No.600321 英雄伝説~光と闇の軌跡~ 600soranoさん 2013-07-22 11:43:54 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:1071 閲覧ユーザー数:1001 |
~夜・ウルスラ病院~
「ひっ………!?」
「な、なんだアンタら………!?」
部屋に入って来たロイド達を見た青年は悲鳴を上げ、男性は戸惑った様子で尋ね
「あなた方は………」
ロイドは不思議そうな表情で部屋にいる人物達を見た。
「あなたたち………たしか警察の人じゃ!?」
その時、部屋の中にいたメイド服を着た女性が驚きの表情で尋ねた。
「ええ、クロスベル警察の者です。こちらの異変に気付いて、皆さんの安全を確認しに来ました。」
「た、助かったわ!」
「バスから引きずり出された時はどうなることかと………」
そしてロイドが名乗ると部屋の中にいた人物達は明るい表情をしたり安堵の溜息を吐いた。
「あんたら、途中で停まってたバスに乗っていたのか?」
「ああ………道の途中で、いきなりあの黒服たちが立ち塞がったんだ。」
「む、無言で銃を突きつけられてここまで歩かされて……抵抗しようとした運転手さんはい、いきなり撃たれて………!」
「そうだったんですか………」
「………しばらくの間、ここで待っていてください。皆さんの安全は自分達が必ず確保します。」
バスの乗客たちの話を聞いたエリィは頷き、ロイドは指示をした。
「わ、わかった!」
「よろしく頼んだわよ!」
その後ロイド達は隣の部屋に入った。
「あんたたち………!」
「確か警察の………!」
部屋に入って来たロイド達に気付いた看護師達の師長と寮長は驚いた。
「師長さん………ご無事でしたか。」
「……よかった………」
「どうしてここに………ひょっとしてもう安全なのかい!?」
自分を見て安堵の溜息を吐いているロイドとティオを見た師長は尋ねた。
「いえ………私達も先程来たばかりなんです。現在、安全を確認しています。」
「そうかい………」
「どうやらケガをしてる人がいるみたいッスね?」
エリィの答えを聞いて残念そうな表情をしている師長にランディはベッドに寝かされている男性達を見た後尋ねた。
「ああ………ウチの警備員とバスの運転手さ。あの黒服たちに撃たれて………一応、応急手当は済ませたよ。」
「そうですか……セシル姉や他の人達はやはり病棟の方でしょうか?」
「ああ、ちょうど仕事中だったし、かなりの人間が病棟にいるはずだ。あたしは丁度休憩中でこっちに来ていたんだが……くっ、こんな大変な時に病棟から離れちまうなんて………」
ロイドの質問に答えた師長は悔しそうな表情をした。
「師長さん………」
「……安心してください。セシル姉や患者さん達は俺達が絶対に助けます!!」
「師長さん達はどうかケガをされた方を診ていてあげてください。」
「わかった………よろしく頼むよ!」
師長に指示をしたロイドとエリィは仲間達と共に再び、探索に戻り、時折襲って来るマフィア達を気絶させて、さまざまな場所に監禁されていた患者や医師、看護師達を次々と確認して行ったがセシルだけは見つからず、ロイドは焦る気持ちを抑えながら病棟の屋上に到着した。するとそこには驚くべき光景があった。
「なっ!?あれは………!」
屋上に到着し、ある方向を見つめたロイドは血相を変え
「おい、ヤバイぞ………!」
ランディは叫んだ!ロイド達が見つめた方向―――そこにはかつてロイド達が月の僧院で戦った”悪魔”や亡霊、不死者に加え、大型の悪魔―――”グレーターデーモン”や飛行する下級の悪魔達に囲まれ、杖を構えて結界を展開しているセシルと、結界の中に震えている男の子がいた!
「ひっ……セシルおねえちゃん………」
「大丈夫、大丈夫だからね………絶対に私から離れないでね………絶対に守ってみせるから………イーリュンよ……どうか私達をお守りください………!防護の聖域!!」
「うん………!」
悲鳴を上げている男の子をあやすようにセシルは優しげな口調で言った後強く祈り、さらに結界の強度を高めた!そして悪魔達はセシル達に襲い掛かったが、結界に阻まれ、結界を攻撃していた。
(まずいわ…………このままだと結界がもたないわ……せめてこの子だけでも建物の中に避難させてあげたいのに………お父さん、お母さん、イリア、ルファディエル……ロイド、ガイさん、リウイさん………ごめんなさい………!)
それを見ていたセシルは悲痛そうな表情をしたその時!
「セシル姉えええええ――――――!うおおおおおおおおっ!!」
ロイドが突撃し、エリィが銃撃を放ったが
「…………………」
「ぐあっ!?」
強靭の身体を持つ悪魔達に銃撃はあまり効かず、ロイド達に気付いた悪魔が剛腕を振るってロイドを入口まで吹き飛ばし、さらに空にいた下級悪魔達が次々と魔術を放った!
「クッ…………!」
「チィッ!これじゃ近づけねえぞ!」
「セシルさん!」
「力の続く限り結界を展開し続けろ!すぐに向かう!」
下級悪魔達の攻撃にエリィは表情を歪めた後、舌打ちをしたランディ達と共に下がり、ティオと銀は叫び
「ぐっ………セシル姉えええええ――――――!」
ロイドは大声で叫んだ!するとその時!
