No.60137

亞莎アフター

超級覇王さん

皆様ごきげんよう。

3作目は亞莎になります。孫家希望の方多数の中すみませんorz

私が書く一刀は壊れてる可能性が高いです。今回は特に。一刀ファンの方すみません。

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2009-02-25 02:26:23 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:27893   閲覧ユーザー数:18849

呂琮(りょそう)……一刀と亞莎の子。一刀にとって第八子にあたる。末子。一人称は「そう」。真名は亞里亞。嘘です

 

一刀の事をぱぱ、亞莎の事はままと呼ぶ。中国でぱぱまま?というツッコミは受け付けません。 所謂ロリ担当。あれだもっと小さい雛里です。

 

一刀が最も可愛がっている…と思われる。まぁ末っ子ですし。その事について子供達は多少は文句があるようだが、呂琮なら仕方ないと皆思っている。ある意味最強キャラ。

 

会いたくなったらすぐに会いに行くという恐るべき行動力も備えている。しかし方向音痴。よくいなくなる。しかし探す必要はない。なぜなら……それは読めばわかりますw

 

私が描く一刀はどこか壊れてる気が……

 

 

 

「ぱぱ……まま………どこ………」

 

町の路地裏で半泣きになりながら両親を探している子供が一人。呂琮である。ちなみに何故このような状況になったのかというと、急にぱぱに会いたくなっちゃった呂琮ちゃんはぱぱに会いに行きました。その結果が今というわけです。……どうやって城外に出たんだ?

 

 

 

――――――――――城内

「だんな様!また呂琮が居なくなったそうです!」

 

「な、何だと!!?すぐに全軍集め、捜索隊を編成するんだ!!」

 

「あ~はいはい一刀……、あんたが居るんだからその必要はないでしょ…」

 

大慌ての一刀をよそに思いのほか…というか全く慌てていない亞莎と雪蓮。

 

「何を言うんだ雪蓮!呂琮が居なくなったんだぞ!!!」

 

「あ~あぁ…、何で覚えてないのかしらね……亞莎、何で?」

 

「わ、私に聞かれましても……」

 

「亞莎あんた何かしたんじゃないの?」

 

「し、してませんよぉ……」

 

 

 

――――――――――その頃の呂琮

「ぱ、ぱぱ……まま…………ウアアァァァァァアーン…………」

 

ついに泣き出してしまった呂琮。

 

 

 

―――――――――――城内

キュピーーン☆

「はっ、呂琮が泣いている!!待ってろ!呂ーー琮ぅぅぅぅーーーーーーー」

 

大声を立てながら部屋を飛び出し一目散にどこかへ向かって行った一刀

 

「………ほら大丈夫だった。ってか毎回思うんだけど何で呂琮が泣いてるって分かるの!?それに場所まで!!」

 

「ですからそれが分からないのです。だんな様に聞いてもその時の記憶は無いみたいですし……」

 

「何というか……びっくりするくらい使えないな能力ね…」

 

「呂琮にしか効かない技?ですからね……」

 

「ハァ…子バカここに極まれり…ね……」

 

 

 

 

――――――――――中庭

「母上、また呂琮がいなくなったそうですね。私と甘述で探してまいりましょうか?」

 

「あぁ……、あなたも知っての通りその必要はまぁっ~たくないわ。そろそろ呂琮が泣きだす頃じゃないかしら」

 

「?呂琮が泣くのにかんけいがあるのですか冥琳さま?」

 

「おや、甘述は一刀の‘特殊能力’をまだ知らなかったか。………驚くぞ………」

 

「確かに…あれは……………」

 

「??」

 

そんな時である。

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!

