No.600328

真・恋姫†無双~家族のために~#29常山と共に

九条さん

2週間以上、空いてしまったあああああ

今回はちょいと長めです
恋姫キャラの一人称が一番書きにくいってどういうことなの……

2013-07-22 12:23:54 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:2287   閲覧ユーザー数:1997

 華雄が虎牢関へ撤退したと同時に、左翼の張遼、前曲の呂布もまた虎牢関へと後退していった。

 これを好機とみた袁紹は、各陣営に追撃を命令。人質を取られている劉備・曹操・孫堅らはその命令に逆らうことが出来ず、されど董卓軍から与えられた自軍の被害を鑑みれば、到底頷ける指示でもなかった。

 それでも各陣営が出した答えは、いつもより格段に進軍速度を下げ、虎牢関の扉が閉まったと同時に追撃をやめ、撤退するというものだった。

 

 そうして追撃が失敗に終わり戻ってきた彼女達を迎えたのは、袁紹からの罵声であったが、それだけで兵の損失を避けられるならばと、甘んじてそれを受け止めていた。

 

 

 連合軍がそんなことをしている間に、深は劉備軍から袁紹軍へ潜入を果たしていた。

 本当ならば袁術軍のもとへ行きたかった深であったが、袁術軍はここよりも後方に位置する場所で待機しており、いくらなんでも近くに何も無ければ潜入することはできなかった。それに、汜水関の戦いの時、霞が袁術から聞いた話が本当であれば、袁紹もまたどこかの軍の人質を取っていると思い、情報集めのついでに確認していこうと思った次第である。

 

 

「よくこんな状態になっても進軍できるものだな」

 

 以前忍び込んだときよりも士気はガタガタで、顔を上げているものなど状況を報告している伝令ぐらいだ。その原因の一端は俺にあるとはいえ、ここまで下がっているとは思わなかった。

 これはますますきな臭いな……。

 

 物陰に身を隠しながら、士気以前にやる気のない見張りの目を掻い潜っていく。

 ときに聞き耳を立て、兵達の会話を盗み聞き、情報を集めながらも進んでいく。

 そして、その言葉が聞こえてきたのは、潜入し始めてから一刻ほど経った時だった。

 

 『諸葛亮という義勇軍の軍師が、我が軍の天幕で休養を取っているらしい』

 

 とのことだ。

 諸葛亮と言えば、劉備と共にいた帽子を被った少女のことか。

 軍師の彼女が一人で他の陣営に行くとは考えられないし、少なくとも一人護衛の兵を連れきているはずだが、聞き耳を立てていてもそれ以上の情報は入ってこなかった。

 とにかくその天幕とやらを探すか……。

 

 たぶん半刻もしないうちにそこにたどり着いたと思う。その天幕には袁紹の親衛隊と思える、ただでさえ煌びやかな鎧にさらに装飾を施した、一目見て金をかけているものを着た四人の兵士が四方を囲むようにして見張っていた。

 それを死角から眺めながら、どうやって忍び込むかを考えていた……。

 

 それからすぐに軍議から諸侯の主だった面々が、自分の陣営に戻っていった。

 董卓軍は俺の指示通り撤退を終え、虎牢関の篭城を再開したようだ。

 

 袁紹が戻ってきたことにより警戒が強くなると思ったのだが、大して変わることはなくむしろ警戒が甘くなったとさえ感じるほどだった。

 それでも万全を期するということで、この日は情報収集に努め、目立つ行動は控えることにした。

 そして、深夜。

 周囲の人間が見張り以外寝静まってから行動を開始した。

 

 結局……天幕を伝い伝って、目的の天幕の上にいたりする。

 隣の天幕から飛び移るときにバレるかと思ったんだがそんなことはなく、見張りの兵士は完全に気を抜いているらしくうつらうつらと船を漕いでいた。

 状況としては楽だからいいが、うちの軍でそんなことをやるやつがいたらボコボコにされてたな……誰にとは言わないが。

 

 そんな場違いな考えを即座に頭の隅に追いやり、俺は手にしていた短刀を静かに天幕へと突き刺し人一人がぎりぎり通れるほどの穴を開けると、そこから中に侵入した。

 

 俺は天幕の上から入り込んでくる月明かりだけを頼りに様子を伺う。

 外には見張りがいるのだし蝋燭などの灯りは使えない。

 なら、どうせ暗いのだから目を閉じて気配で探せばいいか……そうと決まれば即実行。

 俺は目を閉じ息を潜め、俺以外の気配を探り始めた。

 

 目的の人物はすぐに見つかった。というか足元にいた。

 それもそうだろう。そんなに広い天幕というわけでもないし隠れる場所なんて数えるほどしか……とか考えている間に、ぽかんとしていた諸葛亮と思しき人物はだんだんと怯えた表情になって息を大きく吸って……って!?