「………どうやら間に合ったようだな………」
突如男性の声が聞こえ
「聖光よ、邪を滅せよ!エクステンケニヒ!!」
なんと紫がかかった銀髪の男性がロイドの背後から悪魔の軍勢の前に飛び込み、すざましい光を纏った紅き魔剣を振るった!
「ギャアアアアアアアアア―――――――ッ!?」
すると大勢の悪魔達が断末魔をあげながら薙ぎ払われるかのように消滅して、結界を展開しているセシルまでの道を作り
「魔力放出!ルン=アウエラ!!」
「邪を焼き払う炎よ……今ここに!贖罪の聖炎!!」
「純粋なる魔よ………我が仇名す者達に制裁を!エル=アウエラ!!」
「ガアアアアアアアアアアア―――――ッ!?」
さらにロイドの背後から現れた女性達が次々と高位魔術を空に向かって放ち、空に滞空している悪魔達を全て滅した!
「エニグマ駆動……!クロノドライブ!!お母様、大丈夫ですか!?イーリュンよ………我等に守りの加護を!防護の聖域!!」
そして蒼髪の女性がロイドの背後から走りながら自分にアーツによる身体能力の向上を付与して、セシルの元に辿り着いた後セシルが展開している結界の強度を大幅に上げた!
「ティア………!リウイさんにイリーナさん、それにエクリアさんやペテレーネさんも………!」
自分の傍で結界の強度を上げ続けている蒼髪の女性―――メンフィル大使リウイの長女にして現メンフィル皇帝シルヴァン・マーシルンの腹違いの姉にあたり、ゼムリア大陸のイーリュン教の神官長を務め、”癒しの聖女”の異名で呼ばれている女性―――ティア・マーシルン・パリエや、走って自分達に近づいて紅き魔剣を構えている紫がかかった銀髪の男性―――メンフィル大使”闇王”リウイ・マーシルン、杖を構えている金髪の女性―――リウイの正室の”聖皇妃”イリーナ・マーシルン、連接剣を構えた金髪の女性―――イリーナの世話兼護衛役の”姫将軍”エクリア・フェミリンス、杖を構えている修道服の夕焼け色の髪の女性―――リウイの側室の一人にして、ゼムリア大陸のアーライナ教の神官長を務める”闇の聖女”ペテレーネ・セラを見たセシルは嬉しそうな表情をし
「セシル姉っ!!」
「大丈夫ッスか!?」
「ロイド!それにみんなも……!」
さらに走って自分に近づいてリウイ達と同じように武器を構えて自分を包囲している悪魔や不死者達の警戒を始めたロイド達を見て、明るい表情で声をあげた。
「え……そんな………貴方達は………!」
「どうして貴方達がここに…………!?」
「ほう……まさかこんな所でかの”剣皇”達と邂逅する事になるとはな………」
一方エリィとティオはリウイ達を見て目を見開いて驚き、銀は興味深そうな様子で呟き
「…………今はこいつらを殲滅する事とセシル達を守る事に集中しろ!――――エクリア。セシルの背中は任せたぞ!」
セシルの正面で武器を構えているリウイは驚いているエリィ達に指示をした後、セシルの背後で武器を構えているエクリアに指示をし
「承りました!」
指示をされたエクリアは答えた後、連接剣を構えていつでも攻撃できるようにしていた。
「イリーナ、ペテレーネ!お前達はセシル達を守りつつ後方からの援護だ!」
「「はい!!」」
「ティア!お前はセシルの代わりに結界を展開し続けろ!」
「わかりました!」
「ロイド・バニングス!」
「は、はい!あの………貴方達は一体……――――なっ!?何故、貴方のような方がここにいるんですか!?”英雄王”リウイ陛下……!そ、それによく見れば”聖皇妃”イリーナ皇妃や”闇の聖女”ペテレーネ神官長、”癒しの聖女”ティア神官長まで………!」
「ハアッ!?オイオイオイオイ………!なんでそんな大物(おおもの)達がここにいるんだよ!?」
イリーナ達に指示をした後、リウイに呼ばれたロイドは答えた後戸惑いながらリウイを見つめた後信じられない表情をしてリウイの名を叫び、さらにイリーナやペテレーネ、ティアを見て驚きの表情で叫び、リウイ達の名を聞いたランディは驚きの表情でリウイ達を見つめた。
「――――お前達、特務支援課はセシル達を守っていろ!雑魚共は俺達が片付ける!お前達は俺達の取りこぼしを一匹残らず滅せよ!」
「わ、わかりました!」
そしてリウイの指示にロイドは頷き
「よし――――行くぞっ!!」
「「「はいっ!!」」」
リウイの号令にイリーナ、エクリア、ペテレーネは頷いて戦闘を開始し、ロイド達はセシル達を守るようにセシル達の周囲で警戒していた。
今ここに!特務支援課と”闇王”リウイと”姫将軍”エクリア達との共闘が始まった…………!
ついに!ロイド達の前にリウイ達登場です!!なお、リウイ達が登場した時のBGMはVEITAの”覇道”で戦闘BGMは”覇道”か”衝突する魂”です♪………感想お待ちしております
Tweet |
|
|
2
|
2
|
追加するフォルダを選択
第600話
気付けば600話………随分書いたなぁ(遠い目)