再現しようとしたが技術的な差のせいでやや大きめになっている。また後々フランスが計画している「統合整備計画」の試作機としても兼ねており機体の八割がラファールとミラージュのパーツを共通している。結果、整備性は高いが稼働時間とプラズマエネルギーの消費が激しいという事になっている。
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また読み切り版で書いて見ました。
今回はデルタさんのアイディアのも出して見ました。