 

「きゃむぐっ!……」

 

 あ、あぶねぇ……。咄嗟に口を塞いでなければ叫び声を上げられて一発おじゃんだった……。

 

「んー! んんー!」

 

 と、とにかく彼女を宥めないと先に進めないか。

 ひとまずは背の低い彼女を見上げるように腰を落とし、また叫びだしそうな口には手を当てながらも会話をしてみることにするか。

 こちらが力で訴えるつもりはないとわかれば、話ぐらいは聞いてもらえるだろう……たぶん。

 

 俺は口を塞ぐために後ろに回っていたからだを彼女の前にずらし、立ち膝の体勢を取る。

 右手で口を塞ぎ、左手で頭の後ろから体勢を固定している感じだ。

 そのためかなり顔の距離が近いが、もう少しの辛抱だと思いたい。

 

「突然驚かせてすまない。ただ、少しだけでもいいから落ち着いて俺の話を聞いて欲しい。いいかな?」

 

 出来るだけ怖がらせないよう優しく話す。同時に行動でも示すように、口への拘束を緩める。

 眼を逸らさずしっかりと伝えた。あとはもう祈るのみだ。

 その祈りは天へと通じたのか、彼女は微かに頷いてくれた。

 

「ありがとう。じゃあ手を離すけど、大きな声を上げないと約束してもらえるかな?」

 

 今度は即座に頷いてくれた。

 俺はもう一度ありがとうとお礼を言い、恐る恐る手を離していっ……

 

「お主、朱里に何をしている?」

 

 完全に口から手を離し終えていたが、体勢的にはさほど変化していないタイミングで後ろから声をかけられた。同時に何かを背中に突きつけられている感覚もする。

 聞こえてきたのは女性の声。距離的に突きつけられているものは槍か戟だと思う。

 動いた瞬間に命はないと思うほどの殺気が放たれているせいで、振り返ることすらままならない。

 目の前の諸葛亮は殺気に中てられているのか、後ろの人物を見ながらカタカタと震えていた。

 

 俺は下手をしたら即座に死ぬという状況にもかかわらず、どこか客観的に物事を考えていた。

 殺気は凄まじいが、まず先に声をかけてきたということは話し合いの余地があるのかもしれない。

 とにかく早く返答をしなければこのまま終わりになるだろうことははっきりとしていた。

 

「……君は劉備の軍の人なのかな?」

 

「それはお主には関係のないことだ。それと、質問をしているのは私のほうなのだが?」

 

 若干の怒気を孕んだ声で返された。当たり前か。

 返答的に彼女は劉備軍の者なのだろう。そもそもそうでなければこんな夜更けにここへいないだろうし。

 それならばいっそ……。

 

「問い返してしまったことはすまない。だが、このまま後ろを向きながら話すのは失礼だと思う。せめてそちらに振り返ってもよろしいか?」

 

「…………いいだろう。ただし変な行動はするなよ? 何か一つでもすれば斬り伏せる」

 

「分かった」

 

 これでまだなんとか話を続けられるはずだ。

 要求に対して少し間があったことを考えると、彼女も少し冷静になってきているのかもしれないな。

 ここは誠心誠意とまではいかないが、誠実に応えるべきだろう。

 俺はゆっくりとした動作でいい加減疲れてきていた手の位置を戻し後ろに振り返った。

 そこにいたのは、ややツリ目で俺よりも少し長い髪をし、一部の隙もなく槍を構える少女だった。

 その構えは彼女独特の構えなのだろうか。少なくとも見たことはなかったがとにかく流麗で、美しいとしか表せなかったほどだ。

 そんな彼女から絶え間なく発せられる殺気を感じつつも、その特徴的な瞳を見返す。

 人と話をするときは目を見て話すようにと、母からの教えだ。

 

「……改めて問おう。お主は一体何者だ? 朱里……諸葛亮をどうしようとしていた?」

 

「俺は諸葛亮を助けに来た者だ、ってだけじゃだめかな」

 

「……お主は一体どこの誰なのだ?」

 

 さらに声が低くなった。有無を言わせぬ力強ささえ感じる。

 さすがにこれ以上は無理か……。

 