と、轟音と雄叫びが城内から聞こえてきた。

 

「!な、なんですかあれは!??」

 

「……来たか……………あれは…………私達の夫…そして…あなた達の父親だ………」

 

「……えっ?」

 

「全く……あれが私の父上とは……嘆かわしい…」

 

「呂琮ぅぅぅぅぅぅぅ!!!今ぱぱが行きますよおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

そう叫びながら三人の横を嵐の如く通り過ぎて行った一刀。そこに残されたのは砂嵐と、疲れ果てた様子の冥琳と周循、ポカーンとしている甘述だけであった。

 

「……………ああいう事だ。だから何の心配もないのだ…」

 

「…………………………はい…りかいしました…」

 

 

―――――――――――――呂琮サイド

「ウアァアアァァァァァァァァーーーン……ぱぱぁぁぁ……ままぁ……」

 

大泣きを続けている呂琮。こうなれば町の人も話しかけてくる。

 

「お嬢ちゃん迷子か?自分の名前言えるかい?」

 

「ウアアアァァァァーーーーーンン」

 

「うーーん参ったな……警邏の人も居ねぇし……」

 

「お、おい!その子呂琮様じゃねぇか!」

 

町人「「「「「「「「「「「!!!」」」」」」」」」」」

 

「ん?あんた知り合いかい?」

 

「知り合いって……あんた呉の人間じゃないな?」

 

「あぁ、俺は魏から来た行商だからな。で、この子はあんたの知ってる子かい?」

 

「…………その子は恐らく呉で一番有名な子供だからな」

 

「へぇー、それならすぐに親が見つかるな」

 

「いや……その父親のせいでその子は有名なんだよ………おっといけない、そろそろその父親が来るぞ……あんた、ちょっとこっちに来な!」

 

「お、おい!あの子はあのままで良いのか?」

 

「本当なら良くないけど…あの子の場合は良いんだよ!じゃないと俺らがとばっちりを喰らう!いいから来い」

 

連れられて身を潜めた行商はあの子の周りには誰もいないという事に気づいた。それどころか通りの人気すらほとんどなくなっていたのだ

 

「(い、一体、な、何が起きるってんだ……)」

 

そんな事を考えていた時である。城の方から轟音と共に砂嵐が舞っているのが見えたのだ。

 

「(な、何だあれは?呉軍の進軍か!?)」

「(違う…ま、まぁ見てな…)」

 

「りょぉぉぉぉぉぉーーそおぉぉぉぉぉぉぉぉぉうぅぅぅぅぅぅぅ!」

 

「ヒック………ヒッ…………ぱぱ?」

 

「(ぱぱ?ぱぱって何だ?)」

「(お父さんって意味らしいよ)」

「(お父さん!??)」

 

「呂琮!こんな所にいたのか心配したぞ……」

 

「ううぅ…ぱぱ……こわかったよぉ…」

 

「ぱぱが居るからもう大丈夫だよ。さっ帰ろう」

 

「……うん!」

 

そうして何事もなかったかのように去っていく二人。二人が居なくなった後、さっきまでの静寂が嘘のように通りが元の状態へと戻っていた。

 

「何だったんだあれは………」

 

「あぁ、あれはこの国の名物みたいなもんだ。ちなみにあのお方はこの国の大都督である北郷様だぞ」

 

「あんなのがあの有名な北郷様!?」

 

「…あんなのだと?あの方を侮辱するのは旅の方といえど許せんな……」

 

「す、すまない!悪気はないんだ!で、あれは一体何だったんだ」

 

「あ~……あれは……簡単に言えば自分の子供を探しに来ただけなんだが…」

 

「それにしては凄い迫力だったな…それに町の雰囲気もおかしかったし」

 

「それには理由があるんだ。……先刻の子供はよく迷子になるんだよ。そしてあのように泣き出す。呉の将の方が言うには北郷様は何処に居ても呂琮様の泣き声が聞こえるそうだ。そして何処に居るのかも分かるんだと。すると先刻のような状態になる」

 

「ふむふむ」

 