 一度目を閉じ大きく深呼吸を一回。

 これで気持ちをスイッチする。下からではなく上からで。

 再び目を開けると、俺の行動を怪訝な表情で見ている少女が目に入ったが、そんなことは無視した。

 そして徐に前を向きながら背後の小さな軍師へと騙りかける。

 

「諸葛亮。怯えている暇があるならこの子のもとに行け。俺は何も手出しはしない」

 

 言いながら両手を挙げて、諸葛亮と目の前の少女への道をあけるように動く。

 幸い槍は飛んでこなかった。ありがたいな。

 

 突然の行動に驚いていたが即座に状況を飲み込んだのか、俺を警戒しながらも少女のもとに駆け寄る諸葛亮。俺はその様子を手を上げたまま見守っていた。

 

「お主、一体何を……?」

 

「言っただろう。俺は諸葛亮を助けに来た者だと。君がここに来た時、俺は叫び声を上げそうになっていた彼女の口を塞いでいただけだ……ってそう言うと犯罪っぽいな……とにかく、諸葛亮に用があったのは事実だが、危害を加えようとしていたわけじゃない。それは今の行動で分かってもらえたと思うが?」

 

 諸葛亮も肯定するように頷いてくれた。それを確認した少女は矛先を下げながらもなお問いかけてくる。

 

「それは確かに……しかし、いやだからこそお主は一体何者なのだ?」

 

 まぁ今更隠しても詰問からは逃れられないか……。

 

「……俺の名は黒繞。董卓軍の将が一人だ」

 

「!……敵である貴公がなぜ諸葛亮殿を助けようとしているのだ?」

 

「それを話すにはまずは場所を移したいな。話を聞く聞かないは君達の勝手だ。だが、それでも気になるならついて来るといい」

 

 一人では決めかねた少女は諸葛亮へと顔を向ける。

 諸葛亮は何か考えている様子だったが、少女が顔を向けてきたことに気が付くと静かに頷いた。

 

「決まったのならすぐに動こう。あまり長居はしたくないしな」

 

「分かった」

 

 返事を聞いた俺は天幕内にあった台を利用して侵入時に空けた穴までと跳び上がる。

 少女はといもかく諸葛亮は登ってこられないだろうと思い、手を貸そうと中を覗くと少女が諸葛亮を背負っているところだった。

 おいおい、まさか背負ったままここまで跳べるのか?……。

 

 まさにその通りだった。

 そして隣に跳び上がってきた少女は平然としたまま周囲を警戒し始めた。

 俺も驚いている場合じゃない。見張りの隙を見つけるとすぐに隣の天幕に飛び移り、目的の場所へと向かった。

 

 その間、少女はずっと諸葛亮を背負っていた。

 呂布といい華雄といい、この世界の人はつくづく人間離れしてるよな……。

 そんな、少し現実から目を背けながらも辿り着いた場所は、昼間袁紹らが軍議を開いていた場所だった。

 軍議が終わった後、たまたまここの近くを通ったのだが、ここの付近には物はあるくせに人はおらず、近くで話を盗み聞いているとどうやら近寄ろうとする者すらいないらしい。

 それはここ最近の軍議の空気が重苦しいことが原因だったのだが、そんなことはこの際関係ない。

 身を隠すことが出来て、かつ声を聞かれずに会話をするならばここだと、諸葛亮を助けたあと交渉をする場として考えていた場所だった。今は諸葛亮ともう一人追加されているが。

 

 諸葛亮が少女の背から下ろされ、ふらついていた足元が地面に慣れ始めたのを確認した俺は、周りから死角になる場所を探して、そこで話し合うことにした。

 

「じゃあ、改めて自己紹介をさせてもらおうかな。まだ君の名前を聞いてないしね」

 

 少女のほうを見ながら少し意地悪をするように言った。

 なんて呼べばいいのか困ってる、というのもあるけど。

 

「俺の名は黒繞。董卓軍の将の一人だ」

 

 おうおう、警戒が強くなるな。仕方ないとはいえ……諸葛亮はなんとなく予想してたみたいだが。

 

「それじゃあ君達の名前を教えてもらえるかな」

 

 俺の問いに最初に答えたのは諸葛亮ではなく少女のほうだった。

 彼女は諸葛亮を庇うように一歩前に出ると、堂々とした姿で名乗りを挙げた。

 

「我が名は趙雲。そして、分かっていると思うがこちらが諸葛亮殿。我らは共に劉備軍に所属している」

 

 紹介された諸葛亮は慌てて一礼すると、すぐに趙雲の背後に隠されてしまった。

 

「! ……相当な手練れだと思ってはいたが、君が常山の趙子龍か」

 

「私の名を知っているとは、なかなか有名になったものですな」

 

 少し含みをもった笑みを浮かべる趙雲。

 天幕での会話でも思ったが、遠まわしな話をすればこちらが丸め込まれる危険があるかもしれないな。

 ここは答えるほうが無難か。

 

「まあね。……この際余計な誤解をしてほしくない。だから質問があればこの時間を使って聞いて欲しい。出来るだけ答えるつもりだ。」

 

 何か言葉を発される前に先手を打つ。

 こうしておけば回答の真偽はともかく、多少の警戒は解いてもらえると思う。

 嘘をつくつもりもないけどな。

 

 やはり先に質問をしてきたのは趙雲だった。

 諸葛亮はそんな趙雲に目もくれず何か考えているようだった。俺の世界の諸葛亮と同じならば、その聡明な頭脳をもってして、今どのような問いをすれば効率がいいかとか考えているんだろう。

 

「では改めて、目的はなんだ? なぜ敵である貴殿が我らの軍師殿を助けようとしていた?」

 

 まさにど直球。男よりも男らしいその問いかけに感嘆の息を零したのは秘密だ。

 

「目的……そんなもの、この不毛な戦いを終わらせるためだ。そして諸葛亮殿を助けようとしたのは、情報収集のついでだった。まあ、その助けも必要なかったみたいだが」

 

 実際、俺が助けに行かなければ無駄な時間を消費せず、趙雲が救出していただろう。

 それでも、劉備軍の将と軍師、その二人と話し合いの場が取れたことは僥倖だと思えるが。

 

「不毛な戦いだと?」

 

「ああ、そうだ。君達はあの檄文に何も疑問を抱かなかったのか? 実際の洛陽を一目見たことがあるのか? 伝聞を信じた時点でそれは真実なりえない。己の目で見て、耳で聞いたものこそが真実だとはいえないか?」

 

 逸る気持ちを抑えながら、矢継ぎ早に問いかけていく。

 理不尽に見舞われている少女の……今まさに必死に戦っている月の姿を脳裏に映しながら。

 

「諸葛亮殿、君は気付いているはずだ。あの檄文に隠された意味を」

 

 趙雲から諸葛亮へと目を向ける。

 その問いかけは予想していたのだろう、諸葛亮は間を置かず自身の考えを述べる。

 

「それは董卓さんをよく思わない諸侯が、今回の行動を起こした、ということですか?」

 

「この場合、その諸侯というのが袁紹にあたるけどね。事実、袁紹が十常侍へ報復を行った混乱を利用して、董卓は洛陽に入った。自ら何進の仇を取りにいっている間に、突然地方の名もない豪族が横から掻っ攫っていったんだ。袁紹のあの性格を考えれば、そこが我慢ならなかったんだろう」

 

「……その可能性はありますね」

 

「そして、袁紹の起こした檄文は周辺諸侯の思惑と合致し、今回の連合軍が形成された。こんなところだろう」

 

 俺の言葉の一字一句を反芻(はんすう)しているのか、顎に手を当て何かを考え始める諸葛亮。

 諸葛亮と話していた間、ずっとこちらの様子を伺うようにしていた趙雲が口を開いた。

 

「それで、貴殿は我らにそのことを話し、どうするつもりなのだ?」

 

「別にどうこうするつもりはないよ。まあ、この話を聞いた君達が今後どのように動くかによって、こちらの対応も変わってくる……とだけ言っておこうかな」

 

「なかなか……強かな御仁であるな」

 

 趙雲のこの含みのある笑みは苦手だな。何を考えているのかが全く判らないし。

 飄々とした態度も、英傑のもつ強さの一つなんだろうな。

 俺と趙雲の話がひと段落した時を見計らって、おずおずと諸葛亮が前にでてきた。

 どうやら考えがまとまったらしい。

 

「……いくつか確認させて頂きたいことがあります」

 

「どうぞ」

 

「まず、黒繞さんの話が本当のことだったとして、董卓さんはこの戦いをどのように終わらせるつもりなのですか?」

 

「董卓様はこの戦いの結末……自身の死を受け入れている。だが、他の将がそれを認めようとはしていない。もちろん俺も含めてだ。まだ君達を信用したわけじゃないから、言えるのはここまでかな」

 

 とは言ったものの、ここまでの会話で彼女達はそれほど悪くない人物だと思っていた。

 さすがに一方的に決めてしまうと、あのお方が煩そうだしな……。

 