「………ここからが厄介なんだ…。あの状態になった北郷様は何も話を聞こうとしない、というか何も見えてないんだよ…。あんたみたいに話しかけていた奴はいきなり殴りつけられていたし、近くに居た奴はおまえが連れ出したのかってずっと脅されてたんだ……そんな事があって以降、‘この子が一人で泣いている時は傍に寄るな’という暗黙の了解が町中に出たんだ」

 

「な、成程……」

 

その後、この行商人によって魏内にこの話が広がり‘北郷の子には近寄るな’というものが広まったのは別の話。

 

―――――――――その夜

「だんな様、そろそろ呂琮に一人で出歩かないように言って欲しいのですが…」

 

「分かった。明日言ってみるよ」

 

「(はぁ…この会話何回目かな……)」

 

一刀が大都督となった今もなお続けられている勉強会の最中にそう告げた亞莎。しかし心では無駄じゃないかと思っていた。

 

「大丈夫、今回はちゃんと言うよ。呂琮にはもうちょっと強くなってもらわないといけないしね。その為には亞莎の助けも必要なんだけどな~」

 

「私の…ですか?」

 

 

 

―――――――――――翌日

 

「呂琮~」

 

「ぱぱ?なぁに?」

 

「一緒に川にお出かけしよっか?」

 

「うん!!」

 

心底嬉しそうに頷いた呂琮を肩に担ぎ出かけて行く二人。そんな二人の後をつける怪しい者一名。

 

「…………あ、亞莎?どうしたのその格好?」

 

「し、雪蓮様!?こ、こ、ここれには、ふ、深い理由が……」

 

亞莎の格好は以前一刀が与えたエプロンドレス姿であった。そして目には大きなグルグル眼鏡をつけていた。所謂勉三さんメガネである。

 

「ふ~~ん、まぁいいわ。それより一刀知らない?」

 

「えっ!?し、知りませんよ」

 

「そう……何処に行ったのかしら。最近私との絡みが少ない事に文句言ってやろうと思ってたのに」

 

「(それは別の人に言うべきではないですか………ねぇ)」

 

 

 

「着いたー川だーー!」

 

「かわだー!」

 

「じゃあ早速水に入るか」

 

「うん!」

 

二人が川に入ろうとした時である。岩の上から何かわざとらしい笑い声と恥ずかしそうな声が木霊したのである。

 

「は、ははハハハ、ま、待てぇ……」

 

「誰だ!お前は!!」

 

一刀はノリノリである。

 

「だ、誰だお前はと、き、聞かれたら…、答えてあげるのがよ、世の情け………うーー…………ドレス服美少女戦士……アーシャー、参上…」

 

亞莎は途中の台詞を大幅に省いた。そして心に大きなダメージを受けた!

 

「何の用だ!アーシャー!」

 

「わ、私は、お腹が減っているのだ…………とぅ……」

 

そう言って一刀の傍に飛び降りるアーシャー。そして刃物(のようなもの)を一刀に突き付けて呂琮に向けて言った。

 

「そこの子供、私はお腹が減っている。これから町へ行きごま団子を一人で買ってくるのだ。途中で泣いたらだめだぞ。私の仲間が見張ってるから泣いたらすぐにバレてしまうぞ。泣かずに無事買ってくることができたらこの人は返してあげようぞ。もし泣いたら、この男とはもう二度と会えないぞ。分かったか?」

 

「な、なかずにかってきたら……ほ、ほんとうにぱぱをかえしてくれる………の……?」

 

「(もう少し泣いちゃってます…ウウッ、心が痛みます…)えぇ、本当ですぞ」

 

「わかったの……いってくるの…ぱぱはわたしがたすけるの!まっててね、ぱぱ!」

 

涙を拭き町へ向かって走り出す呂琮。一刀はその目から決意のようなものを感じ取っていた。

 

「だんな様、つけなくてもよろしいのですか?」

 

「あぁ、あの目ならもう大丈夫だよ。亞莎の子だもん、覚悟を決めてからは心配しなくても平気だよ。………覚悟を決めるまでが大変だけどね…」

 

「……ウジウジしてて悪かったですね…」

 

「い、いや!別にそういうわけで言ったわけじゃないぞ!!!」

 

「フフフッ、はい分かってますよ。確かにあんな目の呂琮初めて見ました。あの目が見れただけでもこの格好でここまで来た甲斐がありました」

 

「……この格好で来た?……その格好でここまで来たのか亞莎!?」

 

「えっ?だってだんな様がこの服を着て、この眼鏡をかけたら絶対気付かれないからとおっしゃいましたから……」

 

「いや、ここで着替えたらよかったのに」

 

「!!!そ、そうでした…………そうすればあんな恥ずかしい格好誰にも見られなかったのに………」

 

「亞莎、全然恥ずかしくないよ。だって亞莎はこんなに可愛いじゃないか……だから俺以外の前ではその格好にならないで欲しいな。亞莎のその姿を見ていいのは俺だけなんだよ」

 

「うー、で、ですがこの格好は久々で恥ずかしいのです……」

 

「だったら慣れるまでその格好で勉強しよう。俺は亞莎のいろんな姿が見たいから…」

 

「だ、だんな様………」

 

亞莎の眼鏡を外し、見つめ合い、どちらからともなく唇を近づける二人。しかしそうは問屋が卸さなかった。

 

「あーしゃー!ごまだんごかってきたの!そうはないてないの!だからぱぱを………あれ?まま?」

 

「「!!!!」」

 

「まま?あーしゃーとおなじふくきてる」

 

「あーあーー、呂琮が買っている間にママが助けてくれたんだよ!そしてアーシャーが服をママにくれたんだ!だから同じ服を着てるんだ!」

 

「そ、そうなの!そういえば呂琮?一人で買えたの?偉いわ!怖くなかった?」

 

「ぱぱのためだもん、こわくなかったの!」

 

「り……呂琮うぅぅぅ!!何て可愛いんだあぁぁぁぁ。一人で買いに行かしたりしてごめんな…」

 

 

「(これは………呂琮よりもだんな様が変わらなくてはいけないのでは…?)」

 

 

 

―――――――――――後日談

「今日は三人でごま団子を作ろうって言ってたけど……遅いな二人とも」

 

「だ、だんな様……お待たせしました」

 

「おぉ!今日はそのエプロンドレス姿で作るのか!もうその服にも慣れた、亞莎?勉強の後にその服で抱き合………」

 

「あーあーあーあーあー!!!そ、そ、それはい、い、言わなくてもいいです!!!」

 

「そうか?あれそう言えば呂琮は?」

 

「はい、ちょっと待って下さいね。呂琮入っていいわよ」

 

「ぱぱー、そうもにあう?」

 

「!!!!!!!!」

 

「呂琮が着たい着たいと言うもので同じのを作ってみたのですが…」

 

「…………………………」

 

「だんな様?………………………!た、立ったまま気絶しておる!!だんな様!だんな様!!」

 

「ハッ!!天使が……いた…」

 

「ね~ぱぱ、にあう?」

 

「似合いまくるよ呂琮!何その反則級の可愛さ!!どこにも嫁にはやらんぞ!!!」

 

「だ、だんな様…少しおちついて下さい!実は今日はもう一人居るんです。入ってきて良いですよ」

 

「どうどう一刀!!私も似合う?可愛い!?」

 

亞莎に呼ばれて入って来たのは我らが雪蓮様であった。その格好は当然のように呂親子と同じ服装であった。その雪蓮の格好を見た一刀は、

 

 

「何だ雪蓮か……冥琳なら良かったのに。チェンジで」

 

「ちょっ!!何よその反応は!!!!!!!!!大体ちぇんじって何なのよおぉぉ!!!」

 

 

呉は今日も平和です。


 
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