「ありがとうございます。では……先ほど私に用があったとおっしゃいましたが、その用件とは何ですか?」

 

「ああ。それはもうほとんど終えているんだけど……そうだなあ、自軍の陣営に戻ったら君達の主とよく話して欲しい。一応、期待しておくよ」

 

 ん? 何か騒がしくなってきたな……。

 趙雲もそれに気付いたようだ。

 たぶん、諸葛亮がいなくなったのがばれたのかもしれない。

 

 収穫はあった。あとは俺が決めることじゃない。

 俺は唇に指をあて、彼女達に静かにするように伝え、最後に小さい声で話しかけた。

 

「……もう一度攻める前に孫堅に会っておくといい。これが最後の助言だよ」

 

 そう言い残し、二人を残して暗闇へと身を投じた。

 

 

 

 無事に袁紹の陣営から逃れた私達は、主達のいる陣営へと帰還している途中だった。

 ここに来るまで抱えていた軍師殿は、今は地に下ろし共に歩いている。

 それにしても……。

 

「それにしても、なんだか不思議な人でしたね」

 

「あ、ああ。確かにな。敵であるというのに我らに一度も刃を向けず、それでいて隙が全くなかった」

 

「星さんが言うのでしたら、そうなんでしょうね。武力もさることながら、知略でも鋭い発言が多く見られました」

 

 武もあり知もある。それになにやらまだ隠しているものがあった様子。

 しかし、それよりもこの気持ちは……黒繞殿には正々堂々と勝ちたい。

 彼と会い、話し、軽くとはいえその考えに触れてから、私は……。

 

「……さん。……星さん?」

 

「……ああ、どうしたのだ? 軍師殿」

 

「いえ、星さんが先ほどからぼーっとしているようでしたので。どうかしましたか?」

 

「いやなに、大したことではない。それよりも少し急ごう。主達が心配しているはずだ」

 

「……そうですね」

 

 少し歩く速度を上げ、主のもとへと急ぐ。

 

 先ほど私がぼーっとしていた理由。

 もし、桃香様や主達よりも先に彼に出会っていたら……私の主は違っていたのかもしれんな。

 

 

 今は急いで戻ることが先決だと、改めて諸葛亮を抱え上げる趙雲。

 そのあまりの速度に、着いた頃には目を回していた諸葛亮を、感極まった劉備が抱きしめ、あわやその豊満な胸で窒息させかけたのは仕方ないのかもしれない。

 

 

 

【あとがき】

 

遅くなってしまって申し訳ないいいいいいい!

く、九条です

 

2週間以内には更新しよう、そうしようとか考えていたのに

今日で13日目……ガクッ

 

先のほうに書きたい話があるのに、そこまでどうやってもっていくかが一番の問題。

そして恋姫キャラのセリフを考えていると

あれ?このキャラってこんな感じでいいのか?とか疑問だらけになります……

ほんと、キャラ多いと大変だよね……。

 

 

へたれるのはここまでにして

先のことをお話しましょうか。

 

 

前回も報告しましたが、URLとかもろもろ載せていなかったので再告知!

 

 

 

 

☆ 恋姫コラボ企画始動!? ☆

●参加クリエイター:作品

※URLは第一話

 

 

九条:真・恋姫†無双~家族のために~

URL:載せなくても分かるよな?

 

雪月:真・恋姫†無双 ~孫呉千年の大計~

URL:http://www.tinami.com/view/494803

 

New! ツナまん:真・恋姫無双-道

New! URL:http://www.tinami.com/view/560918

 

 

テーマは『夏モノ』

夏と聞いて連想されるモノから、恋姫とのコラボを考えます。

 

また、投稿日時は同じ日に設定する予定

決まったら改めてご報告いたしますので~

 

 

何か聞きたいことがあれば、出来る限りお答えします。

以上!簡単な説明でした!

 

 

 

 

拠点、夏モノ、本編と大わらわですねー……。

まじ○いA-2とかグリザイ○の楽園とかやってる場合じゃなかった……っ!

詰みゲーたくさんあってね(汗

 

没ネタとか書こうと思ってたけど、そんな余裕なかった!

 

ほんと、がんばります(ヨヨヨ

 

 

あっ!

今更ながら今日で投稿してからちょうど2ヶ月目だったみたいで…

2ヶ月で約30話…反董卓終わらず…さ、先は長いですね!

 

あと何話で拠点に入れるか、甚だ謎ですが

それを予測するのもひとつの楽しみ、ということで!

 

 

ではでは、次回も首を長くしてお待ちになるのですぞー!


 
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